深大寺デート
村井茂×村井布美枝


「…う…わぁ!」

布美枝は思わず感激の声をもらした。
深まる秋に、深大寺の境内は紅葉に彩られ、
さながらパレットの上の絵の具のように、賑やかな色合いで二人を迎えてくれた。

仕事の合間、茂が散歩に出かけようとして襖をあけると
家計簿とにらめっこをして、ウンウン唸っている布美枝がいた。

「おい、外に出て気分転換でもしたらどげだ」

一緒に行こう、茂が誘ってくれた。
布美枝は大喜びでカーディガンを羽織った。

山門前から霊園へ抜ける山道の途中で、布美枝は少し道からはずれると
色とりどりの落ち葉が広がる、わき道の大きな木の下にしゃがみ込んだ。

「どげした?」後ろから茂が問いかける。

「綺麗なのを拾って、本の栞にしようと思って」
「おぅ、そげか」

そう言って茂も一緒にしゃがんで、色とりどりの落ち葉をガサガサやりはじめる。

やがて、茂が栞に最適と思うようなお目当ての葉を認めると、
それに手を伸ばした。
と同時に、向こうから同じ葉っぱに布美枝の手も差し出された。

―――触れ合う。

はっとして二人は顔を上げてお互いを見ると、
ふっと笑顔になった。

茂はそのまま膝をついて、右手で自身の身体を支えて前のめりになると、
軽く顎をあげて布美枝に合図を送る。
布美枝は少し照れて俯いたが、すぐに顔をあげると目を閉じて、
二人はカラフルな落ち葉のじゅうたんの上で、キスをした。

やがて、膝に着いた土を掃いながら茂が、

「さて、本来の目的地へ行くのだ」

と言って先に歩き始めた。

少し口を尖らせて、布美枝は「目的地ねぇ…」と呆れ顔。
それもそのはず、茂の目的地とは、
寺とは言え鮮やかな紅葉に彩られた深大寺境内や、
山門脇に軒並ぶ蕎麦屋や土産物屋ではなく、
そういった賑やかな場所からずいぶん離れた、墓地、なのである。

曰く、「墓の主と話をする」のだそうで、
「和やかな墓」を前にすると、本当に何時間でも帰らない。
彼の愛でる物には、自分も共感していきたいと思う布美枝ではあったが、
しかし墓というものについては、きっとずっと一生無理だろうと思うのだった。

「ちょっこし雲行きが怪しいですね」

空を見上げて布美枝が声をかけたが、茂は墓を撫でながらにこにこと歩き回って返事をしない。

そうこうしていると、布美枝の心配通り、ポツポツ…雨が降り出した。

「いけん…」

雨をしのげる場所を探して周りを見回すと、
もう使っていないと思われる、屋根のついた小さな手水場があって
あわてて二人はそこへ逃げ込んだ。

大きい図体の二人には、少々手狭な場所だった。
手水台に腰を下ろして身体をぴったりくっつけても、
茂の左の肩口にぽたりぽたり、屋根から雨の雫が落ちる。

「濡れとりますよ」

布美枝がもっと詰めるように言ったが、

「そしたらお前が濡れるだろう」

と言って、茂はそのまま墓をぼんやり眺めていた。

しとしと…。
秋の雨はなかなか止まない。

「…雨降り小僧という妖怪がおってなぁ」

視線は墓に向けたままで、ぼそっと茂が言った。

「こう、和傘をかぶって、提灯を持っとって…。その提灯を振ると雨が降る。
 そうやって急に雨を降らせて、人を困らせて愉しむんだわ」
「そげですか…。じゃあ、この雨も?」
「うん、多分な」

茂のこういう不思議な話は、おばばを思い出させてくれるので布美枝は好きだった。

ぶるっと茂が身震いをした。

「寒いんでないですか?」
「ちょっこし、な。…大丈夫だ」

そう言うと、茂は布美枝の肩をぎゅっと抱いた。
一瞬、緊張して周りを見回した布美枝だったが
雨の墓地に、他に人が居るはずもない。
すぐに力を抜いて、頭を茂の肩に預けた。

「…困ってない、ということにしたらどげだろう」
「え?」

思わず見上げた茂の顔が、妙案のひらめきに輝いていた。

「人を困らせて喜ぶ妖怪のせいなら、こっちはぜーんぜん、困っとらんのだ、
 ということにしたら、諦めて雨も止むんでないか?」
「…ふふふ」

子どものような茂の言葉に、布美枝は和んだ。

「どうやって困っとらんと知らせますか?」

布美枝の問いかけに、にんまりと茂は口の両端だけを上げて笑い、
見上げる布美枝の唇に、自分の唇を重ねた。
思わず茂の肩を押して引き離す布美枝。

「ちょ、誰か見とったらどげするんですか」
「見せとんだわ。雨のおかげで昼間っから野外でこんなことしちょる、
 困るどころか愉しませてもらっとるんだ、というのをわざと見せとんだ」
「…」

なんという思考回路…。言葉を失う布美枝。

が、ふと見ると本当に雨が小降りになってきた。

「ほーら見ろ。もう一息でねか」

そう言って、茂はまた布美枝に顔を近づけてきた。

「もうっ。そんな雰囲気台無しなこと、イヤです!」
「雰囲気ねぇ…」

先ほど、落ち葉のじゅうたんの上でしたキスは極上のムードだったのに、
墓場の前で、しかも妖怪に見せつけるキスなどまっぴら御免だ。

むくれて布美枝は、肩にまわされた茂の手を振りほどく。
するとまた、雨がしとしと強くなる。

「あーあ、ほれ。お前が困り顔するけん」
「だって…」

本当に妖怪のせいみたいだ。布美枝は曇天を睨みつけた。

「そしたら…」

空を仰いだままで、布美枝はつぶやいた。

「名前を呼んでごしない?」
「へぇ?」
「名前、呼んでから…その…してくれたら…」

ええですよ…と、声が尻つぼみになる。
茂はぽりぽり頭を掻いて、先ほどの布美枝のように、空を見上げた。

雨はしとしと。
茂を試すかのように。

やがて。

「…布美枝」

その呼びかけに、布美枝は顔をあげてにっこり笑う。
茂は視線を逸らしたまま、手持ち無沙汰の右手をグーパーしていた。

見上げる布美枝の顔をちらりと伺ってから、
茂は背中をかがめて、布美枝の唇を食むようにしてなぞる。
そして右手を布美枝の背中にまわすと、自分の方へぎゅっと引き寄せ
熱っぽい目で見つめてくる布美枝に再び接吻する。
二人は舌を絡ませながら、熱い口づけにしばし蕩けた。


――結局。

しばらくして雨は止み、二人は無事家に戻れたのだが、
左肩から背中にかけて、屋根から滴る雨を避けきれなかった茂だけが
この日風邪をひいて熱を出した。


「雨に濡れたのがいけんだったですね…」
「んー…」

布団の中で、身の寒さに小さくなって震える茂を見ながら、
布美枝はいたたまれない気持ちでいた。
その日二人で出かけた深大寺で、いたずら好きの妖怪に
雨を降らされて二人は足止めをくった。
雨宿りした狭い手水場で、茂の左側がびしょびしょになってしまったのは
布美枝が濡れないようにしてくれていたからで…。

夜、寒い寒いと言いながら、それでもしっかり夕食をたいらげたので
布美枝はさほど茂の様子をおかしいとは思わなかった。
異変に気づいたのは、片付けがひと段落ついて、
温かいお茶を淹れた湯のみを襖の向こうに持っていったときだった。

かろうじてペンは持っているものの、
ぼーっとして一点を見つめている茂の顔色は真っ青で、
しかし顔の色とは対照的に、身体の熱は異常に高かった。

「よっぽどなら、お医者様を呼びましょうか」
「そげなことはせんでええ…。寝とったら治る…」
「そげなら、卵酒でも作りましょうか」
「…ええ。酒と名のついとるもんは…」
「あ」
「大丈夫だけん。お前も寝ろ…」

頭からかぶった布団の向こうから、茂のくぐもった声。
まだ冬には早かったが、あまりにも震える茂のために
半纏を出してきて布団の上からかけてやった。

どのくらい時間が経ったのか、茂はふっと目を覚ました。
既に明かりは消されており、隣には布美枝が寝ている様子。
喉が乾いていることに気づき、布団を脱ぐと、水を汲もうと立ち上がった。
薄暗い中、月にうっすら照らされた室内の風景がひどく歪んで見えて、
立ち上がったとたんにフラフラと前のめりに転んでしまった。

横になっていた布美枝が気づいて、慌てて飛び起きる。

「大丈夫ですか?!」
「おお…世界が歪んどる、こりゃたまらん」

なぜかへらへらと笑いがこみ上げてしまった。

「喉が渇いた。水をくれ」
「はい」

立ち上がった布美枝を認めると、茂は這うようにして布団に戻り、
ごろりと仰向けに倒れこんだ。ふう、とため息。
瞼を閉じて、さらに右腕をその上に乗せて肩で息をしていると、
水を汲んできたであろう布美枝が、横に座ったのが気配で分かった。
目を閉じたまま、手を差し出すが

「寝たままでは飲めんですよ」
「ん…」

布美枝が茂の身体を起こそうと、背中を抱えてくれるのだが、
非力な女房には鉛のように感じるほど重い身体だった。

喉は渇いているが、起き上がる気力がない。
このまま眠ってしまえば、朝には干からびているかも知れない、
ちょっこし滑稽だな、などと薄笑いを浮かべたとき。

ひんやりと。

冷たくて柔らかい感触が茂の唇に降りてきたかと思うと、
ゆっくりと水が口の中に入ってきた。
まるで力水のように、たったその一口だけで、
喉どころか身体全体が潤っていくのが分かった。
視界がぱあっと広がり、ぼんやりとしか見えていなかった周りの景色を
ようやくその目ではっきりと確認することができた。
心配そうに、そして恥ずかしそうに覗き込む布美枝の顔。

「大丈夫ですか?」
「ん…もう一杯」
「あ…は、はい…」

もう一度、目を閉じるとまた先ほどの感触。そして冷たい水。

「…美味い」
「そげですか…」

にっこり

微笑んでから、茂の額に手を当ててみる。

「だいぶ下がっとるようですけど、まだ熱はありますね」
「…ん」

首に巻いてあったタオルはすっかりぬるくなっていたので、
冷たい水で洗ってまた巻きなおしてやった。
ほっと息を吐く茂を見て、布美枝も少し安心したようなため息をついた。

たった一口の水が、これほどに心身を楽にするとは、驚きだ。
まさか先ほど飲まされた水は、神水だったのだろうか?
茂はそんなことを考えながら、天井を見上げていた。
その視界の端には、ちょこんと座ってこっちを見ている布美枝があった。

水が神水だったのか?
もしくはこの女房、実は神か仏の化身…。
唇を通して、何やら不可思議な力を吹き込んだのかも知れん。

などと。
妙なことを考えていると、茂は自身の下半身の異変に気づく。

(なんでこんなときに…?)

先ほどの口移しのキスだけで、まさか興奮したのだろうか?
それにしても、まだ熱っぽい身体は気だるいことこの上ないのに、
そこだけは独立してモノゴトを考えているらしい。

はて、そう考えてみるとこの一週間近く、
今まさに茂の横に鎮座する仏の化身の月の事情で、
営みについてはおあずけをくっていたのであった…。
腹が満たされていて、よく眠ったあとに来るのは…性欲か。
我ながらこのような身体の時にも、持ち合わせた欲には敵わない。

ちらっと布美枝を見ると、「ん?」と首をかしげて茂を見る。
その仕草に、実は弱い。
いつも髪留めで持ち上げている長い髪も、
今は無造作に肩から胸にまで垂れていて、それもまた艶っぽい。
寝巻きの合わせ目から少し見える胸の谷間に、
髪を耳に引っ掛ける小さな所作に、
そして茂を見つめるあの印象的な目玉に、
とにかく布美枝の全てに弱い。茂は慌てて目を逸らした。

「まだ寒いですか?」

動揺している茂を見て、まだ具合が悪いのかと心配する布美枝。

「ああ、うん…」

実はそれほどでもなくなってきていたが、曖昧に頷いておいた。
布美枝はしばし考えていたが、何を思ったか茂の掛け布団を持ち上げると
その細い身体を同じ布団の中に滑り込ませてきた。

「な…」
「寒いときは人肌で温めるのがええですけんね」

にっこりと微笑んだこの女房は、どこまで本気なのか?
涅槃の境地に至る仏の化身の前で、頭の中が煩悩一色の茂は太刀打ちできない。
ぎゅっと抱きついてきた布美枝の髪の香りに、さらに欲望の海が荒らされ始める。

「も、もう、ええ!風邪がうつったらいけん」
「心配ないです。あたしは丈夫にできとりますけん」

布美枝を心配した風を装ったが、実はそんなことは言い訳に過ぎず、
今この状況は「茂的に」非常に逼迫しているのである。

「そういえば冬に猫をアンカにされとったことがありましたね」
「ええ〜っと…」
「さっさと逃げられとりましたけど。
 心配せんでも、このアンカは逃げません。ずっと一緒におりますけん…。
 とか言って…えへへ」
「ああ…そげかぁ…」

独り照れている布美枝と、布美枝の声などは右から左へ流れている茂。
その間も、理性と欲の小競り合いは続いていた。

「明日になったら良くなっとるとええですね」

自分の胸のあたりから、おそらくは笑顔でこちらを見ているのであろうが、
茂にはそんな布美枝を見やる余裕は既になかった。

やがて布美枝はふと自分の内股のあたりに触れる、硬い存在に気がついた。
布美枝が身体を強張らせたので、茂は背中あたりにひやりと汗をかいたが、
しかしもうどうにも抑えきれないところまで来てしまっているのも事実で…。
布美枝が恐る恐る茂の身体から離れようとした瞬間。

(…あ、もう、無理)

辛うじて耐えていた理性の壁を、打ち破るように怒涛の欲が押し寄せた。

茂は今持っている可能な限りの全体力を総動員して、布美枝を組み敷いた。
意外と簡単に身体は起き上がり、布美枝を捕まえることができた。

びっくりする布美枝を無視して、乱暴に唇を奪う。
布美枝は必死に抵抗するが、のしかかってきた重い身体と、
乱暴だけれどうっとりするような、熱い口づけに段々その力が弱くなってしまう。
その唇が、やっと離れたかと思うと既に胸の谷間にまで下りてきていた。

「いけんです…よ。まだ、熱が…あ…」
「お前が悪い。誘うようなことするけん…」
「さ…誘ってなんか…」
「本当に何も考えんともぐりこんで来たのか?」

なんという無防備な。茂は少し可笑しくなって笑った。

「も、もっと弱っとられると思って…ぁ、ん…嘘、ついとったんですか」
「嘘ではない、だるいのは本当だ。けど、どうも下の方のヤツは独立採算制をとっとるらしい」
「どくりつ…もぅ、何言って…や…あ…」

冗談のような会話の間にも、茂の手は布美枝の乳房を揉みしだき、
首筋から鎖骨、そこから胸の先端まで、舌が降りてきて舐めまわされる。

覆いかぶさる茂の肩を押して、布美枝は形ばかり抵抗の意思を見せてみたけれど、
茂がそんな制止に応じるとは布美枝も思っていなかったし、
布美枝自身も、茂の熱が感染したかのように、身体が火照り始めていた。

頭はまだぼーっとしていたが、本能の赴くままに茂は布美枝の身体を愛撫した。
うなじ、乳房、臍、太腿、足の先まで舌を這わせた。
布美枝のなまめかしい声が、茂の原動力となって、やがてその舌は内腿に辿り着いた。

「やぁ…そんな…見んで…」

悶える布美枝をちらりと観察して、もうすっかり潤いを溜め込んだ秘所を舐め上げると、
また一段と悩ましい嬌声があがる。
突起の部分を指や舌で弄んだり、どんどん溢れてくる泉の水を舐めていると
段々突っ張っていた足が緩んできて、熱い声も喘息に変わっていく。
もう少しで達するのだろうか…。
熱い入り口から指を一本差し入れると、簡単に飲み込んでいった。
指を二本にし、抜き差しを繰り返し、突起には舌で刺激を与えてやる。

「あ…いや…あ、あ、あ…」

悲鳴のような声が上がると、やがて布美枝の全身から力が抜けていくのが分かった。

さて、そこまできて茂はさすがに体力の限界を感じていた。
このまま布美枝を組み敷いて、最後まで続けられる自信がない。
しかしそれとは逆に、独立国家は今まさに隆盛を極めている。
(どうなっとるんだ…)
我ながら、自分の身体の神秘に首をかしげずにはいられない。

肩で息をしていた布美枝が、熱っぽい目で明後日方向を見ていた茂に気づくと

「あの…あたしが上に、なりましょうか?」

思わず問いかけてしまった。
言ってから、ずいぶんと恥ずかしいことを口走ってしまったことに気づく。

「あわわ…」

慌てて顔を覆って布団にうつ伏せた。

すると、茂は布美枝の背後に回り、その尻を撫で上げて持ち上げると
潤い滴らせるその場所へ、一気に欲望の塊を挿入した。

「ああ…っ!」

いつもとは違う角度で侵入してきたそれを、布美枝の内部はきつく抱きしめようとする。
茂が腰を引けば、襞がそれを追いかけ、腰を打ち付ければ、ぎゅっと締める。

「あっ、あ…っ!あぁ、っ…あぁ…!」

布美枝の悩ましい声が、茂をいっそう突き動かす。
自分の身体を支えなくて済む分、茂は楽だったが、
それでもフルマラソンを走ってきたかのようなだるさはつきまとう。
ただ動物的な本能だけで無心で腰を打ちつけた。

快感の絶頂に達する瞬間は、二人とも同じだった。
崩れるように二人は重なり合って布団に倒れこんだ。

「なるほど…性行為は精気の循環を促し、心身の充実を…」
「な、何の本ですかっ、それ?!」

翌朝、茂の熱はすっかり下がり、昨日の弱り具合はどこ吹く風。
机に向かって仕事をしていたかと思えば、急に妙な独り言をつぶやいた。
難しそうな小さい字がいっぱい並んでいる本をめくりながら、

「中国の方ではそういう考えがあるらしい。ちゃんとした学問だぞ」
「…」
「そうやって睦みごとを恥らうのが、そもそも間違っとる」
「…」
「何も恥らうことではない、正々堂々とコトに臨めばええのだ」
「…」
「然るに、夜中にこそこそ声を殺してすることでもないのか」
「…」
「昨日は起き上がることもできんだったのに、あの後からすっかり元気だわ。
 ということは、昨日の営みが結果的に…」
「あーあーあー、もうええです!みなまで言わんで!」

真っ赤になって耳を塞ぐ布美枝。
いたずらが成功したときの子どものような茂の意地悪い笑み。

「まあ、ウチの水道から神水が出るか、
 はたまたお前が神か仏の化身であることもまた、否定できんのかも知れん」
「え?何か言いましたか?」
「…いや」

そしてまた、ふっと茂は独り、微笑んだ。






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