秋山深一×神崎直
「お前はもう、一人でも大丈夫だ」 「……」 「…そうやってすぐまた騙される。お前のバカ正直が直る訳ないだろう」 「!! もう、秋山さん!」 「直るまでは、傍にいてやるよ」 「まあ、一生直らないだろうけど、な」 そう言ってくるりと背中をま向けた秋山を、ナオは「またからかわれた」と 必死で追いかける。 背を向けた本当の理由は、実質的なプロポーズの言葉に 顔が赤くなるのを隠せなかったからなのだけれど。 (……ったく、気付けよ) 言葉の意味など気にも止めないナオに、軽くため息ひとつ。 そして仕返しとばかりに、 「…………!!!」 その膨らませた頬に、尖らせた唇に、自身の唇をあてがい、 「また騙された」と呟いたのだった。 SS一覧に戻る メインページに戻る |