番外編
お城の自室にある全身鏡の前で ワンピースを肌蹴て足を投げ出し、そのまま座り込む。 チャチャさんのトレードマークである赤頭巾は被ったままだ。 出来心でチャチャさんに変身したのがキッカケで 病みつきになってしまったこの行為。 今、僕は顔も身体もチャチャさんそのものだ。 肌蹴たワンピースから覗く小ぶりの胸と白い肌に目が釘付けになる。 何度見ても見飽きるわけがない。 我慢ができなくなってそっと下着の中に手を伸ばす。 「んっ」 すでに下着の中は水気を帯びていた。…チャチャさんったらいやらしいです。 自分で自分にしてる事に変わりはないけれど 鏡の中のチャチャさんの姿を見るだけで興奮が抑えられない。 そのまま擦っているとだんだんとベタベタしたものが指に絡みつく。 突起のようなものを弄ると電気が走ったかのような痺れが身体に流れ込んだ。 「んあ…チャチャさん、可愛いです…」 まだお師匠様は帰ってこないはず。も、もう少しだけ… 「はぁ…っ」 蕩けたようなチャチャさんの表情と淫らな格好に更に身体が熱くなる。 こんな表情、チャチャさんはした事ないんだろうな。 それともリーヤの前ではするのだろうか。 リーヤがチャチャさんに告白したあの時の事が目の前で映像化される。 僕はチャチャさんにまともに告白することすら出来なかった。 いや、きっと告白してもあのバカ犬には敵わなかっただろう。 ああ、こんな時に思い出したくなかったのに…。 ちくりと胸が痛くなる。そんな痛みを誤魔化すように手にこめる力を強くした。 「ふ…ぁ…」 露出した小さな白い胸を空いている左手で撫で回す。 それでもまだ足りなくって恐る恐る右手の人差し指を入り口に潜り込ませた。 「んああ…あ…うぐっ」 気持ちいい、気持ちいい。 チャチャさんの身体とはいえ、奥に入れるのは怖かったので そのままかき回すようにして刺激を与え続けた。 「は…あっ、ア…」 チャチャさんが気持ち良さそうな顔で自分を慰めている。 その光景だけで頭がおかしくなりそうだ。 荒い息遣いとクチュクチュとした水音だけが静かな部屋に響き渡る。 「あぁ…だ、め、もう…」 あ、もう来る。そう思った時には呼吸が浅くなって、太腿が痙攣した。 「ひゃ、ああああ…!チャチャさ、チャチャさん…っ!」 声を抑えきれなくなってワンピースの裾を噛み締めた。 「〜〜〜っ!!!」 目の前に白い光が走って何も分からなくなる。 頭の中から余計なものが消えて どこまでも落ちていくような感覚が幸せだった。 「う…あ…」 脱力した僕はずるずると鏡の前に倒れこんだ。 「は…、はぁ…はぁ…」 顔を上げてそのまま鏡に手を伸ばす。 放心状態な鏡の中のチャチャさんも当然手を伸ばす。 当然その手は掴めない。 近い。こんなに近いのに触れられない。届かない。 「っ…」 もう諦めなきゃいけないのに、こんな事で気持ちを満たしてる。 否、こんな事でしか気持ちを満たせない。なんて惨めで最低なんだろう。 ごめんなさい、ごめんなさいチャチャさん。…それでも僕は貴女が好き、好きなんです。 鏡の中のチャチャさんがぼやけて、集中力が切れた僕の魔法は解けてしまった。 頬に熱いものが一筋、流れ落ちた。 SS一覧に戻る メインページに戻る |