感情
道明寺司×牧野つくし


道明寺は、つくしを目で探しながら手持ちぶさたに学園を歩いていた。
いつも一緒にいるF3も、今はいない。
類とつくしが会っているのを目撃した非常階段の下を通りがかったとき、
聞き慣れた声が耳についた。
楽しげに、類としゃべっているつくしの声だった。
内容までは聞こえないが、つくしの声が弾んでいるのが分かる。
言いようのないいらだちが道明寺の心に沸き上がった。
しばらくの間、壁に背中を預けて動けずにいた。

あいつはまだ、類を・・・
何度となく問いかけていたわだかまりが、胸の中にどろどろとした感情を生み出す。

「じゃ、俺、もう行くわ」

類の声が微かに聞こえ、扉のきしむ音が聞こえた。
道明寺は、ゆっくりと非常階段を上っていく。
緩やかなカーブを曲がると、踊り場に座り込み、空を見上げているつくしがいた。
制服のスカートが、気持ちよさそうに風にそよいでいる。

「何してんだよ、こんなとこで」

道明寺に気が付くと、ばっと顔を上げ、驚いた顔をする。

「ど、道明寺!・・・あんたこそ」

つくしは慌てて立ち上がると、スカートを軽くはたいた。

「今来たの?相変わらず遅刻常習犯ね。今からなら3時限目に間に合うわよ」

そう言うと、廊下に通じるドアに手を掛けた。
その手に、道明寺の手が重なる。

「授業なんてどうでもいいじゃんか」

怪訝に振り返るつくしの顔に、道明寺の顔が近づく。
慌てて空いている方の手で、道明寺を押しのけようとしたが、たやすく捕まってしまった。
両手を捕まれたまま、唇に道明寺の唇を受け止めると、身体の芯が痺れたようになってしまう。

甘いキスに身をゆだね、うっとりと目を閉じた。
道明寺の唇は、何度もつくしを確かめると、首筋に移動した。

「あ・・・」くすぐったさに、思わず声を漏らすと、道明寺が意地悪な目をした。
「気持ちいいだろう?」
「や、やだ、ばか。・・・やめてよ、もう、こんなところで・・・」

真っ赤になりながら道明寺を振りほどく。
おまえと類の神聖な場所を、汚されたくないのかよ
胸の奥のドロドロは、つくしにキスをしても消えることはなかった。
それどころか、キスをして、つくしに愛情を感じると、ますます沸き上がってくる。
道明寺は荒々しくつくしを抱き寄せ、再び唇を重ねた。
いつもの絶妙なキスではなく、激情に駆り立てられたキスに、つくしはめまいを感じた。
道明寺の舌がつくしの唇を割り込む。

「ん・・・!」

つくしがのどの奥でうめくと、道明寺は激しさを増した。
壁につくしの背中を押しつけ、かがみ込むように唇をふさぐ。
両手は道明寺にふさがれ、びくともしなかった。
つくしの髪に顔を埋めると、耳たぶに歯を立てた。つくしのからだに刺激が走しる。
首筋から鎖骨を何度も愛撫し、滑らかな肌を味わった。
つくしは、道明寺の唇や舌、熱い吐息に、初めての快感を覚えた。
シュッと音を立てて制服のリボンを引き抜き、ブラウスのボタンを片手で器用に外していく。
はだけたブラウスから白い肌が現れると、抑えきれずに唇を押し当てた。

「あ・・・だめ・・・、道明寺」

そう言うつくしの声が、余計に道明寺を刺激し、抑えられなくさせた。
滑らかな背中に手を這わせ、ブラのホックを外す。
つくしは慌てて胸を押さえたが、すぐにその手は捕まってしまった。

「もう、抵抗しても無駄だ」

熱っぽい息と共に吐き出された言葉と、熱い瞳に、つくしの力が抜けた。

再び唇を重ね、道明寺の大きな手は緩んだブラの下をくぐり抜け、つくしの小さな膨らみを見つけた。
先ほどの荒っぽさとは裏腹に、慎重に、ゆっくりと手を当てる。
すべすべとした柔らかさを感じると、味わうように揉みしだいた。
膨らみの頂にある蕾は、ピンッと硬くなっている。
つくしがふさがれた唇の間から甘い声を漏らすと、道明寺の自制は効かなくなった。
ブラをまくしあげ、蕾を口に含む。

「あ・・・!」

口をふさいでいた物がなくなってしまったので、つくしの声はダイレクトに出てしまう。
そんなことはお構いなしに、道明寺の唇はつくしの乳房を味わった。
蕾に舌を絡め、舌の先だけで蕾をちろちろと舐め、また絡める。

「あ・・・あぁっ・・・!」

つくしは、もう立っていられなかった。
つくしのからだを支えているのは、つくしのからだを放そうとしない道明寺の力強い手だけだった。
そんな事とは知らない道明寺が少し手の力を緩めると、つくしの膝が折れ、ずるりと座り込んでしまった。
道明寺は同じようにしゃがみ込むと、熱っぽい瞳をつくしに向けた。

「もう、やばいかもしんねぇ。・・・けど、おまえが嫌なら、やめる」

道明寺の切ない声に、つくしの胸が熱くなった。

「そんなこと、言わないで・・・」

つくしの泣き出しそうな表情に、道明寺は胸が張り裂けそうな感覚に陥った。
これ以上ないほど優しく唇を重ね、つくしの髪に指を潜らせる。
そうしてつくしの頭を支え、ゆっくりと身体を倒した。
つくしの舌を求めると、つくしも舌を絡ませた。唇を吸うと、同じように吸い返す。
寄せては返す波のようにキスを繰り返し、首筋を丹念に愛撫する。
道明寺を感じれば感じるほど、大きく漏れだしてしまう声を、つくしは手の甲で押さえ、
健気に抑えていた。

そんなつくしを見ると、ますます激情は溢れ、つくしの身体にキスの雨を降らす。
小さいけれど、形のいい乳房に舌を這わし、唇を押し当てる。
ピンク色の蕾は、ピンと硬く尖り、道明寺の熱い唇や舌を感じていた。

「あ・・・はあっ・・・」

抑えていても声は漏れてしまう。
道明寺の手はスカートに滑り込み、滑らかな肌を丹念に撫でると、下着に手を掛けた。

下着の縁をなぞるように、ゆっくりと指を這わせる。指はとうとう秘部に辿り着き、今度は割れ目をなぞるように指を動かすと、下着の上からでも分かるほど、そこは湿っていた。

「ひゃ・・・っ!」ビクンと身体をしならせ、両足を硬く閉ざす。
「だめだ、牧野。力抜け」

厳しい顔をしてみせると、泣きそうだった瞳に涙が浮かんできた。

「な、なんだ。なっ、泣くな・・・」

突然の涙にうろたえると、つくしが慌てて指で涙を拭った。

「だっ、だって、やっぱりちょっと、すごく怖くって・・・」

さっきまでの勢いはあるものの、やっぱりつくしの涙には勝てなかった。
道明寺はつくしを起こし、優しく頭を撫でた。

「服、整えろよ」
「・・・やめちゃうの?」

つくしが小さな声で訪ねると、いいから早く、と言って顔をそむけた。つくしが手早く服を整えると、道明寺はすっくと立ち上がり、つくしの手を引いた。

「どこ行くの?」

手を引かれるまま、道明寺の車に乗せられ、無言のまま手を握り合っていた。
道明寺家に付くと、使用人が出迎えてくれたが、道明寺は立ち止まることなく、つくしの手を引いて東側の一番奥の部屋に入った。ドアを閉める間際、「誰もこの部屋に近寄るな」と言い放つ。

ガチャ、と鍵を掛けた途端、つくしを抱きしめ、そしてそのままベットに押し倒し、唇を重ねる。
つくしに応える隙など与えないほど、激しく吸い、舌を絡ませた。
ブラウスのボタンを引きちぎるように外すと、首筋にむしゃぶりつく。

「あっ・・・!」つくしが声をあげ、慌てて口をふさぐと、その手を道明寺が抑えた。
「声を我慢しちゃだめだ。乱れるおまえがみたいんだ」
酔ったような瞳で言うと、再び首筋に唇を這わせた。
ブラのホックを手早く外し、白く柔らかな膨らみを見つめ、口に含んだ。

「あっ・・・」その声にますます道明寺は舌を動かす。
胸の蕾は硬くそそり、舌でぐりぐりと押したり、優しく歯を立てたりすると、つくしの声はたまらなく道明寺を駆り立てる。そして手は、スカートの中へ潜り、下着の上から秘部をなぞった。

「あ・・・あ・・・はぁ、あ・・・」
「すげえ、濡れてる・・・」

意地悪くつくしを見つめて言うと、恥ずかしさに顔を歪めた。

道明寺自分の手がある方へ目をやると、スカートをまくしあげられて露わになった、つくしの白い太股と、控えめな下着が目に飛び込んできた。
思わず太股に唇を押しつけ、ちろりと舌を這わせた。

「ひゃあっ・・・」慌ててスカートを整えようとするつくしの両手をシーツに押さえつけ、内股を愛撫する。
つくしを押さえつけているせいで自分の両手も動かせないまま、少し体を離してつくしを眺めた。

「いい眺めだ。・・・すげえ、いい」

満足げにそう言うと、つくしの秘部に下着の上からくちづけた。
びくっとつくしの身体がしなると、下着の上から優しく噛んだ。

「っあ!」つくしの身体に快感が走る。
道明寺は、満足げにつくしの様子を感じ取ると、指でゆっくり秘部の割れ目をなぞった。
そして一番硬い蕾を見つけると、指で円を掻くように、じっくりとなぞる。

「ああっ・・・道明寺っっ!」
「ここが感じるんだろう?」

刺激を与えながら、スカートを引き剥がすように脱がせ、ブラウスとブラも引き剥がす。
そして下着に手を掛け、ゆっくりと引き下ろすと、控えめな茂みが現れた。
思っていたよりもそこは薄く、道明寺を興奮させた。
道明寺はあわただしく自分の服を脱ぎ散らかすと、つくしの身体に覆い被さった。
あぁ・・・、とつくしの吐息が漏れた。

「道明寺の肌と体温は、どうしてこんなに気持ちいいんだろう」

つくしが道明寺を強く抱きしめると、道明寺も強く抱きしめた。
全身を撫でまわし、唇を這わせる。それに応えるように、つくしの身体は反応する。
道明寺の指が茂みに触れると、つくしの身体は更に激しく反応した。
その奥へ指を進ませると、堅い蕾と潤いをたたえた泉があった。

道明寺の指が直に触れるのを感じたつくしは、無意識のうちに両足を硬く閉じたが、道明寺の指は蕾を刺激し続けた。硬く、控えめなそこは、道明寺の些細な動きにも反応し、つくしは身体をしならせる。
秘部に少しだけ指を潜らせると、泉から愛液が溢れ出す。

「牧野、ほら、ぐちょぐちょだ」

意地悪くつくしの顔を見つめると、上気した顔を更に赤くして、うっすらと瞳を開けた。

「やだ・・・」恥じらう様子に、道明寺は指を激しく動かせると、くちゅくちゅと音が響く。
「聞こえるだろう。いやらしい音が」

耳元でささやくと、「や、・・・はぁああっ」と身体に電気が通ったように痙攣させた。
もう片方の手で手早く自らにゴムをつけると、つくしの秘部に押し当てた。つくしは敏感な部分に硬い物を感じ、恐る恐る目をやると、それは、思っていた以上に大きく、力強くそそり立っていた。

「だ、・・・だめ。道明寺。そんな大きいの、入んない」

つくしは怯えた。

「大丈夫。最初は痛いけど、すぐに気持ちよくなる」

優しく微笑むと、ゆっくりと挿入させる。
道明寺は、じわじわと自らをつくしに沈めながら、愛撫の手も止めなかった。その快感がゆっくりとつくしの身体を弛緩させる。

「くっ・・・、ぅうう・・・」初めての痛みに耐えきれず、つくしは声を漏らした。
「ごめん。・・・痛いのか?」

中程まで挿入させたまま、つくしの顔を心配そうにのぞき込む。

「大丈夫。道明寺が優しいから」

気丈に応えると、道明寺の胸に熱いものがこみ上げた。
更に慎重に自らの全てをつくしに沈める。つくしは道明寺にしがみつき、恐怖に耐えていた。そこは熱く、少し動かすと、無数の襞が道明寺を刺激し、言いようのないリズムで膣が締め付ける。

「ま、牧野」つくしが自分の意志で、膣を動かしているのかと驚いた。けど、それは間違いだとすぐにわかった。つくしは苦痛に耐えるのに必死だった。

「すげえ、いい・・・」

つくしに気遣いながら、腰を動かせる。道明寺の頂点はすぐに来た。つくしの中で果てると、言いようのない満足感を感じ、つくしを抱きしめる。

「牧野。もう放さない」

つくしの髪に口づけながら、ささやいた。
おまえは俺のもんだ。誰にも渡さない。
不意に類の顔が頭をよぎり、つくしを強く抱きしめた。






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