賭け
進藤一生×香坂たまき


「ねぇ…しましょ?」
「あの、あれか」
「そう…手加減してね?」
「そいつは無理な願いだな」
 
今医局でブームになっているのはトランプだ。
休憩時間、皆が昼食代を賭けてババ抜きをしている。
もちろん進藤やたまきも強制的に参加させられているが
ここ最近昼食代を払うのは負け続けている城島の仕事となっている。
 
「医局でやっているように何か賭けるか」
「いいわよ…私が勝ったら新しいネックレス、いいかしら?」
「ああ、じゃあ俺は…」

そこまで言って、進藤の口が閉じた。何か良からぬ事を考えているのだとたまきは思った。

「ちょっと、早く言いなさいよ」
「…裸にエプロンだ」
「………はい?」
「だから言った通りだ」
「ちょ、ちょっと何よそれ…」
「俺にとってはネックレスと同じくらい価値があるんだが」
「分かったわ、負けなきゃ良いだけじゃない、簡単だわ」

よっぽど自信があるのか、腕組みをしながら進藤を見つめている。

「お前が先攻で良い」
「ずいぶんと物分かりが良いわね…いくわよ」
 
・・・・・・・・……
「俺の勝ちだな」
「嘘…」

たまきの手元にはまだ3枚のカードが残っていた。

「さあ、約束通り裸にエプロンをしてもらおうか」
「あの…本当にやらなきゃだめ?」
「約束しただろう」
「…分かったわよ、ちょっと待ってて」

そう告げると、寝室へ入っていった。
 
「出来たわよ」
「どれ」
「………これでいいんでしょ!」

顔を真っ赤にしながら叫ぶたまき。その姿を見た進藤は
たまきのあまりの色気に耐えられずに卒倒してしまった…。

……・・・・・・・・

「……い、…せい、一生!」
「………ん。」
「ん。じゃないわよ、晩御飯出来たわよ」

先程までのたまきと違って、今のたまきはきちんと服を着ていた。

「お前いつ服着たんだ」
「やだ、過労でおかしくなっちゃったのかしら?」
「今トランプしてただろ」
「あなたずっと寝てたじゃない…」

たまきは唖然とした顔で進藤を見つめている。

「まぁ良いわ、準備できたらリビングに来て」

たまきが出ていった寝室に1人残された進藤、1つ気付いたことがあった。

「……夢か」






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