日課
道明寺司×牧野つくし


深夜、いつものように司があたしのベッドにもぐりこんでくる。

「つくし・・」

と小さく耳元で囁くと、慣れた手つきであたしの部屋着を1枚1枚剥ぎ取っていく。
あたしが寝ていてもお構いなしに、勝手に事を運んでいく。

なんだかんだあったけど、あたしは今、道明寺家で暮らしている。
道明寺のお母さんから、婚約式を済ませるまでは使用人の手前もあるから部屋は別にというお達しなのだ
司は渋々了承したものの、会社から帰り自分の部屋でシャワーを浴び、
素肌にバスローブをはおると、結局はあたしの部屋にやってくる。

「・・司・・おかえり」

と声をかける。

「おまえ、たまには起きて待ってろよ」

と不機嫌そうに言う

「あたしだって、忙しいし疲れてるんだから・・」
「修行は順調か?辛くないか?」

一旦、手を止めてあたしの顔を覗き込む
薄暗い部屋でも、彫刻のように目鼻立ちの整った司の顔は陰影がつき浮き上がる
濡れてストレートな髪が余計に野生度を増して凛々しくかっこいい

「うん、それはなんとか。。でも、司の方が心配だよ
毎日来なくていいのに。疲れてるでしょ?」
「おまえは男が分かってねえな、疲れてる時ほどやりたくなるんだよ」
「ええっ、そうなの?」
「もう、うるせえよ、時間がもったいねえだろ」

「でも、少しでも睡眠とったほうが」と言いかけたところで唇がふさがれた

酒の付き合いがあった日とあたしの女性の日以外は必ずあたしの部屋にやってくる
しかし、この人の体力は獣だわ
事が終わっても、司はここであたしを抱きしめたまま眠る

明け方、自分の部屋に戻るとまたシャワーを浴び着替えて出勤する
出勤する前、あたしは司の部屋に行き一緒に朝食をとりながら
今日のあたしのスケジュールの報告と「いってらっしゃい」の言葉を掛けてお見送りをする
これはあたしの日課だ

高そうな石鹸の香りがあたしを包み込み、濡れてる髪があたしの肌に絡みぞくっとする

「髪くらい乾かしてくればいいのに」

と司の髪に触れる

「そんな暇人じゃねーよ。その分お前を長く抱けるだろ」

まあ、ストレートの司も気にいってるから、それ以上強くは言わないけど

「ほんと、おまえのおっぱいは癒されるよ」

胸の愛撫の途中にそんな事を言う

少し前、あたしの胸が自分好みで好きだと言っていた
その時は、コンプレックスの胸を司が気を使ってくれている嘘だと思った

でも、確かに胸への愛撫が長いような気がする。
次の日、乳首がひりひりすることがあるから

今夜も両手で揉みながら、交互に口に含み舌で刺激すると
一旦、あたしを横にしてさらに背後から胸を強弱をつけながら揉み、
首筋、背中と唇を這わせる

「んっ・・つかさ・・ぁぁ・・」

あたしも司の手の上に自分の手を重ねる

司の動きに合わせている自分の手に、思わず力が入ってしまうが、
あたしの肌に触れる司の手は衝撃を与えないようにやんわりとやさしい
そして感触を楽しむように、頂点をやさしく摘み
それと同じくらいやさしい背中への愛撫が徐々に下へ移動していく

恐らくベッドの中の司が、こんなにやさしくデリケートだとは誰も知らないだろう
誰も知らないこんな司の一面をあたしは知っている
唯一あたしだけに見せる司の誠実な一面に癒され、全身に喜びの電気が走る

そんな満足感に酔っていると、いつの間にかあたしは仰向けにされていて
司は湿っているその部分に顔を埋めている
直に訪れる強烈な快感にあたしは官能の声を漏らし、上半身を仰け反らせる
唯々気持ちよくて、それを全身で受け止めたくて自ら自然に足が開いていく
司の愛撫は決して裏切りことなく、あたしを官能世界へ完全に引き込んでいった

M字型に開いたあたしの足を両手でしっかり掴み
その間で司の頭が大きく激しく動いているのが見える
耐えられなくなった刺激にあたしは司の頭に軽く手を置き声をかける

「はぁっ・・つかさ・きて」
「なんだよ?もう限界かよ・・しょうがねえなぁ」

一旦、あたしの体を鎮めるかのように唇を求め
再び司の手がやさしくあたしの身体を這う
穏やかな官能を味わう間もなく、司の指は体の中心をとらえ刺激する
唇を離し仰け反るあたしを今度は許してくれるわけも無く
容赦なく指の抜き指しが繰り返えされ、淫靡な水音がクチュクチュと響き渡る

逃げられないように司の左手はあたしの体をしっかり抱き
右手は責めるように抜き差しを繰り返す
辛そうにしているあたしの表情をまるで楽しむかのように、
司はすぐ横であたしを見ている
見られたくないと顔を背けると、司の荒い吐息がさらに近づき耳たぶをやさしく噛んでくる
そんな容赦ない攻撃に、あたしは思わず司の腕を制すように掴んだ

「ん?もうだめか?・・・限界みたいだな」

あたしの返答を聞くまもなく覆いかぶさると、奥深く進入してきた

すでに限界に近いあたしは必死に耐えようと
唇をかみ締め、シーツを力の限り掴む
司の付き上げる激しい動きにあたしの体は少しづつ移動し
頭がベッドから落ちそうになった
そんなあたしの上半身を両手で優しく抱きお越し
そのまま司はベッドの上に座り、その上にあたしをまたがらせた
激しい口付けを交わしながら、司は下から腰を動かし突き上げてくる

「おまえも動かせよ」

あたしは必死に司にしがみ付きながら、朦朧とする意識の中で、
言われるままに腰を上下に動かした
途切れることのないあえぎ声と司の荒い息が頂点に達し
同時に二人は終点を迎えた
そのまま二人はベッドに倒れ込むように横になると、
まもなく深い眠りに入っていった

朝、珍しく寝坊した司が、床に落ちているガウンを慌ただしく拾い羽織ると
寝ぼけ眼のあたしに声をかける

「今日は朝食わねえで行くから、おまえはそのまま寝てていいぞ。じゃあな」

そう言って、唇を合わせると急いでドアへ向かう

「ねえ、廊下に誰もいないか確認してから出てよ」
「今さらかよ」

眉をよせ、呆れたように振り返りそう言うと
もちろん気にすることなく、バタン!と大きな音を立て出て行った

司の出て行ったドアをしばらくボーッと見つめていたあたしは
は〜っと、大きくため息をつくと、
一瞬脳裏によぎった夕べの行為に、一人赤面し布団にもぐった

ウトウトし始めたころ、携帯が鳴った

「はい・・もしもし・・」
「牧野?おはよう・・」
「あっ、類?おはよう・・」
「あれ、寝てたの?珍しいね。司はもう行った?」
「あ、うん行ったよ。それが今日は二人とも寝坊しちゃって・・はっ」

思わず言ってしまった大胆な自分の言葉に詰まってしまったが
類もすぐに言葉を返してこない

そんな気まずい状況をなんとか変えようとして
あたしは意味不明な単語をつらつら並べてしまう

「いいよ、牧野。分かりやすいな相変わらず。
  それで今日は総二郎のとこ行く日だよね」
「えっ?あっ、そ、そうだよ」
「ふっ、わかった。じゃあ、またいつもの所で待ってる。後でね」

そう類は言いきると、プツンと電話が切れた。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ