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流されてゆくあてもない時 とり残されてひとり怯える 約束のない沈黙 行方知れずの影 ふと視界の端かすめてゆく夢 |
ヒロスギルタイクリノアチラノムコウトコチラノムコウハジカンサエチガウ
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幻をだきしめて
星を数えて夜を重ねる 3度目の満月 同じ月を見上げることすらなく 今は時を越えてそこに在る |
距離と時間の錯綜 その狭間に溺れゆく 酸素のない砂の海 肺を満たす無数の粒 ざらつく呼吸の泡 |
あれは心のかけら
砕けてゆく心の破片 粉々に割れた鏡のように ひとつびとつに像を結ぶ ------見失う影、そして足音 鏡の中に捕らわれたまま 血を流す拳を抱きしめる |
ヒトミヲトジルアナタヲオモウシラズニセツナイ
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失われた影
白々と光の当たる空間 立ち尽くす虚無の中 ねじくれてゆく背骨の音を聴く 粉々になる躯と砕けた鏡 |
海に住む猫が鳴く 魚は涙を流す 石の鱗がきしんでゆけば 猫の尻尾が鈴を鳴らす 愛し合う結ばれないために 塩づけの躯をすり寄せて 瞳だけがすべてを語る |
瞬きのない視線
月に浮かぶその瞳の中 海に住む猫月を抱いて 海の宇宙に住む魚 銀の月光を身にまとう |
ネムレナイヨルニミルユメ
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泡沫の輝き久遠の漆黒
海の底ただ沈みながら 影を失くした闇の中で 光に満ちた世界を恋う |
春は蒼くどこまでも蒼く
きりもなくひとりごちて 時間の砂を数えてゆく さらさらさらさらさらさらさらさら すくってはこぼす独りの遊戯 空を想う海と海を慕う空よりも 今はただあなたが恋しい |
アナタガイナイドコニモイナイマイゴノコネコガナキナガラマッテイルノニ
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鬼・魄・愧
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突然恋に落ちたことを自覚した夜には眠れないままに見えない月を見上げて星を数えながらその恋を失う日のことを想像すれば思い出すのは初めて愛したびーだまの少年のこと
時計の刻が外れてゆく ひずんだ時に漂いこむ 空白と欠落 そして気がつけば路上の端 落としてしまった意識のかけら In a killing field For Killing Time They're killing each other... 老いた竜 喪った牙 落ちてくる 雪に紛れて
ぎりぎりと喰い込む冬 竜のうろこ 雪の不可思議 冬の途中の真ん中辺り 彼女は歩く 欲情してゆく 深まる偏愛 Alternativeな愛
姦してゆくその白い喉 牙を立てる 血をすする
乱暴な愛のひとつの形 サディストの2000日 虐殺の海に微睡んでゆく 毒を注いで形を変えて 憎しみをひとつ重ねてゆく
愚かさがそこに在る
破滅の形と憎悪の姿 殺してゆく呼吸を数え 時を殺し自分を殺す 罵りを噛み殺し 退屈の証拠を絞め殺す 醜悪に愚かで白痴のように美しい 偽りの性欲の詰まったその頭に 思考の様子はカケラもなかった It's over Time to go
Forget & sleep You, junkhead, man
Your frustration My confusion Self-destruction Drug-addiction Their conception World notion Never mind, forget it Keep you sane In my vein Let you sleep I'm gonna weep
テレビの向こうで突然街が消え戦争が終わった日の朝のような瓦礫の下で眠ったように死んでいる人々の中に知り人の姿を見つけたら言葉を失った後には自己嫌悪の苦さがある
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無音 神は殺意を抱くその掌の中に 音はなく空間は始まる 卵は無数にひび割れる音も立てずに世界が始まる 神はその世界を憎む 出来損ないは死に損なう 光の世界に引きずり出され酸素に満ちた呼吸をくたばり果てた肺に満たす 歪んでしまった心の均衡 重力に引き裂かれた脳の片隅は 現実を拒んで夢に生きる 夢の引力 その苦痛 振り返れば------瞳に映る幻 飲み込まれてゆく夢の片端ひからびた体に夢が満ちる 偉大な幻覚壮大な錯覚骨の数を数えてゆこう 驚くほど白いその骨の数だけ望まない生を生かされる 転がった人生 生まれる時も逝くその時もいつも音はどこにもなかった |