起きない牧野
花沢類×牧野つくし


ゆっくりと牧野の唇にキスを落とした。

今日はきちんと眠れているだろうか。そう思って寝顔を見に来ただけなのにたまらなくなってキスをしていた。それだけで離れるつもりだったのに。
何故か少し離してもう一度口付けてしまう。

牧野が起きてしまう。

そう思ってはいるけれど止めることが出来ない。中毒にでもなったかのように彼女の唇を貪っていた。

「・・・ん。」

眉間に皺が寄って少しうめき声があげている牧野はそれでも瞳を開けようとしない。

「・・・ど・・みょ・・じ。」

彼女が呟く言葉できっと幸せな夢を見ているせいだと思った。
泣いている牧野を抱きしめて、攫うようにして部屋に運んだ。
明らかに寝ていない牧野を無理やり寝かせつけて、自分は外に出て月を見ていた。

司がNYへ旅立ってから、結構経った。それなのに連絡が途絶えたことを俺も、他のやつらも、牧野も不安がっていた。
牧野は、一人空元気で、俺は見ていられなくて、たまらなくて。

それで様子を身に来てこの有様だ。
自分がどれほど牧野を欲しがっているか。

それは今まで感じたことの無い欲望で、自分でさえもどうしたらいいか分からない。

「・・・ん。」

牧野の手が俺の首へと回される。
よっぽど幸せな夢なんだな。
苦笑して額に口付ける。

ピクリと動いてすぐに幸せそうに微笑んだ。

いつ、牧野が夢から覚めるのか、それは俺にはわからない。
覚めて欲しいのか、覚めて欲しくないのかさえも俺にはわからなかった。

少し体重をかけて牧野に覆い被さる。
俺が貸したシャツはやっぱり大きくて、ぶかぶかのシャツを一枚だけ着ている牧野は無性に色っぽくて興奮してしまう。

一つ一つボタンを外す。少しずつ露になる肌に徐々に興奮も高まっていく。

そっと見えた肌に唇を落として薄く色をつける。
愛した印を残しておきたいなんて、馬鹿だな俺も。
小さな俺の手があまる胸に触れる。やわやわと揉むと甘い吐息が口から漏れた。

「っふ・・・。」

その漏れた吐息を聞き逃さないように耳を、触れた肌の感触を覚えるように手を、唇を、それぞれを敏感にしていく。

ゆっくりとゆっくりと胸に触れる手を強くしていっても、牧野は起きない。
そっと胸の頂に触れた。

「あっ」

小さくうめいた牧野に笑う。

――――――もっと俺を感じればいい。



起きない牧野に俺はどんどん大胆になっていく。

そっと下に触れると幾分か湿っていた。俺は自分で指を舐めて唾液をつけた後にそれを潤滑油にしてそっと中へと指を進める。

きついな。
段々指を勧めていくと牧野の額に何本も皺が寄った。

俺は一旦抜いたあとにその間に顔を埋めて舌を差し入れた。
膣内で舌をゆっくりと動かすと牧野の口からは艶めいた声が出る。

「・・・ふぁん。ぁ・・・。」

多分、夢の中だから理性とかも無いんだろう。その甘い声は益々俺の興奮を煽るばかり。

ちゅっと膨れてきた蕾を吸った。
その瞬間背が反り一際大きな声があがる。

「あぁっっっ。」

ちゅぅともう一度吸うとさらに跳ねた。

「ん・・・ぁん。気持ちい・・・。ど・・・みょう。」

その名前を言って欲しくなくて慌てて唇を塞ぐ。
舌を絡め合わせるかのように執拗に追いまわす。

離れたときには銀糸がお互いの口から伝った。

もう膣からは蜜が溢れている。それを確認した後にもう一度彼女の中へと指を進ませた。

「ふぁ・・・はっっ。」

出し入れするとぬちょぬちょと水音が響く。
それは俺に感じているという証。そして、つむぎ出される彼女の声を聞いていた。

ぐりぐりと親指で蕾を刺激すると何回も体が跳ねた。

「あっあっ駄目。何か、あん。」

瞳を閉じたまま彼女は感じている。
それを見て出し入れする指を早くした。なるべく彼女の反応したところを擦るように。

「・・・駄目。あぁん。ああぁぁぁ。」

彼女は達し、体から力が抜けていった。

「・・・やっぱ、最後までは・・・ね。」

苦笑しながら彼女のシャツを着せブタンを閉じる。
本当は貫きたかったけれど、それは牧野が起きているときにするよ。
諦められないこの気持ちをずっと抱いていくと決心したから。

ちゃんと、牧野の意識があるときに、ちゃんと俺を見て感じるように。






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