長年の夢
セラヴィー×やっこ


「やっこ・・・やっこちゃん。」

遠くから、私を呼ぶ声がする。・・・あの素敵で優しい声には聞き覚えがある。
そう、私の愛してやまないあの方の声だ・・・。
私はゆっくりと閉じていた瞼を開く。

「やっこちゃん。待ちくたびれて寝てしまってましたか?」

目の前に濡れた緑の髪をかき上げながら優しく微笑むセラヴィー様のお顔があった。

「セラヴィー様?」
「嫌だな、様付けだなんて・・・。もう結婚したんだからセラヴィーって呼んで下
さいよ。」

セラヴィー様はそう言って私の頬を愛しそうに撫でる。

(ああ、そうだ。今夜は初夜。私、先にシャワーを浴びて、セラヴィー様がシャワ
ーを浴びてくるの、待っていたんだっけ。)

私の隣にするりと入って来てにっこりと笑うセラヴィー様に、私の顔は真っ赤になっ
た。

(その笑顔、やっこ、とろけてしまいそうです。)

「顔真っ赤ですよ。」

セラヴィー様はクスっと笑って、うつむく私の唇に人差し指を這わせる。下唇をなぞ
っていた人差し指は私の唇の形を確かめるようにゆっくりと動き、唇を一周すると、
その動きにうっとりとして半開きになった私の口の中に侵入してきた。
セラヴィー様の細くて長い指がゆっくりと出入りし、私の舌に触れる。唾液のついた
指は唇を濡らし指はゆっくりと口腔全体を侵していった。

(キスじゃないのに、なんだか気持ちいいかも。)

そんなことを考えていると、セラヴィー様は私の顎をクイっと持ち上げ顔を近づける

セラヴィー様はとっても器用な方だ。私にとって人生初めての大人のキスだったけど
、きっと、これが生涯一番気持ち良いキスなんだろう。
キスをしながらセラヴィー様の左手がローブの隙間から入ってきて、私の胸に優しく
触れた。多分私の胸は発達途中で、中にはまだシコリが残っている。それに、そんな
に大きくない。大人なセラヴィー様には物足りないのではないかとふと不安がよぎる。
セラヴィー様は手のひら全体を使い、繊細なタッチで胸を撫で回しながら、右手で私
のバスローブの紐を解き、月明かりに胸を晒した。

「思った通り、良い形です。それにとても綺麗だ。」

満足げな言葉が不安をかき消してくれる。
左手の手のひらで胸を撫でながらセラヴィー様の唇が右胸の乳首を捉える。温かくぬ
るっという感触が乳首に纏わりつく。何度も何度も同じペースでそこを舐め上げられ
ると、じんわりとした疼きが湧き上がって来た。

「はぁっ。」

思わず溜息がこぼれる。

「あっ!!」

軽く歯を立てられ、甘い痺れに体がビクッとする。そんな私の様子を優しい顔で眺
めながら、セラヴィー様は左手を私の下腹部へと滑らせていく。

「あ!!!はあん!!」

急激な刺激を受け私の体は仰け反った。
セラヴィー様の指は迷いなく、私の核を捉えていた。核を微妙な力加減で押しつぶ
し、指先の位置を変えずに捏ね繰りまわしている。
指先の圧力が変わるたびに私の体の内部がキュンキュンと収縮しているような気が
した。

「あん、あ、あ、あ、あ・・。」

その収縮にあわせ、今まで人前で出したことのないようないやらしい声が出てしま
う。

「・・・まだ、みたいですね。」

そっと、核の下の谷間に触れたセラヴィー様は独り言を呟き、突然、私の下腹部に
顔を・・・埋めた。

「!!!?」
「セ、セラヴィー様!そ、そんなこと、ダ、ダメです!!」

慌てて足を閉じようとしたが、両足を捕まえられ逆に大きく広げられてしまった。

(は、恥ずかしい!!)

私は両手で顔を覆った。

「ここも、とっても綺麗ですよ。」

セラヴィー様はうっとりとそう言うと核と谷間を舌でなぞった。熱い、ぬるりとし
た舌。様々な動きをして私の核を擦り上げる。

「あ!や、やん!」

部屋にぴちゃぴちゃと水音が響く。私の内部から、熱いものが込み上げてきている。水音は、セラヴィー様の唾液のせいだけではなったようだ。
手の届かない憧れの存在であった方が、私の恥ずかしい部分を舐めている。
恥ずかしさと興奮が入り混じり感情が昂ぶって行った。

「や、やぁ!!!!!!!!!」

突然今までにない強い快感が私を襲った。
核に口付けしながら内部を重点的に舌で愛撫されて、私は身をよじった。

「っあ!!きゃっあ!!!!!」

物凄い快感!
気が狂いそうになり、思わずセラヴィー様の頭を押さえ、快感から逃れようとする。しかし、体はセラヴィー様の腕でしっかり固定され、逃れようがない!
私が快感から逃れようといくら身悶えしようとも、セラヴィー様は執拗にそこを刺
激する!

「っん!っあ!!!セラ、ヴィーっさ、ま!!や、やっこ、もうダメですー!!!!。」

快感が限界に達した時、急に力が抜けていく。強く眼を瞑っていたせいで、頭に血が
上っていたのだが、脱力すると、キーンという耳鳴りと共に波のような快感が押し寄
せてきた。
谷間の奥が規則的なペースで痙攣しているのが分かった。

「・・・・・。」

セラヴィー様はそんな私の波がひくまで手を握って見守ってくれていた。
私の呼吸が安定したのを見届けると、セラヴィー様は次の動作に移ろうとした。

「待って・・・。」

その動きを制止し、私は起き上がって自分からキスをした。

「・・・セラヴィー様、私にも・・・ご奉仕、させて下さい・・・。」
「やっこちゃん?」

セラヴィー様は私の次の動向を見守った。
私は、セラヴィー様に気持ち良くなってもらいたい、その一心で、書物で勉強した
ことを実践してみた。
初めて見るセラヴィー様のソレはすでに大きくそそり立っていた。血管が浮き出てい
る様は、端正で優しそうな顔立ちのセラヴィー様には似つかわしくないと思われたけ
れども、私の体に反応してそうなっていると思うと、それさえも愛しく思えた。
大きくなったソレを両手でそっと包んで覗き込むと、頂点に滴が溜まっていた。その
雫を、人差し指一本でじんわり膨らみに塗り広げ、粘度のある雫で滑りやすくなった
人差し指で何度も優しく円を描いた。

「あ、ああ。」

セラヴィー様は目を瞑り低い吐息を吐く。
普段、冷静沈着で穏やかなセラヴィー様が、快楽を表現する姿に感動し、私は幹のと
ころに口付けをした。雫を膨らみのくびれにも塗りつけ、幹の裏側に舌を這わせる。
付け根まで舌を這わせた後、今度は上の方に舌を這わせて行く。
くびれへと到達するとその周辺をねっとりと舐め上げて上部の膨らみを口に含んだ。
頂点からあふれ出てくる雫を強めに吸いとると頭の上でセラヴィー様の声なき吐息が
聞こえる。
セラヴィー様の顔を上目遣いで見つめ、唇を執念深く持続的に、かつ、強力に上部の
膨らみに絡ませ、幹を撫でながらゆっくりと頭を沈めて行く。根元近くまで到達する
と、口の中がセラヴィー様でいっぱいだった。
一呼吸おいて、徐々に唇の往復による強引なこすりを加えていく。私の頭を上下させ
る度にセラヴィー様のソレは最初に口に含んだときよりも硬く、大きくなっていた。
私の髪が踊ってセラヴィー様の腿に触れる。
私の荒くなった息がセラヴィー様の陰部近くに吹きつけられている。
セラヴィー様は感じているだろうか。
私は左手でセラヴィー様の下腹部をさまよい、陰嚢に触れて、壊れ物を扱うように
優しく、軽く揉んだ。そして休むことなく唇で幹をしごき、合間に右手でもしごき
を加えた。何度も、何度も、何度も・・・・・。

激しい動きから、私の息もあがり、体が汗ばんでいた。
苦しい息を整えるために私は、激しく幹をしごく動作から、ふくらみを舌でチロチロ
する動きに変える。
膨らみを手でしごきながら、舌で幹をくすぐり徐々に下に移動させた。陰嚢に到達す
るとそこにもチロチロと舌を這わせたり、片方の陰嚢を口に含んで転がしたりする。
そうこうしている内に息が整った私は、再度、幹を口に含み、唇と舌を使い直進的に、
回転的に、こする、圧迫する、吸うを繰り返した。
・・・私は夢中でありとあらゆる知識を試していた。
セラヴィー様の息が荒くなっているような気がする。
射精してしまいそうで射精に至らない、というのが男性にとって最高の快楽と書物に
は書いてあった。
セラヴィー様はそんな風に感じて下さっているのかしら・・・。
私は、愛する人にこのような淫らな行為をしてあげられることに悦びを感じていた。

「っ、や、やっこ・・・。」

セラヴィー様の切羽詰った声が聞こえた。と、同時に肩を掴まれ押し倒される。

「ッハァ、ハァ・・・・・。」

なんだか余裕のないセラヴィー様の顔。

「・・・そろそろ、入れますよ。」

(・・・ちょっと・・・怖い、でも、ついに・・・ついに、セラヴィー様とひとつに
なれるのね。やっこ、やっこ幸せ〜!!)

私は幸福感に満たされながら、次にくるはずの破瓜の痛みに覚悟をし、眼を閉じて体
を硬直させた。


(・・・って、アレ?)

待てども痛みは、むしろ挿入感すら、やって来ない。

(セラヴィー様は私の体を案じてくださって躊躇されているんだわ。)

「セラヴィー様、やっこ、怖くないですから・・・。」

私はうっすら眼を開け、セラヴィー様に話かけた。

「・・・・。」

そこには冷たい顔で私を見下ろすセラヴィー様。

「・・・何言ってるんですか、もう入っていますよ。・・・でも全然気持ち良くない
。やはり君じゃダメなんですね。」

(え・・・?)

突然のセラヴィー様の変貌振りに、私は呆然となった。
セラヴィー様はさっさと立ち上がり、ローブに身を包んだ。
そして、ベッドの周囲が暗闇に包まれる。

「さようなら。」

セラヴィー様は一言冷たく言い放つと、私に背を向けてその暗闇へと向かっていてし
まった。

(な、なんで?)

「ま、待って行かないで!!セラヴィー!!セラヴィー様ぁ!」

裸のままベッドに取り残された私は訳が分からず夢中でその背中に向って叫んだ。

「セラヴィー様ぁ!!」

自分の思いもよらない大きな声でハッとする。

「やっこ、やっこや大丈夫か?」

部屋の外ではドンドンというノックの音とおじいちゃんの心配そうな声が響く。

「だ、大丈夫だから・・・!おじいちゃん心配しないで!」

月明かりに照らされた、見慣れた自分の部屋のドアに向って叫ぶと、夢うつつだった
頭の中がはっきりし、急激に現実に引き戻される。

(・・・そうだ、今日はセラヴィー様とあの女の結婚式があったんだった。)

絶望的な現実を思い出してしまった・・・。
私は両手で顔を覆い、溜息を吐く・・・。

セラヴィー様は、私が幼い時に足を挫いて泣いていたのを助けてくれた、私の王子様
だった。
その時から、セラヴィー様との結婚は私の夢だった。セラヴィー様と結婚するために
、私はずっと、お料理だってなんだって、がんばって花嫁修業を積んできたというの
に・・・。

(愛しのセラヴィー様は、なんで、なんであんな女と結婚してしまったの?)

さっきの夢の中での幸せと現実とのギャップに、急激な虚無感と悲しみに襲われ、涙
が頬を伝った。

ひとしきり泣いた後、私の胸の中には別の感情が産まれていた。長年の夢を奪われた
という怒りと復讐の感情。

(どろしー、許せない。こうなったらあの女から、セラヴィー様を奪ってやるんだか
ら、どんな手を使ってでも・・・。)

その日から私はチャンスを伺っていた。
まずはセラヴィー様の弟子であったチャチャとの接点を多くし、それとなく探りを
入れた。それによって解ったことは、セラヴィー様は現在魔界に住んでいて、平日、
セラヴィー様は魔王としての仕事をしていて自宅にいないこと。土日は休日で自宅
にいること。でもあの女と二人でいる時間が長いとケンカをしてしまうから、(そ
れでも夫婦なの!?)土曜には定期的にあの女がチャチャの母親の家に出かけてい
ること・・・だった。
そしてある土曜日の朝、私はいくつもの魔法薬の瓶が並ぶ薬品棚の奥から、星マー
クのラベルの付いた瓶を取り出した。

(ついに、これを使う時が来たのね。)

今までは魔法薬が得意の私も、さすがに自分の好きな人に惚れ薬を使うのは邪道と
いう気がして躊躇していた。
けれど、今となっては私にもう迷いは無い。
10時、チャチャの家にどろしーが来ている事を確認し、箒で魔界まで飛ぶ。
11時半、庭で洗濯物を干しているセラヴィー様を確認し、家の中に忍び込む。
そして、昼食で食べるはずのスープに薬を溶かし込み・・・

「あれー?何やってるんですか?」

(ドキン!!)

半分まで空になった惚れ薬のビンを後ろ手に隠し振り向く私・・・。
セラヴィー様がにこやかに微笑んでいた。

「今日はランチしてこないんですか、どろしーちゃん。」
「え??ええ、今日は早く帰ってきたの。」
「そうですか、じゃあ一緒にお昼食べましょうか。ちょっと、手洗ってきますね。」

(はぁぁぁ。あせったわー。万が一を考えてあの女に変身してて良かった。)

そそくさと手を洗いに行くセラヴィー様の後姿を見送り、私はほっと胸を撫で下ろし、
早速スープを盛りつけ始める。

(これでセラヴィー様は私のもの・・・。)

思わず顔がにやけてしまう。

「・・・ど・ろ・しー・ちゃん♪。」

スープを盛っている後ろから急に抱きつかれて動きが止まる。

「セ、セラ・・・。」

目の前のセラヴィー様の手には惚れ薬・・・。

「これ、なんの薬ですかー?・・・この色、この香り、惚れ薬じゃあないですか?」

(し、しまった!計画が、ばれた?)

恐る恐る横目でセラヴィー様の顔色を窺うとなんだかにやにや嬉しそう。

「もうどろしーちゃんたら、こんなもの使わなくても僕は君にめろめろですから。
あは、言っちゃった。」

完璧に誤解しているセラヴィー様。

(ち、ちがいます・・・っていうかセラヴィー様、キャラ違う!!)

「あ、あの、・・・あぁ!?」

頭の中で言い訳を整理していると、耳に熱い吐息をかけられビクッとする。
何か言おうと開いた口もセラヴィー様の唇に塞がれてしまい、あの夢と同じ大人の
キス・・・
柔らかく蠢く舌。私の舌に吸い付く唇。思わずうっとりと力が抜け、思考回路も麻
痺してしまう。

「さあ、ベッドに行きましょう。」

力が抜けた私を抱き上げるセラヴィー様。

(ああ、憧れのお姫様抱っこ。)

ベッドルームに着くと私をゆっくりとベッドに横たわらせるセラヴィー様。私の頬に
かかった髪を丁寧にかきあげて大事そうにキスをする。
額にキス、右瞼にキス、左瞼にキス。ゆっくりとキスを落とされる度、セラヴィー様
の温もりがそこからじんわりと広がっていく。
頬にキス、首筋にキス、鎖骨にキス。温もりを徐々に下に落としながら、セラヴィー
様は私を少し浮かし、背中のファスナーを器用に下ろす。
肩にキス、胸にキス、お腹にキス、太腿にキス。
ドレスを完全に取り去ってしまったセラヴィー様はもう一度キスをしながら私の胸を
揉みしだく。セラヴィー様の手の動きに合わせて形を変える乳房の先端が次第に硬く
なり、感度が上がっているのが自分で分かる。セラヴィー様が手を動かす度にブラジ
ャーに先端が擦れてジンとする。

「ぁぅん。」

私の小さなうめきに反応してか、覆い被さっていたセラヴィー様の太腿のあたりが硬
くなっていた。
私はわざと膝を立て、セラヴィー様の硬くなったソレに自分の太腿を擦り付けた。
セラヴィー様はそれに応えて自分の硬くなったモノを私の太腿の付け根に押し付けて
くる。

「はあん。」

ジャスト、敏感な部分にセラヴィー様の膨らみが当たり甘い声が出てしまう。
いつの間にかブラジャーはホックを外されていた。セラヴィー様は片方の胸をわし
づかみにし、もう片方の胸の中央にそそり立つ小さな頂に頬擦りをした。
こそばゆい様な微妙な快感。何より、大好きなセラヴィー様に大事に大事に扱われ
ているのがとっても嬉しかった。

(ああ、長年の夢がとうとう現実に・・・。)

感動で胸がいっぱいになり目が潤んでしまう。私は涙を拭おうと顔を逸らした。
・・・と次にその眼に入ってきた物はセラヴィー様とあの女が純白の衣装に身を包
み、幸せそうに微笑んでいる写真。

(そうよ、今はあの女の姿・・・愛しいのセラヴィー様に、あの女の姿のまま抱か
れるのは嫌―!!)

BOM!!

思わず元の姿に戻った私の胸を掴んだまま固まるセラヴィー様。
そして間が悪いことにベッドルームの入り口には・・・

「どろしーちゃん・・・?!」

・・あの女が・・・居た。
突然のことが理解できずに目をぱちくりさせるセラヴィー様。

「・・・な、な。」

半裸の私を組み敷き、胸を掴んだセラヴィー様を指差し、あの女は言葉も出ずにわ
なわなと震えている。

「ご、誤解です!どろしーちゃん、こ、これは・・・これは・・・。」
「ひ、人の留守中に女引っ張り込んどいて・・・この状況で何が誤解よ〜!!」

あの女は有無を言わさずに攻撃魔法を爆発させた。

「は、話を聞いて・・・
「あんたと結婚なんて、私もどうかしてたわ。今すぐ離婚、離婚よ!」

ドカン!!バリン!!!

「ちょっと待ってくださ・・ 」

嵐のような魔法の攻防が繰り広げられ、それが止んだかと思うと、

「セラヴィーのバカー!!ロリコン!!変態!!あんたなんか大嫌い!!」

捨て台詞を残し、あの女は家を飛び出していった。
果たして作戦は成功した・・・(んだろうか。)

続編:小さな復讐(ポピィ×どろしー)






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