ダブルデート
道明寺司×牧野つくし


・・やべぇな、この俺様が完全にハマっちまったみてぇだぜ。

牧野を抱いたあの日から、寝ても覚めても頭が牧野でいっぱいだ。
まぁ牧野でいっぱいなのはずいぶん前からだけどな。
あの日以来は裸の牧野が離れねぇ。
一回抱いたからって頻繁に求められる訳ねぇだろ?
総二朗じゃあるまいし。



あの日道明寺に抱かれて、あんなに気持ちいいなんて
初めて知っちゃった。
今まで男の顔の道明寺が怖かったけど、今はもっと知りたい・・・。
あれから一ヶ月もたつのに道明寺はキスしかしてこない。
なんなのよ、もう!



「ねぇ、つくしっ!!一生のお願い。ダブルデートして欲しいの!」

団子屋のバイト中、優紀が相談してきた。

「優紀、中塚君であれだけ散々だったのにどうしたの?
無理だよ!だってあの道明寺だよ!?」
「そう、だけどあれは中塚君が悪かったんだから。
今回は大丈夫だと思うんだ。」
「相手は誰なの?」



「おぉ、なんだよ総二朗。」
「司ぁ、ちっと俺の頼み聞いてくんねぇ?マジで。」

俺が風呂から上がって髪をガシガシ拭いていると
総二朗から電話がかかってきた。

「あ?どうしたんだ・・と、わりぃ、キャッチ入った。
牧野からだ。かけ直すわ。」

牧野からの話をまとめるとこうだ。
牧野の友達のなんとかと、総二朗がデートの約束をしたと。
だが総二朗は気乗りしていない、が断りきれなかった。
だから「司と牧野も誘おうぜ。」となったらしい。
まぁ総二朗が相手なら喧嘩になる事もねぇだろう、と思い
俺は牧野にOKの返事を出した。
はは〜ん・・、総二朗のあの電話はこれの事か。

「道明寺、おはよ!」

校内のカフェで道明寺を見かけ、挨拶をする。

「おう、ここ座れよ。」

隣に促され、道明寺の隣に座った。
浅井達は相変わらず遠巻きにあたしを睨んでいるけど、もう慣れた。
校内でも付き合っている事はバレバレなせいで、
つっきーつっきー うるさいんだっつーの。
こっちは慣れないなぁ。

ざわつくカフェテリアの中、道明寺と話す。
会話中も“あぁ・・あの唇であたしに触れたんだ・・”
なんて考えちゃって思わず頭を振る。

「何やってんだ、お前は。犬か。」

にやける道明寺に、あたしの中のヨコシマな気持ちは
伝わっていないようで胸を撫で下ろす。
あぁ、背中に変な汗かいたわよ。
だけど、デートか。楽しみだなぁ。

「そうだ!!!遊園地行きたい!遊園地!!」
「ハァ?ありえねぇよ。貧乏臭ぇ。」
「いいのっ!遊園地ね!じゃっ、決定って事で。」

つくしは席を立つと片手を上げながら走り去っていった。

「完璧に言い逃げじゃねぇかよ、あの野郎・・」

怒りでプルプルする道明寺を一人残して・・・。


デート当日。

「ねぇ、あたしの恰好おかしくない? 西門さん気に入ってくれるかな?」

スカートを少しつまみ、あたしを見る優紀はすごく女の子らしい。
いいなぁ、優紀のそういう所。

「大丈夫、すごく似合ってるよ。」

あたしはすこし緩んだ顔をして答えた。



・・遅ぇ、遅すぎる。1時に待ち合わせじゃなかったのかよ。

「遅ぇ。」

入園ゲート前のベンチに座る司は、
時計をみながらつくし達を待っている。

「司、女の子は時間がかかるもんなんだぜ。
まぁ、この間童貞卒業したばっかりのお前にはまだわかんねぇかな。」
「万年盛ってるお前とはちげーんだよ。」

「・・・お待たせ。って、何の話してんのよ、バカ!」

会話に夢中になった二人は、つくしと優紀が近付いているのに気付いていなかった。

「全く!真っ昼間の往来で恥ずかしいったらありゃしないわよ。」

頬を赤らめたつくしと、クスクスと笑う優紀が歩いてきた。
オフホワイトのタートル、デニムのミニスカート、
ベージュのブーツを履いたつくしは秋の装いで、
司をドキッとさせた。

「何から乗りますか?」
「俺、絶叫系苦手なんだよねー。」
「お前、短ぇスカート履きやがって。他のヤローにパンツ見せんじゃねぇぞ。」
「ばっ、バッカじゃないの!?見せないわよ!」

秋風の吹く柔らかい日差しの中、ダブルデートがスタートした。


「ねぇ、これ行きませんか?」

優紀が立ち止まり、指した指の先には

[ミラーラビリンス]

と書かれてあった。キラキラとしたクリスタルの様な建物で、
中を覗くと鏡の迷路が広がっていた。



「じゃあ、俺と優紀ちゃんペア、司と牧野ペアで勝負しねぇ?」
「上等だぜ、負ける訳ねぇよ。」

司と西門の提案で、競争をする事になった。
中はかなり広く、ズラッと鏡が広がっている。
永遠に続いているみたいに見えた。


「じゃあ、優紀また後でね。
西門さん、優紀に変な事しないでよ!」

つくしがそう優紀に声をかけると、二組は左右に別れてスタートした。

「すごぉい、結構広いねぇ。」
「お前に任せてたら総二朗に負けちまうぜ。ついてこいよ。」

スタスタ歩く道明寺に着いていく。

ガンッ!!「イテェ!何だちくしょう!!」

早速鏡に頭をぶつけたみたいで思わずため息が漏れる。

「はぁ・・、私が先に行くよ。」
「あー、あれだ。カッパの川遊びってやつだ。」
「もしかしてカッパの川流れって言いたいの?プッ。」

クスクス笑うつくしをおいて司は真っ赤になって先を急いだ。


「また突き当たりだぜ。本当に出口あんのかよ!」


あたし達ははまた迷っている。 平日の遊園地は空いていて、ミラーハウス内に
人の姿も見つけられない。

道明寺と目があった。
ふいに道明寺の顔が降りてきて、唇が重なる。
あの日から何度もキスはしている。キス・・だけは。
薄く目をあけると、周りの鏡にあたし達がうつっていた。

他人が目の前でキスをしているような光景に、体が熱くなる。


ヌルッ・・

「・・んっ・んうっ!?」

道明寺の口に舌を入れる。
あたしからは初めての行為。
慌てて顔を退こうとした道明寺の肩に手を回し、
尚も舌で道明寺の舌を探っていく・・・。

な、なんだ!?牧野どういうつもりなんだよ!
ヤベェ、ヤバすぎる。すでにキスだけで俺の息子は
痛い位にズボンを押し上げ始めてる。
バレる訳にはいかねぇ。ばれたら俺様のメンチョが丸潰だぜ!!



「・・ンうっ・・牧野、ヤベェよ。」

「道明寺・・好き。」



あれからキスしかしていないあたしの体が
道明寺を求めて止まらない。

今すぐ・・今ここで・・道明寺が欲しい。


クチュ・・

名残惜しそうに離れた唇からは、唾液が繋っていた。

「あたし・・・道明寺と・したいよ・・。」
「したいってお前、こんな所でできねぇだろ・・。」

道明寺はキョロキョロとすると、一つだけ開いていた通路を塞いだ。
強引に鏡をひくと、左右が少しづつズレたので
向こうからは行き止まりだと思うだろう。
その奥にある鏡囲まれて、ぽっかりとできたこの空間には気付かずに・・・。



「牧野、俺も押さえられそうにねぇ。限界。」

一ヶ月も互いを求めあわず我慢していた二人は、
何度自分で自分を慰めた事か。

もう・・止まる事ができない。

「声・・押さえろよ。バレたらヤベェからな。」

あたしにそういうと、ジャケットを脱ぎカーペット仕立の床にひく。
その上にそっとあたしを寝かした。

唇を重ね、丁寧なディープキスをする。
互いの舌で愛撫を繰り返す。
上着を胸元までずらすとブラジャーを外す。
舌で、円をかくように乳房を舐めていく。

「んっ・・ふっっ・・」

チュプ・・チュプ・・

道明寺の舌が胸の実を摘むように吸い、
指がふとももをゆるゆると撫で上げていく。

焦らされているあたし自身から、クプッと蜜が溢れたのを感じた。
パンティの横から、指が・・入る。

ヌチュ・・

「・・んんんっ!」

閉じている口から声が漏れる。
道明寺の指が、あたしの中へと二本入って
細かなピストンを始める。

肩越しに道明寺の荒い息を感じる。
ふとももにあたる熱い塊が愛おしくて、
足を動かして道明寺自身をさする。


「・・・牧野、それヤベェ。・もうイキそう。」

感じている道明寺が可愛い・・。
つくしは上体を起こして、道明寺のズボンのジッパーに手をかける・・・。

「・・牧野!?・ちょっっ!!」

牧野が俺のジッパーに手をかけて、少しずつ下げていく。

チリ・・チリリ・・

俺自身がトランクスを持ち上げ、俺は恥ずかしくなって顔を思わず背けた。

自身が外の空気に触れた、と思ったらすぐに温かい
粘膜に包まれた。
驚いて顔を戻すと牧野がくわえていた。


「・・まっ、牧野っっ!待て、マジで!」

舌が自身を下から上へとなぞっていく。

「・・うあぁっ! イク・ヤバイ、離してくれ!」

「・・ん・んぅ・、道明寺、出して・」

ちょっと待てよ、牧野の口に出せる訳ないじゃねぇか。
あぁぁ、でも・・我慢できねぇ・・っっ。

ジュプ、ジュプ、とつくしの頭が上下に揺れる。


「あっ・・うあっ・・もうっっ・・イクっ・・っ!」

ドクッ・・ドクドクッ

全身が粟立つ様な快感に、道明寺自身から欲望が溢れでる。

・・ゴクッ・

つくしはそれを飲み干すと先端に舌を少し入れ、
チュッと吸った。

「・・っはぁっ・はっ・・すげぇ・良すぎ・」

声を押さえる事も出来ず、頭は夢を見ているように曖昧だった。

信じらんない。このあたしが道明寺に・・・しちゃうなんて・・。

道明寺の感じている顔が、愛おしくて・・。
あたしが舐めている時、チラッと顔を見ると
眉毛を歪めて額に汗を滲ませ、我慢しているような顔がもっと見たくなって・・。

あたしの蜜壷はもうトロトロで早く一つになりたい。
道明寺はイッたにも関わらずもう硬くなっていて
あたしを堪らなくさせた。

「牧野、いいか?」

声をかけられたと同時に、腕を引っ張られてたたされた。
鏡に映るあたしは胸まであげたタートルに、
スカートからは蜜が膝上まで垂れていて
自分で見てもドキドキする程イヤラシイ姿だった。

パンティをするすると脱がせられると、鏡に手を付かせられた。

道明寺が自身に手を添え、あたしの中へ後ろから入ってきた。

グププッッ

周りの鏡に繋がっているあたし達が映る。

腰を支えた道明寺が、後ろから遠慮なしに突いてくる。
ズンッ、ズンッッと突く度にあたしの最奥まで熱いのが
擦れ、息も出来ない程に感じてしまう。

「・ああっ・・ンッ・・やっ、あああっー」

鏡に映るあたしの口の端からだらし無くよだれが伝う。
グチュグチュと自身を突き立てる道明寺は、
眉間に皺をよせ口をつぐんでいる。
時折口から

「・・ハッ・・んっ・ンッ・」

と掠れた声が聞こえる。

「・あっ、あっ、あぁっ、・・」

突かれる度に声が漏れる。
道明寺の指があたしの蜜壷のすぐ側にある
実をつまむ。
興奮してプックリとした実を中指で押さえる様に擦る。

「だめぇっ・・道明寺・・イッちゃうよ・・っっあぁんっ!」

「・・いいぜ、イケよっ・ハッ・・」

グプッ、クプッ、グプッッ

「・・・あっ!・・イクっ・・あぁぁぁーっっっ」

つくしの蜜壷がビクッ、ビクッと締まる。
道明寺も限界だった。

「・俺もっっ・・だすぞっ・・ うっ・んんっ・ イクッッ・・!!」

グチュッ、ドピュッ、ドクッドクッ・・

勢いよく出た白濁液はつくしの足の間から、鏡を濡らした。

肩で息をする二人は、熱いキス何度もかわした。



「あいつ等、どんだけ迷ってんだよ!」
「ほんと、結構広かったけどつくし達大丈夫ですかね?」

西門と優紀はとっくに出て、待ちくたびれている。

「司の野郎、帰っちまったんじゃねーの?あいつ昔っから自己中だからな。
優紀ちゃん、二人で他まわろっか。」

まさか「お前じゃあるまいし」と、言っていた司が、
つくしと二度目のSEXをしているとは思いもよらず、
結局ダブルデートはまたもや失敗に終わったのでした。
今後、ダブルデートの企画は立たないでしょうww






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