必ず手に入れる
道明寺司×牧野つくし


花沢類が静さんを追ってパリへ立った翌日、あたしは非常階段で日向ぼっこを
していた。

ちょっと寂しくなったけどこれでよかったんだよね・・・?

まだそこに花沢類がいて、あたしを笑顔で迎えてくれそうな気がして
来てみたけどやっぱり・・・。
ここからあたしの一日が始まる。その日もその予定だった。

休み時間になるとあたしはその場所へ向かった。花沢類とあたしの
秘密の場所・・・。まさか、道明寺が後をつけているとも知らず。

「牧野」

この場所であたしをそう呼ぶ人間は一人しかいない。

「花沢る・・・」

そう言い掛けてやめた。

「道明寺・・・!?」

あんたなんでここにいんのよ?

「俺がいちゃ悪いかよ」

ふてくされたように道明寺が言う。

「べ、別に悪くはないけど・・・」

あたしは言いよどむ。

「全く、休み時間になると姿消しやがって、何処行くのかと思って
後をつけてみりゃ・・・そういうことかよ」
「あたしが何しようが勝手でしょ。もう放っといてよ」

何故だか道明寺には喧嘩腰になってしまう。

「類はパリへ行っちまった。あいつの事はもう忘れろ。」
「大きなお世話・・・」

そう言い掛けたその時、道明寺があたしの
腕を強く引っ張ってあたしを抱きしめた。

「類のことはもう忘れろよ!」

そう言うと強引に唇を寄せる。

「いやっ。やめてよっ!」

ここはあたしと花沢類の大切な思い出の場所。
それを、こんな奴に汚されたくない!
あたしはありったけの力で抵抗した。

「うわっ。牧野やめろ!」
「あんたなんかだ〜〜〜〜〜いっ嫌い」

そう言ってまさに階段を駆け下りようとした時、見事に足を踏み外してしまった。

「落ちるっ!」

あたしはこれまでの出来事が走馬灯のように頭をよぎる。
学園のパティオで聴いた花沢類のウ"ァイオリンの音色、花沢類が頬に
くれたキス、二人のお気に入りの場所・・・。
もう駄目だそう思った瞬間・・・・・

「牧野っ!」
誰かがあたしを抱きしめてくれた気がした。

心地よい暖かさ・・・。誰・・・?花沢類・・・?

あたしはかなりの勢いで階段を転がり落ちた・・・と思う。

気が付くと、あたしは天蓋付きのふかふかのベッドに寝かされていた。

ここ・・・何処!?

「よぉ、気が付いたか?」

心配そうにあたしを覗き込む瞳・・・

「道明寺!?」
「どうした?あぁ、オマエの怪我はたいした事ないってよ。」

そう言って微笑む道明寺の腕には包帯が巻かれていた。

「その怪我・・・もしかして、あたしを庇って・・・?」
「おう。どっかのじゃじゃ馬が暴れやがるからだな・・・」
「じゃじゃ馬・・・ってそれあたしの事?」
「たりめーだ。牧野以外に誰がいんだよ。」
「何ですって〜〜〜っ!」
「大体、元はと言えばあんたがあたしにあんな事、しようとするから・・・」
「っんだと!てめぇが大人しくしてりゃこんな事にはならなかったんじゃ
ねえかよ。」
「冗談じゃないわよ!好きでもない男にキスされかけて
誰が大人しく出来るかって言うの!」
「・・・・・っ!おまえ、うるせぇよ。」

あたしは・・・不意に唇を奪われた・・・。

「んんっ・・・」
「んっ、んん―――っ」

ヤバイ・・・こいつキス上手すぎ・・・
って、そんな事考えてる場合じゃな〜いっ!

「なっ、なにすんのよっ!」

慌てて唇を離す。

「気持ちよかったか?」

そんなの真顔で聞かないでよっ!

「牧野・・・このままオレのものになれよ・・・」
「ばっ、ばかっ!誰が、あんたなんかと・・・」
「NOは、無しだ。オレは欲しいと思った物は全て手に入れてきた。
オレが望んで手に入らないものなんてねぇんだよ。」

「おあいにく様。その手に入らない物1号があたしってことだね。」

ベッドから降りようとしたあたしを道明寺は無理に押し倒した。

「ちょっ・・・何するの。やめてよっ。」
「言ったろ?欲しいものは必ず手に入れるって・・・」

両腕を押さえ込まれ、身動きできないあたしの制服のボタンを
道明寺は片手で器用に外しにかかる。

「やだってばっ。道明寺。やめてっ!」
「やめねぇよ。」

さっきとは違う、あたしを真っ直ぐに見つめる瞳・・・
道明寺から、瞳が逸らせない・・・。

「牧野・・・」

道明寺が耳元で囁く。

「頼むから、大人しくしてくれ・・・。」
「やだっ!あんた、何考えてんのよっ。」
「・・・・牧野に触れる事以外、なんも考えてねぇよ・・・。」
「だめ・・・やめて・・・・」
「やめねぇ・・・。」
「牧野、好きだ。」

道明寺があたしの唇を求める。
抵抗しようと思えば出来たはず・・。なのに、あたしは・・・
道明寺を受け入れてしまった。

どうして、そんな事をしたのか自分でも分からない。今思えば、
花沢類がいなくなった心の隙間を埋めたかったのかもしれない。
けれど・・・そんな事を忘れさせてしまうほど、道明寺のキスは
限りなく優しく、甘いものだった・・・。

「っんっ・・・ っふうっ・・・」

キスの合間に漏れる甘い声が自分のものでないようで、羞恥心を煽る。

「あの・・道明寺・・・」
「もう、黙れ・・・」

道明寺の唇が首筋を辿り、はだけたブラウスの胸元まで唇が行き交う。
ブラをたくしあげ、胸の蕾を口に含み舌で転がされるだけで
今まで感じたことのない感覚が、あたしを襲う。身体に力が入らない・・・

「あんっ・・・あぁっ・・・はぁっ・・やっ、そこは・・・
んんっ・・・」
「・・・牧野、ちょっと身体を起こせ・・・服が、邪魔だ。」

道明寺は、半ば強引にそれを剥ぎ取り、最後の一枚に手を伸ばす・・・。

「やっ・・・待って・・・それだけは、恥ずかしい・・・」
「ふっ。分かったよ・・・。これは最後の楽しみにしといてやる・・・。」

そう言うと、またあの優しいキスをくれた・・・。

壊れ物を扱うような、道明寺の指先・・
触れられた所から熱を帯びていくのがわかる・・・。
キスの場所も段々下へと移り変わる。
胸、腰、ビキニライン、つま先から膝、内腿・・・
そして、下着のクレバスに舌が達した時、必死で抑えていた声が
漏れた・・・。

「やあっ・・・っふぅっ・・・んんんっ・・・」

あたしは、道明寺にその声を聞かれるのが恥ずかしくて、口元を
押さえる。

「牧野・・・感じるんだろ?もっと、声聞かせろ」
「やっ・・・だめ・・・あんっ・・んんっ・・・」
「そうか?こっちは、嫌がっていないみたいだぜ?」

執拗にクレバスを攻める道明寺の舌があたしをかき乱す。
布を一枚隔てていても、はっきりとその感触が分かるのに
直に触れられていない事にあたしは、もどかしささえ覚えた・・。

「・・ふぅっ・・・あっ・・あぁぁっ・・・道明寺・・あたし・・・
んっ・・・んんっ・・身体が・・変・・・」
「イキそうか?牧野・・・」
「やっ、変になっちゃう・・もう・・やめて・・・・」
「そのまま、イケよ・・・」
「やぁっ・・・やめ・・あっ・・ああんっ・・・あんんん〜っ・・・・」

あたしは、初めて味わう、痺れるようなその感覚に身を任せた。

道明寺は、身動きできず横たわったままのあたしの最後の一枚に手をかける。

「道明寺、駄目っ・・・」

脚を固く閉じて抵抗したものの、それはあっさり剥ぎ取られてしまった。

「まだ、しねぇから安心しろ。」
「それよりオマエの全部を、見せろよ」

そう言うと、道明寺はあたしの脚をM字に開かせる。
抵抗しようと思うのに、身体が動かない・・・

「駄目っ!見ないで・・・」

恥らう牧野は、殊更俺を欲情させる・・・。
牧野のそこは固く閉じた蕾のようだった。
そっとそれを開くとピンクの花びらが見える。

「・・・牧野・・綺麗だ・・・。」

俺は、牧野についばむようなキスをして、さらに深く
唇を求めた。そして、首筋に、胸元に、ひとつひとつ赤い印を刻む・・・。
クレバスに触れると、牧野の身体がビクッと反応した。
もう充分に潤っていたけれど、もっと牧野を感じさせてやりたい。
俺は迷わず、脚の間に顔を埋めてクレバスの間の花びらと
花芽を舌で刺激する。

「ああんっ・・・道明寺・・・そこは・・んっ・・汚いからやめ・・・
ああっ・・・」
「汚くなんかねぇよ・・・。」

花芽を吸い、雫の滴るその場所に そっと指を差し入れ
まだきつい中をほぐしていく

「あっ・・・んんっ・・・どうみょう・・じ・・・」

俺は、牧野の反応を見ながら指を増やし徐々に動きを早めていった。

「はっ・・・あぁっ・・・あっ・・んんんっ・・」

うっすらとピンク色に上気した頬がその時を告げる。
もうそろそろ、か・・・

「牧野・・・辛かったら言え・・・。」

俺は牧野の濡れそぼった花びらに自分のたかまりを押し当てた。

「ま、待って・・・やっぱりこれ以上は・・・」
「駄目だ。もう、とまらねぇ・・・」

膝を抱えるようにして少しずつ、そしてゆっくりと、
牧野の中に腰を埋めていく。 
初めて男を迎え入れたそこは、かなりきつく、
中々最後まで、俺を受け入れてくれそうにない。
優しくしてやりたいのに、それでも俺にはその動きを止める事は
できなかった。

「・・・つっ・・・いっ・・・・・あっ・・・」
「牧野・・・わりぃ。これ以上、優しく出来そうにねぇ・・・」

それでも、何度も抽送を繰り返す度に牧野の表情と声が、明らかに
違う物に変わって行く。

「んんっ・・ふぅっ・・・あっ・・・あぁっ・・・どう・・みょうじ・・・
あぁんっ・・・んんっ・・あたし・・また・・変に・・あああっ・・・」

一度目とは比べ物にならない波が押し寄せ、
自分が高い所から、まっ逆さまに堕ちるような錯覚に陥る。

「やあぁっ、道明寺・・・怖い・・あたし・・・堕ちちゃうっ!」
「牧野・・・大丈夫だ。オレが・・・しっかり抱いててやる。
だから、安心しろ。」

そう言うと道明寺は膝を抱えていた腕をはずし、あたしを強く抱きしめた。

「俺ももう、余裕がねぇ。」

熱く硬いたかまりがあたしの中を掻きまわし、さらに深い場所へと
打ちつけられる。

「やっ・・あんんっ・・んっ・・・んん〜〜〜〜っ・・」
「イクぞ、牧野・・・」

道明寺のそれが脈うち、熱い精があたしの一番奥深いところに注がれる

「あっ・・・んっ・・あぁ・・・道明寺・・・あっ・・
あっ・・あぁぁぁぁ〜〜〜っ・・・」

一番高い所まで登りつめた時、頭の中で何かが弾け
真っ白になった・・・・その後の事は・・・覚えていない。

こいつ、いつもはあんなに気が強くて可愛げないのに
ベッドでは、すげえ色っぽい顔すんだな・・・。
やべ、思い出したらまた興奮して来ちまった。

俺は隣で、寝息をたてる牧野の髪を梳きくちづける・・・。

――――やっと、手に入れた。 牧野、こうなったからには
                      オマエを離す気はねぇからな。覚悟、しとけよ――――






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