手加減
進藤一生×香坂たまき


「今夜は手加減できそうに無い・・・でも、お前が悪い・・覚悟してくれ」

そう呟き、進藤はたまきの唇をとらえると深く口付けた。
強引ともいえる性急さで舌を差し入れ彼女の甘さを味う。

「ん・・・・」

たまきが甘い声を漏らしながら、華奢な手で自分のシャツをギュっと握っている感触に優しくしてあげたい気持ちと、この場で無理やり自分の欲望をぶつけてしまいたい衝動が入り混じる。
しかし、こんな場所では彼女を傷つける・・・
進藤は熱い体を鎮めるように深く差し入れていた舌を浅くさせ、たまきの唇をなぞっていると
いつのまにかボタンの外されたシャツの隙間から彼女の手が滑り込んでいた。

その悩ましげな手の感触に、進藤の体がゾクリとした快感に包まれる。
思わず吐息が漏れ、唇を僅かに離すと堪らず焦れた眼を伏せ加減にし、彼女を睨んだ。

「今すぐ・・この・・手をどけないと・・この場所でお前を犯してしまいそうなんだが・・・」

たまきを押し付けていたドアから、彼女を引き寄せるように深く抱き締めると
胸のなかで彼女が、クスリと笑った。

「・・・確かに、ここじゃ困るわ・・」

そう呟くとたまきは滑り込ませていた手でシャツを押し広げ、その先の肌に唇を寄せた。
進藤は思わず息が止まってしまいそうになる。

「お前わざと・・・ああ、ここじゃ・・駄目だ」

悩ましげに声がかすれた。ベッドサイドの僅かな明かりに照らし出される室内で、進藤は彼女を抱き締めると
その耳元で小さな、ため息をついた。

「俺のほうが先に服がはだけているなんて・・初めてだ・・」

そう呟きながら首筋に舌を這わせていく。

「・・いや・だった・・?」

喘ぎながらの問いに進藤は堪らず焦れる。

「嫌じゃないから・・困るんだ・・本当に手加減できなくなったら、どうするつもりだ・・」

たまきの肩に手を這わせ細い肩紐をずらすとワンピースは途端にウエストまで落ちた。
微かに息を呑んだ彼女を、倒れ込むようにベッドへ押し付けると肩から手を胸元まで滑らせ
その先のふくらみをなぞるように触れた。

「あっ・・・」

彼女の体がピクリと震えると短い声を上げた。

「・・・ずっとこうしたかった」

そう言うと、指から手のひらで覆うように変えると、その動きを強めた。

「あ・・んん・・」

甘い声と彼女の高揚した顔つきに進藤は堪らなくなり、乱暴な舌使いで火照った体をまさぐり
掴んでいた柔らかなふくらみに到達すると、その舌は激しさを増した。
彼女の滑らか肌が、じっとりと湿り気を帯びていく。
「あ・・いやっ・・・ん」
その声に煽られるように、胸の頂を口に含み強く吸い上げると彼女の背中がビクっと反る。
その隙間に片手を回し強く抱きしめ
もう片方の手を胸からウエストへ滑らせるとドレスを押し下げた。

そのまま下着の線に沿って指をなぞっていくと、彼女の震える吐息が聞こえる。
指を下着の隙間から僅かに潜らせると彼女が焦ったように、その手を掴むと小さな声で言った。

「ね・・シャワーを使うのを忘れてたわ・・」

指は、そのままに進藤は胸から顔を上げたまきの顔を覗き込むと

ばら色に蒸気した顔が恥ずかしそうな表情を浮かべていた。

「それは重要か?」

進藤は、そう言いながら潜らせていた指を更に差し込み彼女の敏感な部分の手前で彷徨わせる。

「あ・・」

思わず声を出してしまったという顔つきの彼女は軽く進藤を睨んできた。

「あ・・当たり前じゃない・・気になるわ、すぐ済むから・・待ってて・・」

「俺は、少しも気にならない・・」

進藤は彼女の眼を覗き込んだまま、その敏感な場所へ円を描くように指を差し込んでいく。

「ああ・・やだっ・・・あっ」

頭を仰け反らせ、大きく喘いだ彼女を見つめながら、その指を一番、奥まで入れると動きを止めた。

「なにをしたいって?」

進藤の声がかすれ始める・・たまきは真っ赤になり眼を逸らした。
進藤は笑うと、その指を動かし始めた。
吐息だけを漏らし、声を出すのを我慢している彼女が、堪らなく可愛い。

「お前に選ばせてやる・・シャワーか・・この先に進むか・・どっちだ?」

指を僅かに曲げ、激しく出し入れを始めると彼女の口から喘ぎ声が漏れる。
その半開きな唇に進藤はキスを落としながら、もう一度、聞いた。

「どっちなんだ・・?」

「あ・・ひどいわ・・意地悪言わない・・で・・・・」

指に絡まる密やかな蜜の力を借りて、もう一本の指も差し入れ掻き回すように動かすと彼女の手が
進藤の二の腕を掴んできた。

「も・・だめ・・・あ」

涙目になる彼女に、もう一度キスをする
今度は深く悩ましく・・「決めるんだ・・」唇を離さずに呟く。

「・・・やめないで」

進藤は指を引き抜くと、そのまま太股に手を当て押し広げ自分の体を割り込ませる。
熱くなった自分を彼女の潤いすぎた場所へ押し当てた。

「お前の選択に免じて、唇と舌で愛すのは諦めよう・・それはシャワーの後で・・」

そう言うと、一気に彼女の中へ押し入った。

「ああ!・・あっんんん・・!!」

甘美な圧迫感と彼女の妖艶な表情と声に、進藤はもう自分を抑える事ができなくなった。
彼女の両腕をベッドに押さえつけると体重をかけ、その動きを激しくさせた。

その動きに合わせる様に彼女の声が響き、柔らかな胸が揺れる

愛しい女が自分の下で乱れていく、どうしようもない快感に・・・気が狂う・・・

彼女の体が強張るのを感じ、掴んでいた腕を放し指を彼女の秘所にあてがい

快楽の淵へ押し上がるのを助ける。

「ひあぁ・・!?や・・やめて・・」

彼女の顔が恐怖の色を見せた。
その頬に手を寄せ、動きをとめずに途切れ途切れに囁いた。

「だい・・じょうぶだ。・・一緒に・・・」

たまきは、喘ぎながら頷いた。

進藤は彼女を抱き締め、力強い動きで腕の中の愛しい人を翻弄する。
彼女の呼吸が速くなり、その手が強くシーツを握りしめたかと思うと
体が仰け反り進藤自身を強く締め付けた。

僅かに震えている体を抱き締め落ち着くのを待ってから、自分の高まりを開放し始めた。
快楽に体を開かれていた彼女は、すぐにその波にさらわれ、もう声さえでない程だ。
その淫らでいながら、どこまでも艶やかな姿が
進藤をこれ以上にないぐらいに煽り、歯を食いしばらせる。

「・・泣かされるのは・・・俺の方だ・・」

そう呟くと、彼女の腰を強く掴み、これまでにないぐらいの激しさで彼女を、いや自分を
狂気の域まで達しさせると自分の欲望を開放した。

それは彼が彼女に刻みつき、彼に彼女の痕がついた瞬間だった。

重い体を横たえ、だるい腕で、側に横たわるグッタリした、どうしようもなく愛しい女性を抱き締めた。

「絶対に、もう離さない・・・」

そして、眠りに落ちる彼女の額に唇を寄せたまま、そっと眼を閉じた






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