番外編
「やっぱり、お父ちゃんの言うように着物を新調した方がよかったかもしれんですね。 こげな晴れの日には、おばばにもらった大切な着物を身につけたいと思っとったんですが 私の歳には、ちょっこし派手な色だったみたいで」 「だらっ!あの着物の代わりなんぞあるか!」 「でも、お父ちゃんだって着物新調せえって言ってたじゃなーですか」 「それは!20年間支え続けてくれたお母ちゃんに何か贈る機会を潰してはいかんと思っただけだ!」 「お父ちゃん…」 「よう似合っとった」 「…だんだん」 「こっちは皆が帰ったあとどう押し倒そうか、頭を悩ませとったんだぞ」 「え?」 「これから、よろしく頼むぞ」 「は…はい!」 SS一覧に戻る メインページに戻る |