セラヴィー×どろしー
「あーもう……なんでココで引っ掛かっちゃうのかしら」 普段魔女の着るドレスローブは、ファスナーが後ろについている。 腕を背に伸ばしてファスナーを上げるようにできているのだが、体の固いどろしーには上まであげる事が難しいようだ。 「少し柔軟、しようかしら…」 そう考えながらも、そんな事をすればセラヴィーが憎たらしい程爆笑してくる事が安易に想像出来て躊躇われる。 もういっそ今日は洋服を代えようかと思ったその時、ドアの開く音。 助かった。愛弟子のしいねちゃんが入って来たようだ。 「あ、しいねちゃん?悪いんだけど、このファスナー上げてくれない?さっきから上がらなくて…」 やっとこれで着られると安堵してどろしーが首を垂れてそう告げた。 しかし… 「いいですよ、お師匠さま♪」 返って来た声は、何だかいつもの愛弟子の声とは違って聞こえる。 その上、何故か途中まで上がっていた筈のファスナーが一気に下げられた。 同時に何だか嫌な予感がして、恐る恐る振り向くと案の定というべきか… 「――セラヴィー!!」 「どろしーちゃん、体が固くて上までファスナー上げられないんですか、歳ですかねぇ?」 「ッ…煩いわね!!」 「仕方ないですねぇ、僕が手伝ってあげましょう」 「じゃあ何で下げるのよ!」 「僕は脱がせるの専門ですから♪」 「この…変態!!」 「心外だなぁ。僕はどろしーちゃんに対してだけこうなんですぅ」 さらりと言ってのけるこの男に目眩がした。 SS一覧に戻る メインページに戻る |