ニケ×ククリ
ぴかっ!!ゴロゴロ… 夕方から降りだしたひどい雨。ニケとククリはびしょ濡れになりながら、 やっとの思いで今夜の宿に辿り着いた。 「あぁ怖かったぁ〜」 「ククリは雷を怖がりすぎなんだよ」 「だってぇ〜」 入り口でぐっしょり重くなった服のすそを絞っていると、宿屋のおばちゃんがやってきた。 「お客さん、ごめんなさいねぇ。この雨なもんだから、 ひとり用のお部屋がひとつだけしか空いていないんですよ」 済まなさそうに話すおばちゃん。 「え、そうなんですか……くしゅん!!」 急に襲ってきた寒気に、ククリの口から大きなくしゃみがひとつ飛び出した。 「ククリ、早く風呂に入らないと風邪ひいちまうぞ。仕方ないや、その部屋に2人でお願いします」 「え……」 ククリはびっくりしてニケの顔を見つめた。 (それって…朝まで、同じ部屋で、勇者様と??) 脱衣場の入り口でニケと別れて、三つ編みをほどいて浴場に入ると、 ククリはいそいそとシャワーの栓をひねった。 時間が遅いせいか、他にお客さんの姿はない。 こじんまりとしているけれど、きれいなお風呂。 冷えた肌に暖かいシャワーが心地良い。 「気持ち良い〜。…でも、あんまりゆっくりしてると勇者様を待たせちゃう。」 彼のことを思ったら、頬がぽっと赤くなるのがわかった。 「どうしよう…今夜は勇者様とおんなじ部屋で寝るのよね。 ギップルちゃんのテントとか、外ではいつも一緒に寝てるけど…。 宿屋でひとつの部屋に泊まるなんてはじめて…。なんだか緊張しちゃうなぁ…。」 どきどき。顔がほてってきた気がして、両手でほっぺたを挟んだ。 最近ようやく、お互いの気持ちを通じ合ったふたり。 えっちもしたけれど、とにかく恥ずかしくって、拒んでばかりだった。 「だって、野宿が多かったから…ギップルちゃんに気付かれちゃう。 それに…外はイヤだったんだもの。」 でも、今日は。 ふと、目の前の鏡に映る自分が目に入った。 ふわふわと腰までたらした栗色の髪。 ふくふくとしたほっぺ。 くびれのよく分からない、大きめの腰まわり。 そして、ささやかな胸の膨らみ。 はふ。ため息をひとつついて、ククリは片方の膨らみをそっと手で包む。 「こんな子供っぽい体じゃなくって、もっとないすばでーだと良かったのに」 今までも何度となく自分で触れてきたそれは、すんなりと片手におさまって。 ローブの上からでもわかる大きさになってきたとはいえ、こうして見ていると寂しくさえなってくる。 「マッサージでもしたら…少しは大きく、なるかなぁ?」 優しく撫で、包んでは開き、包んでは開き。 だんだんゆっくりと回すようにその手を動かし始めた。 掌の中でくるくると回され、てっぺんが固さを増していくのがわかる。 次第に、そこを中心にしてツンとした感覚が広がっていく。 波紋が腰にも到達して、知らず、脚をすり寄せてしまう。 「……ん……っ」 その時。 「ククリぃ〜?いるかぁ〜」 びっくぅ!! 突然かかった声に、ククリは飛び上がりそうになった。 目の前の壁の向こう、男湯側からニケの声が聞こえる。 「は、はぁ〜〜い」 少し上ずった声でなんとか答える。 「先にあがって待ってるぞぉ〜」 「う…うん〜」 「…ああびっくりした…隣に勇者様がいるのに、こんなことしてたなんて…」 シャワーの熱と恥ずかしさで茹だりそうになりながら、ククリは大急ぎで身支度を整えた。 「はぁ〜さっぱりした〜〜」 二人してさっぱり妖精を引き連れながら部屋に戻ったけれど、 おばちゃんが言ったようにそこは一人部屋。 見回してみると、大きいとは言えないベッドがひとつに、クローゼット。 あとは椅子と小さなテーブルに、ランプがひとつあるだけだ。 「勇者様…このお部屋、ベッドがひとつしかないよね…。どうしよう…」 ちょっと困って、ククリがニケにたずねる。 「そうだなぁ……あのベッドで一緒に寝ようか?」 「!!!!」 「…冗談だよ〜。オレは床で寝るから、毛布一枚貸してくれよ」 顔を真っ赤にして、ククリはまたほてってきた頬に手を当てた。 「ククリ、本気にした?」 にやっと笑ってうつむき加減の顔を覗きこんでくる。 その服の裾をつかんで、ククリはつぶやいた。 「…いいよ。あのベッドで一緒に寝よ?勇者様」 「え…」 二の句が告げず、固まったのはニケのほうだった。 「ククリ………」 小さなテーブルに置いたランプの薄明かりの中、 ニケはククリの頬に片手を添えて、そっと唇を重ねる。 ククリは近づいてくる顔が恥ずかしくて目を伏せる。柔らかな感触。 「ん………」 軽いくちづけの後、お互いの顔を見つめ合って確認する。 「いいって…コトなんだよな?…ククリ」 「…」 あたまがぼぉっとする。顔を見ていられなくて、 うつむきながら必死でうなづいたら、ぎゅっと抱き締められた。 もういちどキス。確認するみたいにもう一度軽く触れると、するりと冷たいものが唇から忍び込む。 びっくりして引っ込んだククリを見つけ出して、嬉しそうにからみついてくる。 ぴたっ、ちゅぱっ…ちゅく、ちゅくっ… なんだか、やわらかいミルクの味がする。 そういえば、お風呂あがりに勇者様が、飲んでたっけ… 身体の力が抜けていく。ぼーっとして立っていられなくて、ククリはニケの肩に掴まるのが精一杯。 耳に響く水音とその柔らかさが、ククリの頭をミルクみたいにまっしろにさせていく。 溶けてるみたい…もうどっちがどっちかもわかんないよ。 ちゅぅぅっと吸い込まれて、このまま食べられちゃいそう。 「…っ、ん、はぁっ………」 やっと解放されてゆっくり目を開けたら、 名残惜しそうにふたりを繋ぐ糸が見えてよけいに恥ずかしかった。 力が抜けてふらふらするククリを、ニケがよいしょっと抱きかかえる。 お姫様抱っこ。でもなんだか足どりがよたよたしている。 (もうちょっと…ダイエットした方がいいかなぁ?) ククリがぼんやりとそんなことを考えていると、白いなかにゆっくりとおろされた。 ニケはククリの隣に座って、ゆるゆるとシーツにまで流れる髪を一房手に取る。 (どうしてかしら。ここにいるのは、いつもと同じ勇者様なのに…) ひどくなっていくドキドキが、隣にいるニケに聞こえてしまいそうで、ククリはぎゅっと目を瞑る。 洗いたての、まだ湿り気の残る髪を、ニケは丁寧に撫でていく。 ククリの緊張をほどくように。頭を撫でて、ククリを安心させるように。 頭を撫でる指が、耳と頬っぺたを優しくくすぐっていった。 「んんっ………」 ククリがぴくりと肩をすくめる。 その反応がかわいくて、ニケはそのまま後ろからすっぽり包むように抱き締めて、 ふんわりとククリの髪に顔を埋める。 いつもは大きめの服に隠れている身体が、こうしてみるとずっと小さく感じる。 おとなしく腕に収まっている彼女は、湯上りのあったかいいい匂いをぷんぷんさせている。 急ににやにやが込み上げてくる。嬉しくて、愛しくて、つい口に出てしまった。 「おれのもん。」 頭の上からぼそっと聞こえた小さな一言に、 ククリの顔はぼしゅぅっと音をたてて真っ赤になった。 もしここにギップルちゃんがいたら…、 あのドアよりおっきい顔になって悶え苦しんでたんじゃないかしら。 嬉しい……嬉しいけど、すっごく恥ずかしい。 じゅわぁっと頭に血が上って、くらくらするよぉ…。 「勇者さまぁ………」 ニケの顔をそっと振り返ると、にっと笑う上機嫌な顔。 こっちは恥ずかしいのを必死で我慢してるのに! でも、いつもと変わらないその表情に、なんだかククリはちょっと安心した。 シーツに投げ出した手首を捉えて、ニケはキスの雨を降らせる。 瞼に。頬っぺたに。鼻の頭に。前髪をかきあげて、額に。首すじに。 耳たぶをふよふよと指で弄りながら、ほっぺの方から耳に息がかかるくらいまで顔を持っていく。 ぎゅっとククリが目を瞑っているのがわかる。 耳元にそうっと口を当てて中の空気を吸い舌先で中まで攻め込むと、 とうとうたまらなくなったククリが悲鳴をあげる。 「……っふぁああぁん!!!」 「…ククリ、今日は雨のせいで部屋はいっぱいだったろ? あんまり大きい声出してると、隣に聞こえちゃうぞ」 「………そんなこと言ったってぇ、勝手に出ちゃうんだもん」 勇者様がえっちなことするからでしょ、とククリが顔をそむけて膨れてみせると、 ひひっとニケが笑った気配がした。 すっとネグリジェの裾から忍び込んだ手が、触れるか触れないかの微妙さで肌を滑っていく。 「ん!……あ………はぁぁあっ……」 腿から腰、お腹、そして脇。伝わる指先がくすぐったくて、声が出てしまう。 ようやくたどり着いた手が、ささやかな膨らみを優しく包み込む。 お風呂上りの肌はしっとりとしていて、ぴったりと手のひらに吸い付いてくる。 やわらかい。ニケはちょっと感動さえ覚えながら、ゆっくりうにうにと揉みしだき始める。 「んっ…んんっ…んぁあ…」 指先でくるくると回された蕾が自己主張を始めて、 てっぺんを指の腹で優しく撫でられるとつい身体がびくりと反応してしまう。 ニケはふわふわしたネグリジェの裾をずっと上までたくしあげ、抜き取ってしまった。 現れたのは白くてもこもこした綿のぱんつと、ちょうど片手におさまるくらいの、 形の良い丘がふたつ。 「やだ…勇者様、恥ずかしいよ…」 ククリが耐えかねたように、両手で顔を覆う。 「どうして?きれいじゃん」 「だって…小さいし…」 指の隙間から見上げてくるククリ。 ニケは、小さく息を吐くとその両手首を捉えて優しく頭の上で押さえつけた。 「あ…」 何か言う間も与えないまま重ねた両手をしっかり握ると、おもむろに胸の頂を口に含む。 「ひゃぁあんっ!!」 ふいの攻撃にククリの体が激しく仰け反る。 そしてそのまま、突起の全体を舌で転がされ、唇で甘噛みされ、てっぺんを舌先でちろちろと弄られて、 ククリは胸から生まれた疼きがアソコで熱くなってくるのを、はっきりと感じた。 「あっ…あ…あ……っ」 刺激が強くてジンジンする。いつの間にかもう片方の頂も指でくにくにと弄られ始めた。 (バンザイの格好をしてるから、胸が張って余計に感じちゃう…っ) 堪らなくて、もじもじさせ始めたひざが浮いた隙に、右手が下着の上からスリットを撫でていく。 「んんっ………!!」 「ぱんつの上からも分かるくらい、しっとりしてる…それに、ここも…」 「やぁぁっ!」 撫で上げた指先が、顔を出し始めた突起をかすめた。びくんとククリの身体が跳ねる。 「…ここがいいの?」 「………うん……」 ニケがたずねると、か細い返事が返ってきた。それならば、とニケはぱんつの上の方から侵入を試みる。 「あ……っ」 ためらうククリの声が聞こえても気にしない。 するりとした下腹をたどっていくと、柔らかい茂みの中にふくらみだした芽と出会った。 またびくっとククリの腰が反応する。 (やっぱり、ここがいいんだ…) 入り口を撫でまわし、内壁をつついて、指先にまとわりつくぬめりを蕾に塗りつけていく。 「やっ、ふああっ、勇者様っ」 くりくりとするたびに、ますます中から溢れてくる。 びく、びく、とククリの身体に力が入るのが分かる。 ククリは刺激が強すぎて、全身の感覚が薄れてくる。意識がソコ一点に集中していく。 「あっ、あっ、あああん!」 だんだん顔を出してきた芯のまわりを指で広げると、 しまいにニケはそこに顔を埋めて、舌先で攻め始めた。 彼女から溢れてくるものと唾液とでたっぷり濡らしてあげると、 たまらない快感がククリの意識を奪っていく。 「やぁぁぁっ、だめぇ、そんなにっ、したら…!ああああん!!」 ソコを中心にして、ククリの頭のてっぺんからつま先まで白い閃光が走り抜けていった。 ざあああ… 外の雨はいっそう強くなってきたようだった。 「…はぁぁっ……ぁ…っ」 ククリは全身の力が抜け、ぐったりとしている。腰だけが、まだ時おり、ぴくん、びくんと跳ねる。 ニケはぐっしょりになったククリの脱ぎかけのぱんつを取り去ると、自分も服を脱ぎ捨てた。 「ゆーしゃさま……」 力の入らない腕で求めるククリをきゅうっと抱き締め、キスをする。 さっきのよりも深いキス。今度はククリも舌を絡めてくる。 舌を舐めあい、口内をさわって、唾液を交換する。 ちゅっ、ちゅっ…ちゅぷ… しまいにククリの口内に唾液を流し込んで唇を離すと、コクリとそれを飲み込んだ。 「ククリ…かわいかった」 「すごく…気持ち…よかったよぅ………」 とろんとした顔。 「もう…おれも、たまんなくなってきた」 見ると、ニケのモノはとっくにはちきれんばかりに大きくなっていた。 「ふわ…おっきぃ」 「入れても…いいかな」 「…」 腕の間で、恥ずかしさやら期待やらで顔を真っ赤にしたククリが小さくうなずく。 それを確認し、ニケはゆっくりと割れ目にそれをあてがった。 先ほど達したばかりのそこは、とろとろしたもので溢れかえっていて、 先っぽで入り口をなでているだけで吸い込まれそうになる。 くち、くちゅ… 「ん、んっ…」 感度があがって敏感になっているククリがもう耐えかねたようにしているのを見て、 ニケは標準を定めるとぐぐっと進入を始めた。 「ふあッ、ああ…ん…っ」 勇者様が分け入ってくるのがわかる。 久しぶりだけど、たくさんしてもらったから、あんまり痛くない… 「あ、ああ…あ…」 たまらなく切なくなって、ニケに抱きついて耐えた。 ほどなく、ふたりの腰がぴったりくっついて、ニケとククリは息をつく。 「よし。動くぞ」 ニケはゆっくり、動き出す。戻っては入りを繰り返し。 「…!…!ん、んん…っ!」 顔を真っ赤にして、ククリがぐっと声を押さえる。 それを見て、ニケは耳元でそっとささやいた。 「雨、ひどくなってきたから…我慢しないで大きい声出しても、大丈夫だよ」 「…!」 一気に、はじけた。 「あっ、あっ、はぁ、んんッ、ああ…っ!」 強く腰が突き動かされて、声が出ちゃう。止められない。 二人のつながっているところから聞こえる音も、あたしの声も、すごく、えっち… くちゅ、くちゅ、ちゅぷ、ちゅく、ぐちゅ、ぐしゅっ… 言いようのない快感が身体を飲み込んでいく。 音も、声も、熱も、だんだんひどくなってくる。今日は、なんだか…。 「ふあ、ああ、んあ、うぁ、…んんんっ」 「うあ…く、めちゃくちゃ気持ちイイっ…」 勇者様がたまらなそうな顔をしてる。うれしい。あたしも、すっごく、気持ちいい… 「ゆっ、ゆう、ゆうしゃさまぁ」 ククリはニケの首に腕を回して引き寄せた。 ついと首をのばして、汗ばんだほっぺにキスをする。 「へへ、」 いたずらっ子のように笑うククリ。ニケにだけ聞こえる小さな声で、 「だ、いすき」 苦しいくらいぎゅうっと抱きしめた。息がつまりそうなほど。 そして、何もかも忘れてしまうような、深い深いくちづけ。 「おれも、大好き」 ククリが破顔する。 お互いの背に腕を回し、これ以上できないほど身体をくっつけながら。 ぴったりと合わせた汗ばんだ肌の感触が気持ちいい。あったかい。 そして…落ち着いていた動きが、ふいに激しくなった。もう、抑えられない。 「あ!あ!はぁ、ああっ!ふあ、ひゃ、んぁっ…!」 「ククリ…!ククリっ!」 ずん、ずん、と来るのに合わせて、知らず腰が動いてしまう。 ず、ずしゅ、ぐちゅ、ちゅぷ、くちゅっ、ちゅくっ、くちゅ… 「ふぁ、んぁ、あぁっ、はぁぁっ!ひゃ、、ああ、やぁぁぁ…!」 えっちな音。全身の感覚が薄れ、熱い、ソコだけしか感じない。 切ない気持ち良さが、どんどん高まっていく。声が、押さえられない。 「やぁぁ!はぁっ!あぁ!あぁ!…ひぁ!だっ、ダメ!いっちゃうよぉ!」 「いいよ、いいよ、いって、ククリ…!」 止めようのない快感が襲いかかってくる。 「あっ、や、やっ…やぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!」 びくびくびくん!と身体を強張らせて、ククリは達した。 それに合わせて、ニケもたまらず身体を引き抜き、そのままククリのお腹に放出した。 …翌朝。 初めて1つのベッドで目を覚ました2人は、 恥ずかしさにバタバタしながらも身支度を整えて、部屋をでた。 食堂でおばちゃんの作った美味しい朝ごはんを食べ、 窓の外の水溜りに落ちていたギップルを拾い上げ、 いつもの調子を取り戻した…はずだったのに。 宿屋を出る時、ご主人にお金を払ったら、にこやかな営業スマイルで一言。 「ゆうべは、お楽しみでしたね」 「いっ…いやぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」 SS一覧に戻る メインページに戻る |