番外編
『え、補佐って料理、できるんですか?』 『お前今バカにしただろ! 料理くらいでーきーるーわー! 何年一人暮らししてると思ってんだ』 『何年も作ってくれる人が居ないってこーげんしてるよーなもんだなーまさしく『シングル』パーってかぁ?』 『そういうアンタは出来るのか?』 『ん? アタシー? アタシはーぁ、……上手いよ?』 「はいはいはいはい邪魔邪魔!」 「うぉっアブネ! おま、火! 火ぃ使ってんだ俺は!」 「うっさいな、ほら、どーけってもう! あ、火」 「だから言ってんだろ、火使ってるって」 「違う。火、うつってる。もーえーてーる!」 芯子が水をかける。 「うぉ!」 「あー……あーあークルクルパーマがチリチリパーマだなこりゃ」 「ちょ、大丈夫ですか角さん!?」 「あ、ああうん、芯子が水かけてくれたから……」 「ったくっとに手間のかかるパーだ、な!」 「ってもとはといえばお前が俺のこと押すからだろうが!」 「はーい、出来たよん」 「聞け!」 「はい、あーん」 「ん……うまい……って違う!」 「……」 「堤芯子」 「んー?」 「工藤が拗ねてるぞ」 「なーんでー」 「角さんばっかり構うからだろ」 「別に僕は! そんなんじゃ……」 「なーに、拗ねてんのか?」 「だから、別に拗ねてなんかないですって。ただその、なんか二人揃って台所に立ってるのがいいなあって思っただけで……」 「そーいうもんかねえ? ……ほれ、優、あーん」 「……おいしいです」 「そーめんかぼちゃには口移ししてやろうか?」 「いらん!」 「うーそだよじょーだん! うっし、アンタも早くつくっちゃいなー。優、そっち、食べる用意して、そーめんかぼちゃはマメ呼んできて。メシはみんなで食うほうがうまいから、な」 SS一覧に戻る メインページに戻る |