進藤一生×香坂たまき
![]() いきなり仰向けに床へと押し倒された いつもの彼からは想像もできないほどの乱暴な仕草で むき出しの床板にしたたかに背中を打ち付けて、息が詰まる。 その一瞬の隙をついて、唇を奪われた。 「っ…んんっっっ!」 愕きに薄く開かれたたまきの唇を割り、進藤の舌が口腔内へと侵入を図る。 己の体で華奢な肢体を組み敷き、身動き一つ出来ないようにし 吐息を奪い、悲鳴を封じ込める。 歯の間を通り抜け、その奥で怯え縮こまっていたたまきのそれをからめ取り、きつく吸い上げる。 まるで、抵抗の意志さえ粉々にうち砕こうとするように 「や…やめ……止めて…お…願い!こんなの…嫌」 苦しさのため―――それとも、恐怖からだろうか? ひとしきり貪られた後、ようやく解放された彼女の口から、震える声が漏れる。 しかし、進藤はそれに構う様子も見せず、それどころか彼女の他の部分を味わおうと唇を移動させ始める。 涙に潤んだ瞳が自分一人を映しているのを満足そうに見つめながら… 「…止めてっ……嫌っ!…離してっっ!!」 力任せに、ワンピースが引き開けられた。 先ほどの口付けにより体の力が抜けてしまっている状態では彼の下から逃れる術さえ無い。 もっとも、そんなことが無くとも鍛え抜かれた体を持つ進藤にとって、たまきの抵抗を封じることなどひどく容易いことでしかなかっただろうが… 「いやぁっっっ!」 ワンピースの下から現れた白い肌に強引に口付けられ、悲鳴を上げる。 両手で彼の体を押し戻そうとするのだが、体格に差があるためにそれは叶わない。 それでも、何とかしてこの状態から脱しようと、たまきは必死に力を振り絞る。 足をばたつかせ、身をよじり―――その結果、服が乱れてしまうことにさえ気が付かないまま そして むちゃくちゃに振り回していたたまきに腕に、鈍い感触が走った。 「っ!」 進藤の顔が、苦痛に歪む。 「…あ……」 凍り付いたように動きを止め、自分の指先と進藤の顔を交互に見るたまきの目の前で 進藤の右目の下に出来た傷はわずかの間に赤く腫れ、血をにじませていく。 「…ごめん、なさい……そんなつもりは…」 意図したことではないとはいえ、自分のしでかしたことに怯え、震える声で詫びる。 傷が痛むのか微かに顔をしかめた進藤は、それには答えないまま 彼が何をするつもりなのかが分からず、呆然と見つめていたその隙をついて、両手をひとまとめに捕らえられた 「う、嘘っっ!!…い、いやっっっ!止めてぇっ!!」 彼の意図に気が付き悲鳴を上げるが、時すでに遅く たった今、進藤が見つけだした紐で、その細い手首を拘束されてしまう。 「やだっ、こんな…解いて!お願い!」 想像もしなかった事態に、たまきの瞳が恐怖に染まる。 そんな彼女の様子にも、進藤は暗い嗤いを浮かべただけで、無言のまま華奢な首筋に顔を埋める。 そこにかつて彼が刻んだ赤い花は、すでにその痕跡すら残してはいない。 それが無性にいらだたしく、その感情のままにきつく吸い上げ歯をたてた。 「あうっっ!」 痛みに上がる声が、ぞくぞくするほど男の興奮を煽る。 首筋から項、そして柔らかな二つの膨らみへと進藤の唇が移動していく。 「う…ぁ……!」 きつく唇を引き結び、奥歯を強く噛みしめる が、それでも押し殺しきれない声が静まり返った部屋の空気を振るわせる。 「あ……や……ああ……ひぅっ…」 こをな酷い扱いを受けているのにも関わらず、とても自分のものとは思えない、甘く濡れた声が耳を打つ。 恥ずかしくて堪らない。 でも、どれほど耳を塞ぎたくとも、縛られた両手は進藤の左手一本で、いとも易々と頭上の床に縫い止められたままだ。 きっちりと結ばれた紐は、わずかのゆるみさえなく、少し動かしただけで手首に食い込み痛みを与える。 「……たまき………」 その体の上で、熱に浮かされたように進藤は彼女の名を呼ぶ。 もどかしげに残る下着をはぎ取る。 これでたまきの体を覆うものは全てが失われてしまった。 「あ…はぅっ」 進藤の唇がたまきの胸の頂点を含む。 舌を這わされ、軽く歯をたて、唇全体で吸い上げてやれば、直ぐさまそこは堅く色づいてくる。 ひとしきり片方に愛撫を与えた後、残るもう一方へと移る。 唾液で濡れた部分が外気に触れた事でひんやりとした感触を与え、たまきの体が小さく震えた。 そこへ進藤の右手が添えられ、膨らみを覆うようにして手のひらで包み込み、柔らかく揉みしだき始める。 「っ……は…あっ」 呼吸はすでに乱れ始めていた。 短い感覚で息を吐く。 やがて、存分に甘い果実を味わった進藤の唇はそこを離れ、光る筋を引きながらゆっくりとたまきの下肢へと移動していった。 綺麗なカーブを描く脇腹から、すんなりとした細い腰へ 愛らしい臍のくぼみに舌を差し込み、ひとしきりたまきの反応を楽しんだ後、さらに下に向かう。 手首にまかれた紐はそのままに、いつの間にかたまきの腕を固定していた進藤の左手は、位置を変え彼女の右の膝裏へ 右手は彼女の左の太股へと添えられ、そして…。 「や…めて…一生…お願いっ…こんなレイプみたいな……っ!」 彼の意図を察したらしいたまきが、震える声で懇願する。 儚い抵抗と知りつつ、懸命に両足に力をこめる。 「いや、やぁっ!!」 だが、進藤がほんのわずかな力を加えただけで、あっさりと両足を大きく開かされ 吸い付くような手触りの内股の、その間にある秘めた花は、男の瞳に晒されてしまう。 望まぬ愛撫に、それでも蜜をにじませ始めた花弁や、同じくぷっくりと膨れ上がった花芽、その全てが。 「見ないでっ……見ないで…お願いっ!」 進藤が舐めるようにして自分の体を鑑賞しているのを感じ、白雪を思わせる肌が羞恥で薄紅色に染まる。 昼間―――それもこんな状態で、恥ずかしい場所を見られていると思うと、羞恥のあまり死にそうになる。 「見るな?何故?綺麗だ・・・」 その光景にうっとりと見とれながら、進藤が言う。 そして、ひくひくと震え、愛撫の手を待ち望んでいるかのように見えるそこに、そっと口付けた。 ねっとりと秘裂を舐め上げ、その上にある小さな花芽を舌先でつつく。 「ひぁっ…ぁんっっ!」 一際高い嬌声と共に、たまきの背が反り返った。 強すぎる快感から逃れようと、身をよじる。 が、その体を固定している進藤の腕は、微動だにしない。 それどころか、さらに強くその腰を抱き込み、わずかの抵抗さえ許さないとでも言うように、愛撫に熱を籠めていった。 幾重にも重なる花弁を舌と唇でほどいていく。 とろりとした蜜をたたえた狭い花芯を舐め上げれば、それに応えるようにひくひくと妖しく蠢く。 そんな様子に進藤のととのった容貌が淫靡な笑みに彩られる。 そして、ゆっくりと自分の長くて節くれ立った指を、そこへと沈めていったのだ。 「ああっっ!」 無骨な男の指が、内部をかき回す。 最初一本だったそれは、直ぐに本数を増やされ 交互に動き彼女の中を自在に蠢き刺激する。 刺激により量を増した蜜は、花弁から溢れ太股をも濡らしていく。 それを丁寧に舐め取った進藤は、一旦指を抜き去りその後へと舌を這わせる。 秘裂に添って舐め上げ、尖らせた舌先を花芯へと押し込む。 指とは違う柔らかで生暖かい感触に、たまきは微かに体を震わせる。 いやいやをするように首を振り、縛られた両手で進藤の頭を押し返そうとする。 だが、再度進藤の指が蜜壺へと沈められ、間髪を入れず抽挿を始めると 「ひっ…あ…はぅ…」 引きつった様な声を上げ、反対に彼の髪に指を絡め押しつけるような仕草を見せた。 痙攣し始めたそこを、舌でえぐり、指で蹂躙する。 とろとろと濃厚なたまきの蜜は、進藤がどれほど舐めとっても、後から後から限りなく溢れ出るかに思えた。 やがて――― 「あ…や…ああ……んあぁっっっ!!」 堅く立ち上がった花芽をきつく摘まれ、根本まで深々と指を突き立てられて たまきはとうとう、進藤の与える快楽の罠へと墜ちていった ゆっくりとした速度で、進藤のモノがたまきの中に入ってくる。 じれったくなるほどゆっくり きつくすぼまった入り口を先端の張り出した部分が、そこを通り過ぎたときの痺れるような感覚 内部の柔らかい粘膜を擦り上げられる事によるぞくぞくするような快感も その全てをたまきの体と記憶に刻みつけるように … 「あ…はぁ……ああ…」 甘く切ない吐息が、小さな唇からこぼれ落ちる。 激しい雨音に交じり、閃光が周囲を圧する強さで輝き わずかの後、驚くほど近くで雷鳴が鳴り響いたことにさえ、すでに意識が向かなかった。 「…たまき」 昼間ながら厚い雲と御簾のために薄暗い室内で、稲光にたくましい裸身を浮かび上がらせ、進藤が彼女の名を呼び、口付ける。 拒む事すら忘れ、吐息を共有し、舌を絡め合い 流し込まれた唾液を嚥下する。 先ほどまでの荒々しさが嘘のように、進藤の行為は優しかった。 ゆるゆると腰を動かし、たまきのその部分を柔らかく刺激する。 あくまでもゆっくりと身を引き、また押し入れる。 その度にくちゅくちゅという粘着質の水音が上がり やがてそれは、進藤の動きが早くなるに連れて高くなっていった。 「ああ…はぅ…ああんっっ…あんっ!」 何時しか、たまきは辺りをはばかることなく、濡れたあえぎを漏らし初めていた。 「あ…い…っせい……ああっ……は…っぁ………っ!」 自分を組み敷いている男の名を呼びながら、いつの間にか拘束の解かれた両腕で、たくましい体に手を回ししがみつけば その手を取られねっとりと舌を這わされる。 わずかの間に、くっきりと跡の付いてしまった手首は特に、念入りに。 「たまき……愛してる…」 耳元で囁かれ、甘い戦慄が全身を駆けめぐった。 「あは…ぁ……ああっ!」 お互いの体から吹き出した汗で手が滑る。 その度に、前以上の力を込めてしがみつけば、腰から背骨を這い上がる快感に意識が白くなっていく。 限界まで両足を開かされ、体の両脇の床に押しつけられる。 そこへ、真上から突き入れるようにして進藤のモノが入ってきた。 「…っ!やぁぁっっ!!」 痛みを感じるほど奥まで挿入され、たまきは顔を歪ませ、涙混じりの悲鳴を上げた。 どこか甘い響きを帯びたそれは、進藤の衰えを知らぬように思える欲望を嫌が上にも煽っていく。 根本まで飲み込ませた後、かき回すような動きで腰を使う。 的確に弱い部分を狙っての行動に、すでに上り詰める寸前だったたまきが耐えられるはずもなく… 「……あ…ぅあ……ひあぁ―――っっ!!」 子宮口を突き破らんばかりに強く、最奥を突かれて たまきは飲み込まされた進藤の分身をきつく締め上げながら達した。 わずかの後に、ひくひくと痙攣する内部の動きに耐えきれず、進藤も熱いほとばしりをたまきの中に解放する。 「あ…ふ……うぅ…」 どくどくと進藤のモノが脈打つ度に、たまきの体が小さくはねる。 その度に、狭い内部に納めきれなかった白濁した液体が、繋がった部分からとろとろと溢れ出し、二人の体を汚していく。 ぐったりと体の力を抜き横たわったたまきは、快楽の余韻に浸るかのように瞼を閉じる。 けれど、それで終わりではなかったのだ。 息も整わぬうちに、たまきの中に埋め込まれたままであった進藤のモノがむくりと頭をもたげる。 「…え?!…」 その感覚に驚いたように、目を開ける。 涙でかすむ視界に移るのは、進藤の顔。 その表情はいまだに体内にくすぶり続ける欲望を如実に映し出していて… 「え?…や…きゃあっ!?」 脇腹に手を添えられたかと思った瞬間、いきなり体勢を変えられた。 「ああうっっ!」 ぐい、と引き起こされ、先ほどとは反対に床に横たわった進藤の上にまたがるように体を配置される。 余韻が残る体は、わずかな刺激にも敏感に反応する。 堪らず倒れ込もうとする上半身を、乳房に当てられた両腕で支えられた。 「うっく…あ」 くらくらと体が揺れる。 そんなたまきに、進藤が下から囁きかける。 「…今度はたまきに動いてもらう」 言うが早いか、下から腰を突き上げる。 「!んぁっっ!!」 衝撃にのけぞり、後ろへ倒れそうになるのを腕を掴んで引き戻された。 「駄目だ…。ちゃんと…自分で動くんだ」 そう言いながら、たまきの快感を煽るように妖しく腰を蠢かす。 痺れるような快感が、麻薬のように彼女の全身を支配する。 そんな中、熱に浮かされたような意識に、進藤の声が忍び込む。 「ほら…たまき……」 両手を腰に当てられ、再度、動くように促された。 導くように進藤の腕がたまきの体を持ち上げ、引き下ろす。 それにより、きゅっと締まる粘膜の動きが、彼女が感じている事を進藤に教える。 「―――出来る、な?」 蜜がしたたり落ちるような甘い声に背筋を震わせ、殆ど無意識のままにたまきは頷いていた。 「…はぁ…んんっ…」 最初はゆるゆると やがて、その動きは次第に激しいものになっていく。 下から見上げる進藤の瞳に、汗を光らせ柔らかく揺れるたまきの胸の膨らみが映る。 すくい上げるようにして手のひらで包み込み、力を込めた。 柔らかな肉は指の間で自在に形を変え、ぽつんと尖った先端が手のひらを心地よく刺激する。 彼の上で、いつしか一心に快楽を追い始めたたまきの姿は、彼を至福の境地へと誘う。 「たまき……その調子だ…」 心の底からの賛美の言葉が漏れた。 強靱な腹筋を使い律動を開始すれば、さらに彼女の動きが大きくなる。 動きにくさを感じた進藤が上体を起こせば、それを待ちかねたようにたまきの腕が彼の首に回される。 「あっ…あんっっ…あはぁ…んあぅ!」 形の良い乳房を彼の厚い胸板に押しつけるようにして、しがみついた。 繋がった部分から上がる水音は辺りに響き、蜜と男のほとばしりが混じり合った液体が溢れ出て、進藤の腰を伝い床にまで滴っていく。 「あ…だめっっ…や……ま…また……来るっっ」 ずくんと深くを抉られ、のけぞる。 とろとろにとろけた内部の粘膜は、衝撃を受ける度に男の幹にうねうねとまとわりき、締め上げる。 その声と締め付けの強さにより終わりが近づいていることを知った進藤は 自分の上ではね回るたまきの腰に腕を回した。 そして双丘を鷲掴みにし、これまでにないほどの勢いで、腰を突き上げ始める。 「あ―――ああっっ!?」 その動きにたまきの声が、一層せっぱ詰まった響きを帯びる。 華奢な両足が跳ね上がり、進藤の腰を挟み込み締め付ける。 衰えることのない男の動きに、為す術もなく揺さぶられ、敏感になり過ぎた花芽を鍛え抜かれた腹筋で擦り上げられる。 「だ…だめっっ!そんなにし…ちゃ……!?」 大きな波がたまきに襲い掛かろうとしていた。 それは彼女の理性や躊躇い、羞恥心と言ったものを いや、その意識を丸ごと覆い尽くし、粉々にうち砕く力を秘めていて… 奥の奥までいっぱいに占領され、こね回すように腰を動かされ 痛いほど引きつけられた腰の奥で、進藤のモノがどくんと脈打つのを感じたその瞬間。 「……あ…ああ……ああああーーーーっっ!!」 脳裏を焼き尽くさんばかりの快感に呑み込まれ、押し流されて。 たまきは、進藤の上にまたがったまま、三度目の絶頂を迎えたのだった。 ようやく進藤が、たまきの体から離れた時 屋根をたたく雨音も雷も完全に止んでいた。 しかし、空は未だ黒雲に閉ざされたままだ。 薄闇の中では、涙で濡れたたまきの顔さえ、はっきりとは捕らえることが出来ない。 「…たまき…………」 名前を呟きながら、進藤は意識を失い力の抜けた華奢な裸身を抱きしめた。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |