秋山深一×神崎直 ![]() 「秋山さんSとMって何ですか?」 直が無意識の上目遣いで秋山に聞いてくる。 他の参加者の視線が彼に突き刺さる。 ‥そうか、直はそんな事知るわけないよな‥ 秋山の頭上で天使と悪魔が戦い始める。 天《直は今時珍しい位、純粋な娘なんだよ!大切にしてあげなきゃ》 悪《誰かに奪われる前に奪ってしまえ!》 ‥奪われる‥?直の純潔が誰かに‥? 悪《奪ってしまえ!》 「‥秋山さんどこか具合悪いんですか?」 ハッとすると 不安げな表情を浮かべた彼女が目の前にいた。 他の参加者は各々雑談をしていた。 直にだけ聞こえる様に、彼女の耳元で囁く。 「いやどうもしないさ。‥それより直、今夜君の部屋に行っても良いかな?」 「えっ?私の部屋ですか?構いませんけど」 「‥じゃあその時、さっきの件について説明するよ。実践も入れてさ」 「本当ですか?ありがとうございます!‥でも実践って?」 「ん?‥その時になれば分かるよ」 「はい分かりました!」 ―翌日― 「どう?これで理解出来た?」 「‥はい」 いつもはポーカーフェイスな秋山はやたらと上機嫌でにこにこしており、 その一方、いつも明るく笑顔だった直は、何故か常に俯きがちに加え体調も優れないのか、ぐったりと椅子にもたれていた。 また時折、足腰を庇う姿が、他の参加者達に目撃された。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |