夏祭り
秋山深一×神崎直


夏の夕方に響く祭の喧騒。
様々な屋台が並ぶ中、多くの人が集まっていた。

そんな中に秋山深一と神崎直も混ざっていた。

「…人が多いですね。」

夏らしい浴衣姿の直が秋山に話しかけた。

「そうだな…。」

秋山も直にせがまれて浴衣を着ている。

色々な店が気になるらしく直はあちらこちらを見回しながら歩いていた。

「あんまりキョロキョロしていると転ぶぞ。」

小さく笑いながら秋山は注意した。

「だって…いろんな店があるし…。」
「何が買いたいんだ?」

う〜んと…と考え込むように直が悩み始める。

「やっぱり…リンゴ飴と綿菓子と…あ、あとチョコバナナ!」
「…チョコバナナ?」

こくこくと直が頷く。

「まるごと一本凍ったバナナにチョコが掛かってて美味しいんですよ。」
「へぇ〜。」

楽しげに話す直を秋山は優しく見ていた。

その店はすぐに見つかった。
人気があるらしく、結構人が並んでいる。
それでも買いたいらしく二人で列に加わった。

「秋山さんも食べます?」
「いや…俺はいい。」

そう言って直の分だけを買った。

「これ…少し溶かさないと食べれないんです。」

そう言ってご機嫌にチョコバナナを舐める直。

その姿は少し…いやらしくも見える。
秋山はそんな直の姿をじっ…と見つめていた。

夜が近づき、…人の流れが急激になる。
人波に押し流されそうになる直の肩を抱き、秋山は自分の胸元へぐっと引き寄せた。

「はぐれるから…ちゃんと捕まってろ。」
「あ…はい。」

秋山の浴衣の袖を掴む直。

それでは心許ないと直の背後から腕を回し肩を抱き寄せた。
恋人同士では当たり前の行為なのに…馴れない直はそれだけでドキドキしていた。

それでも前の人から押し流され、直は秋山の胸に押し込まれるように倒れ込んでしまう。

「ごめんなさい、秋山さん。」
「いや…大丈夫か?」

そう言って直を支えた。

浴衣に合わせて後髪をあげていた直の白い首筋と胸元が秋山の目の下に曝される。
暑さでしっとりと汗が流れて、目が奪われた。
すでに秋山の中では直を抱きたいという欲望が駆け巡っていた。

家に戻ろうとも…この人垣ではかなりの時間がかかるだろう。
それまで抑える自信は…ない。
秋山は思考を巡らし…直の耳元に囁いた。

「…直…悪い…。」
「どうかしました?」

怪訝そうに直が振りかえった。

「…人に…酔ったみたいだ…。…休みたい…。」
「えっ!?だっ…大丈夫ですか?」

心配そうに秋山を見上げる直。

秋山は少し先にある脇道を指差し二人で向かう事にした。

人込みから離れると小さな公園を見つけた。
植え込みに仕切られたベンチに二人で座る。

「大丈夫ですか?秋山さん。私、水でも買ってきます。」

そう言って離れようとする直の手を秋山が捕らえる。

「大丈夫だから…座っててくれ。」
「でも…。」

不安そうに秋山を見つめる直。
すると秋山は直を自分の元へ抱き寄せて甘く囁く。

「俺が酔ったのは…直…お前にだ…。」

そう言って直に口付けをした。

最初は驚いていた直だが、口内で秋山の舌が絡み合うと
甘い痺れにも似た感覚に身を委ねていた。

長い口付けの後、秋山は己の願望を直に伝えた。

「…直、頼みがある。」
「…何ですか?」
「チョコバナナ。」
「…はい?」
「アレみたいに俺のを舐めて欲しい。」

そう言われて…直は恥ずかしさのあまり、真っ赤になり俯く。
秋山は畳み掛けるように直に迫った。

「俺が直にしてるみたいに直にもして欲しい。」

そういって片脚をベンチに乗せ自分の浴衣の前を開け、
己自身を見せ付けるように直の肩を引き寄せる。
脈々と波立つ肉棒を初めてまともに見た直は

…こんなに大きいモノが入っていたなんて…
と、かつての行為を思い出し…身体が熱くなる。

「…さあ…早く。」

そう促されておずおずと舌を熱い肉の塊に這わせた。

ビクッ…と直の刺激に反応する秋山。
どうしたらいいのか解らなくて…とりあえずゆっくりと上下に舌を動かしてみた。
自分が動く度にトクトク、と脈打つ肉棒に…秋山が感じている事が判る。
そう思うと愛しさが増して少しずつ舌の動きを早めた。
その稚拙な動きが秋山にしてはもどかしく…だが確かな快感が襲ってくる。

「ん…直、口の中に入れて…。」

堪らず直に頼む。

秋山にせがまれて直は自分の口の中へゆっくりと秋山自身を受け入れた。

「そう…そのまま上下に動すんだ…。」

秋山の指示通り肉棒を出し入れる。

歯が当たらないように口をすぼめると秋山への刺激が増したようだ。

「つっ…案外…上手いな。気持ちいいよ…。」

そう褒められて直は嬉しくなり…もっと秋山に感じさせたくて舌を這わせながら動かした。

秋山は少し身体を起こして直へ手を伸ばし浴衣越しに胸に触れる。

「んんっ…。」

秋山を含んだまま…直が声を漏らす。

「くっ…直…出していい?」

一瞬、直は悩んだが…秋山の願いを叶えたくてコクン、と頷く。
すると秋山は直の頬に手を充て、己の熱い迸りを直の口内へとぶちまけた。

「んんんっ!」

息苦しくなる程、口一杯に拡がる精液に噎せてしまうが…何とか手で抑え、飲み込んだ。

「大丈夫か?」

秋山が心配そうに直の顔を覗き込む。

「う〜っ…苦い…。」

と顔をしかめていた。

「飲まなくてもいいのに…よく頑張ったな。」

自分の為に尽くしてくれた直に愛おしさが込み上げてきて、手を伸ばした。

…直を自分の膝の間に座らせ、首筋にキスをしつつ、
背後から片手を浴衣の胸元の中へ滑り込ませる。

「あっ…。」

胸の突起を指で挟み、ころころと転がす。
そして反対の手は直の浴衣の前を開け、下着越しに割れ目を刺激した。

「…もう濡れてるな。俺のを喰えながら…感じてたのか?」
「…イヤっ…。」

恥ずかしい質問に直は首を振る。

「正直に答えろよ…直。」

そう話ながらも指先は直の敏感な所を弄り続けている。

「…だって…。」
「俺が抱いた時の事でも…思い出したか?」

はっ…とした表情でばれているのだが、直の口から言わせたくて気付かないフリをする。
そして不意に両手の動きを停めた。

「あっ…。」
「教えないとやめるから。」

指先もいじわるく揺さぶるように…核心に触れず廻りを撫でる。
焦らされる感覚に泣きそうになりながら直は小さく…そうです。と呟いた。

「いい子だ…。」

望んでいた甘い刺激が直に齎される。

「ああ…んうっ…。」

快感に身体中が飲み込まれ、力が抜けていくのがわかる。
秋山は直の身体を支え、腰を浮かせて浴衣の背後をめくり上げ濡れきった

下着を引き下ろし秘部をあらわにした。

「あっ…やぁ…ん!」

夏の湿った風が直の肢体を撫でる。
直に触れて再び力を増した己自身を、背後から直の割れ目に添わせる。

「直…これが欲しいか?」

そう尋ねると熱を帯びた潤んだ瞳でこくん、と直が頷く。

「だったら…自分で入れるんだ。」
「えっ…!?…そんなの…出来ません。」
「大丈夫…このままゆっくり腰を降ろせばいい。」

直は秋山の言葉通りゆっくりと自分の腰を降ろした。

「あっ…。」

確かな熱い肉の塊が直の肉襞を掻き分けながら忍び込んできた。
奥まで入り込むと二人から甘い吐息が洩れる。

「じゃあ、そのまま動いて。」
「えっ…わ…私が?」
「だって俺は動けないだろ?」

にやっと笑いながら秋山は言った。
確かに直が秋山の上に乗っているのだから秋山は動けない。
仕方なく直は自らの腰を動かてみた。

「ああ…んうっ…。」

自分の動きで起きる快感はいつもと違う感じがする。
激しく突き動かす事が出来ない上、イキそうになると、つい動きを止めてしまう。
もどかしさが余計に快感を求めて直の秘部はヒクヒク、とうごめく。

たまらず直は秋山に懇願した。

「秋山さん…お願いが…。」
「…交代する?」

こくんと頷く直。

一度直の口で果てた分余裕があった秋山は直の限界を待っていた。

「わかった、いいよ。」

そう言って繋がったままで二人でゆっくりと立ち上がる。
そして直にベンチの背もたれに手を付かせ下半身を突き出すような体勢にした。

「…いくよ…直。」

秋山は荒々しく直の肉襞を掻き混ぜた。

「ああっ…いっ…!」

もどかしさから解放されたからか強い快楽の刺激が直を襲う。
激しく自分の中を突き動かされながら自然と直も動きを秋山に合わせていく。
まるで快感をより深く求めるように。

「…くっ…。」

そして、それは秋山への強い快楽の波となっていった。

「ふぁっ…ああっ…いい…ん…あっ!」
「気持ち…いい?」
「や…んんっ…あっ…」
「直…返事は?」
「やぁ…ん…いい…で…す…んっ!」

二人の結合部は愛液が溢れ、ぐちゃぐちゃ、と
いやらしい音を奏で続けている。

「ああッ…もう…んっ!」
「もう…イク?」

秋山の問いに直が頷く。

「わかった。」

そういって、直の子宮口に思いっきり突き上げ、激しく打ち付けた。

「ああああっ…だめぇ…んっ!」

直の中がきゅっ、と秋山を締め付け絶頂を伝える。
秋山自身もそのまま直の中で果てた。

ぱぱーん…。

「あ…花火?」

甘い余韻に浸りながら秋山の腕の中で休んでいた直は音に気がついた。

「そうみたいだな…。どうする?」

行くか?という問いかけの目線を直に向ける。
しかし直はふるふる、と首を振り、
もう少しこのまま…と秋山の胸に顔を埋めた。






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