傀儡魔法-2
レイド×ククリ



ククリは下着の端を必死に抑えてくる。
無理に引いたら破ってしまいそうだ。
レイドは仕方ないなというふうに、布越しに色が変わっている部分を指でなぞった。

「きゃあっ!?」

濡れた感触が確かにした。
やはり最初から穿かせたままでは色々と邪魔だと判断する。
そこで、ククリがその強烈な感覚に襲われているうちに、ゆっくりと下ろした。
腿まで下ろせば、ぷくりと丸い、可愛らしいものがレイドの目に映った。
その肌は彼女にふさわしく無垢で、すべすべと美しい。
文字通り、生まれたままの姿にレイドは困惑した。

「・・・お前、まだ生えてないのか?」
「えっ、何・・・?」

その声に呼び戻され、恐る恐るレイドを向けば、彼がまさかとは思っていたが・・・と、自分の下着を足から既に外して、脚を開かせようとしている。
見られている。
自分でも見たことがないところを。
ククリは青ざめた。

「や・・・!見ないでぇ!見ないでっ・・・!」

必死に逃れようとするが、両脚がレイドの手から逃れることはなかった。

「放してよっ、ばかばかばかっ!」

ククリが両脚を遮二無二上下させるので、まるで一矢を報いるように、片足がレイドの肩先に直撃した。

「たっ・・・。まったく、元気な姫君だ」

そういうところがいいのだけれど、とひとりごちて、レイドはククリの脚をさらに待ち上げ、開かせる。
余計に恥ずかしい格好になり、ククリは涙声で懇願するが、レイドは見るのをやめなかった。
ククリのそこはレイドが心配していた通り、白壁のような美しさで、ぴったりと閉じていた。
それはまだ未完成の証で、こんな幼い娘に自分は酷いことをしてるのだと、レイドの罪悪感を濃いものにした。

「何じっと見てるのよばかぁ・・・レイドのえっちぃ・・・」

ククリは恥ずかしくてシーツにしがみついている。
それには構わず、レイドは指を伸ばして閉じているところを開いた。

「っ!」

濡れて熱くなっていた部分を外気にさらされ、ククリは小さく叫んだ。
レイドが一体何を考えているのか、ククリにはわからない。
何もかもが信じられなかった。

「・・・こんな奥までピンクなんだな。きれいだ・・・」

やはりこの少女はピンク色でできている。
初めて見たときからそう感じていたのだ。
レイドはなかば陶然としてそこにも口付ける。

「あぁっ!」

これには堪らず、ククリは精一杯の力でレイドが埋めた頭を離そうと手を伸ばすのだが、レイドはそのまま舌を入れて容赦なく愛撫するので力が入らずどけらけない。
レイドは執拗な舌使いで、襞をひとつひとつ余すことなく丁寧に舐めた。
出したり入れたりすれば、少女には押し広げられる感触が堪らない。

「ふぅ・・・んっ!」

ククリは身体を震わせながら蜜でレイドの頬と口元を濡らした。

「そんなによかったか」

レイドは意地悪く笑い、指で蜜をとって舐めてみせる。

「よ、よくな・・・きゃうっ!?」

レイドは返事を待たずに指を入れる。
彼だって余裕はないのだ。
先ほどの愛撫でひくつた部分を強く刺激すれば、少女は堪えきれず落ちてゆく。
ククリの意識は遠かったが、レイドが指を増やしていけば、寸分の隙間もなく覆われて、彼女が吸い付いてくるようだった。
溢れる蜜の助けを借りて、そのままかきまわす。

「れ、れ、どっ・・・!やめてっ!」

激しい指の動きで気が付いたククリはやっとで叫ぶ。

「痛いのか?」
「そ、じゃなくてっ・・・くぅっ!」

それだけ聞けば、充分だった。

無理矢理とはいえ、初めてなのだからできる限り優しくしたかったが、もう限界だった。

「挿れるぞ」

そう言って、レイドも下着を脱ぎ捨てる。

「…ふぇ…!?」

入り口に何かがあたっているのを感じたククリは体を起こして彼自身を見つけて絶句した。

―ウソ。
あんな…?
あれを…
どうするの…!?

歳の近いニケやククリと比べて、レイドは発育のいいほうだが、その逞しさはククリの常識の範疇を超越していた。

「やぁっ、入るわけないでしょおっ!」

尋常でない太さでそそりたっているのは、彼が人間でないからなのかと思ったが、ククリに本当のところはわからない。
まして、彼が自分のことを慕うが故になどとは、思うわけもなかった。

「そんな、大きいの入れたらどうかなっちゃうよぉ!」

ククリは恐怖心からいやいやと身をよじる。
だがレイドも必死だった。ククリの動きを両手で封じ腰を突き出して何度となく試みたが、やはり狭い。
ようやく、何とかうまく入ったと思った瞬間、ククリは激しい律動を受けて大粒の涙を流した。

「…いたぁ…!」
「少しだけ我慢してくれっ…怖くない、から」

ククリをなだめるように、レイドは優しく唇にキスをする。
レイドの真摯な顔つきにククリも応えるように、たどたどしく舌を絡ませる。
お互い苦しげな息を短く吐きながら、痛みは薄れた気がするから不思議だ。
ククリを見ると、初めての感覚に違和感を感じてはいるようだったが、思ったよりは痛がらない。
魔法の効力が、そうしているのかもしれなかった。
もしそうだとしたら、随分用意のいいことだと呆れもするが、そんなことは今更どうでもよかった。

「ほら…入った、だろ?」

彼はすぐに動き出した。

「えっ…待っ…!」

ここまでくれば我慢はできなかった。
欲望のままに少女に食らいつき、激しいまでの自身の熱さをその中に流しこむ。「……!」
わからない。
ククリにはもう何もわからなかった。
ただ見えるのは、レイドが真剣な目で自分に向かってくることだけ。
だがそれすらも薄れていく。
レイドは自身のすべてを余すことなく少女に注ぐのだが、小さな口は呑みきれず、溢れ出てはシーツに白濁を落としていった。
レイドが己を抜きとると、混じりあった互いの液が流れ出る。

レイドは陶然としたまま、それを見つめる。

―これで…

ククリは本当に解放されるはずだ、と思った矢先だった。
レイドは自分で自分に驚いた。
出し終えたばかりなのに、自身がすぐに勢いを取り戻したのだ。

―……

もう理性ではどうにもならないところまで来てしまったのだ、と哀しい性をただ嘆いた。
ククリはまだ意識が遠くにあるようだが、菊座がひくひくと痙攣しているのが見える。
その様子は、まるで自分を誘っているようで。
徐に双丘の谷間を指で辿ると、彼女は気を取り戻して声を上げた。

「はぅっ!」

今度は何事かと体を起こして見ると、レイドの顔が自分の未知の部分に埋められていた。

「ウソ…!?や、レイド、だめっ!」
「だめ…?ずるいな。こんなとこまできれいなんて」

体をよじらせるククリをしっかりと捕らえたまま、零度は谷間の奥にキスをした。

「やだぁ…そんなところっ…くぅっ!」

ククリの哀願も虚しく、レイドは舌を進め、こじあけるように舐め解す。
ククリの拒絶の言葉など、今更何の意味もない。
レイドも気づいていた。
彼女は気持ちいいのだ。
本人は絶対に認めないだろうが、確実にここに感じている。

実際、ククリの蜜は蕾まで流れている。
それを自分の指と一緒に蕾へとずぶずぶ挿入すれば、ククリは実に素直に反応を示した。

「ふぅぅ…ず、ずるいのはどっちよっ!」

掻き出すように指を動かされ、ククリは快感を感じずにはいられない。
さらに掻き混ぜるようにして責めたてると、達した直後の身体は先程以上に敏感に反応した。

「も…やんっ、はぁん…」

探るように奥の奥まで指を侵入させれば、固かった蕾も、とろけるように柔らかくなってくる。
そして、レイドが内部の一点を刺激したときククリは狂いそうなまでの快感に思わず叫んだ。

「ああぁっ!」

それを見て、レイドは確認するようにもう一度そこに触れる。
先程より強く、確実に。

「ぁあん!」
「そうか。ここが好きか」

レイドはククリの蕾に屹立を押し当てた。

「やだぁっ!入れないで…」
「ごめん、我慢できない」

レイドもまさか、ここがこんなにいいものかと思ってはいなかった。
いや、ククリのものだからこそ、こんなにいいのかもしれない。
蕾はわずかに抵抗したが、やがて彼を受け入れていった。

「…―――っ!」
「大丈夫だ…力を抜け」

そう言って、レイドは一気に貫いた。

「ウソ…、は、入っちゃ…はぃ…」

レイドは混乱したククリをしっかりと支えて、耳元で囁いた。

「ほら、ここ…好き、だろ?」

レイドはゆっくり動き出し、ククリの弱い部分を的確に突いていく。

「好きじゃなっ…!もぉっ…、やぁ!そこっ…」
「…嫌なのか」

それならば強要はしないと今更言うかのように、レイドは自身を抜きとった。
いきなり止められたククリはたまらない。
だからといって、自らしてくださいなどと口が裂けても言えない。

「ばかぁっ…!いじわる。レイドなんて嫌いよ」

―かわいすぎる。
嫌いはきついが…。

ククリはもう顔を見られるのも恥ずかしく、レイドにすがりついた。
レイドにはそれだけでもう十分で、彼を再び動かし、それは激しさを増した。

「ほら、好きなんだろ…?」
「好き、好き、好きよぉ…!れ…ど…」

好きよレイド。
そう言われたようで。
違うということはわかっていても、レイドの中心は燃えるように熱くなり、大きく脈を打った。

「レイド、あたし…もう」
「ああ…」

レイドはククリの顔にキスをして、また強く、深く己の証を撃ち込んだ。

その後も、恐ろしいことにレイドの勢いはなかなか止まらず、ククリは様々な体位で抱き締められた。
下世話な魔物が用意していった道具もそのうちに発見され、レイドの高い魔力により十分すぎるほどに役目を果たしていった。
ククリは体力を使いはたし深い眠りに落ち、レイドもようやく収まった頃には次の日になっていた。



「魔法を解くためだったの…?」

ククリは腰が立たなくなったので、レイドに風呂に入れてもらった。
浴室の鏡を見れば、昨日のことが思い出されてククリは恥ずかしくて堪らなくなる。
体中の赤は、当分は消えそうにない。
レイドは彼女が見苦しくないよう、元のように飾りたてながら、言葉を濁す。
最初はそうだったが、途中からは完全に自分に責任がある。
自分でも、自身の激しさに呆れはてていた。

「…でも、変なのはなくなったからレイドのおかげだね」

ククリが相変わらず無邪気に笑うので、レイドは顔が紅潮してまともに顔をあわせられない。

「ほ、ほら、できた」

レイドはククリの三つ編みを丁寧に編み終えると、僅かだが、嬉しそうに笑った。
その柔らかな眼差しに、ククリは別の人みたい…と驚いてしまう。

「ね、ねぇレイド」

「ん?」

ククリは昨日、聞いた気がしたのだ。

『好きだ、ククリ…』

彼がそう言ったような気が。
あの時は朦朧としていたからさだかではない。
そのまま意識が遠ざかったので、夢かもしれない。
第一、彼は自分をそんなふうに呼ばないし、絶対にそんなことは思っていないだろう。

「ううん、何でもない」



その後すぐに、ククリはニケに奪還されていった。
レイドは始終黙って殴られていた。
魔法は使わなかったし、使役している魔性の者たちにも一切手出しはさせなかった。
それがどういうわけなのか、ニケに考える余裕はなかった。
レイドはそれでよかった。
ククリの心のありかなどとうにわかっていたのに、それでもいつかは、と甘い夢を見た自分にすべての咎はあるのだと、レイドは自省する。
目を閉じれば、彼女の笑顔が胸をさす。
彼女に許されないほうがよかった。
この上なく嫌悪され、他の魔性の者のように、自分を殺してくれたらどんなに楽だろうか。
だが、それすらも叶わないのだろう。
こんなことで彼女の純真は失われはしないのだ。
どんなことがあっても、ククリは汚れたりしない。
その心は、あらゆる邪悪の侵入もできない。
だからこそ。






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