非常階段での秘め事 続編
美作あきら×牧野つくし


前回:非常階段での秘め事(花沢類×牧野つくし)

授業が終わって中庭を歩いていたつくしを、あきらが呼び止めた。

「牧野、これからバイトか?」
「ううん。今日はお休みだよ。」
「そっか。じゃ、これから俺んち来ね?」
「美作さんち?」
「ああ。新種のバラが咲いてんだ。」
「へぇ。うん、見に行く!」

あきらは、迎えに来た車につくしを乗せ、自宅に連れ帰った。

「牧野、こっち。」

あきらはつくしを手招きして、東屋に連れて行く。

「あ、ここって、前に美作さんと西門さんに閉じ込められたとこだ・・・」
「そんなこともあったっけ?」

バツが悪くなって惚けるあきら。

「そうだよっ!道明寺と閉じ込められて・・・。あんときは大変だったんだから。」

プンと膨れるつくしを、あきらはかわいいと思った。
くるくると表情の変わるつくしを見ていると、どこかあったかい気持ちになれる。
いつだったか、自分に合うのはつくしのような女だと・・・
いつも太陽の陰に隠れている三日月のような自分を満月にしてくれるのはつくしなのだと思ったことがあった。
でも、親友の惚れた女だからと、自分の気持ちにブレーキをかけたあきら。
そのブレーキが効かなくなってしまったのは、あの場面を見てからだった。

非常階段から聞こえてきた喘ぎ声。

総二郎と興味本位に見てしまったのは、もう一人の親友に抱かれていた愛しい女の艶かしい顔。
激しく肌がぶつかり合う音と淫靡な水音、そして切なく喘ぐ女の声。
恋人が不在なのをいいことに、その親友に体を開くいやらしい女・・・
身持ちが固いはずのつくしが、なぜ類と・・・?
あきらは、自分の中に小さな嫉妬の炎があることを自覚した。

「美作さん?」

目の前で鈍感な女が声をかける。
無防備に自分の顔を覗き込むつくしに、あきらは一瞬罪悪感に駆られる。
これから自分がしようとしていることは、親友たちだけじゃなく、目の前の愛おしい女をも裏切る行為だ。
でも、もうブレーキオイルは切れてしまった。

「バラ、どこにあるの?」
「ん・・・、こっち。」

あきらはバラの鉢植えが並べられた一角につくしを案内する。

「うわぁ!すっごいきれい!!」

無邪気に喜ぶつくし。
そんな笑顔も、あきらを煽る。

「牧野・・・」

つくしの細い体を、後ろから抱き締める。
つくしの甘い香りと、バラの高貴な香りが混ざり合い、あきらの理性を失わせていく。

「えっ!?美作さん・・・」
「おまえを抱きたい。」
「なっ!?」

頭だけを振り向かせたつくしの唇に、あきらの唇が重なる。
体を離そうともがくつくしをギュッと抱き締め、つくしの口内を犯していくあきら。
舌を絡ませ、つくしの唾液と自分の唾液を混ぜ、歯列をなぞっていく。
つくしの体から力が抜ける。
あきらが唇を離すと、目を潤ませたつくしがあきらを見上げる。

「ど・・・して?」
「おまえが好きだから。」

そう言ってあきらはつくしを抱き上げ、奥に続く部屋に連れて行き、ベッドにその体を横たえた。
つくしを組み敷き、上から見下ろす。
愛おしい女はおびえたように自分を見上げる。

「こっ、こんなの、ダメだよ。」
「・・・類なら、いいのか?」
「え・・・?」
「この間、見ちまったんだ。おまえと類がヤッてるとこ。」

つくしの目が大きく見開かれる。
その顔色は、幾分青ざめていた。
まさか見られていたとは思わなかったのだろう。

「あっ、あれは・・・」
「嫉妬した。」
「え?」
「どうしようもないくれー、嫉妬したんだ。」
「美作さん・・・」

あきらの唇がつくしの額、瞼、鼻、頬に、順番に落ちてくる。
つくしの目を見つめたあきらの瞳がゆらりと揺れる。

「愛してるんだ、牧野。」

唇が重なり合う。
あきらの指先がつくしの制服のリボンを解き、ブラウスのボタンをゆっくりと外していく。
あきらのシャツをつかむつくしの手に少しだけ力が入る。
つくしの滑らかな肌に手を滑らせると、つくしがピクリと反応する。
マダムや尻軽な女たちとの情事には慣れていても、つくしのようなタイプとはあまり経験のないあきら。
初々しいつくしの反応に、まるで初体験のときのような興奮を覚える。
首筋から鎖骨に唇を這わせ、背中に回した手でブラのホックを外す。
ブラウスとブラを取り去り、小ぶりな乳房を掌で覆う。
小さく存在を示し始めたピンク色の乳首を指先で弄ぶ。

「ふっ・・・ああ・・・」

つくしの口から女の声が漏れだし、さらにあきらを煽る。

「きれいだ・・・牧野。」
「はっ・・恥ずかしいよ・・・」

自分もすばやく見につけているものを剥ぎ取り、つくしのスカートを取り除く。
乳首を吸い上げ、舌で転がしながら、ショーツ越しにつくしの秘部に手を這わせる。
ぴたりと閉じていた太ももから力が抜ける。
そこは布越しでもわかるくらいにしっとりと湿っていた。

「・・・感じる?」
「・・・うん。」

ゆっくりとクレバスをなぞるあきらの指先。

「はぁ・・・あ・・・」

甘い吐息を漏らすつくしに興奮が高まり、あきらは自身も硬くなっていくのを感じる。
つくしのショーツを脱がせ、自分のボクサーパンツも脱ぎ捨てたあきらは、つくしの薄い茂みに顔を埋める。

「あ・・・ダメ・・・。汚いよ・・・?」
「汚くなんかねーって。きれいだぜ?」

そう言いながら、あきらは茂みの中の突起をひと舐めする。

「ひゃああ・・・」
「感度、いいな。」
「んっあっ・・・なに言って・・・んんっ・・・」

あきらの舌がクレバスをなぞり、愛液が溢れる泉に入り込む。
じゅるじゅると甘い液体を吸い上げ、指先は突起を捕らえる。
つくしの腰は、快感で浮き上がり、小さな手があきらの髪の毛の中に入ってきた。

「ああ・・・ん・・・いい・・よぉ・・・」

つくしが艶めいた声を漏らす。

あきらは味わっていたそこから唇を離し、中指と薬指を差し入れる。
つくしの中があきらの指を締め付ける。

(すげーキツイな・・・)

つい最近まで処女だったつくしの中は、あきらの想像以上に狭い。
丁寧に中を拡げていきながら、つくしのスポットを捜していく。
クイッと指を曲げると、そこがイイらしく、つくしは「あっ」と声を上げて腰を浮かせた。

「ここか?」

コクコクと頷くつくし。
あきらは右手の中指と薬指で中のスポットを、親指で突起を刺激しながら、左手をつくしのわき腹に這わせる。
へその周りを舐めながら、徐々に上に上がっていく。

「あぁ・・・あっあっ・・・んんっはぁん!!」

あきらの唇が完全に尖った乳首にたどり着き、きつく吸い上げる。
左手はつくしの右の乳房を揉みしだき、左の乳首は舌で転がされ、つくしは快感の渦に落ちていく。

「やっああ・・・あん、ああああっっあっ!!!」

細く白い首を仰け反らせたつくしは、あきらの指を締め付けて一度目の絶頂に達した。

はぁはぁと肩で息をするつくしの中から指を引き抜いたあきらは、左手でつくしの頬を撫でて顔を近づける。

「牧野、ほら見てみろ。こんなになってんだぜ?」

つくしの目の前で、愛液にまみれた指を広げて見せたあきらは、その指をゆっくりと自分の口に含む。

「すげー甘い。」

途端に羞恥心を感じたつくしは顔を背けるが、あきらにそっと顎をつかまれる。

「今度は俺を気持ち良くして?」

そう言うとあきらは、つくしの太ももに割って入り、たっぷりと濡れそぼる泉に自身をあてがった。
そして一気につくしを貫く。

「ああああーーーーーっっ!!」

イッたばかりのつくしは、強い圧迫に声を上げる。

「くっ・・・」

あきらもあまりの具合の良さに顔を歪ませた。
想像以上の快感に、あきらの興奮はさらに高まっていく。

「すげ・・・、牧野。おまえ、良すぎ。」
「そっんなっ・・・ああ。」

あきらがゆっくりと腰を動かし始める。
その動きに合わせるように、つくしの腰も動き出す。

ぐちゅぐちゅと水音が響き、両手を広げてシーツをギュッとつかんでいるつくしの乳房がふるふると揺れる。

「はぁん、あああっ、あっああん!!」

自分がつくしを淫らにさせている・・・
そう思うと、さっきまで感じていた嫉妬心など忘れて、あきらは腰の動きを早めていた。

「あっあっああっあっ・・・いっいいっん、あっあっ・・・」
「あぅあ・・・俺もっ・・・いいっ・・まき・・・の・・・っ」

あきらの腰の動きと、つくしの喘ぎ声がシンクロする。
つくしの締め付けがきつくなっていく。

「みっまさか・・・さんっ、ああっあっああっ、も・・・あっあっあっあああ・・・イッちゃ・・・う・・」
「イケっ、ああぅ・・・まき・・の、はぁはぁあ・・・俺も・・・」
「あああっああーーーー!!!」

嬌声を上げたつくしが背中を反らせて達したのを見届けるかのように、あきらもつくしの最奥に精を発した。
搾り出すように2、3度突き上げ、あきらもぐったりとつくしの隣に体を横たえる。
大きく肩を上下させているつくしを正面から抱き締めたあきらは、つくしの頬にキスを落とす。

「・・・癖になるな。」
「・・・え?」

トロンとした瞳で上目遣いにあきらを見るつくし。

「俺、もう止めらんねーよ。」
「・・・美作さん?」
「おまえ、かわいすぎ。」
「なっ!!」
「俺、司と類に殺されんな。」

すっかりその2人の存在を忘れていたつくしは青ざめる。
類はともかく、司がこの事実を知ったら恐ろしいことになるのは目に見えている。

「でも、おまえにハマっちまったんだからしゃーねーか。」

マダムキラーといわれるあきらの笑顔に、つくしもブサイクに笑うしかない。

「今日はおまえ、ここに監禁な。」
「へ?」
「もっといいとこ、連れてってやるよ。」
「ちょっ・・・」

あきらとつくしがベッドでそんな会話をしている頃、つくしのバッグの中ではケータイがしつこく震えていた。






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