一緒に
進藤一生×香坂たまき


「一生、先にシャワーどうぞ」

夕食を済ませ、お互い自分の自由な時間を気ままに過ごす。
もう普段なら風呂に入ってもいい時間になり
ソファに寝転んで雑誌を読んでいるたまきが顔を上げ、進藤に声を掛ける。

「ん?・・・・・ああ、お前は?」

「いつも私が先に使わせて貰ってるし、たまには先に使って?」

そう言って微笑むとまた雑誌に目を戻す。
進藤は黙って軽く頷くと、医学書のページをめくる手を止めた。

ふと彼女の方を見るとたまきは無意識なのか時々足を動かしたり
何か呟きながらページをめくったりしている。

腰からヒップにかけての女独特の滑らかなラインが
彼女が足を動かす度に、小さく動いて妙な色っぽさがあった。

そんな姿をぼんやりと眺め、進藤が思いついた様に口を開く。

「なぁ、たまき」

「ん?なに?」

どうしたのだろうと、もう一度顔を上げた
たまきは“あ、タオルならいつものトコに置いてるわよ”とバスルームの方向を指差した。

進藤は、その指差したたまきの手を取り、目線を合わせるように屈む。

何だろう・・・?
不可解な突然の彼の行動にたまきは思わず眉をしかめる。

「・・・一生?」

「・・・風呂、一緒に入らないか」

彼を見上げるたまきが赤らむ。
それから暫しの沈黙の後、たまきが口を開いた

「じゃあ私が先・・・私が呼んだら入ってきても、いいわ・・・」

「解った」

それから暫くしてたまきのいいわよ、という声が聞こえてきたので
進藤も脱衣を済ませ、風呂場の扉を開けると予想外が光景がそこにあった

「ふふ、残念?」

香りの良い泡の浮かぶ湯船に身を沈め、たまきは進藤の反応を見て可笑しそうに笑う。

蒸気が充満し、少しぼやけた視界の風呂の中。
それだけでも十分見えにくいというのに
温かい湯と綿飴のような泡を湛えているバスタブの表面からは何も見えない

「わざわざ泡風呂にする為に先に入ると言ったのか」
恐らく見せ付ける為わざと泡と戯れ
楽しそうにしているたまきに文句を言う進藤。

「こんなことしたら何にも見えないだろ」

進藤はその泡がどうも気に入らないらしく、
それらを消そうと先程からフーッと息を吹く。

「だから泡風呂にしたのよ」

「お前な・・・そんなに俺と風呂入んの嫌なのか?」
たまきのあっさりとした返答に、
さも心外だというかのように不服そうな顔をする。

初めて進藤と二人で入った風呂。
互いのことはよく知っているが、身体を重ねている時とは違い
一緒に湯船に浸かったりするのは意識が身体に集中してどうも恥かしい。
それに、自分から風呂に入ろうなどと言い出した進藤のこと。
必ず何か企んでいるに違いない。
そう思ったからこそ、先手を打ったのだが・・・

「嫌ではないわ・・けど、恥ずかしいのは事実・・・後は、身の危険を感じたから、かしらね」

「良くわかってるじゃないか」

肩をすくめ、たまきが小さな声でそう言うと、
つい先程までやや不機嫌だった進藤の表情は一転して明るくなり
妖しげな笑みを浮かべながら彼女の身体を長い手で、ぐっと引き寄せる。

「別に泡があってもなくても、俺には関係ないぞ?」
「ちょ・・一生!やだっ・・・」

素肌が直接触れ合い、たまきは恥かしさに身をよじるが
進藤の両腕がそれを阻む。
なんとか彼に背を向けたものの
かえってこの位置は進藤にとって都合のいい位置だった。

「・・・・きゃぁっ!」

わきの下から手を入れ、
慣れた手つきで二つの膨らみを5本の指を上手く使って揉み上げる。

その手から逃れようと、たまきは身を捩ろうとするが
そう大きくないこのバスタブの中では殆ど動けない。
「そんな暴れんなよ。あんまり暴れたらせっかく泡で隠したのに見えるぞ、たまきの体」

俺に見られたくないんだろ?と、
泡で滑りのよくなっている彼女の肌を、手が器用になぞる。

しかし、いくら泡風呂といっても、水面に泡が乗っかっているだけで、
底まで泡があるわけではない。

底の方は、普通の風呂と同じで湯があるだけ。

進藤はゆっくりとたまきの肌を撫でるように愛撫しながら
手を下腹部へと移動させて行く。

「だめっ・・・ぁっ・・!」

ぎゅっと閉じようとするたまきの足の内側に、強引に足を入れて絡ませ膝を割る。
軽く開かされた足の間に素早く手を滑り込ませると
熱を持ち始めたそこへと指を這わせた。

「泡ないのに滑りいいな、ココ・・・」

「ん・・・っ!」

内緒ばなしをする時のように小さく耳元で囁いては片方の手で胸を愛撫し、
ぬめった秘部の周りの独特の感触を確かめながら、そこを何度もなぞる。

風呂に充満しているむっとする程の生温かい蒸気が
高ぶってゆく二人の体を包んだ。

「コレ使ったら気持ちイイらしい。試してみるか・・・?」

今にものぼせてしまいそうなたまきを抱き抱えるようにして
湯船から出した進藤は、そう言ってシャワーを手に取り
面白そうに彼女を見る。

シャワー・・・?
快楽に支配されたぼんやりとした頭
そんな思考でも彼がそれをどのように使おうとしているのか理解した

「やっ!いやょ・・・」

たまきは顔を強張らせ案の定、首を横に振るが
予想通りの反応に進藤は小さく笑うと
身体をわざと密着させて後ろからそっと
たまきの体を抱いた。

「試してみたら、意外と俺のより気持ちイイかもな・・・?」

体をぴったり密着させて抱き締めたまま
たまきの胸の突起を指で弄りながら耳元で囁いては
生温かい舌で彼女の首筋を舐め上げる。

「もっと感じてるたまきを、明るいところで見たい」
「一生・・!?やだって・・・ホントに・・・
 い、いやっ・・・!」

彼から離れようと嫌がるたまきを強引に座らせ
もも裏にするりと手をやると、
そのまま抱え上げるように足を左右に開かせた。

「やっ・・・!こんな・・・恥ずかし・・・・・ァっ・・・!!」

「恥ずかしい?どうなってるかよく解るよ、たまきのココ・・」

顔を真っ赤にして首を振るたまきを見ながら
進藤はククっと喉を鳴らし、指でそこを押し広げるように露にさせると、
シャワーをひねった。

「どうだ?たまき・・・気持ちイイか?」

「はっ・・・ん、ァ・・・っ!」

力の抜けた体を進藤に任せながら
たまきは思いがけない快楽に声を上げる。

指で露にされたそこは、只でさえ敏感になっているのに、それで更に感度が増し、
何とも言えない微妙なシャワーの刺激により
今まで感じたことのない耐え難い快感がたまきを襲った。

「や・・・!ぁあッ・・・・!」

押し広げるように秘部に指を宛がっている進藤は、
シャワーを止めないまま、立ち上がっている小さな突起を指で少し押してみる。そうしてやれば、あまりの刺激にたまきの身体が何度も跳ねる。

「随分と可愛い声出して・・・そんなにコレがイイのか?」

自分の愛撫の時よりもやや艶のある声を出すたまきに
何だか面白くない進藤は、そんな余裕のないたまきをもっと攻め立てるように
硬く主張し始めた胸の頂を舐め上げた。

「あっ・・・!っん、や・・一生・・ッ・・・・・私・・もっ」

舐め上げるだけではつまらないとばかりに、甘噛みしてやったり
口の中に含んだまま舌先で転がしてやったりと、攻め方を変える進藤。

両方の刺激に、上ずった声で彼の名を甘く呼びながら
行き場を失ったたまきの手が虚空を掴む。

「我慢しなくてもいい、たまき・・・イケ」

自分の愛撫によって、眉根を寄せて喘ぐたまきを見て満足したのか
頼りなく彷徨うその手に指を絡めると、一層水圧を強めた。
「ひあっ・・・!っあ、や・・あぁぁ・・ッ・・・・・」

その後、返事を返す間も、拒否する間もなくたまきは絶頂に押しあげられた

ひょいっと進藤に抱え上げられ、脱衣所へ。
自分で出来るだけの力も残っていないたまきは、進藤のされるがままになっていた

「たまき・・・そんな怒るな・・・。すまなかった」
風呂から上がった後、一言も口を聞いてくれない
たまきに進藤が困ったように侘びの言葉を掛ける。

しかし、散々恥かしい思いをさせられ、好き放題されたたまきは
ぷいと彼に背を向け、シーツにくるまって返事をしない。

ちょっと調子に乗ってやりすぎたか・・・。

反省しながらも、先程の彼女の顔を思い出す。
あの時のどこまでも艶やかで妖艶な表情
確かに悪かったとは思っているものの、どうしても
たまきの色んな表情が見たくて
何かあると色々といじめたくなってしまう。

「・・・・・」

やはり
たまきは黙ったまま。

明日の朝まで許してくれそうにない、か

黙りこくった彼女の背を見ながら、今日は違う部屋で寝るかと
仕方なく部屋を出ようとドアへと足を向けた進藤。

「・・・・・・て・・」

すると、シーツの奥から聞こえてくる、こもったたまきの声。

「・・・今、何て言ったんだ?」

声があまりにも小さくて上手く聞き取れなかった進藤はベッドに膝を立て
彼女の体でシーツが盛り上がっている場所にそっと手を添える。

「・・・・・・そばにいて・・・」

「・・・あぁ」

強がりな彼女の、消え入りそうなくらい小さな、精一杯な素直な言葉に
俺もそうしたかったんだ、と進藤は優しく笑うと
ベッドに潜り込んでたまきに身を寄せ
自分より小さく華奢なその体を抱き寄せる。

「おやすみ、たまき」

「・・・おやすみなさい」
抱き寄せられた進藤の胸にこっそりと顔を寄せて
たまきは安心した声で小さく言った。

泡の良い香りの漂うベッドの中で寄り添いながら
二人は静かに瞳を閉じた。






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