花沢類×牧野つくし
![]() 街の樹々を華やかなイルミネーションが彩り、沢山の人が行き交う。 騒音の中で途切れ途切れに聞こえるクリスマスソング・・・。 なのに・・・あたしってばなぁ〜〜んでバイトなのっ! イブだよっ!イブ! 「つくしなにぶつぶつ言ってんの?」 「あぁ、ゆうき。勤労少女は辛いって話よ・・・。」 「なんだ、そんな事か。バイト終わったら、パーティ行くんでしょ?」 「そうなんだけどさ・・・あっそうだ。ゆうきも来る?」 「遠慮しとく。あたしは家族が待ってるし。」 店の前でゆうきと別れて、皆が待っている場所へ向かう はぁ・・・何だか足取りが重い・・・。 今年も、道明寺はNYから帰って来ない・・・。F3は そんなあたしを気遣ってか、パーティを開いてくれるらしい。 と、言っても大袈裟なものじゃなく、ごく内輪なものらしいけど。 「あっ!つくし、こっちこっち〜」 滋さんが手招きする。 「ごめん、遅くなっちゃって・・・」 「よお、勤労少女。」西門さんと美作さんが、グラスを片手に 挨拶する。 「せんぱ〜い。遅いですよぉ。」 桜子・・・あんたもいたの? 「つくしちゃ〜ぁん。」 和也まで・・・υ 「牧野、ここ空いてる。」 花沢類が、隣に座るように促した。 「皆で集まるのなんて久しぶりだよな。」 「あぁ、これで司がいれば・・・」 そう言う西門さんを、美作さんが肘で突付く。 「や、やだなぁ、あいつのことはいいってば、それよりもあたし お腹すいちゃった。」 「くくっ。牧野、色気より食い気な所はあいかわらずだな。」 花沢類が横で笑う。 皆で集まる機会は減ったけど、やっぱり楽しい。 それに・・・こうしている間だけでも道明寺の事を考えなくて済む・・・ 「牧野、ちょっとピッチ早過ぎないか?飲みすぎだぜ?」 「いやらなぁ・・・美作さん、そんな事ないよぉ・・・。」 「うわ、こいつロレツ回ってないし・・・。」 「ジンライムおかわりっ!」 「つくし、飲みすぎだよ・・・」滋さんがオロオロしている 「らいじょうぶらって・・・」 おいっ、牧野。 せんぱぁい。つくしっ!? 皆の声が聞こえる それを最後に、あたしの記憶はぷっつり途切れた・・・。 あ〜。なんか、ふわふわする・・・。誰かがあたしを抱き上げる感覚 ・・・誰・・・? うっすらと目を開けると、道明寺の顔が見えた。 道明寺・・・!? 「まったく・・・こんなになるまで飲むから・・・。牧野、大丈夫か!?」 「らいじょうぶじゃなぁい。らいたい、ろぉみょおじがあたしの事、放っておくから こんな事になるんれしょ!今日らって、れんわの一本もないって、 ろおゆうことよ。」 「あ〜。わかった、わかった・・・悪かったよ。」 「ろぉみょおじぃ・・・お水、飲みたぁい・・・」 「はい、はい。ほら牧野、起きれるか?」 「起きれなぁい。ろぉみょうじが飲ませて・・・口移しで・・・。」 「・・・我侭な、お姫様だな・・・」 こくんと音がしてぬるい水が喉を滑り落ちる。 「もう、一口・・・」 「もっと・・いっぱい・・・」 あたしは、道明寺の唇を求めた・・・。 「んんっ・・・。ろぉみょうじ・・やっと、逢えた。」 あたしは、道明寺のベルトに手をかけ、ズボンのジッパーを下ろす・・。 「牧野・・・!?」 「今すぐ、欲しい・・・」 道明寺のそれを口に含むと、舌を這わせ、ゆっくりとスライドさせる 「牧野・・・ 気持ちいいよ・・・」 段々と道明寺のソレが口の中で大きく硬くなって来るのが分かった。 「もう・・・我慢できない・・・入れて・・・」 「ほんとに、我侭だな・・・そんなに、したかった?いいよ・・・。 上に乗って、好きに動いて・・。今夜は、牧野の言う事何でも聞いてやる。」 「ろぉみょうじ・・・好き・・・」 あたしは道明寺の上で、多分、これまでにない位、乱れた。 「あぁんっ。んっ・・・んんっ・・いいっ・・・。もっと、 もっと・・・あぁっ・・・」 道明寺の突き上げが、あたしを高みへと押し上げる・・・ 「久しぶりだから、すぐ、いっちゃう・・・」 「いいよ。いっても・・・。牧野が満足するまで何回でもしてやる。」 「あぁっ・・・ろぉみょうじぃ、あたし・・・もういきそう・・・」 「いけよ。ほら・・・ 」 道明寺の腰の動きもあたしに合わせて早くなる。 「んんっ・・・っふぅ・・んんんんんっ・・・・そんなに激しくしたら・・・ あたし・・もうらめぇ・・・中で・・・あたしの中でいって・・・」 「いいのか・・・?」道明寺は、戸惑っているようだった・・・。 「早く・・・きて・・・」 いつもだったら絶対にしない事も、お酒の力を借りるとすんなりと口に出来る自分に少し驚く。 「牧野、いくよ・・・」 「きて・・・。あっ・・・ぁぁんっ・・いいっ・・・・・ あたしいっちゃう・・・あんっ・・・あぁぁぁぁっ・・・」 「・・牧野っ・・・」 生暖かい感覚があたしの体の中にじわじわと広がっていったのを覚えている。 ・・・それからあたしは意識を手放した・・・。 翌朝・・・カーテンの隙間から漏れる光で目を覚ましたあたしは 信じられない事実を目の当たりにする事となる。 「ん・・・。眩しい・・・。」 太陽の高さから、もうお昼近いのが分かる・・・。 「う〜〜〜〜っ。頭痛い・・・。そうか、夕べあたしお酒飲んで・・・ それから、、、どうしたっけ・・・・?」 隣を見ると、薄茶色のふわふわの髪・・・そして、見覚えのあるこの部屋は・・・ 「・・ん・・・。 牧野、起きたの?」 こ、この声っ! はっ、花沢類!? 「やっ、やだ。何であたし、服着てないの?」 「あれ?牧野、覚えてないの?昨日の夜の事・・・。あんなに、 激しかったのに・・・」 「昨日の夜・・・?」 あたしは、僅かな記憶の糸を辿ってみる。 断片的に、フラッシュバックする光景・・・ あたし、もしかして・・・道明寺と花沢類を間違えて・・・・ あんな恥ずかしい事を・・・!? パニックに陥るあたしをよそに、 花沢類がにっこりと笑ってトドメの一言を刺す。 「牧野って、アルコール入ると随分大胆になるんだね。」 いっ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!! あっ、あのっ。あたし・・・。そう言うが早いか、花沢類があたしを ベッドに引きずり込む。 「ちょっ、な、何するのっ!?」 「何って、昨夜の続き。折角、裸だし。」 「いや、そうゆうことじゃなくて・・・やっぱりほら、こうゆうのって まずいでしょ。色々と・・・」 「ん〜?何が?」 「何がって・・・あのねぇ・・・」 「だって、一回も二回も同じでしょ。それに、牧野だって あんなに、感じてたし・・・」 「いや・・・だから・・・。」 「司の事だったら、黙ってれば大丈夫だよ。絶対ばれないから。」 ・・・・その根拠は何処にあるのよっ! 「ほら、牧野の身体だって嫌がってないみたいだしさ。牧野が満足するまで してあげるって約束したでしょ。」 敏感な部分を弄る花沢類の指に、あたしの身体が反応した。 「あんっ・・・。」 「ね?」 違うって・・・今のは、不可抗力ってやつで・・・って 全然聞いてないし。 「ねぇ、牧野。俺達、共犯者だよね。」 またあの笑顔で、花沢類が笑いかける・・・。 あたし・・・これから墓穴掘り続けなきゃならないかも・・・。 その後 ―――酒は飲んでも、飲まれるな!―――― ・・・・それが、あたしの座右の銘になった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |