安心する
進藤一生×香坂たまき


進藤は珍しく定刻通り仕事を終え、たまきのマンションへと向かった。
インターフォンを押し暫し待つ。
だが中から返事が無い。

約束の時間、間違えたか?と思い、もう一度押してみると、
今度はパタパタ....と慌しい音がしたと思うと、勢いよくドアが開いた。

「..たま....」

目の前に現われたたまきを抱き締めようと手を伸ばして、固まる。
たまきは濡れた髪から雫を落として、バスローブ姿だったのだ。

「ゴメンっ!シャワー浴びてて、音、聞こえなかったみたい...」

余程急いで出てきたのか、まだ全身がずぶ濡れの状態だった。
そんなたまきからは、ふわりとボティソープの良い匂いがした。
突然現われた官能的なたまきの姿を目の当たりにし、頭が真っ白になった。
そして進藤の中で.....ブチっと何かが切れる音がした。

「んっ!....んんん....」

たまきを強任せに自分の方へ引き寄せ、長い口付けをする。
逸る気持ちを押さえ、名残惜しそうに唇を離した

「は・・・はぁ・・そんなに待たせた?」

ようやく開放され、荒い息を吐きながらも冗談を言いながら悪戯っぽく笑い
「まぁ、入って」と進藤を招きいれた。

寝室まで辿りつくなりたまきをベッドへと押し倒し、口付けた。
そして進藤はバスローブの隙間から手を差し込みたまきの胸に触れた。
手には既に硬く尖りはじめている先端が引っかかってくる。
その感触がたまらなくて唇を離し、紐を解き、バスローブも取ってしまう。
明るい照明の下でたまきの綺麗な胸が現われた。

「...一生....照明消して...」

明るい照明の中で裸になるのはやはり抵抗があり、恥ずかしい。
胸を両手で隠し身を捩るたまきを見て、ベッドサイドにあるボタンを調節した。
だが真っ暗にはしなかった。
たまきの体が見たいと思う気持ちがそうさせたのだ。

「これで、いいか?」

薄暗い中でたまきの綺麗な体のラインだけがわかった。
熱い手が腿に少し触れただけで、ビクリとしてしまう。
触れられたところから電流のような刺激が下肢へと走る。
本当は真っ暗にして欲しかったのだが、進藤の目を見つめると言えなかった。

進藤の男の目が、たまきが欲しいと言っていた。
また肌が触れ、その感触に満ち足りた安心感があるが、貪欲に熱い手が全身を探り始める。
そしてその手の後を唇が追う。
両手が覆うものがなくなった双丘を包み込み、下から押し上げるように揉み上げてくる。

「...んっ...ふぅ...」

そんな声をあげるつもりは無いのだが、口からは甘い溜め息が漏れた。
目を閉じて与えられる刺激に身を委ねていると
ヌルリと湿ったモノに敏感になっている先端が包まれ吸い上げられた。

「ひゃあぁぁっ...」

ちゅうっ...と進藤が口に含み舌で転がしながら甘噛みする。

悦楽にどうする事も出来ず、ただビクっビクっと体を仰け反らせた。
片方が終わると、反対側へと唇は移動し同じように吸い上げられる。

「っあんっ...んっ.....」

恥ずかしい声が出るのを必死に押さえていると、胸に埋まっていた進藤の顔が上がった。
ぎゅっと噛み締めている唇を、そっと指でなぞられ

「声....我慢するな....」
「...だって...はずか....しい...」
「たまきが感じている声、聞かせてくれ」

そう囁いて進藤が近づいたと思うとまた唇が重なった。


再開された深く.....長い、キス。
息が苦しくなり、顔を振り逃れるが、またすぐ捕まり塞がれる。
暫らくしてまた苦しくなり、逃れるが、捕まってしまう。
どこに逃げても唇が追ってくるようだった。

「は、ぁ....一生.もう・.苦しい...っ」

微かな間を縫い、お願いするが、

「...もっと...優しくして...」

たまきの要求は受け入れられなかった。
キスをするその間も進藤の両手は起用にたまきの両足を開き
進藤の熱い猛りをその入り口へと導いていた。
入り口が進藤のもので刺激される。
この中へ入りたいと、ノックするように。
そこから甘い疼きが流れ、無意識に腰を浮かせて待ちわびている。
進藤に貫かれる事を。

こんな淫らな私がいるなんて.....。
本当は恥ずかしくて逃げ出したい気持ちなのだが、でも相手は進藤なのだ。
彼だから、どんな事をされても怖くはなかった。
彼が望むなら。
進藤の手はつつ...と滑らせ刺激していた奥にある蜜壷へと辿り着く。
優しくしたいと思うのだが、そこの湿った感触が指に伝わるともう我慢できなかった。

体を起こし、たまきの膝裏に手を添えて大きくM字に足を開かせると
その奥に大きく反りあがった自身を差し込んでいった。
焦がれていた感触に、全身が震える。
乾いていた地面に水が染み込むように満たされていく思い。

「ああっ...一生....」

漆黒の髪が乱れ、白い顎と喉が見えた。
その様子は昨夜見た夢と重なる。
もう止まらない。
夢中でたまきを突き上げ始めた。

湧き上がる激情を押さえる事などできず、腰を打ち込んでいた。
激しすぎる進藤の動きに、白いシーツの上でたまきの体が揺さぶられ、白い胸がぷるぷると揺れていた。
こんなに激しく腰をぶつけるとたまきを傷つけてしまうかも知れないと、頭の隅でそんな考えが浮かんだ。
でも受け入れてくれるたまきのそこは潤み、暖かく包み込んで、そして締め上げてくる。

「くっ....たまき.....」
「やぁ...いっせ..い...壊れ...ちゃうぅ....」
「....悪いっ.....」

揺さぶられながら、たまきは必死にシーツを掴み進藤の攻めに耐えていた。
ビクっと進藤の体に痙攣が走ると、たまきの肩に顔を押し当てて何かに耐えているようだった。

「.....もう....いいか?」
「え?..いいわ..きて.......」

切なそうに顔を顰めてたまきにキスをした。
再開された先ほどよりも早い腰の動きに、体が木葉のように揺れる。

「っあぁぁっ...あぁ...っあんっ...」

頭の中で何かがスパークする。
小さな花火が幾つも上がり、意識が追い詰められていく。

「俺が入っているの、わかるか?」

目を閉じて息を整えていると、微かな進藤の溜め息と共に唇のすぐ前で声がした。

「え?」

激しい悦楽に翻弄されていた体では脳が痺れて、まともに頭で考えて発言する事など出来なくて、聞き直してしまった。

「俺のがたまきの中にあるの、わかるか?」

その言葉に緩々と重い瞼を開けると、10センチくらいしか離れていない瞳を見上げた。

欲情に濡れ、妖しい光を湛える瞳に吸い込まれそうだ。

「?!.わ、..解る..わよ」

いいか?と聞いたのにも関わらず今回は動かずじっとしている。
しかもいつも聞かないような事を聞かれ、たまきは困惑する

「どんな、感じ?」
「え?」
「中に感じて、どんな感じがする?」
「....え.....不思議な感じ..かしら..」

徐々に言葉を発することが出来るようになった。

「一生と私と別々の人間なのに、こうして一つに繋がっているのが....

不思議...かな....一生は?」
答えを考えている内に自分だけが質問されるのでは無く
進藤もどう感じているか聞きたくなった。

「俺は....たまきの中は、暖かく包んでくれて、安心する....」
「安心?」
「一つになれて....安心する。」
「私も....」
「でももっと奥に入り込みたいと思う....たまきの奥底まで.....」
そう呟くと、腰を少し動かし突き上げた。
「っあ...一生っ!」

ピクンと反応し、切なそうに顔を歪ませたたまきに、クスっと妖艶に微笑んだ。

「...感度...良いな、たまき..」

その言葉にむうっと睨み付けるが、進藤は楽しそうにクスクス笑い、軽く動きを止めた。

「こうして動いて、欲しい?」
「......」

ぷいと顔を背けて返事をしようとしないたまきに、そっと口付ける。
舌を中に入れて滅茶苦茶にはせずに、優しく触れ合うだけのキスを何度も何度も繰り返した。
甘いキスにたまきの口が自然と開いて、中から体温より少し高い温度の舌がチロリと出て進藤の唇を舐める。
僅かそれだけなのに、ゾクリと背筋を快感の電流が流れる。

俺だって我慢しているのに.....。
無意識に腰を動かしそうになってしまうが、それより先に下のたまきの腰がゆらゆらと動いていた。
そんなたまきの反応に、思わず頬が緩んだ。
唇を離すと

「意地っ張り.....」
「.....うるさい....」

この後に及んでも未だ強気なたまきも可愛くて。その言葉と体は別の反応をしているのに。
ワザと細いたまきの腰を掴んで、動きを封じ込める。だが互いの腰は密着度を増した。

「そんな事言うなら、ずっと動かないぞ.....」

進藤のその言葉に、開いた琥珀はゆらゆらと瞬いて見つめる。
先ほどのキスの余韻で唇は赤く色付き、唾液で濡れて光っている。

「.....一生......」

そんな目で、そんな顔で俺を見つめるなんて、ずるいと思う。
俺の負けだ....
敗北を認め、両手で押さえていたまきの腰から包むと勢い良く突き上げた。

「っはぁんっっ!」

途端にたまきの声が上がる。
抽挿を繰り返し、たまきの中を掻き混ぜる。
再燃した欲情に、理性が侵されていく感じが堪らない。
揺れる二つの頂きは手に馴染むほど柔らかくて、貪り尽くした赤い証が散らばっている。

「あっ....あんっ....あ...!」

突き上げる度、たまきの甘い声が上がる。
体を起こし片足を肩に掛けて抱え込み
反対の足を跨いで両足を大きく開かせ、腰の動きを早めると
その動きに合わせ大きくはないが形のいい胸が小さく揺れた。
ビクビクっと体を痙攣させると
たまきは溺れた者のように救いを求めて手を進藤に向かって伸ばした。

「あっ...一生っ....」

伸ばされたその白い手に指を絡め、もはや押さえ切れなくなった欲を吐き出すべく細い腰を強く掴む。
猛る己を角のようにたまきに何度も突き立て、頂点を目指そうと動きを早めた。

「うっ....っあぁ.....あっ...!」

進藤の口からも切ない声が上がる。

「っあっっ.....あぁぁぁぁっ!!」

大きくたまきの体が仰け反り、中がぎゅうっ...と痙攣するように何度も締め付けてきた。
その刺激に、大きく最奥を突き上げると、
中に入ったまま、進藤は熱を吐き出し、思いを遂げた。
2人は荒い息を整えるように、体を絡めたままベッドに横たわっていた。






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