銃声が、木霊する(非エロ)
湯川学×内海薫


銃声が、木霊する。

血が酸素に触れ赤黒く舞う中、薫の身体は崩れ落ちた。

「内海君!!」

ほんの一瞬の事が酷く遅く感じ、思っているほど前に進まない体に湯川は苛立ちを覚えた。
その場に倒れた薫の体を引き寄せて―止血目的もあるが、―それ以上の別の感情で強く抱きしめた。


「ゆ、かわ…せんせ…だいじょう、ぶ…で、すか。」
「僕は大丈夫だ。それより自分の事を心配しろ…!」
「よ、かった。」

無理矢理笑ってるせいか酷く歪んだ薫の笑顔に湯川の胸が軋み痛んだ。

「……せん、せぇ……。」
「…何だ。」
「こん、ど…パスタやさん、いきましょ、よ?おいし…とこ、みつけた、…です。」
「あぁ…。」
「こんな…あぶない、め、に、あわせた…おわ、び…。「分かったから、もう喋べるな!」






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