進藤一生×香坂たまき
![]() 「ん……」 そっと覗いた瞳は、平常を装っているが僅かに快楽を湛えている。 その瞳が男を煽る。 後ろから彼女を抱き締めた進藤は、 大きな掌で白衣の下のカットソーを捲り上げ、ブラもたくし上げる。 「きゃ…っ…」 必死で声を抑えている。 大きな掌で柔らかい膨らみ全体を優しく揉みしだき、ずらせた指が硬くなった突起を擦る。 こうすれば、彼女はいつも悦びに震える。 だが今日は、目を瞑り口唇を噛み、必死にそれに耐えている。 その表情が、また進藤を昂ぶらせる。 項に口付け、耳に口唇を沿わせながら、両の膨らみを焦らすように揉みしだき、その先の蕾をくいっと捻る。 「…んっ…!」 噛み締めた口唇から僅かに漏れた啼き声。 それにまた欲情する。 「もう……いいでしょ?」 息を僅かに乱しながらたまきが言う。 隠すように瞳を伏せ、冷静を装う。 「早く戻って。こんなところ、誰かに見られたら…」 「第一外科の准教授の立場がない、か?」 そっと白衣の上から敏感な背筋を指で辿る。 「…そんなんじゃ……っ」 言いながら、僅かに身体を震わす。 このところ、すれ違いが続いていた。 もうどれくらい彼女と口を聞いてないだろう。 そう思いながら、患者を移すため第一外科に足を運ぶと、たまきとばったり顔を合わした。 第一外科の入り口に立っている進藤に向けて、その先の廊下から目線を送る。 ふたりだけのアイコンタクト。 いつもならそれだけで満足だった。 元気そうな姿を見て安心した。 だが、少しだけでも声を聞きたかった。 そう思っていたら、彼女のほうから入り口までやってきた。 「進藤先生、この患者さんについて少し質問があるのですが」 「…はい」 患者は検査に運ばれ、たまきは進藤をその少し先の奥まった廊下に連れて行った。 「この患者さんは肝臓の移植ということですが、心電図を見させてもらったところ少し不安な点が…」 救命から回ってきたカルテに目を落としながら淡々と話す。 その所作が、上品で。 そっと落ちた髪を耳にかける。 内心見惚れながら、たまきのほうを見ないようにして質問に答えていく。 「わかりました。ありがとうございました」 進藤の方を向いて、優雅に笑った。 「…元気そうね」 少し小声で進藤に近寄ったその顔は、二人だけのときに見せる笑顔だった。 「ああ。お前も」 「オペが続いてるの。明後日まで連続」 「…俺も、2,3日は帰れそうにない」 「…そう」 笑顔の中に、少し寂しそうな顔を浮かべる。 近寄った彼女から、もうずっと嗅いでいない香水と彼女の匂い。 限界だ、なんて。 自分がそんな風に思うなんて以前なら考えられなかった。 死んだ妻を忘れられなかった頃は、他の女を欲しいとは思わなかったのに。 女を愛してしまえば、自分が男であるということを否応なしに気付かされる。 心の中で自嘲し、気持ちを抑えてその場を去ろうとしたとき。 「…限界だわ」 たまきがぼそっと呟いた。 振り向くと、寂しさを湛えた瞳が妖しく光り。 その瞳に、ぞくっと身体を鳴らす。 「なんてね。らしくないわよね。忘れて」 笑顔で言い、仕事に戻るわ、と振り返ったたまきの手を思わず掴んだ。 「え…?」 次の瞬間には、進藤の大きな胸に抱き締められていた。 「ちょっ…一生?」 語調は強いが、驚きを隠せない。 抱き締めると感じる華奢な身体と柔らかい肌が、進藤の心を縛ってゆく。 ますます強い力でたまきを抱き締めた。 「ちょっ…駄目よ!此処病院よ!」 たまきが必死にその腕を振り解こうとする。 幸い今は周りに人はいない。 だが、いつ誰に見られるか… 「ねぇ、聴いてる?此処じゃ駄目。放して」 たまきは焦った。 その声を聴こうとせず、進藤の手がたまきの背中をまさぐり始めた。 「ちょっ…」 背筋を伝い、臀部を撫でる。 「っ…。ねぇ…?一体どうしちゃったの?」 子どもをあやすように困った顔をするたまきが憎らしくて、進藤はその口唇を奪った。 「ちょ…っ…ん!」 声を出せないほど、強く口唇を押し付ける。 「悪ふざけはよして!貴方らしくもない…」 「俺らしくない…?」 その言葉が進藤の心のたがを外した。 この愛しくて憎らしい女に、本当の俺を知らしめてやりたい。 「…っ!」 再び口唇を塞ぎ、今度は舌を差し入れ、激しく絡め合う。 「…っ…っ…」 ねっとりと彼女の舌を絡め取りながら、掌は優しく身体中を擦る。 次第に、腕の中で彼女の力が抜けてゆく。 その身体を抱きとめると、そっと口唇を緩めた。 息を大きく乱しながら、とろんと揺れる瞳をどうにか隠そうとしている。 「…とにかく、此処じゃ駄目」 そっと腕を取り、たまきが進藤をすぐそばの病室へ促す。 扉を閉めると、そこは誰も使っていない個室だった。 「…もう!どうしてあんなこと…!」 震えそうな身体を細い手で抱き締め、怒った声を出すがその声は頼りない。 そっとその身体を後ろから抱きすくめた。 「…限界なんだろ?」 「っ!…それは…ふたりで会いたいって意味で…」 「…会うだけでいいのか?」 「………」 耳元で囁いた言葉に、本音を隠せず瞳を伏せる。 「…だからって、病院であんなこと…」 言い終わる前に、進藤の掌が白衣の上からたまきの胸を掴んだ。 「…っ…駄目だってば…っ…!」 力なき抵抗の言葉を吐くたまきの耳元を優しく口で愛撫する。 「…………」 抵抗の力が彼女から奪われてゆくのが判った。 服の上から、優しく揉みしだく。 何度も髪を梳き、カットソーの首元を引っ張り鎖骨を強く吸う。 紅い華が咲き誇った。 「………」 切なさを湛えた瞳を伏せ、たまきはじっと立ち尽くした。 それを見て自分と同じ気持ちになってくれたのかと歓び、 しばらく乳房を愛撫していたら、さっきの言葉を言われてしまったのだ。 進藤とて、何も最後までする気はなかった。 ただたまきに触れたい。 触れ合う歓びを分かち合いたい。 それだけだった。 でも。 もういいでしょ、と冷静に言い放った彼女に苛立ち。 その職場でのクールな仮面を剥ぎ取ってやりたい。 自分の手と口で激しく乱れ、貪欲に進藤を求めてくるいつもの彼女を見たい。 そんな衝動がどんどん募っていった。 両の手で、乳房だけを揉みしだく。 時に優しく、時に激しく。 硬く尖った先端を抓ったり引っ張ったりすると、喉で押し殺した声が聴こえ小さく絞り出す吐息が熱い。 僅かに震えているのを感じる。 そっと窓のほうを向かせる。 其処に映ったのは、捲り上げられたカットソーを持ち上げているような両の膨らみを、 大きな掌で良いように弄ばれているたまきの姿。 スカートや他の衣類は普段通りなのに、何より白衣を着ているのに、 其処だけ露になっているのが余計にいやらしく感じ。 何より此処はいつも働いている病院の中だということを否が応なしにも知らしめられ。 「いやっ……!!」 大きく首を振って逸らした顔を、進藤の大きな手が元に戻させる。 羞恥に顔を歪めたたまきの瞳は、その後ろからじっとたまきを射抜く進藤の瞳に捕まった。 意地悪で、冷たくて、艶っぽくて、熱くて。 絶対に離さない、と言っていた。 ぞくっと背筋が震えた。 進藤の口唇がたまきの柔らかい髪に口付けし、瞼、耳、頬…と優しく降りてゆく。 その口唇の熱さにまた震え。 項に口付けられたとき、その情熱に瞳も心も濡れ。 もう、逃れられない、と。 焦らされ続けて火照り切った身体を感じながら。 そっと、口を開いた。 「…すぐに、明日のオペの打ち合わせがあるから…」 進藤の大きな掌で乳房を弄ばれながら、押し殺した声でたまきが言った。 「だから…するなら、早く……」 体中の力が抜け、瞳は快楽を湛えている。 「…それは、同意とみなしていいんだな?」 意地悪く耳元で笑ってやる。 「…馬鹿」 拗ねたような顔を逸らした彼女の柔らかい頭を撫でながら囁く。 「分かったよ。すぐに終わらせてやるから」 「…あと、あんまり激しくしないで…」 「……努力する」 そういうと進藤は、そっと白衣から覗いている黒いスカートの中に指を差し入れた。 そっと腿を撫で上げながら、下着の上からそこをなぞる。 「………」 一瞬、言葉を失った。 たまきは恥ずかしそうに目を瞑り、眉を下げ、羞恥に耐えている。 「此処をちょっと触ってやっただけで、こんなに感じたのか?」 片手で乳房を揉みながら、また耳元で進藤が意地悪く呟く。 下着がびしょびしょになるほど、たまきは濡れそぼっていた。 「やっぱり、限界なんじゃないか…」 意地悪く笑う進藤に、たまきが力なく言う。 「貴方のせいよ…!」 そうしている間にもまた溢れ出し、下着の脇から腿へと伝いだした。 「俺のせい………?」 進藤は、にやりと笑った。 「いつも、俺を想ってこんなに濡らしてたのか?」 「な!?何言うの!!」 羞恥に顔を赤らめて言うたまきは、しかし明らかに進藤の言葉に動揺していた。 「正直に言えよ……」 進藤の指が、意地悪く下着の上から薄く撫で、腿に伝った蜜を淫らな指遣いで拭う。 下着の上からでも鳴る淫らな音と感触。 身体は求めているのに焦らされ、わざと響かせられる音に羞恥ばかりが募り。 観念してたまきは口を開いた。 「…だって…会いたくてしょうがないのに、会えなくって、寂しくて……」 言いながら羞恥に染まってゆくその瞳が、この上なく妖艶で。 「だから、貴方のせいよ…!」 目を瞑って言い放つたまきの手をそっと取り、濡れそぼっているその場所へと導いた。 「え…っ!?」 「やってみろよ。いつもみたいに」 また耳元で意地悪く甘く囁いた。 「なっ…や、やだ!」 「俺も、手伝ってやるから…」 そっとたまきの指をぐしゃぐしゃになっている下着に押し付ける。 「…っ…」 その濡れ具合にまた羞恥に締め付けられる。 「や、やだ…っ…!ねぇ、許して…」 懇願を無視し、たまきの指を下着の脇からそっと侵入させる。 くちゃ… さっきよりも淫らな音と、絡み付いてくる愛液。 自分の淫らさを進藤に見せ付けられているようで、耐え切れないほどの羞恥を感じた。 しかしそう思うほど、また溢れ出してくる。 「ほら……急ぐんだろ?」 意地悪く笑う進藤に観念するしかなく、たまきはそっと指を動かした。 いつも進藤がするように、自分の敏感な突起を擦る。 「………」 下を向き、目を瞑って息と羞恥を押し殺す。 「よく覚えてるじゃないか、俺の動き」 にやっと耳元で笑う進藤に、また羞恥が募る。 こんな姿を見られているかと思うと恥ずかしいのに、意思とは裏腹にまた溢れてくる。 「いつも俺の指遣いを思い出しながら、こんなことをしてたのか?」 「………」 恥ずかしさで声が出ない。 「いやらしい女だな…」 「っ!」 低く嘲笑ったかのような声に、泣きそうになる。 その度に、また溢れてくる。 「……もう、いいでしょ?」 泣きそうな声を必死に堪えて、精一杯平静に言う。 しかし進藤はその指を取ると、たまきの溢れる蜜壺へと移動させた。 「やっ…」 くちゅ… また淫らな音が鳴る。 「まだ終わりじゃないだろ」 そう言うと進藤は、たまきの指ごと自分の指をその中へ埋めた。 「ひゃ…っ」 溢れる愛液で潤んだそこは、ふたりの指を難なく飲み込む。 「こうやって、緩く掻き混ぜて…ほら、此処だ。お前の良いところは」 「…っん!…」 進藤の甘い吐息が意地悪そうに耳に掛かる。 二人の指が動くたびに、くちゃくちゃと淫らな音が鳴り響く。 身体の芯を巡る2本の指の感触に、全身に力が入らない。 「此処も、自分でしてたんだろ?」 いつも以上に苛めてくる進藤に、たまきは耐えられそうになかった。 「もう許して……」 涙を零して懇願する。 「…俺を想って、してたんだろ?」 「………」 「他の男じゃ、ないよな?」 「っ!当たり前じゃない…っ…!」 進藤の言葉に、たまきは涙を溜めて叫んだ。 「貴方に抱かれてるつもりで…いつも…」 涙がぽろぽろと零れていく。 「貴方の感触を思い出したくて……」 片方の手で、たまきの頭を撫でる。 「ずっと寂しかったのよ…っ!」 泣き出したたまきは進藤を責めるように言う。 進藤はたまきの柔らかい頭を優しく撫でる。 「俺も、寂しかった…。たまき」 しゃくりを上げながら、たまきが呟く。 「…本当?」 「あぁ。だから、我慢できなかったんだ。俺だって限界だった」 そっと指を抜き、濡れた指でたまきの顎を掴み、口付けする。 自分の愛液で顎を濡らしながら、たまきは懇願する。 「…なら、早く頂戴?自分の指なんかじゃもう嫌。貴方のものが欲しいの」 濡れた瞳で見詰め、いつも以上に淫らな言葉を口にするたまきに、 胸に募った愛しさと欲望を抑え切れなくなった。 艶めいた息を吐き、素早くたまきの両手を壁に付けさせ、腰を突き出させる。 「…声、我慢できるか?」 「…気を付けるけど……自信ないわ…」 いくら誰もいない個室でも、鍵はない。 声が漏れれば、誰かに入って来られないとも限らない。 進藤は側にあったガーゼを、たまきの口に何重かに巻きつけた。 白衣の下のスカートを腰まで捲り上げ、逸る心でショーツをずらし、片脚を外させる。 いつもよりも硬くそそり立ったものを取り出すと、たまきの其処にあてがった。 一瞬熱いものが触れたかと思うと、次の瞬間には一気に貫かれた。 「…………っ!!」 たまきは目を瞑り衝撃に耐える。 熱い感触に涙が出そうになる。 進藤も、きつく締め付けてくるたまきの感触に、酔いしれていた。 やがてゆっくりと動き出す。 「…っ…」 もう緩やかな快楽の波がたまきに押し寄せていた。 もっと感じたくて、自分から腰を動かす。 その姿に欲情した進藤は、だんだん律動を速めていった。 「…っん!ん…ん!んーっ」 だんだんとたまきの声が漏れ始めた。 甘い啼き声が聴けないのは残念だが、これはこれで淫靡な光景で、悪くない。 白衣のまま、下半身だけを露にしたたまきが、進藤のものを飲み込んで悶えているのだ。 腰に捲し上げられたスカート、片脚に引っ掛かっているショーツ。 後ろ向きで臀部を突き出し、脚を開いたたまき。 その光景に進藤はまた欲情した。 突き出した腰を逃がさないように両手で捕まえ、更に激しく打ちつける。 「んん!っん…んっん!」 目を瞑り進藤の律動に必死で耐える。 快楽の中で廊下を歩く足音が聞こえた。 「っ!」 瞬間、必死に声を押し殺す。 気付かれるのではないか、と思うと怖さと同時にぞくぞくとスリルを感じた。 進藤の律動は止まってくれなかった。 「んっ…ぅう…っ…!」 気付かれてはいけない。 必死に押し殺すが、激しさを増す進藤の動きに耐え切れず漏れてしまう声。 愛液と剛棒が奏でるくちゃくちゃという淫らな音。 気付かれても構わないとでもいうかのように進藤はそれをわざと響かせる。 恐怖とスリルと快楽に、涙が頬を伝った。 また誰か、廊下を通り過ぎる。 必死に抑える声とは対照的に、繋がった部分から次々と溢れ出す。 捲し上げたカットソーから、揺れる乳房を鷲掴む。 揉みしだきなどせずとも、掌を当てるだけで揺れている乳房の硬い蕾が擦れて、淫らな刺激になる。 「んっ!」 甘い痺れが全身に走った。 身体中に痺れが拡がり、子宮から脳天まで進藤のことだけでいっぱいになった。 瞳を瞑っていても眩しい。 そんなたまきの中が、更に奥へ奥へと進藤を誘うように締め付ける。 「…っ…う…」 限界が近かった。 「…っ…。中で出して、いいか…?」 息を乱しながら、くぐもった声で進藤が訊く。 揺さぶられながら、必死に頷くたまき。 最奥を突くと、緩く撥ね返すような壁を感じた。 「ん!」 何度も突き上げる。 無意識に合わせて腰を動かしていた。 何処か別の世界へ連れてかれているみたいだ。 ずっと恋しかった、二人だけの世界… 「ぅう…んぅ…」 いっせい、と呼びたかった。 しかし、喋ることは叶わなかった。 「たまき…」 その気持ちが伝わったかのような進藤の言葉に、たまきの瞳は濡れた。 「たまき!」 そう叫んで、進藤は最後の一突きを打ち付けた。 瞬間、子宮から脳天まで一気に貫かれた。 一瞬意識が飛ぶ。 ほぼ同時に、進藤が熱い液体をたまきの中に放った。 激しく痙攣する自分の中が、進藤のものを強く強く締め付けるのを感じていた。 まるで、放したくない、というように。 しばらくふたりで息を整えた後、進藤がたまきの中からそっと引き抜いた。 たまきはがたっと崩れ落ちた。 「大丈夫か?」 そっとたまきの肩を掴み、進藤が瞳を見て訊いてくる。 答えるように瞳で微笑んだ。 進藤は優しくガーゼを解いてやる。 巻きついていたガーゼの後を優しくなぞりながら。 「すまなかったな。歩けるようになったら早く行け」 「……」 そっと青い術着を掴み、たまきがその胸に顔を埋める。 「…まだ、足りない」 たまきのものとは思えない台詞に驚いて進藤がその顔を見ると、 甘えたような瞳で口を尖らせている。 「お前は仕事が一番大事なんだろ?」 進藤があやすように笑って言う。 「…仕事に打ち込んでるときほど、男が恋しくなるのよ」 解ってないのね、とたまきは呟く。 「…続きは、今度会えたとき、だ」 俺ももう戻らないといけない、と進藤がたまきを諭す。 「そのときは、もっと、ちゃんと抱いてね?」 進藤の瞳をまっすぐ見詰めて言うたまきの瞳は、いつになく素直で。 可愛いところもあるじゃないか、と進藤は笑う。 しかし、あまりそれを見てしまったら、進藤もまた抑えが効かなくなりそうだ。 「その言葉、後悔するくらい激しく抱き潰してやる」 そっと額に口付けすると、進藤は病室を去っていった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |