第五部 黄金の風
地下納骨堂の冷たい床にトリッシュを横たえ、ボスは一息ついた。 ブチャラティは今ごろエレベーターの中でどんな顔をしているのだろう。この娘の手首を持って。 改めてトリッシュを見る。15年間、生まれたことさえも知らなかった実の娘。 ドナテラによく似た面差しだが、まだあどけなさの方が勝っている。 それにしても生意気な胸だ。もう男を知っているのだろうか。 どっちみち殺してしまうのだからどうでもいいが。 だが……殺す前に少し『愉しむ』のも悪くはない。ボスの唇が妖しく吊り上がった。 黒く太いものを取り出し、それを握って気絶したトリッシュにのしかかる。 こいつでお前の可愛い顔を洗っても落ちない程に汚してやる。 自分の娘を穢すという、ドス黒い欲望の赴くままそれをトリッシュの顔に近づけ マジックで額にエピタフを描いてやった。 SS一覧に戻る メインページに戻る |