魔法学校で性教育
ジュエルペット


先日、少しでも自分達や異性について理解してもらおうと、魔法学校で性教育が行われ、自分達の体については男女とも理解できたようだった。
だが、特に男子にとって異性の体は、生理や乳房の発達はもちろん膣,小陰唇,大陰唇,クリトリスといった基礎的な器官についても、今まで自分達が男として持ってきた常識が通用しない代物であるようで、誰もイメージを掴めていなかった。
魔法学校からこの難題を引き受けたラクマージョは、実際に誰か女子を犠牲にして説明することを思いついた。

「怪我人を出すわけにはいかないし、Sっ気のない子がいいわね。その中でなんとか引き受けてくれそうなのは…。」

ラクマージョはミルキィの家を訪問した。

「というわけでぇ、男の子達に女性の体を理解してもらうための見本として、あなたに協力して欲しいのよ。」

ミルキィは頬や耳を紅潮させて全力で拒否したので、ラクマージョはさらなる説得を続けた。

「それに男の子達が正しい知識を持ってくれたなら、女の子達のためにもなるわ。それはつまり、全ジュエルペットのより良い未来のためにもなるのよ。」

こういった説得の甲斐あって、

「みんなのために、がんばってみるですぅ。」

と、なんとか了解を得た。
そして当日、邪魔が入らないであろう人里離れた山が、会場として選ばれた。
そこには、魔法学校の男子はもちろん、ジュエルエイトやなんとディアン軍団の男子まで呼ばれていた。

「ボクまで呼ぶとはどういうつもりだ?」

ディアンは悪態をつく。

「そう構えないでよ、あなたでも女性の体については理解できてないでしょ?この機会に正しく理解しておくべきよ。…ダイアナのためにもね。」

これに対して、彼は特に反論がなかったので、今回は他のペットと同じように参加することにした。
しばらくして、ラクマージョによる企画は始まった。

「じゃあ始めるわよ。今回はあなた達のためにミルキィが協力してくれるわ、感謝しなさい。」
「よろしくですぅ、あまりいじめないでねぇ?」

ミルキィは軽くあいさつした。

「まずは体の感触からあなた達とは全く違うことを理解してもらおうかしら?体に優しく触ってみなさい。特に胸は力を入れられると痛いから優しくね。」

男子達は、ミルキィの体を優しく触ってみた。柔らかい…、確かに自分達男子の常識は通用しなかった。
普段から良く鍛えられた感じのたくましい身体を持つ、スポーツマンのカイトや武闘派のアクアにとっては、自分達との対比から特に衝撃的だった。
また、仲良しコンビとして有名なアレクとブラウニーは、彼女が持つ発育途中の2つの胸を片手ずつで触りながら、もう片方の手で相方の胸と比較していた。

「同じ器官のはずなのに、全く違うものみたいでございます。」
「オイラ達の想像を超えてるうにうに。」

ある程度したら、企画は次の段階に移った。

「次は性器ね。これこそあなた達男子の常識とやらは捨てなさい。」

それだけ言うと、彼女はミルキィのお股の毛をどけた。
すると男子達には見慣れないスジが見えた。

「これは大陰唇、内側の器官を守っているのよ。」

「そないなっとるのどすか。」
「ほんとだな、オイラ達の常識は捨てナイト。」

クリスやチターナからも驚きの声も聞こえてきた。
今度はその大陰唇を開いて見せた。

「これは小陰唇、内側の器官は大事だから、大陰唇と二重になって守られているのよ。」
「厳重なんですね。」

ニックはなるほどと感嘆し、イオはその長い耳をパタパタさせて、先程から続く驚きが収まらない様子だった。
さらにミルキィが痛くない程度に小陰唇も開いて見せ、

「小陰唇の先端にある小さな突起がクリトリス、そこから内側にあるのが尿道口と膣口よ。」

ラクマージョの言ったとおりだ。自分達のものとは全く違う。ジェントルマンなトールでさえ言葉を失い、趣味の冒険で未知の土地に辿り着いたときのような、驚きと感動の入り混じった表情をしていた。

「尿道口は、あなた達の性器の皮膚を捲った時に見えるものと大体同じもので、痛いから触らないでね。」
「膣口は赤ちゃんが産まれてくる出口よ。学校での性教育で概容は習ったわよね?」

それに対し、コハクに1つの疑問が湧いた。

「学校で習った時も疑問だったのですが、ジュエルペットはラブラの時みたいに生まれるのではないのですか?」
「まあ、ラブラの時のようなケースもあるけど、あなたたちが学校で習ったように、男女の交わりで産まれるケースもあるわよ。」
「そしてクリトリスは、その男女の交わりの時に快感や興奮を得るための器官で、起源的にはあなた達の性器と同じものよ。」

早速触ってみると膨張し、やや固くなった。ミルキィはさらに赤面し、息遣いも荒くなった。

「ゲロッパ、ホントだ。」
「ちっちゃいけど、ボク達のと同じだモン。」

ネフライトやタータは、意外そうな表情をみせた。
ほとんどの男子が彼女のクリトリスを大体触り終わったので、のんびり屋のラルドの番が回ってきた。

「いくよー。」

と確認を取りながら触り始め、その最中もミルキィが痛がったりしないか、気を配っていた。

(あれ?なかなか触るの上手いんじゃないの?家族愛や夫婦愛を司るだけあって、夫婦の営みのことも得意なのかしら?これならあのことを教えれそうね…。)

その様子を見ていたラクマージョは、あることを考え付いた。

「ラルド、そのまま続けなさい、面白い事が起きるから。」

彼は疑問に思いながらも、当のミルキィがどちらかというと気持ち良さそうな表情をしていたので、ラクマージョの言う通りにした。
ミルキィの感じる快感が最高潮に達した時、彼女の膣から無色透明の液体が出てきた。

「あれ?これって精子?」

ラルドを始めとする男子達は驚いていた。
だがユークだけは驚かずにその液体を指で掬い、

「いや、我々の精液はpH7くらいの弱塩基性ですが、この液体はpH4くらいの弱酸性のようですよ。よってこれは精液ではありません!」

と見事な分析した。
それに対し、

「流石ユークね、これは膣分泌液または愛液といって、女性が性器に刺激を受けたり、性的に興奮した時とかに膣壁から分泌されるもので、男女の営みの時の潤滑の役割をするわ。」

とラクマージョは返す。

「ラピスはんも同じなんダスか?」

と気になっていた疑問をキングが投げかけてきた。

「えぇ、ここまで説明してきたこと全部、ラピス達他の女子にも当てはまるわ。…当然私にもね。まあ、個人差はあるけどね。」

こうして、この企画はお開きとなった。
その日の夜、ミルキィはラルドによって受けた快感が忘れられず、そのことを思い出しながら自分でクリトリスをいじっていた。
しかし、自分ではあれほどの快感が得れず、

(ラルドくんにまたやって欲しいですぅ。でもラルドくんが優しいといっても、こんなこと頼んだら怒られるかな?避けられるかな?)

少女は悶々とした夜を過ごしていた。






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