小さな房室
進藤一生×香坂たまき


月光のみを糧とした影が、床に長く落ちている。
広大な病院の、普段は滅多に人の寄りつかない一角。
そのどこか埃臭い小さな房室で、密やかな逢瀬が繰り広げられていた。

「…あ…は……あっ……」

艶めいた女の声。

「……」

無言で、ただ吐息のみを荒くする男の気配。
絡み合い、蠢く二つの人影。
白く艶やかな肌と、少し日に焼けた褐色の肌。
大柄で、たくましく鍛え抜かれた体を持つ男。

白く艶やかな肢体が思う様乱れる様子を、惜しげもなく男の前に晒しながら、女は快楽に浮かされた声で男を呼ぶ。

「あ…ああっ……あっ、…いっせ…一……生っ!」

感極まったように呼ばれる自分の名に、男―――進藤は、わずかにその整った眉根を寄せた。
ちらりと、周囲に目を走らせ、万が一にもここへ近づくものがないかどうか、気配を探る。
しかし、それでも女の中に埋め込まれた自身を突き上げる速度は変わることなく
一定のリズムを刻みつつ自分と女の双方に快楽を送り込み続ける

たくましい腰が、女の中心に打ち付けられる。
その度に高くなる声。
快楽のあまり暴れる体を押さえつけ、痣が残るほどに強く乳房を掴み、揉みし抱く。
それが重なるごとに艶を増す喘ぎ。

「……ああっ………あ、あっ……ああっ!」
 
長い黒髪を振り乱しながら、女は自分の腕を進藤のたくましい背に回しすがりつく。
必死に顔を上げ、男の頭を引き寄せ口付けを求める。
 ―――だが。

「……」

どこか白い蛇を思わせる動きで女の腕が背中をつたい、自分の首に絡みつき引き寄せようとする、その瞬間
ふい、と唐突に顔が逸らされる。
次いで、たくましい腕が彼女のそれをがっちりと捕らえ、抵抗しようのない力で床へと縫い止めてしまう。

「…?……」

思わぬ事に、怪訝そうな表情を見せるたまき、しかし進藤は構うことなく、さらに強く自分を埋め込んだ。
抉るように内部をかき回し、すでになじんだ体の弱い部分を責め立てる。

「っ!…ひっ…あああっ!!」

悲鳴混じりの嬌声が夜の闇を切り裂き、過ぎる快楽に思わず自分を拘束する腕に爪を立てる。
なめらかな太股が跳ね上がり、男の腰を挟み込む。
突き上げの激しさに息を詰まらせ、それでもさらなる快楽を求めるかのように
内部の粘膜はうねうねと蠢き、自分を犯すものにまとわりついていく。

「はぁっっ…ああっ!!…ああああっ!!」

 乱れた黒髪が汗に濡れた肌に絡みつくのを、酷く鬱陶しく思いながら、進藤は無言のままに女を責め立てる。

「ひぁっ!……ひ……あああっっ……も、もう……っっ」

無意識のうちにずり上がろうとする腰を捕らえ、乱暴な仕草でそれを引き戻す。

「ひ…あっ!」

息を詰まらせ、快感に喘ぐ様を冷めた瞳で見つめながら、突き上げる速度をさらに早くする。
焦点を失いつつある瞳。
ひっきりなしに淫らなあえぎを漏らす唇。
淫らで、美しく、艶やかな女。



743 :通りすがり:2008/04/16(水) 19:58:39 ID:5dUSsfw/
形のよい乳房と綺麗にくびれた腰、下腹部の黒々とした茂みの奥には汲めども尽きぬ快楽の泉を秘めた、美しい裸身。
男であれば、誰もが求めて止まないそんな成熟した女の体を思う様に扱いながら。
繋がった部分から、じわじわと背筋を伝い脳にまで到達しようとする『快楽』に、意識の半ばを占領される。

「あ…あ…っ……あ…あっ……ああっ!!」

ぷっくりと膨らんだ花芽を刺激するように腰を動かせば、面白いように声が高くなる。
先端まで抜き出したモノを、勢いを付けて根本まで突き込めば、途端に白い太股が跳ね上がる。
女の内部が彼を食いちぎらんばかりの収縮を見せる。
すでに声を殺すのも忘れ、感じるままに声を上げる女を見下ろしながら、律動を続ける

華奢な腕と足が己の体に巻き、とろけるように熱く狭い内部を思い切り突き上げる度
愛しい女の体を思うがまま、欲しいままに貪る己がどれほどの歓喜に包まれることか
与えられる快楽に喘ぎ、啼き、悶える淫らな様は、自分を溺れさせ全てを忘れさせるだろう。

「……っ……」

それを思うだけで、これ以上はないと言うほど強張っていたはずの己の分身が、さらなる成長を見せる。

「あっ…ひあぁっっ!」

それを力尽くでねじ込まれ、すでに男を受け入れることに慣れた体でさえ苦痛に感じるほどの衝撃が女を襲う。
それに応じ悲鳴が上がる。
しかし、そのことにすら構うことなく、進藤はさらに行為を続けていく。
じゅぷじゅぷ、と、抜き差しの度に濡れた音が上がる。

「うぁ…ひぁっっ!」

すでに声を抑える事もできないのか、ひっきりなしに甲高い喘ぎを漏らし続ける女の両足を割り広げ、体の両脇の床へと押しつけた。
そのまま、殆ど真上からたたきつけるようにして貫く。

「ひっ!…あ…あああっ」

奥へ奥へと捻り込むようにして、自分の分身を埋めていけば
限界を超えた刺激に、柔らかな粘膜は急激に締め付けを増し、埋め込まれた男の精を搾り取ろうとする。

「ああっ…ひぁぁっ……!!」

「…っ……くっ…」

一際高い嬌声と、低い呻き。
快楽の頂点を共に極めた。

すっかり静けさを取り戻した薄闇の中。
情事の後のどこか気怠い体を引き起こし、手早く身支度を整え、立ち上がる。
残されるのは、激しい行為の末に意識を飛ばし、ぐったりと床に横たわる女の白い体。
軽い口づけを落とすとそのまま静かに仕事場へと向かうのだった
自分と引き換えに1枚のメモを残して・・・






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