愛しい
進藤一生×香坂たまき


愛しい。
ただそれだけ。
他の何もかもがどうでもよくなるくらいに、ただ
−――欲しい。

「そんな顔されたら否とは言えないじゃない……」

しばらく憮然と彼女を見下ろしていた進藤だったが、ふと軽い笑みを浮かべると少し彼女の襟元を乱し、覗いた肌を長い指でつと辿った。

「んっ!」

途端、たまきの体が跳ねる。それを見つめる進藤は意地悪く囁いた。

「俺を煽ってるのお前だぞ?」

ワンピースを、さらに引き摺り下ろす。
丸い乳房が震えるようにして零れ落ちた。
それを進藤は唇で啄ばんだ。
激しく嬲るようなことはせず、ただひたすらに優しく触れるだけの愛撫。
たまきは愛しさと困惑の中で甘く悶え、喘ぐように言った。

「ぁ…んっ、煽っ…て…なんか…!」
「今も十分煽られてる」

こともなげに進藤はさらりと言って、たまきの頬を掠めて肘をつき、唇が微かに触れるまで顔を近づけた。

「知ら…!んぅ!」

抗議の隙を与えず、そのまま深く唇を重ねた。舌を絡ませ、官能に満ちた吐息が互いの欲情を一気に高めた。
邪魔なブラを剥ぎ取り、募る想いを抑えきれず進藤は性急にたまきの裸体を抱きしめた。
甘やかな香りに酔いしれる。柔らかな二つの乳房に顔を埋めて舌で貪るように味わうと、たまきは喉を仰のいた。
「あ、あぁん、………ん…っ」
艶かしい声を聞けば途端に下肢に熱が集まりだす。張り詰めて痛いほどに怒張した自身を布を通じて擦りつけながら、進藤はゆっくりと たまきの体を舐め、下方へと攻め立てていった。
淡い茂みを舌で掻き分けて、熱く濡れる秘裂に辿りつくと、ほんの少しだけ舌を挿し込んだ。

「あぁあ!」
「いい反応だな、たまき…」

ちろちろと割れ目に沿って進藤の舌が徘徊した。体の奥からとめどなく熱が溶け出すようで、たまきは悲鳴を上げた。

「も、駄目…っ、いや、…!」
「駄目、じゃなく…もっと、だろ」

ずい、と舌を思い切り突っ込むと、ビクビクと白い体が大きく反応し、ぎゅうっと進藤の舌を締め付けてきた。
たまきは進藤に深く貪られ、訳がわからなくなっていた。
男を知らないわけではない、だが彼の愛撫はその誰よりも濃密で淫靡な刺激をひっきりなしに与え続ける。体は蕩け切り、何もかも忘れてたまきは進藤の頭を掴むようにしながら脚を広げていた。

「は、ぁっ!あはっ、はあ、あっ、いっ…せっ」

ねっとりとした蜜を残らず舐め取ろうとするが、あとから溢れ出てくるそれは収まりきらずに進藤の唇から喉元に幾筋も跡を残していた。
進藤は荒い息の下で囁いた。

「ん……留まるところを知らないようだな…たまきの甘露は……」
「…んっ……もう…っ」
「…まだだ」
「!」

意識を飛ばしそうになっているたまきの膝裏に手をかけ、ぐいっと開かせると、進藤は口元を拭って体を完全に割り込ませた。そして自らも服を脱ぎ去ると、容赦なく覆いかぶさってきた。

たまきは僅かに汗ばんで馴染む進藤の肌を無意識に抱きしめる。
進藤はたまきの首筋に時折歯を立てながら、脇腹から腰骨までを擦り、腿の付け根を滑ってぐいっと中指をぬらぬらした襞に押し込んだ。

「ぅあっ…!あ、ああ、いやっ…」

ぐちゅぐちゅとそこをかき回すと、たまきの手は進藤の背中から力なく落ちシーツを掴んだ。むしゃぶりつくように乳房の突起を嬲ると、嬌声はさらに大きくなった。

「ああああ!は…っ……」
「… たまき……愛してる……」

ずるりと指を引き出し、それにまとわりつく蜜を恍惚とした表情で舐め取ると、進藤は再びたまきの秘所を押し開きぷっくりと膨らんだ花芯をしゃぶった。

「ゃあっ!あ、ああ、はあっ、は、あぁっ!」

唇で弄び、歯で触れ、舌で味わってやるとその入り口はきゅうきゅうと締まり、それを感じた進藤もいよいよ我慢ができなくなった。
汗と欲望の蜜で湿った薄紅色の腿に手をかけ、溢れる秘泉の源を露わにすると、顔を背けたたまきに屈みこんでその耳朶を舐めた。

「う…っ」

小さく呻く様を愉しみ、陸遜は低い声で囁いた。

「…挿れるぞ…」

たまきが必死でうなずくのを見届けてから、進藤は反り返るほど上向いて硬く太い杭となった自身の先端だけを、そっと秘口にめり込ませた。

「はぁっ!あ、あああっ!」

たまきの体がしなり、柔らかく熱い肉が進藤の肉棒を締めつける。たまらず進藤の唇からも切羽詰った吐息が漏れた。

「…っ、まだ…全部挿れていない……そんなに急かすな……」
「あ、くっ…急かし、て…なんか…ああっ」
「そんなに俺が欲しいか…?たまき……」

汗ばむ上気した肌とは対照的な、涼やかな瞳で進藤が微笑んだ。だがそこに潜む欲望は何処までも熱く滾り、たまきにもそれがわかって、同じ淫欲に体が震えた。
ずる、とまた少し中へ進む。焦れたように たまきが腰を振ると、進藤の口の端が上がった。

「急かしてるじゃないか」
「はっ、く、……お願い…本当にもう、ダメ………!」

気が狂いそうになりながらたまきが叫ぶと、進藤は彼女の細い顎を固定して深く唇を重ねた。

「もう少し焦らそうと思ってたんだが、俺ももう我慢ができそうにないみたいだ」
「一生…きてっ」

搾り出すように己を呼ぶその声を合図に、進藤はぐっと一気に腰を沈めて たまきを貫いた。

「!ぁあああっ!」
「く…っ」

潤みきって欲していたものを存分に与えられたたまきの羞恥心、自制心はともにあっけなく消え去った。
少し腰を浮かせられ、膝を大きく開かされ、進藤が力いっぱい突いてくる。びちゃびちゃと愛液が聴覚を犯し、ぶつかりあう熱い肌が呼吸を荒げた。

「っ!一生…、あ、あぁっ、い…いっ!」
「…たまき…、んっ」

進藤のものが、締めつけるたまきの中でその圧力を押し返すように膨らむ。それがいっそう二人の快楽を誘い、進藤の腰の動きはさらに激しく、速度を増した。

「いや、やぁっ、一生っ、あ…あ―――っ…!」
「うっ…!!」

びくびくとたまきの内部が痙攣し、達してしまったことを知った進藤は、ギリギリのところで耐えて踏みとどまった。

くたりと力の抜けた美しく扇情的な体を抱きかかえると、進藤はいったん自らを抜き、彼女を後ろ向きにして自分の膝の上に座らせた。

「先にイク程良かったか?」
「…ん…いっ…せい…」

熱に浮かされたようにぼんやりと、甘い声音で呟くたまきに進藤の雄がぐっと反応した。
柔らかく熱い女の体を、しなやかな男の腕が抱きしめる。すんなりした指がたまきの鎖骨からなだらかな曲線を描く胸へと辿り、汗で張り付いた髪を除けるようにして晒した細い首筋に、進藤は唇を寄せて舌を這わせた。

「ふっ…ぁ…」

片手では余るほどふくよかな乳房を掴むように揉みしだき、背中に口付けながらもう片方の手を再び潤みへと潜り込ませる。くちゅ…という音がして、抱いている体が跳ねた。

「やっ!あ、ああ、はっ…ん!」

前へと倒れ掛かったたまきの体をそのまま寝台へうつ伏せに寝かせると、進藤はその細腰を支えて浮かせ、丸い尻の間で甘く疼いているであろう淫口を求めてそこを押し開いた。
冷たい外気に潤みが晒され、たまきは驚いて振り返った。四つんばいにされて自分の恥ずかしい部分が彼の目の前にあるのを見たたまきは、一気に理性が呼び戻されて泣き叫んだ。

「だ、駄目っ、も、もう駄目!お願いっ!」

構わず進藤の舌が膣道に入り、ジュル、と蜜を吸いだす。

「あぁあああ!」

散々犯されてより敏感になったそこは、急激に伸縮して進藤の舌を捕らえた。太く濡れたものがねっとりと内部を這い回る感覚に、たまきは激しく身悶えて荒い呼吸を繰り返した。

「あ!あぁ!はっ、いやあぁぁ――っ!」

無意識に揺れている腰を押さえつけ、舌を抜いた進藤は、「もう、いいか」と間髪いれずに猛った雄を再びたまきの蜜壷に捻りこんだ。

「あ―――っ!んぁっ、はあっ!」
「…っ、……凄い、な…」

痺れるような快感に我を忘れそうになる。進藤は初めて感じる脳まで犯してしまいそうな強烈な感覚に、猛然と腰を打ちつけた。

「あ、あ、はっ、…っ!も、あなたの好きに…して…いいっ、から!!」

もう完全に、彼女も理性を失っている。それを理解した進藤も、己を抑えるものをすべて投げ打った。

「そんな事言うと本当に容赦しないぞ…っ」

ガッとたまきの腰を掴むと、進藤は激しく突き上げながら徐々に彼女の揺れる胸まで手を伸ばし、硬く勃ちあがった先端をきゅっと摘んだ。

「…っ、きゃ…っ!」

悲鳴を上げ、たまきの体は逃れようと前へ進む。進藤は腰を抱きこんでそれを引き戻すと、夢中で胸を激しく揉みしだいた。
上下で攻められ、揺さぶられながらなす術もなく、ただ喘ぎ叫ぶしかできない。たまきは深く犯され奪われていく感覚に身を任せるしかなかった。

「あうっ、いっ…せっ……!」
「いい、か?いく…ぞっ……!」

最奥を何度も突かれ、花芽が肉棒に擦り上げられ、たまきは絶頂まで一気に昇り詰めた。それは進藤も同じで、物凄い力で締め上げてくる彼女の肉に例えようのない快感を煽られ、限界まで達するととうとう滾る熱の塊を放出した。

「は…っ、たまき……」
「ん…ぅん……」

崩れ落ちたたまきの体を抱きしめ、その顎に手をかけて振り向かせると、進藤は優しく接吻した。

「一生……んっ…」
「愛してる……」

薄明かりの中で見つめあい、二人は腕を絡ませて抱き合った。

「一生…?どうしたの、今日はなんか変…そんな…見つめないで…」

腕の中で恥ずかしそうに顔を背けるたまきに、進藤はくすりと笑みを零した。

「いや。俺はお前に完全にはまってるらしい…」

そう言ってギシ、と音を立てて半身を起こすと、進藤は再び たまきの体を両腕の中に囲った。

「何度でも、お前の体に刻みつけて教えてやるよ。俺がどれほど欲しいと思っているかを…な」






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