会いたかった
道明寺司×牧野つくし


約束…━━━━
4年後 必ず迎えに来る━━━━


そういってアイツがNYへ旅立ってからもう4年。
この4年間色々な事があった。
寂しくて挫けそうな時…会いたくてどうしようもない時…。
みんながいたから乗り越えて来られた。
一人じゃないって何度も何度も実感した。

あたしは今、英徳大学の3年生。
進学しないで就職しようと思ってたらF3や滋さんや桜子、優紀や和也くんにまで猛反対された!!
もちろんアイツにも…━━━━


「あたしね、高校卒業したら働くから。今のバイト先で店長に、卒業したら社員として働かないか?って言われたの」

「………牧野。オマエ大学行けよ」

「お金ないから無理!それに今のバイト先はみんな優しくて気に入ってるし」

「金なら心配すんな。総二郎に話は通しとく」

「そういう問題じゃない!!あたしは」

「オマエが良くても俺が嫌なんだよ!!」

「道明寺…」

「俺はオマエが心配なんだ。大学なら総二郎やあきら、心配だけど類だっている。オマエに何かあっても俺は助けに行けないんだ。だから牧野。大学行けよ」


あたしにはアイツの気持ちが痛い程分かった。
会いたいのは自分だけじゃないんだって…

だからあたしは大学に行くことに決めた。
もちろんアイツにお金を借りるなんてまっぴらゴメンだから特待生として。

大学には高校時代と同じメンバーが揃ってた。
滋さんも大学は英徳にしたらしく(試験は受けなかったって言ってたけど どうしてだろう)通っている。
そう、いないのはアイツだけ。
たった一人足りないだけなのにすごく寂しい。
理由は分かってる。アイツはあたしの[トクベツ]だから━━━━


「よぉ、牧野」

「花沢類」

「もう帰んの?」

「うん、バイト。遅れたらタマ先輩に怒られちゃう!!」

「ああ、司んちか。今日はいつもより頑張ってみたら?何かいい事あるかもよ。じゃあ頑張って」


そういって花沢類は去っていった。
ニコニコしてたけど…何かいいことでもあったのかな?
そういえば今日は西門さんも美作さんも滋さんや桜子までおかしかったな。
人の顔見てニヤニヤして。
変な日だなぁ。


ピーンポーン━━━ガチャ

「遅いよつくしっ!!いつまで何やってたんだい」

「っ!?ビックリした。タマ先輩!いきなり出てこないで下さいよ。みんな忙しそうですけど、お姉さんでもいらっしゃるんですか?」

「ハァ。そうだね。アンタはそういう奴だったのを忘れてたよ」

「なんなんですか。それより今日は庭の手入れでもしますか?いいお天気だし」

「いや、つくし、オマエには西側の一番奥の部屋の掃除をやってもらう」

「ええっ!?あの部屋はちょっと」

「あたしの言うことが聞けないってゆーのかい!!これは使用人頭タマの命令だよ!!さっさと着替えて掃除しなっ」

「ハイっ、タマ先輩!!」

西側の一番奥の部屋…アイツの…道明寺の部屋。
私は高校の時の団子屋のバイトを辞め、タマ先輩のすすめ(命令?)で道明寺家の使用人として働いている。
タマ先輩は気を使ってくれたのか道明寺の部屋は今まであたしには掃除させなかった。
今はいないアイツの部屋には正直あまり行きたくなかったから助かった。
でも今日はあたしに言うくらいだから人手が足りないのかな。


ガチャッ━━━━
誰もいない。
当たり前だけど。
そういえば5年前あたしはココで道明寺に抱かれそうになったんだよなぁ…
4年も会ってないのに頭の中にはアイツが鮮明に思い浮かんでくる…
自分勝手ですぐ怒る。
でも優しくて愛しい。
いつのまにかあたしの目から涙が流れてた。

「道明寺……」

あたしは次々と流れだしてくる涙を止めることが出来なかった。

「っ!?」

不意に誰かに後ろから抱き締められた。

「泣くな。俺がいない所で一人で泣くな。」

あたしは一瞬耳を疑った。
懐かしい声。
少し低くて優しいあたしの大好きな声。
すぐに誰だか分かった。

「道明寺…」

「会いたかった。スゲー会いたかった」

さらにあたしの目からは涙が流れだす。
あたしは涙のせいでもう何も言うことが出来なかった。
そんなあたしをアイツはキツく、でも優しく抱き締めた。
あたしは向きをかえられ、キスをした。
何度も何度も繰り返し繰り返しキスをした。
涙はいつの間にか止まってた。

「グスッ…なんでここにいるの?」

「一週間位前に帰国が決まって、総二郎に言ったら牧野には俺が伝えるから絶対言うなって。タマにも言ったぜ」

「西門の奴っ!!タマ先輩まで…」

「牧野」

「な、、、何?」

「ずっと待たせてごめん。もう、離さない」

そしてまたキツく抱き締められる。
あたしは久しぶりの感覚で心臓が破裂しそうだよ!
でも、あたしに負けないくらい道明寺の心臓もドキドキしてた。

「あたしもずっと会いたかった。道明寺…」

「んな可愛いこと言うなよ。押し倒したくなんだろーが」

「なっ!?………いいよ……」

あたしは素直に自分の気持ちを言えた。
道明寺をあたし自身で感じたいって思えたから…。

ふわっ━━━━
あたしは道明寺に抱き上げられ、ベッドの上に降ろされたた。

「牧野。本当にいいのか?俺 前みたいに途中で止められる自身ねーよ」

「うん大丈夫。もう…」

言い終わらないうちにキスが降ってきた。
いつもより長めのキス。

「っ!?」

不意に口の中に違和感を覚えた。
ドキドキしたけど大丈夫。
上手くリードしてくれたから。
本当にコイツってキスが上手…

「愛してる…つくし」

急に名前を呼ばれ、あたしの顔は一気に赤くなった。
あたしの心臓大丈夫かなぁ。


道明寺の唇があたしの目 頬 唇 首 鎖骨と移動してブラウスのボタンが外されていく。
キスをしながらブラのホックが外された。
あたしの顔はさらに赤さを増した。

「ヤベー。その顔スゲー可愛い」

「ちょっ、そーゆー事言わないでよ!!恥ずかしいじゃん」

短いキスの後、道明寺の手があたしの胸に触れる。

「あたし…胸大きくないからあんまり見ないで…」

「あぁ?そんなの関係ねー。俺はオマエならいい」

そう言うと道明寺は優しくあたしの服とブラを脱がせ、自分も服を脱いだ。
そしてゆっくりと胸を揉み始めた。
あたしはどうしていいか分からなかった。
右胸にキス、左胸の乳首を摘まれてあたしの口から勝手に声が出てくる。

「んっ………やぁっ……あっ…」

何とも言えない初めての感覚であたしは頭がおかしくなりそうだった。

「っ!?」

スカートの中に手を入れられ体に力が入る。
恐いっ!!

「大丈夫だ。何も恐くない。安心して」

耳元で優しい声で言われ、力が抜けた。
その瞬間あたしのスカートとパンツが脱がされ、直接触ってくる。
そこはもう、あたしの意志とは関係無しに道明寺を受け入れる準備をしていた。

ゆっくりと指を動かしていく。

「んっ……あ、あっ………いやぁっ…」

とめどなく出てくる声。
本当にあたしの声なの?
二人の熱い吐息。
自分でもよく分からなくなってくる。

道明寺の指が[あたし]を愛撫する速さが増す。
部屋に聞こえるクチュクチュという淫らな音。

「牧野、大丈夫か?」

「どーにか…」

「じゃあ…痛かった無理しないで言えよ」

そういうと道明寺は[あたし]にゆっくりと入って来た。
あたしを労るようにゆっくりと。
でも[あたし]はアイツをなかなか受け入れようとしない。

「ん゙………ああっ」

痛いっ!!
道明寺の動きが止まった。

「大丈夫か。やめるから言えよ、無理すんなって」

優しくそう言うと目からこぼれる涙を拭ってくれた。
いつの間にかまた泣いてたんだ…
でも大丈夫。
なんとなくだけどそんな気がした。

「大丈夫だから…道明寺…続けていいよ…」

「無理すんな!!俺は辛い思いをさせるためにオマエを抱くんじゃねぇよ」

「本当は痛いよ。でも今、ここでやめちゃうのはもっと痛い。…心が痛い。ね、あたしは大丈夫だから」

「牧野…わかった。でも我慢出来ないときは絶対言えよ」

また道明寺が動き始める。
ゆっくりゆっくり時間をかけて少しずつ少しずつ[あたし]の中に入ってくる。

強烈な痛みと共に道明寺が全部あたしの中に入った。
そしてゆっくり動きだした。
初めは痛みだけしかなかったが、次第に痛みとは違う感覚があたしを襲う。

「ぁんっ……はぁっ!!んんっ………道明寺…あっ………ぁあん」

いやっ勝手に声が出てくる!!
熱い吐息が交じり合い。
クチュクチュと淫らな音が結合部から流れる。

「うっ………牧野。俺もう…」

「んっ………あたしもっ…なんかヤバイかも」

二人同時にイった。
あたしは痛さと何とも言えない感覚でしばらくベッドに横たわっていた。

「牧野、身体大丈夫か?痛くねぇ?」

「ちょっと痛いかも…でも大丈夫。何か、涙出てくるよ……」

「俺以外にそんな顔とか声絶対見せたくねぇ!!」

優しいキスの嵐。
あたしはコイツに抱かれながらゆっくりと夢の中に入って行った。






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