花の蕾
秋山深一×神崎直


[question.1]
 手を出して見せて下さい。

[answer]
 指の状態でその人の性格がわかります。

@全部指を開いて出す。
  さっぱりとした性格で行動もテキパキしており束縛を嫌う。
  嫌な事や嬉しい事をはっきり表現するタイプ。
A指を全部そろえて出す。
  用心深く細かな事によく気を使うタイプ。
  自分の感情を抑えよく考えてから行動する。
B親指だけ開いて出す。
  意志が強く人の言いなりにならない頑固なタイプ。
  または意欲的な精神状態である場合もある。
C全体に指を曲げて出す。
  意志が弱く疲れやすいタイプ。人への思いやりや優しさに溢れており
  頼まれると嫌と言えないところがある。
D小指だけを外に伸ばして出す。
  人の好き嫌いがはっきりしており、アイデアや美的センスに恵まれている。
  ただ、すぐカッとなったりイライラしやすいところもあるタイプ。

「ふ〜ん。」

雑誌に記載されていた心理テストだった。
電車の中で読みながら、直は知っている人はどのタイプだろうと考えていた。

フクナガさんならDのタイプかな?
私はどうだろう…Cかな?
あ、秋山さんは、きっとAのタイプ!
そんな風に想像しながらクスクスと笑っていると目的の駅に到着した。

今日は貰った券で秋山と一緒に映画に行く約束をしていた。
久しぶりの外出デートなのでつい嬉しくなってしまっている。
お買い物とか…秋山さん、付き合ってくれるかな?
そんな事を考えながら改札口を出た。

待ち合わせにした場所を見るとまだ秋山は到着していなかった。
近くにあるベンチに座り、さっきの雑誌の続きを読んでみる。


[question.2]
 あなたがぐっすり眠っている時、手はどの位置にありますか?

「う〜んと…私はくまさんを抱いてるから。」

そう考えながらページをめくる。

[answer]
 異性への関心度がわかります。

@髪や頭の付近
  心に悩みがあったり恋愛に対して臆病になっていると時。
  または知的好奇心が高い人で無意識に頭部をかばっている。
Aふともも
  欲求不満な時で異性への関心が高いが思うようにならない時のポーズ。
  空想を働かせて異性とのデートを夢で見ていたりしている。
B両手を組む又はお尻に手を当てる
  異性より同性に関心が強いタイプ。
C布団等を握り締める又は抱きしめる
  異性に対し警戒心が強く、関心が低い。
  性はいやらしいものという意識や嫌悪感がある人。

「え〜っ、そ…そうなのかな?」
どうもCのタイプみたい。そんな事、無いと思うけど。


「待たせたな。」

秋山が到着した。

「あ、秋山さん!」

ふと直は先程の心理テストを思い出した。

「秋山さん、あの…手を出して下さい。」

何だ?という表情ながらも秋山が直に手を差し伸べる。
見ると指が全部揃っていた。

「やっぱり…!」

クスクスと笑う直に不可解な表情で秋山が睨む。

「何なんだ?」
「あ、ごめんなさい!行きましょう。」

直は急いで立ち上がり、先を歩き出してしまった。
後で問い詰めようと考えながら秋山も直に続いた。

映画を見終え、少し喫茶店で休むことにした。
コーヒーと紅茶を頼み、椅子に向かい合わせで座る。

「…で、会った時の俺の手は一体何だったんだ?」

秋山は、実はずっと気になっていたのだが、聞きだす機会がなかった。
すっかり忘れていた直は、会った時のやり取りを思い出す。
そして、ああと思い当たり、持っていた雑誌を見せた。

「ここに心理テストが載っていて…」
「心理テスト?」
「はい。ごめんなさい、秋山さんで試しちゃいました。」

直は頭を下げながら謝った。

「心理テスト…ね。読んでもいいか?」

どうぞ、と直は雑誌を差し出した。
届いた紅茶にミルクと砂糖を加え、スプーンでかき回しながら
直は秋山に話しかけた。

「私、寝ている時にくまさんを抱いて寝てるんですけど…」

秋山が見ていた雑誌を覗き込み、その結果を指差す。

「これって、この回答になるんですよね?」
「まぁ一番近い回答だからな。」

そんな事、無いと思うんですけど…と直は呟いた。
秋山は小さく笑いながら、直を見つめる。

「心理なんて一つじゃない。雑誌の答えだけとは限らないからな。」

意味が解らなかったらしく直は小首を傾げた。

「例えば、君の回答だって、もしクマのぬいぐるみを特定の誰かを心の中で
 置き換えていれば…話は違ってくるだろう?」
「あ、そうですね。」
「でも…本質というか潜在部分で雑誌に書いてあるような事も持っているかもしれない。」

雑誌を直に渡しながら話を続ける。

「つまり心理なんてそう簡単にわかるもんじゃないってコト。じっくりと試さないとね。…試してみる?」
「試すって?」

秋山は直に渡した雑誌を開けて記載されている部分に指をさした。

性はいやらしいものという意識や嫌悪感がある人

「そんな事は無いんだろう?」

少し意地悪気味に直をじっと見つめた。
直は真っ赤になりながら俯いて黙ってしまった。

「冗談だよ。」

そんな直を見て秋山は笑いながら言った。

喫茶店を出てから直が振り返って秋山に話しかけた。

「秋山さん、私…洋服を買いに行きたいんですけど、いいですか?」
「ああ。行きたい店でもあるのか?」

はいっと大きく頷きながら秋山の前を歩き出す。
多少覚悟はしていたが、この後、直に振り回されるんだろうな…と秋山は思った。

直の目的の店はアウトレットの店が並ぶこの通りの中でも割と安く
ウィンドウには可愛いらしい感じの服が飾られていた。
スタスタと店の中に入っていく直に続いて秋山も店に入る。
正直あまり女性の服は良くわからないのだが、何となく店内を見回していた。
普通の服以外にも、アクセサリーや小物、輸入雑貨とかも扱っているらしく
中には、結構大胆な格好の下着まで販売していた。
直とはすでに肌重ねているが、直の下着はどちらかというとシンプルな感じだったので
一度、こんなモノを付けて欲しい…と、ちょっと思ってしまう。

「秋山さん?」

ワンピースを手に直が近づいてきた。

「これ、どっちがいいと思います?」

茶系のシックなロングスカートタイプとブルー系の膝上のスカートタイプだったので
何となく、短めのブルーのタイプを指差した。

「どっちでもいいが、敢えて言うならこっちかな?」
「そうですか。う〜ん。」

ちょっと悩むように二つを見比べている。

秋山の方は、どうもさっきの下着が目に焼きついていて…直に言ってみる事にした。

「直、ちょっと。」
「はい?」

何ですか?と眼で問いかける直の耳元に顔を近付け、囁いた。

「あんなヤツ…着けて欲しいんだけど?」
「えっ?」

秋山は小さく指差し、直の視線を促す。
見ると、かなりアダルトな下着が飾られていた。

「えええっ!?あっ…あんなの、私似合いませんよ!」
「似合うかどうかは着てみないと。お試しに買ってみれば?」

直は頬を赤く染めながら下着の飾ってある棚に近づき、ちょっと手に取ってみる。
う〜ん…と悩みながら、ちらっと秋山を見てみた。
ニコッと笑顔を返されてしまい、直は何も言えなくなってしまった。

―――― 結局、ブルーのワンピースとピンクの下着を買い、二人で店を出た。

「これからどうしますか?秋山さん。」

夕食を食べに訪れた店を後にし、歩道を二人で並んで歩く。
街中は光に溢れていて、帰るにはまだ惜しい時間帯だった。
もう一軒ぐらいどこかへ行こうかと思いつつ…ふと、あるネオンが秋山の目に付いた。
たまにはいいかもな…そう思い、直の手を掴み、歩き出した。

「あっ、秋山さん?」

導かれるまま…ついて行く直だったが、あまりつないだ事の無い秋山の手にドキドキしていた。
…どこに行くんだろう?
街中から少し外れて人通りの少ない道を歩いていく。

「あの秋山さん、一体どこへ?」
「ああ、着いたよ。」

そこはラブホテルが立ち並ぶ路地裏だった。

「えっと秋山さん、ここは…」
「見ての通りホテル街。来た事ある?」
「いえ、ないですけどっ、そうじゃなくって!どうしてココに!?」
「ココって目的は限られてると思うけどな…嫌か?」
「嫌っていうか、そんな急に…。」

困った様子で俯く直に秋山が囁いた。

「心理テストの話、覚えてる?」

言われて記憶が甦ってくる。

性はいやらしいものという意識や嫌悪感がある人

「違うんなら、大丈夫だろ?」

そう言われてしまったら……嫌とは言えない。
覚悟を決めてわかりました、と頷くしかなかった。

選んだホテルの中はちょっとアジアンテイストな感じで全体がベージュのシックな内装だった。
大きな壁鏡が一つと小さな冷蔵庫と少し長い浴槽が磨りガラス越しに見えた。
こういったホテルに入るのは初めてで少し緊張しているのか
直は小さく俯いたまま部屋へ入り、そのままソファーに座る。

「どうしてそう硬くなるかな。」

そう身構えられると、正直気分が削がれてしまうのだが…と苦笑いしてしまう。
とりあえず直の横に座りながら彼女の様子を見つめた。

秋山に見つめられて益々緊張してきた直は鞄と買い物袋を胸にぎゅっと抱きしめた。
すると急に何か思い当たったのか、秋山が直の買い物袋を取り上げてしまった。

「あの…?」

訳が分からず、秋山の行動を見守る。
秋山は中に手を入れて、先程買った下着を取り出してきた。

「コレ、着てこいよ。どうせなら早く見たいし。」
「ええっ!? まだ洗ってもいないんですから、ダメです!」
「そんなのは、すぐ脱がすから一緒。」

一言で片付けられてしまい、言い返すことが出来ない。
ほら…と促されて、仕方なく浴槽の横にある脱衣所へ行き、着替える事にした。

やや赤みがかったシースルーとレースのベビードールタイプの下着を着けてみる。
自分がまったく着た事のないタイプの下着なので、何となく違和感を感じてしまう。
このまま部屋に戻るのは恥ずかしいので着ていた服を着直そうとすると背後から秋山がやってきた。

「あっ、秋山さん!」

焦って隠そうとする直の手を掴み、そのまま抱きしめる。

「似合ってるよ。」

そっと髪に口付けされて肩を抱かれて徐々に火照ってくるのが分かる。
秋山に導かれるそのまま、直はベットの上に座り込んだ。

秋山は直の背後から手を回しゆっくりと胸を揉みしだいた。

「あっ…」

緩やかな感触が徐々に官能を引き出していく。
レース越しに触れられる胸の突起は弄ばれる度に硬くなりピンと尖っていった。

「直、前を見てごらん。」

大きな壁鏡に映し出される、自分の痴態。

「いやッ…!」

恥ずかしくなって顔を背けると秋山がくすくすと笑いながら
もう一度見るように直の顔を戻した。

「何がイヤ?こんなに可愛いのに。」

スルッと胸元のレースを解くと直の胸が露わになった。
赤いシースルー生地に縁取られるように現れた白い肌が何とも艶めかしい。

「ほら、もっとして欲しいって乳首も立ってるよ。」
「ああ…やだぁ…っ!」

触れられている感覚と恥ずかしい自分を見せつけられ、囁かれる羞恥に
身体全体が熱くなり真っ赤になっていく。

そんな直の身体を自分に凭れさせて秋山は片方の太腿を持ち上げた。
鏡には見せ付けるような格好で下着を露わにした直の姿があった。

「いつも俺が直にしてるコト、見せてやるよ。」

下着越しに秋山の指先が直の割れ目をなぞる。

「やっ…ああ…んぅ」

何度も上下したり円を描くように弄られて、直の蜜が下着から染み出てくる。
そして敏感な真珠にを捉え、ゆっくりと指先で擦りつけた。

「はぁ…ああっ…ふぅ…あっああっ!」

甘い疼きが身体を駆け巡り、クラクラと酔わせていく。
秋山は直ののショーツの紐を解き、小さな布を取り除く。
直の秘部は強い興奮からピンク色に充血していた。
秘口は待ちきれないと男を誘うようにヒクヒクと収縮しながら蜜が溢れ出している。

「見てみろよ、直。あそこがこんなにトロトロになってる。」

ぐちゅっという水音と共に秋山の指が直の中に侵入した。

「いやぁ…!」

自分で見た事のなかった秘部と…その弄られる様を初めて見せつけられて
恥ずかしさのあまり逃げ出したくなるが、秋山に押さえられている上に
快感ですっかり力が抜けてしまっていては、まともに動く事すら出来ない。
もう見たくないと首を左右に振り、眼を固く閉じて顔を背けた。

「もうイヤ?…仕方ないな。」

そう言って秋山は直をベットに横たわらせた。
着ていた自分の服を脱ぎながら直に身体を重ねてそっと口付けた。

「んんっ…」

直の口内に舌を滑り込ませると直が答えるように舌を絡ませる。
秋山は再び直の胸と秘部を捉えて甘い刺激を与えていく。

「ふぁ…っ」

吐息と共に開放された唇を直の首筋から胸へ啄ばむように何度も口付ける。

「あっ…ああんっ…!」

そして胸の突起を舌先で弾きながら唇で吸ってやると気持ち良いのか
直が快楽に小さく震えていた。

「直…入れていい?」

十分に濡れた直の秘部をぐちゅぐちゅと弄りながら秋山が問いかける。

「ああん…は…いっ…」

直は快感の波に漂いながらコクンと頷いた。

「じゃあ、天井を見てみな?」

秋山にそう言われてゆっくりと眼を開けて天井を見ると、そこにも大きな鏡があった。

「今度は俺が直の中に入るのを見せてやるから。」
「ええっ…あ、あのっ…」

天井の鏡に脚をM字に広げる自分の姿が映っている。
そして…秋山の肉棒が直の秘部にあてがわれた。
直の蜜を己自身に塗りつけるように上下しながらゆっくりと直の中へと挿入していく。

「ああっ…あきやま…さんのが…」

恥ずかしいのに何故か視線を逸らす事ができず、自分を犯していく秋山自身を見つめていた。

「いくよ。」

秋山はそう言うと、一気に繊細な襞を割り裂き、膣の奥まで突き上げた。

「やあっ…あああっ!」

急激に熱くて硬い物が胎内を襲い、直の背中にぞくぞくする感覚が走る。

「ほら、全部入ってる。見える?」
「あっ…はい…」

頬を赤く染め、羞恥心に身を震わせながらも小さく答える。
その健気さと可愛らしい仕草が秋山の獣欲を刺激する。
より自分だけのものにしたいという欲求が湧き上がり、自然と強く腰を打ちつけた。

秘部に何度も肉の楔を打ち込まれて、直は徐々に官能の淵まで押し上げられていく。

「はぁ…くうっ…んああっ…」

直の中は深く押し入ると膣内がきゅんっと締め付けてきて、それを擦り上げる度に堪らなく気持ちがいい。
秋山は欲望のまま、肉棒をつきあげながら直の胸を鷲掴みにした。

「ひぃ、いたぁ…あっ…」

少し強く胸を掴まれた為に軽い痛みが走ってきて直が思わず眼を開けると、秋山に胸を揉まれながら
肉棒で貫かれている淫猥な自分が見えてしまった。
映し出されている自分の姿がいかに淫らか否応なく思い知らされる。
視線を背けるように横を向き、眼を閉じてしまった。

「大丈夫か…直?」

調子に乗って強くやり過ぎたかと心配になった秋山は動きを止めて直の顔を覗き込む。

「悪い、痛かった?」
「あ…いえ、違うんです。あの、鏡が…その……」

赤くなりながら言葉を濁す。

「……ふ〜ん。自分の姿に、興奮した?」

そう秋山に指摘されて、ますます赤くなり、恥ずかしそうに視線をそらす。

「俺も、直のあのいやらしい姿に興奮するよ。」

顔を近付けて耳元でそっと囁く。

「可愛くて欲しくて、たまらない。…続けていい?」

秋山の言葉に直が小さく頷いて答えた。

秋山は浅く出し入れたり深く突き入れるようなリズムを付けながら
直の膣内を奥深くまでじっくりと犯していく。
抉るように直の肉壁を掻き出すと膣から溢れ出した歓喜の蜜液は
丸みを帯びた尻を伝いながらベットの上を濡らしていった。

「もう…秋山さん…私っ…ああんっ!」

直は衝動のまま秋山に抱きつくように腕を伸ばし首元に手を絡める。

「ん…いいよ、イって」

秋山は、より激しく腰を打ちふるいながら直の膣内の奥深くまで突き刺す。

「はあっ…、あああああっ!」

一際大きく喘いだ声と共に身をそらすように悶え、肢体と膣穴が痙攣しながら直は絶頂を迎えていった。
そして秋山も、ほぼ同時に己を直から抜き出して欲望の液体を直の肢体に浴びせた。

甘い気だるさが二人を包み込んでいた。
まだ小さく震えるように痙攣して横たわる直に秋山はそっと口付ける。

「あき…やまさん…?」
「先にシャワーを浴びてくる。少し休んでおきな。」

そういって風呂場の方へ姿を消した。

風呂場からの水音とガラス越し秋山の影が見えるが、先程まであれだけ激しく
秋山を身近に感じていたのに、その温もりがなくなると直は急に寂しくなってしまった。
身体をゆっくりと起こして秋山の後を追うように風呂場へ向かった。

浴槽にお湯をはりながら秋山がシャワーを使っているので、中はかなりの水音が響いていた。
そのせいか、直が風呂場に入ってきても秋山は気付いていなかった。
何となく声を掛けそびれてしまい、どうしよう?と直は考えていたが
秋山の背中に惹かれるように手を伸ばし、そっと触れる。

「んんっ、何だ!?」

秋山が驚いて振り返ると直が自分の真後ろで恥ずかしげに立っていた。

「…驚かすなよ。どうした?」
「何となく…そばに居たくて来ちゃいました。」
「ん?別にそばに居るだろ?」

秋山の答えに直が小さく首を振る。

「そうじゃなくて、秋山さんにもっと触れていたいんです。…ダメですか?」

これは…誘われてるのか?
直の事だからあまり深く考えずに素直な言葉で言っているのだろうが
ある意味、天然の口説き文句である。

「わかったから、シャワーでも浴びてろ。」

そういって小さく溜息を漏らした。

直にシャワーを譲り、秋山は浴槽の縁に腰をかけた。
何となく照れくさくて、直から顔を反らし浴槽のお湯を見つめた。
身体を洗おうとタオルにボディーソープをつけた直はふと秋山に訊ねる。

「秋山さん、もう背中とか洗っちゃいました?」
「いや、その前に君が来たからな。」

そう聞くと直は眼を輝かせながら満面の笑みで秋山に近づき腕をとった。

「じゃあ、私が洗ってあげます!」
「えっ!? いや、いいよ…」
「遠慮しなくていいですよ!」

半ば強引に風呂椅子に座らせて、タオルを泡立てた。

「楽しそうだな。」

直は鼻唄でも歌いそうな勢いでニコニコしながら秋山の背中を洗っている。

「だって、少しは秋山さんの役に立ってる気がして。」

意外と役立ってる事があるから気にする事はないのだが、
どうやら直の中では負い目になっているようだ。
まぁ、気の済むようにさせるかとも思ったが…あまりのはしゃぎように
少し意地悪したくなる。

「じゃあ直、ついでに前も全部洗ってくれる?」
「前も…全部?」
「そう、全部。」
「わかりました。」

泡立てたタオルを持って直が秋山の前に回り込んだ。
気軽に引き受けたものの、秋山に目の前で見られていると思うと、ものすごく恥ずかしさが沸き起こる。
でも頼まれたのだからと自分に言い聞かせ、両膝をついて秋山の肩から腕を洗い始めた。

胸や腹を洗うと…やはり次は股間をということになる。
真っ赤になりながら、ちらっと上目遣いに秋山をみて小さく尋ねる。

「あの、ココも…ですか?」
「全部って言ったはずだけど?」

そうですよね…と呟きながら、おずおずと泡立てたタオルを秋山自身にそっと擦りつけた。
泡の感触とぎこちない手の動きが欲望を誘うように刺激する。

「直、触り方がエッチだな…誘ってるのか?」
「え?」

秋山が顔を近付けて直の首筋に口付けると、直がビクンッと小さく反応した。
それが可愛くて、つい悪戯したくなり泡のついたままの手を直のお尻に這わせる。

「あっ…秋山さん!」
「今度は俺の番な。」

そう言って、焦りだす直のタオルを取り上げてタオル一枚を隔てて直の身体に手を添えた。

背中から首筋にかけて、洗うというよりはゆっくりと撫でるように手を動かすと
直は何も言わずに眼を閉じながら唇をきゅっと結んでいた。
多分、感じているのを抑えているのだろう。
こうなると…快楽に落としたくなるのが心情というものだ。
そのまま泡のついたタオルを胸まで移動させて円を描くように撫でまわすと直が小さく震えだす。
そして乳首を親指で弾くようにタオル越しに刺激してやると
…とうとう直の口元から甘い吐息が漏れはじめた。

感じてきて力が抜けてきたのか、直が秋山の肩に手を添えて寄り掛かってきた。
秋山は直の腕を取り、自分が座っていた椅子に座らせてから
直の後ろに回り込み背後から身体を支えてやる。

「秋山…さん?」
「まだ肝心な所が洗えてないだろ?」

そう言って直の片脚を持ち上げ秘部を少し拡げた。

「あっ…いやっ、ソコは……」

慌てて脚を閉じようとする直だったが秋山の方が早かった。
泡の付いた手を直の割れ目の全体を擦り付ける。
そして…指を少し立てて割れ目の中に這わせた。

「ああんっ……やぁ…っ」
「こら、洗ってるんだから感じたらダメだろ?」

そうなるように仕向けておきながらワザと…そう言い放つ。

「そっ、そんな…やっ…あああっ!」

敏感な小さな秘部の肉芽に指先でそっと捏ねると細い喉を仰け反らせて
秋山に凭れかかってきた。

「くっくっくっ…素直にしてればいいのに、我慢なんかしようとするからだ。」
「だ、だって……。」
「正直なのがお前の売りだろ?素直になればいい。」

そう言いながら、直の頬にそっと口付ける。

「もうやめるか、直?」

そう問いかけると直は赤面したまま小さく、やめないで下さい…と呟いた。

「じゃあ、もっと気持ちよくしてやるから、そろそろ洗い流そう。」

溢れそうになっている湯槽のお湯を止め高めの位置にシャワーを固定してカランを捻る。
湯気と共に、勢いよく湯玉が飛び散る中、直を背後から支えながら立たせて濡れたまま口付けを交わした。

「んんっ…ふぅ……んっ…」

絡み合う舌と流れるお湯が口内に入り込み、より激しくぴちゃぴちゃと音を立てている。
泡を流すように直の全身を撫で回しながら、熱り立つ己自身を直の身体に擦りつけた。

「はぁ…あっ…」

直の身体を撫で付けていた秋山の手が直の秘部まで伸びる。
秋山の手をつっぅ…と伝いながら直の割れ目にお湯が流れていく。
直の中に何度も指を沈めながら丁寧に泡を洗い流した。

「直、気持ちいい?」

秋山の問いに、はぁはぁ…と息を絶え絶えにしながら直が小さく頷く。
おいで、と促しながら直を少し広めの浴槽の縁に座らせた。

浴槽の縁に座らせたまま、直の白くてほっそりとした両脚を湯船につけさせる。
秋山も浴槽の中に入ったが、お湯には浸からずに立ったまま直の首筋に舌を這わせた。

「やぁ…んっ…」

直の胸元まで手を伸ばし、水風船のような柔らかい乳房を揉み抱く。
少しずつ自己主張するようにピンと尖ってくる乳首を指の間に挟み執拗に弄んだ。

「はぁ…ああっ…んっ」

心地よさそうな吐息をあげながら直の身体がビクンと撥ねる。

秋山は舌を直の身体に這わせたまま、ゆっくりと湯舟に身体を沈めながら跪いた。
そして片手で直の片脚を湯船から引き上げて浴槽の縁に立たせる。

「あっ、いやぁ…んっ!」

少し目線を下ろすと直の秘部がより見えるようになった。
顔を近づけ割れ目を舌で弄るとまた直の蜜が溢れてくる。
それをもっと掻き出すように指をぐっと奥まで入れ込んで、直の中を弄くりまわしながら
舌先で敏感な肉芽をそっと舐る。

「ひぃっ…ああっ!」

より強い快感が直の中を駆け巡り、ぞくぞくする感覚が全身を走った。

刺激された本能は秋山を求めて…じわじわと直を狂わせていく。

「あき…やま…さん、お願い……欲しいんです…。」
「何が?」

直の秘部から顔をあげてワザと惚ける。

「いじわる…言わないで下さい…。」

モジモジと腰をくねらしながら訴えるが、これも無視する。

「ちゃんと、おねだりしないとダメだよ。」
「そっ…そんな……!」
「じゃあ、やめる?」

そう言われては…従う他に選択は無いに等しい。
直は俯いて真っ赤になりながら小さくねだった。

「秋山さんの…が欲しいんです。私の…中に…ください…」

最後は消え入りそうな小さな声。
恥ずかしさに打ち震える直に、よくできましたと言わんばかりに頬に軽く口付けする。

「じゃあ、湯船の中に立ってからココに手をついて。」

そう言って壁側の浴槽の縁を指差した。
そうなると、秋山の方へお尻を突き出す格好になる…それを戸惑っていると
秋山から容赦の無い言葉が浴びせられる。

「やっぱり…やめるか?」

そう言われてふるふると首を左右に振る。
そして、意を決したように湯船に立ち…浴槽の縁に両手をついた。

目の前に白く丸い臀部が小さく震えながら誘うように立っている。
秋山はその細い腰から太腿へ手を滑らせてから両手で直の秘部を拡げた。
湯船に直の溢れ出る蜜が滴り落ちる。
十分に濡れきった女の媚肉に己自身を突きあてて、ゆっくりと上下した。

「ああ…あ…、いやぁ…ん…」

焦らされる感覚に直が嬌声で求めるが、秋山は直の秘部に己を擦り付けて挿入しようとしない。
堪らず直は秋山に訴えた。

「秋山…さん、お願い……はやく…くだ…さい…。」
「…わかった。」

直の限界ギリギリまで焦らし…肉壁を捲りあげるように一気に貫いた。

「あっ…あああああっ!」

求め焦がれていた快感が直の身体を駆け巡り、再び官能の世界に招き入れる。
挿し入れた肉棒で肉襞を割り裂きながら浅く…深くと突き入れて快楽の波を与えた。
それに答えるように直の秘肉が熱く蕩けるように秋山自身を締め付ける。
出来るだけ長く…直の中を掻き回し、無茶苦茶にして犯したい。
沸き起こる射精の欲求を抑えながら直の秘部腰を打ち付けた。

「やぁあっ…ああんっ…ぁあ…いっぁ…!」

快感で力が抜け、浴槽の縁の手で支えきれなくなり、上半身が少しずつ前のめりになっていく。
より秋山にお尻を突き出す格好になり、膣内を荒らす肉棒もより深く直の中に侵入してきた。
子宮口を何度もノックするように突き刺され頭の中はどんどん真っ白になっていく。

「もう…ダ…メ……私っ…あっ…んっ…ぁあああっ!」

強烈なスパークが起こるように直の意識がはじけ飛んだ。

秋山も激しく打ち付けていた肉棒の抽出をやめて抜き出し浴槽の外へ白濁をぶちまけた。
力尽きた直が崩れるように直が湯船に沈んでいく。
それを支えるようにしながら秋山も湯船に身体を浸した。

風呂場からあがってから、さすがに疲れた直は…そのままベットで眠ってしまった。
サイドテーブルに灰皿を置き煙草を吹かしながら、
秋山はベットで静かな寝息を立てる直の髪をそっと撫でる。


手に入れた甘い果実を持つ…この小さな花の蕾。
綺麗に自分色に染めるように育てようか?
…それとも自分しか見えないように破壊しようか?
まだまだ蕾のこの花を…さぁ、これからどうしよう?






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