直の可哀想なVt.day
秋山深一×神崎直


秋山「は?バレンタインデーに何が欲しいかって?」
直「はいv チョコでも良いかなと思ったんですけど・・・秋山さんってよくコーヒーのブラックで飲んでるから甘いものって苦手かな?って思って。それなら秋山さんの欲しいものをあげたいなぁ。って思ったんですv。
え〜っと、秋山さんは何か欲しいものってありますか?」

秋山「欲しいものね〜・・・」
直「あ!ちょっと高いものでも大丈夫ですよ!! そのために最近アルバイトを増やしていたんですv 好きなものを言って下さいw」

ああ、なるほどなぁ。と秋山は思った。
この最近、何故か直が全然夕飯を作りに来てくれなかったのである。
そのため直と恋人と言う関係になってからは夕飯の後、恥ずかしがってイヤがる直を得意の話術でまんまと騙して一緒に風呂とかエッチとかするのに、それすらも出来なくて・・・
正直言って秋山はかなりの欲求不満な思いをこの何週間も味わっていたのである。

秋山「ふ〜ん・・・本当になんでもいいのか?」
直「はいw 頑張っていっぱいお金貯めましたから。」
秋山「いや・・・金とか考えないでいいから。・・・って言うか俺が欲しいものは金なんか使わないでいいものだし。」
直「え?手作りのものですか?」
秋山「まぁ〜。直の手作りと言えば手作りだな。」
直「いいですよ(^^) 私、最近お菓子とか作ってないので、腕によりをかけますv!」
秋山「ふ〜ん(ニヤリ) じゃあ、こっち来いよ。」

そう言って秋山は直を連れて自分の部屋に行き、クローゼットの中で何かゴソゴソを探し始めた。

直「何を探してるんですか秋山さん?」
秋山「あった、あった。これ。」

そう言って秋山が直に見せたものは・・・白くてふわふわとした猫の耳、真っ白でこれまたふわふわとした毛で覆われているブラジャーとパンツ、極めつけ最後にはご丁寧に真っ赤なリボンと鈴がついている尻尾・・・

直「な・な!!!??」
秋山「これ着てバレンタインデーの1日中俺の猫になってもらう。
直自身をデコレーション(飾りつけ)するんだ。立派な手作りだろ?」

もはやその言い方はお願いではなく、命令になっている。
でも、バカ正直な直には自分から何がいいですか?って聞いている分、強く断る事がなんだか悪い事をいている気がして・・・

直「あ・・あの、べ、別の何か欲しいものとかありませんか・・・(汗)?」
秋山「ない(キッパリ)」
直「そ、そんな・・恥ずかしいですし・・・無理ですよぉ。」
秋山「直は俺に何がいいか?って聞いたんだ。自分から聞いといて今更断るなんてひどいんじゃない?」
直「そ・・それはぁ・・・(汗)」
秋山「今年はライアーゲームとかあって本当に大変だったよな。そんな俺のために何か俺が喜ぶ事をしてくれてもいいだろ?」

さすがはかつて天才詐欺師と言われた男だ。
結果的に考えれば、どう見ても秋山の方が無茶な事をお願いしているのに秋山と話している直には何故か自分が秋山に対してひどい事をしている気がしてくるのである。

直「わ・・わかりましたぁ・・・(涙)」

とうとう直は泣く泣く承知する他ない結果に追い込まれたのである。

秋山「そう、それは良かったよ。 じゃ、明日のバレンタインデーには楽しみにして待ってるよ・・・直(ニコリ)」

いつもならめったに笑わない秋山の顔に直は心をときめかすのだが、この時ばかりには一緒に笑う直の顔に少しばかりヒクついていた。

さて、明日のバレンタインデーは直にとっては人生最悪の・・・秋山にとっては人生最高の1日となるだろう・・・

秋山(直にはちょっと可哀想だけど・・・俺を何週間もほったらかして金なんか貯めるよりも俺の相手をしてないど、どうなるのかをしっかり教えてやらないとな。
ついでに、この前、やっと手に入れた媚薬(けっこう強力なヤツ)も試してないし・・・明日は本当に楽しい1日になるなぁ〜(クスリ))

直に向かって優しく微笑んでいる秋山がそんな事を考えているなんて・・・誰も知ることはない。






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