今日という日
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飾らない言葉で 自分の人生を考える 失望も絶望も 通り過ぎれば 希望と同じほどタチが悪く どちらも同じほど 自分に必要なのだと考える 希望を語る歌を まだ鼻では笑えずに まだそれを信じている自分に驚きながら 同じ空の下 同じ空気を吸って 同じ月を 違う時に見上げていた誰かのことを思い出している 絶望の唄を歌えるのは それでも生きているからだった 同じように続く今日という日は けれど二度とない今日という日だ 明日と昨日の間で 精一杯ではなくても ただ今日という一日を生きてゆこう 先に逝った小さな生きものたちと 大事な人たちと 教えてくれた死に様のその表情を 忘れずに今日という日を生きてゆこう 死にたがりながら生きることも 胸を張らずに受け入れてしまえるなら それはそうというまた今日という一日 希望の唄に感傷的になる 卵とソーセージの昼食の席 ひとりきりのもの思いは 強制ではなく選択だったのだと思い当たって フォークの音にひとり笑みをこぼす 今日という日を想う 孤独の中で孤独ではないことに感謝をする、今日という日 |