「攪乱す」の後日談
湯川学×内海薫


「攪乱す」の後日談

「先生、今日はどうしたんですか?いつもと違う実験室ですね」
「今日は新しい実験装置を作ったから、そのテストをするためだ。君に手伝って貰う」
「え・・・実験、ですか。・・私には理屈もわからないし、無理です。
リトマス試験紙が一人だけ色が変わらなかったし」
「それはもう聞いた」
「・・・電磁石を作っても私だけ何もくっつかなかったし」
「心配ない。配線も接続も全部僕がやった」
「じゃあ、私は必要ないじゃないですか」
「いや、君に確認してもらわないといけないんだ」
「え・・・何を、ですか」
「君はここに座っていてくれたまえ」
「はあ・・・」

手元のスイッチを入れる湯川

「え・・どうなるん」

ですか、と訊いたつもりだった。だが、その時には薫の声は途切れて呻きに変わっていた。

「あぅ・・・何・・・」

下腹部の内側からじわじわと、振動が響いてくる
何よ、これ・・・思わず立ち上がろうとしたが、腰に力が入らない。
何も入っていないはずの自分の下半身内部から絶え間なく振動が伝わってきて
敏感な薫の女芯が痺れたように潤ってくる。

「せ、せんせ・・私、なんだか・・・へんです・・」
「ふむ、心拍、血圧、体温ともに上昇している」

冷静に机の上の計器を覗きながら、スイッチを操作する湯川。

「な・・何をしたんですか・・・」
「超指向性スピーカーを改造してみた。君の子宮部分にピンポイントで低周波を当ててみた」
「なんで!・・そんなことを・・・あうぅう!」
「もっと、焦点を絞って強度も上げてみよう」
「やっ、や・・・やめ・・だめぇ!」

薫は椅子に座ったまま、のけぞり、こわばってしまった

・・・・誰も触れていないのに、何もしていないのに・・・イってしまった・・・

下半身が濡れている事をぼんやりとした頭の片隅で感じた。

「接触せずに、人体に有用な振動刺激を与えることができれば、さまざまな応用ができるだろう」
「・・・なんで・・・私・・・試したんですか・・!!」
「決まっているだろう」

眼鏡を光らせて、顔を近づけた湯川は、薫の顎を指ですくい上げて囁く

「君をいじめてみたかったからだよ・・・」

「はぁぁ…」

薄く開いた唇からよだれが一筋流れる。

「ふむ」

湯川はその雫を拭った右手の親指で薫の唇をなぞった。

「あ…ん、んんっ…」

赤ん坊が乳を吸う様に、目を閉じて無心に湯川の指をしゃぶる薫。

「んっ、んっ、うん…」

息苦しくなったか、一度口を離すが、すぐに湯川の右手と腰にすがり付いて
しゃぶりつく。

「はあ、あぁ、せん、せ…、んっ、んんっ…、」

薫の髪と頬を優しく撫でていた左手をすっ、と放す湯川。

机の上に置いたリモコンをかすかに操作する。

「んん?」

ぴくん、と湯川の指を口から放した薫。
少し、振幅を上げる。


体の奥からの下半身に広がる振動が、熱として血の色として、首に昇ってくる。

「せ、せんせ、い、あ、あ、あ」
「どうしたんだね。内海くん」
「あ、あつ、熱いんです、全部、熱くて…助けて、だめぇ、やだぁ」
「では、やめよう」

あっさりとスイッチを全部切る湯川。

「あああっ!!」

真裸で、雪の中に放り出されたような冷たさに
全身を刺し貫かれ、ガクガク震えながら悲鳴を上げる。

「いやあ、助けて、助けて…お願い、せんせぇ!!」
「何故だね?君が助けてと言ったからスイッチを切ったんだ」
「でも、だめ、いや、寒い・・・」

薫は必死で湯川の腰にすがり付いて顔を擦りつける

「お願い,お願い,お願いぃぃ…」

「君は言動が首尾一貫していないな。警視庁の優秀な刑事がそんなことでは」

困る、と言うと同時に、コントローラの出力を最大にしてコマンドを入力する。

G+PPP+K→?↓?←?↑?+G+P+KE+P

「やあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜」

全身を満たした爆発の波動に絶叫した薫は、湯川の右手に強く噛み付き
声を押し殺すと、激しく震えて、椅子に崩れ落ち失神した。
スラックスはすでに夥しく濡れて、湯気を立てている。
湯川は、噛み付かれた右手を振り払おうとせず、ゆっくりと薫の口が開くに任せた。

長椅子に放恣な姿勢で横たわれ、唇を湯川の血で赤く染めた薫を
彼女には決して見せない優しい眼差しで見つめてから
血の流れる自分の右手を意外な物を見つけたように眺める。

「実に面白い」

呟くと、薫に覆い被さるようにかがみ込んで、
血濡れた唇に自分の唇を重ねる。


湯川は薫の唇を血を嘗めとる様に、優しく舌で愛撫した。
薫の口の中で舌をからめあっている
薫は目を閉じて、動かない。胸は大きく上下している
静かにブラウスのボタンを外し、フロントホックを外す。
カップの下には小ぶりだが、形のよい乳房と、鴇色の乳首が汗ばんでいる。
湯川は顔を薫の左の乳房に近づけた。左の掌で乳房を揉みながら乳首に口を近づけた。
湯川は舌をとがらせ、乳輪を愛撫する。
左手がのびて右の乳房を揉みはじめた。左の乳首は湯川の口の中だ。

「ううんん……」

薫が眉間にしわを寄せた……

「先生?……なの……あぁぁ……」

もう一度口付けで黙らせると、手品師のようにするすると、ジャケットとブラウスを脱がせる。
もちろんブラジャーも。

薫の左手を上にのばした。左手の上腕に舌を這わせる。脇の下にも……

「いやぁ……あぁ……あん……」

薫は小さな声でつぶやく。
さらに胸の脇、腹の脇と愛撫の範囲が広がった。
薫が「いやいや」をするように。顔を左右に振った。
その間にも左手も休めることなく、薫の乳房と腹を愛撫する。
真っ白なキャンパスのように薫の白い体を、縦横無尽に湯川の手と頭が動き回る。
白い肌を再び桃色に染めていく。

「あぁぁぁ……いいぃぃ……せんせぇ…」

薫が喜びの声をあげる。

湯川の手がスラックスのベルトへ伸びた。

バックルを外し、フロントボタンを外しかけた時、

「あ!そこは…だめぇ」

湯川の手首を慌てて掴んだ薫だが、その力は弱い。

「何故?ここの状態も確認したい」
「だって…だって…」赤くなって口ごもる薫だが、
「こんなに濡れてしまっているのに?」

意地悪く微笑んだ湯川が耳元に囁くと

「いやぁ!」

薫は両手で顔を覆った。
その隙に、濡れてしまったスラックスとしずくの滴る下着を下ろした。
赤ん坊のように膝に手をかけて、開こうとする。

「いや、こんなに明るいの、だめです」

腿をぴったりと合わせて抵抗する。

薫の膝を掴んでいた湯川は薫の太腿の横に移動する。
腰骨と太腿に舌を這わせ優しく噛む。

「はぁ……うん……」

その愛撫に応えるように薫が切ない声をだす。
それでも、太腿は硬く閉じたままだ。
湯川は内腿に手を這わす。無理やり広げない。
舌を腰骨と太腿に這わせながら、何度も何度もさする。

薫の儚い我慢が続く。
口を硬く閉じ唸るように

「うぅん……うぅぅ……」

ふううっっ茂みの奥へ届くように口を尖らせて湯川が強く息を吹きかけた。

「あぁん……はぁぁ……」

薫は堰を切ったように声を出した
湯川が薫の膝に手をかけた。そっと足を広げる。
薫の抵抗せずに簡単に足を開いた。

湯川は赤ん坊のように露になった香の下半身を冷静だが、穏やかなな目で見つめる。

「いやだぁ…、先生、そんなに見つめないで」
「なぜだ」
「だって、恥ずかしい」

超指向性スピーカーの微弱だが絶え間ない震動波を受け続けている薫は
すでに先ほどの抵抗で力尽きている。
快感の証拠を示す女薗を手で隠す力も抜け、切れ長の眼を潤ませて、
言葉で拒否するしかない。

「そうか………だが、僕にとっては実に」
「また興味深いですか」
「いや、実に」

湯川はニヤリと笑って

「実にかわいらしく、美しい」

一気にすべての感情が爆発した。

「バカバカバカぁ!!………湯川先生のバカバカ」

驚いた湯川が顔を寄せると、やっとの力で泣きながら
首にしがみついた。

「長い事変人とか冷血漢とか鈍感とか言われてきたが、バカと言われたのは初めてだ」
「だってそうじゃないですか」
「湯川先生がそんなこと言うなんて、絶対何か考えてることがあるから」
「失礼な」

優しく薫の手を外して眼鏡をかけなおした。

「僕は真実はあくまで真実としてとらえる。
事実を述べる。自分の感覚と自分の目で感じたものに
忠実に観想を言うだけだ。だからこそ…」
「だから…何なんですか」
「実に、、実に愛らしく、美しい」
「ヤダもう湯川先生」

泣きながらもう一度湯川の首を抱き、唇を押し付けた。

(知らなかったでしょう。いえ、今でも本当にはわかっていないでしょ)
(私が、ずっと湯川先生のことを好きだったこと)

薫の上半身を抱き止めていた湯川がそっと薫を長いすに寝かせた。
薫の汗まみれになった白衣とワイシャツ、Tシャツを脱いだ。
引き締まった上半身が露になる。
ズボンも脱ぐ。そして、湯川は下着を脱いだ。
弾き出た。仰角45度の屹立だ。
薫の目を見つめながら薫の薗口に合わせる。
震動波に刺激され続けている薫の粘膜は湯川を包みこんだ。
熱い……腰を前に突き出した……湯川が粘膜に包まれた。

「先生……あぁぁ……」

薫が湯川の腰に手をあてる。

「ああぁぁぁ……ん」
「内海君……素晴らしい……」
「先生のせいよ……あたしをこんなにしたのは先生だから……」

ふたりの下半身が熱くなる…

「あぁぁ……」

薫が切ない声をだした。

「だめだ……内海君……内海君……あぁぁ……」

湯川がうめいた

「はぁぁ……はぁぁ……せんせい」

薫が湯川を見てキスをせがんだ。
湯川の顔が薫の顔に寄る。薫が眼をつぶった。二人は唇を重ねる。

そのまま、湯川は動きながら、机のスイッチをまわす。

「うううぅっ、う、内海、くんっ、す、素晴らしい」
「あああ、せ、せんせい、せんせ、せ、だめめ、もうだめ」

胸と胸、腹と腹、脚が熱く絡み合い、唇と舌で貪り合う。
湯川を迎え入れた薫の女薗は絡み付き、締め付けて、湯川を引き込んでいく

「あああ、君が溶けている、僕ももう溶けている」
「やああぁぁ、せんせい、やだやだ、死んじゃうしんじゃうぅ!!」

二人の身体の触れた部分,繋がった部分が熱く融け合い離れなくなった。
湯川を迎え入れた薫の粘膜はマグマのように滾り、激しくうねった
二人の身体と精神は灼き切れるまで、ひとつになって・・爆発した。

言葉にならない絶叫とともに、意識が消失した。
二人は繋がったまま、長椅子に横たわっている。
薫に挿入り覆い被さった湯川は、全裸の背中をがっくりとうつ伏せている。
しかし、装置が作動している為、刺激はまだ加えられている
二人の下半身には絶え間なく振動による刺激が加えられていた……

カチャ

「おーい、湯川、いるか?今日はこっちで実験だって聞いたぞ
もう終わったかァ?」

吟醸酒をぶら下げて草薙が覗き込んだ。

「内海も来てるって言うから、よけりゃ、3人で呑むかあ」

大型設備角を回って……長椅子の二人が視界に入る。

「うっ!ゆっゆゅゅゅ!湯川!………うっうつうつ内海!……ぎえっ!」

一升瓶を足の上に取り落として、悲鳴を上げる

「お前らなんで………、失楽園みたいな真似……俺に相談してくれれば良かったのに…」

涙ぐんだ草薙だが、少し落ち着いて、刑事の冷静な観察眼で薫の表情をみる。

「……生きてる?…何だ驚かせやがって」

安堵して、がっくりと近くの椅子に座ると、一升瓶を一口呷った。

「ぷはぁぁ〜……何なんだお前ら。湯川も尻丸出しで……・
いつの間に内海とこんなに…」

ぐびり

「コイツ、俺と同じ歳のくせして、腰も尻も引き締まってやがる」

ぐびリぐびリ

「肌も結構綺麗だし」

ぐびぐびぐびぐび

「コイツ眼鏡外せば、綺麗な顔なんだよなあ」

ごくごく……ぷはあ

「おーい、湯川、まだ寝てるのか」

返事なし

「ちょっとだけ、いいかぁ」

返事なし

「じゃ、いいなあ」

ベルトを外して、ズボンの前を広げた草薙。
うつむけに寝ている准教授のヒップをつかんで

……・収拾つかなくなりました。
ごめんなさい






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