番外編
「なーそーめんかぼちゃ、こないだ行ったレストラン、あそこ名前なんだっけ?」 「あ? ああ、あそこは……」 『レストラン?』 「うん。出所祝いにおごってくれて、さ」 「待て待て待てこら、出所祝いは今日だろ、今日!」 「だーかーら、その前に、こないだ」 「金田さん」「鉄っちゃん!」 「まあまあ、二人とも落ちついて」 「落ちつけませんよ!」「落ちつけねーよ!」 「え、なになに、アンタ等も食べたかったのー?」 「お前わざとか! わざと言ってんのかそれ! ニヤニヤしやがって!」 「まさか金田さんまで……」 「先手必勝だろ」 「先手……」 「必勝……」 『って、先手だったら俺(僕)達の方が打ってるはずなのに!』 「んー、なーんか」 『……?』 「きぶんいーな!」 芯子ニコニコ。 「ほれほれほれほれ、仕事だよっと!」 「鉄っちゃん、も、おま、ライバルだからな!」 「あ、先手といえば! 僕、芯子さんの手料理食べた事ありますよ!」 「手料理?」 「んなもん俺だって食ったことあるぞ」 『え?』 「意外と上手いんだよな」 「え?」 「煮物だよ、食わなかった?」 「た、べましたけど……」 「あー! あー! 昔の話だろっ! 何自慢げに話してんだ、よっ!」 「いて! 物投げんな、物を!」 「洋子さん、の時は作ってたんですか?」 「うっさいうっさい!」 「はーい皆さん、楽しそうで結構ですけども、えー、今回はまた遠方に出張に行ってもらいます」 「お、マメ! いーとこ来たね! どこどこ?」 「今回は長野です。で、二人です」 『二人?』 「角松君と、堤君、よろしくね」 「げっ」 「げってなんだ、げって!」 「なんでですか、課長!」 「俺と主任とか、工藤とかじゃあだめなんですか?」 「いや、ローテーションでね、行こうかと思って」 『ローテーション……て……』 SS一覧に戻る メインページに戻る |