不信感
進藤一生×香坂たまき


「ねえ」

ソファーに腰掛けながらたまきが聞いてくる。

「私のこと愛してるの?」

実は今日2週間振りにたまきと会ったのだ。
その間何の連絡もしなかった自分に不信感を抱いているのだ、と進藤は思った。

「…言わなくても解」
「そういうのは男のエゴよ。言わなきゃ解らない事もあるの。言いなさい?」

言葉を発し終わらぬうちにたまきが問うてくる。
勿論、たまきも進藤に心から愛してもらっているのも十分理解している。
だが今日は、どうしても本人に言って貰いたいという気持ちでいた。

「………」

何時にもなく積極的なたまきに、進藤は内心焦っていた。

「どうなのよ…」
「…お前を愛している。それは今までもこれからも変わらない」

不安げなたまきを宥めるように、ゆっくり、それでいてはっきりと言った。

「…良かった」
「何かあったのか」
「会えないと、不安になるのよ…貴方が早紀さんを思い出したんじゃないか、

私に愛想尽かしたんじゃないか、って…」
俯いて、小さな声でぽつりぽつりとたまきは続ける。

「昔は男に会えなくても何とも思わなかったわ、私は本当に貴方が好きなのね」

涙を一粒溢しながら自嘲気味にくすりと笑う。
妖艶に黒光りするその瞳に、進藤は釘付けになった。
そんなたまきを心から愛しいと思った。
と同時に、自分の腕の中でたまきを乱れさせたいという感情も芽生えた。

「安心しろ、早紀は早紀、たまきはたまきだ…」

たまきを抱き締め顎を引き寄せ、その唇にキスをした。

「んっ……あぁ…」

舌と舌を絡ませると、たまきが甘い声で鳴く。

その声をもっと聞きたいと、進藤は服に手を入れて、柔らかなふくらみを撫で回す。

「ぁあん……ねぇ…もっと、して…」

いつもは進藤のされるがままになっているのでたまきが要求してくるのは珍しかった。

「どうした?俺が恋しかったか?」

苦笑する進藤。

「そう…よ…ずっと…我慢してたのよ…」

とろんとした目で微笑みながら見つめてくるたまき。
進藤も早くたまきを感じたい衝動を堪えていたが、そんな目で見つめられてはもう限界だった。

「あぁ…すぐにイカせてやるさ…俺も限界だ」

ソファーの上に仰向けになったたまきのスカートを下ろし、濡れ始めていた下着を脱がせると、自分のズボンを下げ
たまきの入り口に自分自身をあてがった。

「ひぁっ…ね…ぇ早く…もぉ…我慢できな…ぃ」
「解った…行くぞたまき」

進藤はたまきの脚を開かせ一気に沈み込んだ。

「ぅんんっ…あぁ…気持…ちぃ…ゃんっ」

たまきを更に快楽の波に飲み込ませてやろうと進藤は白い肌を唇でも愛撫し始めた。
その唇が、紅く尖った物に降れるとたまきは一層声を高めた。

「ぁぁああああんっ!」
「お前…よっぽど欲しかったんだな…っ…締め付けすぎだぞ…」
「ん…だって貴方…に…会いたか…った…あああっ!」

そうか、と進藤は頷きたまきを達させてやろうと腰の動きを早めた。

「ぅんんんっ!…あぁ…やぁっ!」

たまきの手が宙をさまよう。

「ほら…イケよたまき…」
「一生もいっ…しょに…来てぇっ…!」
「あぁ…たまき…!」
「いっ…せい…」
「たまき…っ…!」
「っぁあ……!」

二人は同時に達した。たまきのそこは進藤を離したくないと言うかのように
最後まで進藤を呑み込んでいた。
 
 
「すまなかった」
「ん…どうしたの?」

裸のまましばらく抱き合っていた二人。不意に進藤が言葉を発した。

「俺のせいでお前を傷つけた」
「あぁ…その事ね、気にしなくていいわ…
でも…会えないならたまにはメールくらいよこしなさいよね」

上目遣いで進藤を睨む。

「ああ、今度からはちゃんと連絡する、約束だ」
「本当に?約束破ったら次の休みにショッピングに付き合ってもらうわよ」
「破らなくてもいつも付き合ってやってるだろ…」
「それもそうね」

ふふっ、と二人は見詰め合いながら微笑んだ。






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