番外編
「あ〜まだやっぱだりいな…」 ピンポーン (…誰だよこんな時に。出てられっか居留守だ居留守) ピンポーン (しつけ…いや。待てよ。下のセキュリティぬけて家の前まで来てるってことは…) 「!」←モニター確認 ガチャっ! 「あ、ピーピーごめん寝てた?具合どう?」 「絵里子…!来てくれたのかよ…」 「びっくりしたわよ。午前中で帰ったっていうから。病院行ったの?」 「ああ点滴うったから大分楽になったとこ。…あがれよ。」 「良い?一応いろいろ買ってきたんだけど。何か食べた?」 「ウィダーインゼリー…」 「あんたねえ…」 「仕方ないだろ。食欲ねーんだもん」 「分かるけど…何か胃に入れないと薬飲めないでしょ。お米はあるでしょ? お粥さん作るから。」 「ははっ作れんのか?」 「病人は黙って寝てなさい…(ぎろ)」 「冗談だよ…ありがとな。」 「気にしないで。野立もねえ凄く心配してたよ」 「…あいつが?」 「うん。私がピーピーの様子見てくるって言ったら俺も行く!俺も行く!って。 でもあいつ今日まだ会議があるらしくて、私だけで行ってくるって言ったら 終わるまで待ってろ!だって(笑)」 「…」 「さてと。じゃあキッチン借りるね?あ、先に果物とか食べとく?ヨーグルトも あるけど」 「絵里子」 「ん?」 ぐいっ 「ど、どしたの?何、気持ち悪いの?」 「…まあ、あんまり平静ではない。お前のせいだ」 「?何の事?ピーピー凄い手が熱いよ?寝てた方がいいんじゃ…」 「いいから聞けよ絵里子。俺は…」 ヴヴヴヴヴ… 「あ、ちょっと待って。携帯鳴って…」 「出るな」 「え?何で?あっ!ちょっとピーピー返してよ!」 「…」 「何?誰から?」 「いいから聞いてくれ絵里子。俺は『ピンポーン!』 「あ、誰か来たみたいよ」 「…いいよ。出なくて」 「え?だって…」 ピンポンピンポンピンポンピンポン! 「…ねえピーピー」 「はあ〜…くそ、言わせねえなあアイツ…」(スタスタ) 「あいつ?」(トコトコ) ガチャ! 「絵里子!お前何で携帯出ないんだよ!」 「あれ野立。もう会議終わったの?」 「…お前まず俺への見舞の言葉をかけろよ」 「おうピーピー。顔色悪いぞ。寝室行っとけ。」 「お前のせいだろうが!」 「ちょっとちょっと何その喧嘩コント!とにかく私は食事作るから ピーピーは安静にして!野立も素直になりなさいよ。あんなに心配 してたくせに!」 (鈍い…鈍すぎる)(まあこれが絵里子だ…) 「大体俺に火をつけたのはお前だ。病気の俺が絵里子を襲うわけないだろ。 過敏に反応してるから俺もその気になったんだろうが」 「嘘つけ。俺が来なかったら今頃何してたんだか。絵里子も病人はムゲに できないだろうしな。確信犯だぞお前は」 「お前と一緒にすんな!」 「ねえよ!仮病使って気をひいたことなんて!」 「仮病じゃないわ!」 コンコン 「できたわよ開けて〜」 「(はふはふ)うん、美味いわ。思ってたより頑張ったな絵里子」 「何よもう!これくらいできますー!」 「(笑)ああ。美味いよホント。ありがとな」 「よろしい。はい、あと桃缶のもも!これは野立からよ」 「へ?」 「…普通のフルーツは絵里子が買ってるかと思ってな。まあ何かぽいだろ? 懐かしいっつうか」 「…ガキの頃よく食べたな。…悪いなピーポー」 「ま、早いとこ治せよ。警察は常時人手不足だ。」 「ああ」 「ふふ。良かった。よく分かんないけど仲直りできたじゃない! ピーピーあと何かしてほしいことある?洗濯物とかアイロンしとこうか?」 「え、良いのか?」 「良いわけないだろ。絵里子、たかが風邪で甘やかしすぎだ。もう帰るぞ」 「何でお前が仕切ってんだよ!一人で帰れ!」 「お前こそとっとと食って寝ろ!何のために俺が来たと思ってんだ!」 「こらー!もう喧嘩しないのー!」(何なの??こいつら) ちなみに後日風邪は野立さんにうつり、ほぼ同様の光景が繰り広げられたそうですw SS一覧に戻る メインページに戻る |