淫夢
トマ×ミグ


これは夢なのでは、と思った。
目の前で繰り広げられている光景があまりにも現実離れしていたから。
だって、そんな、自分の好きな娘が目の前で生まれたままの姿になろうとしているのだ。
動揺を隠す為、自分自身を保つ為に何度も聞いた事を改めて問う。

「…ミグさん、本当に…いいんですか?」

トマが魔技師として旅立つ前日、ミグが家にやってきて言った。
いなくなる知って初めて自分の気持ちに気づいた、と。
最後に思い出を作らせて、と。
そしてミグの案内で二人が訪れたのは村はずれの廃屋。
ここで何をするのかと尋ねると、少女はおもむろに
自らのワンピースタイプの洋服のボタンに手をかけた。

「ミ、ミミ、ミグさん!?どうしたんです!?あ、暑いんですか!?」

何を言ってるんだか心密かに自分で自分にツッコむトマ。

「言ったでしょ、トマくんとの思い出を作らせてって」

幼いながらに化粧に興味を持ったり色仕掛けという言葉を知っていたりと
ませた子だとは思っていたがここまでだったとは。
想像だにしていなかった展開に頭が追いつかず
同じ質問を繰り返しているうちに彼女は全てのボタンをはずし終え
そこでやっと少年の質問に答える。

「うん、少し恥ずかしいけどトマくんになら…いいよ」

袖から腕を引き抜き、主を失った衣服は静かに床に落ちた。
トマの目の前にはイチゴのワンポイントが可愛いショーツを身にまとっただけの
少女が顔を僅かに顔を赤らめたたずんでいた。

「…ミグさん」

そっと抱きしめるとほのかにいい香りが鼻を通る。
事前に体でも洗ってきたのだろう。

「んっ…」

ミグも手をトマの背中へまわし、抱きしめ返す。
お互いの存在をかみ締めるように二人しばらく抱きしめあった後
トマの方から動きそっと唇を重ねた。
息が切れるまで重ね、呼吸の為に一旦離し、また重ねるとい行為を何度も繰り返した。
舌を入れるでもない、ただの単純なキスだったのだが

「ミグさんの唇、柔らかくて気持ち良い、です」
「えへへっ、あたしも。何だかフワフワしてきちゃった」

幼い二人に充分な幸せを与えていた。

キスの途中でトマは抱きしめていた片方の手を頬、首、鎖骨、胸と滑らせていく。
途中で指に力を加え微妙なアクセントもつけ、中でも胸へのタッチは特に神経を使った。
”思春期の女の子は胸を触ると痛がる”と何か本で読んだ事があったから。
ゆっくり慎重に、それこそ腫れ物に触るようにそっと。

「ん、んぁっ」

途中何度かミグから切ない声が漏れ少し心配になったトマが尋ねる。

「痛く、ないですか?」
「んっ、大丈夫。何かくすぐったいようなふわふわするような…

痛くはないからぜんぜん平気」
それを聞いて安心したトマは手を再び動かす。
気を使いつつも存分に胸を触って満足したので
わき腹、おへそ、下腹部へと手を移動させ乙女の聖域地区に辿り着いた。

また本で得た知識だがこの部分が濡れていると準備万端の証だとかどうとか書いてあったのを思い出し
恐る恐る指で触れてみる。

くちゅっ

単純なキスとボディタッチだけの愛撫だったにも関わらず
そこは布越しでもはっきり分かるほどに濡れていた。
少しできすぎてる感があったが
それよりも激しい性衝動の方が先に立ちほとんど何も考えられないトマは
ズボンを下ろしミグに覆いかぶさる。

「あの、ボク、もう…」
「…うん」

少女はゆっくり足を開いて少年を受け入れる態度を示す。

少年の下半身の一部分は包皮に守られた未成熟な状態ではあったが
それでも懸命に天を仰ぎながら涎を垂らし少女を欲していた。
硬度も充分で潤んだ入り口にあてがい、
ずん、と腰を突き入れると難なくミグの中へ突入する事ができた。

「ふぁ、ぁっ、ぁぁあああっ、ん」

進入の度合いに合わせたようにミグは悶え喘ぎ声を吐き出す。
大人のものと比べるとまだまだ小さいトマの性器は
ミグにとってはちょうどの大きさだったようで
痛みを与えずに快楽だけを届けるという実に都合の良い具合になっていた。

「あっ あっ ぁあんっ、いい、いいよぉ」
「あぁっ、ボクも、すごいです、ミグさんっ」

トマもトマで普段の冷静さを欠いてすっかり快楽の虜になった。
今まで体験したことのないとろけるような快感に体中が侵食され
何も考えられずただひたすら無心に腰を打ち続ける。

「ひゃ、ぁうん、は、はげしいよぉ」

そんなミグの抗議も今の彼の耳には届かず
ただひたすらに本能の命じるまま必死に腰を動かしていた。
はぁ、はぁ、とお互いの呼吸が重なり
体だけでなく心まで一つになっている錯覚に陥る。
その二人だけの時間は永遠に続くかのように思われたが

「っうぅ、ごめんなさいっ、ボク、そろそろ…」

堰きとめられている精子がもう待ちきれないとばかりに主に射精を促したのだ。

「うんっ」

少女も言葉こそ少ないが、両の足で少年の腰を挟み込み
受け入れる意思を伝える。
ピストン運動は段々と激しくなり、そして

「ぁ、でるっ、っぅう、あぁ、ぁぁ、あぅ」
「ふぁぁあああぁああああーー」

どくどくと少女の膣へ精子が流し込まれていった。

「あの、その、す、すいませんっ、乱暴にしちゃって…」

溜まってたものを放出し終えて幾分冷静になったトマは律儀にミグに謝る。

「もー、女の子はもっと丁寧に扱わなきゃいけないんだからねっ」
「ああ、ほ、本当にごめんなさいっ、」

自分だけで盛り上がってしまった事を反省し、シュンとするトマ。
そんな彼にミグは

「じゃあ、次はもっとちゃんとしてね…」

ぼそっと、小声で、でもはっきりと言い放った。
一瞬意味を理解できずまじまじと恥ずかしそうなミグの顔を見つめるトマ。

「…できるよね、その…まだ元気だし…」

元気というのは未だ自分の中に収まっているトマの体の一部の事で。
数秒かかってやっと言葉の意味を理解できたトマ。

「はっ、はい!まだ元気です!頑張れます!!
次こそちゃんとミグさんの事気遣います!!!」

先ほどの意気消沈ぶりはどこへやら
心身共に俄然やる気を取り戻した彼は再び少女を押し倒して…


……
…………

「…勇者様、どうしよう…?」
「………うーん………」

場面変わってククリとニケ。
二人の視線の先にはトランス状態のトマが。

「攻撃系のグルグルじゃないからダメージはないんだろう?」
「………うん。…………たぶん…」

床にはククリの作った魔法陣。
そう、練習用に描いていたものがうっかり失敗しちゃってトマに当たってしまったのだった。
先ほどニケの指摘どおり攻撃的なものでなく
幻想や妄想に捕らわれる類のものだったのは不幸中の幸いだったのだが。
見ているのはきっと淫夢だろう、
空に向かって一人腰を振り続けるトマの姿は傍から見たらマヌケ以外の何者でもない。

「まぁイイ夢見てるみたいだし問題と思うぞ
…で、オレ達もちょっとあっちでイイ事しないか?」
「えっ、あっ、ふぁあっ、あ、ゆ、ゆーしゃさまぁ …ん」

怪しいセリフを吐いてククリと共にフェードアウトしていくニケ。

「…ミグさーん、ボクまだまだイけますよー。」

その場には幸せな夢に浸っているトマがいつまでもいつまでも腰を振り続けていましたとさ。






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