三日月あたりの夜2
トマ×ジュジュ


前回:三日月あたりの夜(ニケ×ククリ)

「…………クーちゃん……。」

ともだち。
なかま。
かたおもい。
すきなひと。
らいばる。
こいびと。


「そうよね。」

いくらあたしがアタックを仕掛けたところで、あの二人の気持ちは揺るがない。
自分の『好き』は、ニケくんの『好き』とは違うもの。
たぶん、あたしの『好き』は、家族の『好き』みたいなものだと思う。

「そうよ。何の不思議もないじゃない」

当たり前のことだもの……。
踵を返して、2,3歩ほど歩き始めたところでふと、足が止まる。

「(でも、あたしの、この気持ちはどうなるわけ?)」

なんで?
きゅぅっと、胸が苦しい。

「や……」

太腿のあたりのむず痒さに、自らの割れ目に右手を当ててみる。
ぬちゃっ。

「(なんで……あたし、濡れてるの?)」

ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ずぱんっ、ずぱんっ

「はぁっ!あん!いいよぉっっ!ぁあっ!きもちっ!いいよぉっ!」
「……はっ、はぁっ、はぁ、ぐっ、う、……っは、ククリ……」

一層激しく、より一層強く、熱い迸りを秘めた腰を、規則正しくをぶつける音で、はっと我に返る。
ニケがククリに覆い被さり、右手でククリの体を固定し、
手持ちぶさたなその左手でククリのささやかな膨らみを揉みしだいている。
火傷しそうなほど熱く硬い肉棒の感覚によがり狂うククリの恍惚の表情に、ジュジュの中で奇妙な感情が芽生えた。

「(や……ぁ……何、これ……)」

ククリの甲高い喘ぎ声と相まって、胸の奥からゾクゾクとした鳥肌が体中を駆けめぐった。

「(……クーちゃん……クーちゃんんっ!)」

心の片隅で、箍(たが)の外れる音が聞こえた。

ぢゅっ、ぢゅ、ぢゅくぢゅくぢゅくっ!

自分の指が、何かに操られるようにして中で暴れ回る。
力が抜けていき内股気味に跪いた。

「(気持ち……いいっ……!)

今まで体験したことのない感覚。
ジュジュが瞬時に果てるには十分のものだった。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ!」

服の袖を思いっきり噛み、必死に声を抑えるのがやっとだ。
びく、びくん、びくん、と小刻みに体を痙攣させ、上体をのけぞらせた。
彼女の秘所が愛液を、ぷしゃっ、と地面に撒き散らした。

「ぁ……はぁ……は……」

頬を紅潮させ満足そうに薄ら笑いを浮かべるジュジュ。

「あ、トマく……ん」

ふと横を見ると、目の前の光景に釘付けになっているトマがいた。
こちらもあまり驚きに、全く周りが見えていないようだった。

「あ、ぅ……」

“行為”を覗き見、切なげな表情を浮かべ、赤黒く勃起した肉棒を自らの右手で擦り立てている真っ最中だった。

「あ、あ、あ、あぁっ」

しゅっ、しゅっ、くちゅっ、くちゅ、くちゅ……

そのスピードがだんだんと上がっていく。
透明な前触れの露が、鈴口から止めどなく溢れていた。

「ト・マ・くん♪」
「っ!!」

よほど夢中だったのか、ジュジュが抱きつくまでいることすら知らなかったらしい。

「じ、じ、ジュジュさん、いつの間に……」
「さっきから。」
「……こ、のことは、勇者さんに……は……!?」

トマが振り向いたそこには、今まで見たこともない恍惚の笑顔で同じように自らを慰めているジュジュの姿。
その股間からは、大量の愛液が太腿を伝い素足の爪先へ、あるいはそのまま地面へ滴り落ちていた。

「ねェ……クーちゃんたちがしてること、しよ?」
「えっ…………」

何かが違った。
ジュジュが、ジュジュでないような。
そんな気が……。
考える間もなく、強引に唇を重ねられ、そのまま押し倒された。

「んぅっ!!」
「ん、んんん、んっ…………くちゅ、ぺちゃっ、ぷゎ……ふふっ♪」
「ひぅ………………くちゅ、くちゃっ……っ」

今まで体験したことがない。
激しく舌を絡め合う、熱情的なディープキス。

「ジュジュさんまで何を……」
「トマくんだってしてたじゃないの。えっちなこと。」
「う。」

それを言われたら何も言い返せない。
ジュジュの舌が、トマの唇から首筋、鎖骨と這い回り、乳首まで達した。

「ふふ♪かわいぃ。」

ちゅう、ちゅ、ちゅぅぅっ!

「ぁ……ぁ……」

何ともいえない感覚が頭をかけ巡り全身が粟立つ。

「男の人でも感じるのね。ちゃんと立つし。不思議ね。」

唇を離すと今度は左手で、勃起した乳首を軽く摘み上げた。

「あぁぅっ!」

電流のような快感が、体を硬直させ、ペニスすらも硬化させた。

「何……を……」
「♪それじゃ、いただきまぁす。」

あくまでマイペース。
ジュジュはトマの言うことを聞きもせず、肉棒の先端を口に含んだ。

くちゃっ。

「あっっ……!」

仰向けになっていたトマの体が途端に、びくん、と反応した。

「はぁっ、はぁぅ……」
「ん…ん…んん……」

一気に喉の奥まで肉棒を含むと、そのまま怒濤のような抽送を始めた。

ぢゅるるっ!……ぐちゅっ、くぷ、くぷくぷくぷ、ぢゅるるるっ、じゅぷぷぷっ、じゅぷっ、ちゅばっ、ぐぷっ、ぐぷぐぷっ。

「ふ、あ、あ、あ、」

ついさっきまで、自分で慰めていた肉棒を、ここまで激しく愛撫されればひとたまりもない。
トマの射精感はもうすぐそこまで迫っていた。

「あぅ、も、だめ……射精(で)ちゃいますぅ、ジュジュさん、口、離して……」

ちゅばっ。

「んっ…んっ…………、いいわよぉ、私の口の中に射精(だ)して。かまわないから。」

いったん口から離したペニスを手で擦りながら、あっさりと言ってのける。

「えっ…………ぅあっ!」

再び口腔の奥にくわえ込むと、火傷しそうなほどのスピードで首を振り始めた。

「もう…………ダ……メ……」

ぐちゃっ、ぢゅぶっ、じゅぶ、じゅぶじゅぶじゅぶじゅぶッッッ!!

一方、

「あんっ!あっ!あん!あぁんっ!、もうっ!もぅ……イっちゃうっ!」
「ククリぃ……はぁっ、そろそろ……、イくっ……」

ニケとククリの方も絶頂間近だった。
感じやすくなっている二人の性感は、互いに惹かれあって、同時にそのときを迎える。

ぱんっ!ぱんっ!ぱんっ!ぱん、ぱん、ぱんぱんぱんぱん

「ぅうっ、ククリぃ……ククリぃっ!!」
「ニケ、く、……いっ、ちゃ、あ、はあぁぁぁぁっっ!!」


ごぷっ。


『はぅっ!』

雄の叫び声が二つ。
同時、闇に響いた。
堰き止められていた白濁した迸りが、抑え切れぬ奔流となって一気に解放された。

どくん!
どくどくっ、どくんっっ!
びゅく、びゅくびゅくんっ!びゅくびゅくっ!
びゅくん、びゅくっびゅくっ、びゅる、びゅるるっ……


ニケはククリの子宮に。
トマはジュジュの口腔に。
信じられない量の精液を打ち放った。

「あ、あぅ、はぁぁぅっ!あ、はぁ、っ!」
「……ん…………んぅ……んっ、んっ、んっ…」
「ジュジュさん……」

トマは未だに、目の前の光景を疑っていた。
ジュジュが、自分の精液を……。

(ごくん、ごく、ごくっ)

その喉の動きが、艶めかしく、淫靡に見えた。

「…ぅ……っぷぁ!」

眉をひそめてたまらずペニスを口から離す。
あれだけ飲んだのに、まだその鈴口からは白濁液が漏れ出ていた。

「トマくん、げんきいいわね。」

右手についた精液を舐めとって、ジュジュがにやりと笑った。






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