心に残る夜(非エロ)
道明寺司×牧野つくし


ったく、熱だすか?こんな時に。

俺は、胸の中の牧野を見下ろす。こいつが横に寝てるのに、なんもできねえのは、二度目だ。
へびの・・なんだ・・?煮っ転がし?違うな・・・生卵・・?いやこれも違う・・そんなこたあ、どうでもいい!
しまった、さっきかっこつけて「こうして眠るだけでいい。」なんて、言うんじゃなかったぜ。
っつーか、それでホントに寝るか、フツウ。しかも、NYに立つ前、最後に過ごせる二人きりの夜によお・・。

俺は牧野の額に、そっとキスを落とす。
さっき飲ませた薬が効いたのか、鼻の頭にうっすら汗をかいてるみてえだ。
俺はベッドサイドにあったタオルで、汗をぬぐう。・・・・身体も汗、かいてるな、絶対。
・・・・寝てる牧野に、いたずらするわけじゃねえ。・・・下心なんて、ねえよ!って、誰に言い訳してるんだ、俺。
横向きに、丸まるように眠る牧野を、そっと上を向かせて横たえる。・・・・反応なし。
起きて、続きやってもいいんだぞ・・汗かいたせいか、熱下がったみてえだし・・・。って、ホント起きねえ、こいつ!
案の定、身体もかなり汗ばんでいる。胸の・・谷間っつーのか?いや、谷間・・まではねえな、段差?の汗の玉を拭く。
でもまあ、なんだ・・小さいけど、可愛い胸だ。・・ピンクだしよ。
ちょっとくれえ触っても・・・いや、それじゃ変態だな。・・・・俺は、汗をだな・・。
ちょっと乱暴に、背中を上に向ける。

「ん・・・。」

おっ、起きたか?・・・いてっ!こいつ、蹴りやがった!
この道明寺司を蹴って無事な人間はお前と姉ちゃんくらいだぞ!
腰から、尻にかけてのふくらみを、タオルでなぞる。・・・柔らかそうだな・・。
尻を触りたがる痴漢なんて、アホかと思ってたけどよ・・・尻っつーのもなかなか・・。
俺は誘惑に耐えかねて、人差し指で、そのふくらみをぷにゅっと押す。
うん、起きねえ。俺は、手のひらで尻を包む。
こいつの肌って、人形みてえだな。まっしろでつるつるだしよ。・・・ここまでしたんなら、もう一緒だよなあ。
もう一度上を向かせて、蕾にキスをする。舌をからめて、だんだん、強く刺激していく。

「ん・・・?道明寺・・?」

起きたか!?よしっ!・・・・れ、起きてねえ・・・寝言か・・?
牧野は眠ったまま、うっすらと微笑む。

「・・・大好き・・・。」

俺は手を止める。・・・・ったく、んな可愛いこと言われちまったら、やろうぜなんて起こせねえじゃねえか。
ま、いいか。今度起きてるとき、覚えてろよ、牧野。

俺は、使用人室に控えているメイドに内線をかける。

「おお。・・・俺は先に出るけどよ、ゆっくり寝かせてやってくれ。・・・医者は女の医者じゃねえとダメだぞ。・・・じゃ、頼む。」

四苦八苦して、俺は牧野に、バスローブを着せる。
寝てる人間に服着せるって、難しいんだな・・・。そしてこいつ、ホント核戦争起きても寝てそうだぜ・・・。
俺は、ジャケットをはおって、牧野にキスをする。
牧野、続きはまた今度な。

あれ・・?
気が付くと道明寺はいなくて、あたしは一人でベッドに寝かされていた。

「服・・ひゃあ、着てる・・・良かった。」

メイドさんが、部屋に入ってくる。

「軽食の準備ができてますので、テラスにどうぞ。」

あ、嬉しい!おなか空いてたんだあ。・・・そう言えば、なんか食べ物の夢見た気がする。
道明寺がなぜかお好み焼き焼いてくれて・・・お前、これ好きか?とか聞いたんだよね・・。
ふふっ、ヘンな夢。いつか、ホントにあたしに料理してくれる日なんて来るのかな?
道明寺が用意してくれた制服に手を通す。
夕べは熱出ちゃって、抱き合うだけだったけど・・・ちゃんと心に残る夜だったね。

あたしは一人で桟橋に立つ。あんたがNYに行くこと、寂しくないって言ったら嘘になるけど・・。
でもあたし、信じてる。この足は、未来に向かってる。・・・そして、その先にあんたがいるって。






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