スペシャルテクニック
千秋真一×野田恵


Sオケのコンパの後「飲み足りない」と千秋が言い、部屋で二人で飲みつづけたある夜更け。

そうです、きっと今がここぞという時に違いないです。
のだめは決心した。
今があのスペシャルテクニックを使う時だと。

目の前のベットには千秋が酔いつぶれて、横たわっていた。
シャツの胸元は大きく開き、ベルトはほどかれている。

「はぁはぁはぁ…はうーん。」

のだめは千秋を起こさないように下半身の着衣を脱がせていく。
そして、あのレッスンを思い出していた。

ミルヒーことフランツ・フォン・シュトーレーゼマンは
野田恵にある日一つの提案をした。

「そうだ、のだめちゃんには特別レッスンをしてあげましょう」
「ミルヒー、ピアノも弾けるんですか?」
「ピアノではアリマセーン。もっとイイコトデス。」
「いいこと?デスか」
「そう。千秋を虜にするスペシャルテクニックデース。」
「えぇー」

多少の不信のこもった目で見つめられたがすかさず

「のだめちゃんには指一本触れません。約束しましょう。」
「ホントデスかー?」
「じゃ、ココで待ってます。この間プレゼントした服を忘れずに持ってくるんですヨ」

のだめが巨匠の不穏な下心に気づくわけも無く、
ホテルのルームナンバーが書かれたメモが渡された。

「ようこそ、のだめちゃーん。まず着替えなさい。」
「ぎゃぼっ、ミルヒーほんとに約束守ってくれますか?」
「もちろんデース。弟子である千秋の大切な人には手は出せません。
師匠としての誇りにかけて誓いますヨ。」
「はうう…先輩の大切な人…。わかりました、よろしくお願いします。」
「さ、あっちの部屋で着替えなさい。鍵も掛けてネ。」

ベットルームに向うのだめの後姿を、人の悪い笑みを浮かべて見送る老人が一人。

着替えが終わる頃笑みを浮かべた老人は
『お買い得!特大ミルクキャンディー 練乳入り』を数本かかえ、
暑めに設定されたその部屋に入ってきた。

「いいですか。これから教えることはここぞと言う時に使うテクニックですから…」
「マスター出来たら、千秋がのだめちゃんにゾッコン間違いナシですヨ。頑張ってくださいネ。」
「さぁ、楽しいレッスンの時間デス。」

のだめをベットに腰掛けさせて、片手にアイスキャンディーを持たせた。

「そうです、それを愛しい千秋の大切なところだと思って丁寧に舐め上げるのです。」
「特に上の部分は念入りに舐めなさい。affettuoso(優しく)」
「次はくわえてみましょう。大きく口を開けて包みこむように。そして手でそっとにぎりなさい。」
「決して歯を立ててはいけまセン。そして頭と手を上下させるのです。」
『ふがー』
「そう、最初はゆっくりと。上手ですよー、のだめちゃん」
「いいですか、慣れてきましたね。徐々に早くしていきなさい。」
「accelerando(だんだん速く)。舌全体で包みこむように」
「con calore(熱情を込めて)。手は力を入れ過ぎに気をつけて」
「lentando(だんだん遅く)。そのときは軽く吸い込む感じに。」
「千秋の反応を見ながら、replica(繰り返し)」
『はうぅー』

溶けたミルクがのだめの顔や身体に白い飛沫となって散っていくが、
それでも集中力を途切らせることなく、一心不乱に行為を行っている。

『ミルヒー、練乳が出てきましたー。』

ねっとりとした白い液体が、口元から垂れ流されている。

男を知らない少女のその痴態をただ眺めている。
その行為はなんともいえない贅沢なものだった。
エロティックというのとはまた別のようななにか。
ヒワイ、ミダラ、なんというのだろう。
この年にしてはじめて知る喜びに、老人は思った。

(これもまた、格別なものがある)

「よく頑張りましたね、のだめちゃん。千秋もきっと喜びますよ。」
「では、新しいキャンディーで次のレッスンです。」

「コレを胸に挟みなさい。」

「落ちないように私が下で支えましょう」
「両手で胸を寄せて上下させるのです。身体全体も上下させて。」
「そう、胸全体でキャンディーを溶かすように。」
「時に速く、時に遅く。そうですさっきと要領は一緒です」

水着を着けているとはいえ、目の前で大きく膨らんだ張りのある双球が上下している。
谷間から溶けた白い液体が垂れて身体を伝っていく。
こんなにも誘っているかのような行為を目の前にして、手を触れてはならない。
それがまた余計に情欲をそそる。

(これは…、たまらない)

「先のほうにキスをしてみたり、軽く口に含んだりしてもイイですね。」
「agitato(激しく)。」
「affettuoso(愛情を込めて)。」
『はうーん』

「ブラヴォー。すばらしい、のだめちゃん。」


「おいっ、のだめ。やめろぉー。」

酔いつぶれていても、そのとろけるような快感に目覚めた千秋は
目の前で自分に行われている行為が、現実なのか夢なのか判断がつかなかった。
現実とは信じがたいが、夢であればそんな夢を見る自分が許せない。
どちらにしても、受け入れがたい光景であったことは間違い無かった。

そんな感情とは裏腹に確実に身体は反応し、登りつめるように快感が高まる。

「はぁはぁぁ、あへー。」

そんなのだめの荒い息遣いを感じて、現実だと気づいた。
やばい、すぐさまそう判断し行為をやめるように叫ぶが、声に力が入らない。

「たのむ、やめてくれ…」

必死の懇願も行為に没頭しているのだめには届かなかった。
柔らかな肉に圧迫されながら、ぬるぬるとすべらされると、
どうしようもない射精感が襲ってくる。

「…っだめ」

千秋はのだめの頭を抱きしめ、全て吐き出した。

肩で息をしながら、呆然としていると、抱きしめた頭からなにか聞こえた。

「…ミルヒー、やりましたヨ…がんばりました…」

あとは寝息が続いた。

(あのエロジジイの差し金かっ!!)

次の日の朝

「おはようございマス。のだめなんで先輩のベットで寝ていたんですか?」
「知らんっ」
「ヘンなことしてないでしょうね〜。」
「するかっ」
「あれ、なんかべとべとする?」
「さっさと風呂に入れーー」

襲ったくせに何も覚えていないのだめに
殺意をおぼえつつも安心した千秋真一22歳。






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