タイムリミット
道明寺司×牧野つくし


明日は道明寺がアメリカへ発つ日。私はどうしても眠れずにいた。
ついさっきまで一緒にいたあいつが、明日の朝には日本にはいない。

(道明寺… 道明寺…)

目を開けても閉じても今は道明寺の事しか浮かんでこない。
あいつの顔、声、腕、ぬくもり、そしてしばらくは出来なくなる優しくて強引な口づけ…。

「もう〜、眠れ!眠るのだ、つくしっ」

と、言ってみても睡魔がやってくる予感は無い。
つくしの耳にはいつもよりも時計の針の音が響く。時計は午前3時を指すところだった。

どうせ眠れないのなら少し夜空でも見よう。気が紛れるかも。
つくしはそう思い、布団から起き上がり窓を開けてみた。

ガラガラッ

「うわっ、少し冷たいかな?」

かすかにひんやりとした風がつくしの髪を揺らした。空は少し雲がかかっていて、星の輝きが少し物足りない感じだった。

「ちょっ、お前まだ起きてんのかよ!」

突然下から声がしたと思ったら、つくしは目をまんまるにして驚いた。

「えっ?えっ!?えぇ〜!!!道明寺!?」

そこにはさっきまで一緒にいた、そしてしばらくは会えなくなる道明寺司が立っていた。

「な、何してんのよ!」

「よ、よう。散歩だよ散歩」

んな訳ないだろう!と言いたいつくしだが、こんな時間に道明寺が
わざわざ自分に会いにきたのかと思うと嬉しかった。

「ま、なんだったら少し付き合わせてやってもいいぞ」

「…ばか」

「なんだと!?せっかく夜中の散歩に誘ってやってんだぞ、喜ぶのが当たり前だろ!」

「わかったわよ、今行くからちょっと待ってて」

突然のデート(?)の誘いに、とりあえず急いでパジャマの下を脱いで、
掛けてある制服のスカートを履きコートを羽織り、最低限の身だしなみを整えて出ていった。

「遅い!すぐ出てこれねぇのかよ!」
「だってそんなこと言ったって、上下パジャマで出てこれるわけないでしょ!」
「ふん、まぁいいだろう。行くぞ!」
「ちょっ、どこ行くのよ?」
「決めてねえよ、適当だよ」

そう言い終わらないうちにつくしの手をグイッととり、さっさと歩きだした。

どれくらい歩いただろう。
あと数時間でしばらく離れ離れになるせいか、ずっと無言なまま歩き続けた。手をつないだまま…

やがて大きな公園に着いた。二人は屋根付きの休憩場に座った。先に口を開いたのはつくしだった。

「ねえ、寝ないで大丈夫なの?」
「ああ、飛行機の中で寝るから別にいい。心配するな」
「うん」

そう言って手をつないだまま再び無言になってしまった。

(何か言わなきゃ、何か)

お互いそう思っても中々口が開かない。二人とも寂しさをグッと堪えているのを、握っている手の強さから伝わってくる。

「牧野、抱き締めさせて」
「えっ、ここで?」
「断る理由は無いだろ?」
「う、うん。ちょっとだけなら」

そう言うと、道明寺はつくしをそっと抱きしめた。つくしも道明寺の肩におでこを乗せるように身を寄せた。

つくしを抱きしめる道明寺の力がどんどん強くなっている。つくしも道明寺の背中に手を回しギュッと抱きつく。

道明寺と離れたくない…

牧野を離したくない!

二人の想いが抱き合う力を通して会話していた。

道明寺はつくしの髪や頬をそっとなで、唇をなぞる。そのまま二人は唇を重ねた。何度も何度も…

優しく触れあう口づけから徐々に深い口づけへと変わっていく。

「んっ…、うぅ」

つくしの口から吐息が漏れる。

「ぁ…ハァ…、ど、道明寺ぃ。ダメだよぉ。こんなっ…とこで…」
「…黙ってろ」

司の手がつくしの首筋から段々と下に降りてくる。

「あっ…、ダメッダメ!」

嫌がるつくしの唇に口づけをしながら司の愛撫は続いていく。

「こんなとこでしたくないのはわかっている。でもやっぱり俺は向こうに行く前に牧野が欲しい」

つくしをそっと押し倒しながら司は今の自分の気持ちを伝えていく。

「俺だって牧野と離れて平気じゃねえさ。不安だ、お前も同じだって思ってる。だから…」
「道明寺…」
「だったらやっぱりお前を抱きたい。ギリギリまで悩んださ、このまま何もしないで言ったほうが辛くないかもしれないって」
「…」
「でも俺は…」

そう言ってつくしのコートを脱がせ、パジャマのボタンに手をかけた。

つくしは何も言えなかった。司の言葉に今にも泣きそうで言葉を発することが出来ない。うなずく事でつくしの意思表示をした。

本当ならば初めて結ばれるときはもっと綺麗な格好で、道明寺の部屋でシャンパンでも飲みながら甘いムードたっぷりの雰囲気で迎えたかった。
司も初めてはちゃんとした所で、一生の思い出に残るようなシチュエーションで抱いてやりたかった。
まあ、今このシチュエーションもある意味思い出には残るだろうが…
でも今の二人にはそんなことはもうどうでもいい。ただ目の前にいる愛する人の全てが欲しいという思いだけしかない。

「牧野…愛してる」

ボタンが司の手で外されていく。パジャマなので当然下着はつけていない。
つくしは恥ずかしさのあまり、顔をそむけてしまった。司はその顔を再度自分に向かせキス、舌を入れつくしの舌に絡ませる。
クチュクチュと艶めかしい音が、この静かな場所に響くように音をたてる。

司の手がつくしの胸を静かに揉む。指先が突起に触れるか触れないかの加減がつくしに絶妙な快感を与えていく。

「ん…、くぅん…、やぁあ」
「お前、ホントに胸小さいな。ま、俺の手に納まるからピッタリで丁度いい」
「もぅ、失礼ね。そんなこと今言わないの」」
「ウソ、かわいい。牧野の胸は俺のためのサイズだ。特にこの硬くなってきた部分なんか俺好み。感じてきてる?」
「……あぅっ、そんなにいじらないでぇ…恥ずかしい…」
「恥ずかしくてもやめねえよ。もっと声だして感じろよ」
「…あぁん…、ハァ、あぁ……ゃ…」
「もっと聞かせて、牧野のイイ声」

司は乳首を噛んだり舌で転がしたりしてつくしの反応を楽しむ。

「アッ……、ダメェ……ダメェ…、変になっちゃう…」

顔を真っ赤にして首を左右に振るつくしに構わず、今度はスカートをめくり下着の上からアソコをなぞる。

「やっ、やめて…そこは……あんっ…」

下着の上からでもはっきりわかるように、そこはたっぷりと濡れていた。

「やめねぇっつったろ、それに胸だけでこんなになる位感じてんのにやめていいのか?」
「そ、それは違うのぉ………あぁ…はぁ」
「違わねぇだろ?だったらなんでこんなに濡らしてんだ?もしかしていつもキスだけでもこんなに感じてたんじゃないだろうな?」

意地悪っぽくつくしを攻めていく。言葉とは裏腹につくしの快感が増していく。

「…ン……、いゃあ…あぁ…ダ…メ……」

下着越しにアソコを指で上下になぞったりぷっくりした突起をつまんで愛撫する。

「わかるか?お前がこんなに感じているのが。正直に言わねえと直にしてやんねぇよ?」

(やだ…恥ずかしいけど私感じてる…早く触ってほしい…)

頭ではわかってても羞恥心が邪魔して言葉にできない。すごく感じて気持ちいいのに…

(だって淫乱でイヤラシイ女って思うよ)

「あぁ…ん、はぁ……やぁっ…い…じわる…」

返事のしないつくしのビッショリ濡れたソコを下着の上から強弱をつけながら執拗になぞりつづける。

「ふっ、このままイクのも面白いかもな?」

(いゃっ、初めてなのにそんなの恥ずかしい!)

「牧野、言ってみろよ。もっと気持ち良くしてほしいって、俺の目をみて言えよ!」

そういってつくしの手をとり、大きく膨張している司自身を触らせる。

「きゃッ!?」

つくしの触れたモノは、今にも飛び出してきそうなほど張り詰めていた。

(道明寺こんなになってる…)

「お、お願い…もっと…」

「もっとなーに?」
「もっと…して…。気持ち良くしてぇ…あんっ」

そういうとつくしの下着を片足だけ勢い良くはぎ取り、
秘部の中心に指を入れていく。ヒクヒクとしたソコは、初めてとは思えないほど感じており、
それでいて、しっかりと吸い付くように締め付けていた。

辺りは静かで誰も通らない。その静けさが一層つくしの卑猥な音を響かせる。

「指入ってるのがわかるか?すげぇ濡れてるぜ」

そう言ってわざとビチャビチャと音をたてつくしに聞かせる。
その音がつくしの羞恥心を益々高めていく。

「ん、アァァ……ンンンッ…ハァハァアッ」
「牧野、俺も我慢出来なくなる…」

そういってつくしにキスをしながら、カチャカチャとベルトを外し、大きくなっている司自身でつくしの入り口を上下に刺激する。

「道明寺…もう私…」
「おまえのここ、熱くてとろけてるみたいだ…」
「あぅっ、んん…」

つくしの火照ったい唇から漏れる喘ぎがだんだんとねだるように声高になっている。

「牧野、俺が欲しいか?俺を愛してるか?聞かせてくれ」
「あぁん、欲しい…、道明寺が欲しい!愛してる、愛してるの!」

つくしの言葉を聞いて優しくほほ笑みながら司はもう一度激しいキスをし、ゆっくりと腰を沈めていく。

「うっ…いやっ、痛っ!恐い…アァっ」

思わず司の背中に思いっきりしがみついた。

「…大丈夫か?そんなに痛いか?」

壊れ物に触れるようにつくしの頬をそっと撫でた。

「う…ん、いゃ、大丈夫…続けて」
「わかった。さっきも言ったけど止めないよ?」

溢れるくらいに濡れたその部分に滑り込ませるように挿入していく。

「入ったぜ。やべっ、キツイ…!」
「道明寺…やっと結ばれたんだ…」

そういうつくしの目からは涙がとまらない。

「泣いてるのか?やっぱり痛いか?」
「ううん、平気。嬉しくてつい…」
「そうか…少し動くぞ?」

つくしの様子を見ながら少しづつ腰を動かしていく。
つくしも徐々に痛みから快感へと変化していく。

「アンッ、アッアッ…イィ…!」
「牧野…お前…すげぇいい、最高だ。メチャメチャに壊してやりたい…」
「う、ん…いいよ……アァンッ!」

何度も何度も優しくも激しく打ち付ける腰。
その度にグチュグチュと奥からとめどなく溢れ出る女の蜜…
二人の限界が近づくのがお互い感じ取ってきている。

「うっ、お前のすげえ締まる…イクかも…」
「いいよ。イッて道明寺…きてっ…」

急に速度を上げ、ラストスパートをかける。

  もう限界…

お互いそう思った瞬間、つくしの中で初めて熱くてドロリとしたモノが放たれた。

「つくし…」

自分の上にドサッと倒れこむ司をギュッと抱きしめた。

『つくし…』

名前で呼ばれることがこんなにもたまらなく幸せになることを初めて知った。

「ありがとう、司…」

しばらく二人は繋がったまま抱き合って何度も口付けを繰り返した。
朝が来なければいい。このままずっとこの人の腕に抱かれていたい…
タイムリミットが近づくのを知っている二人だからこそ、今この瞬間を愛しく思うのであった………






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