雨だれ
千秋真一×野田恵


演奏旅行から帰ってきた千秋は、次の日セーヌのほとりにいたのだめと合流した
なじみのカフェでブランチをすませ、2人はそのまま街を歩く。
なんとなく雑貨屋に入り、店内を見ていると、のだめが香水コーナーを見つけた。

「はうーいい匂いデスー。」
「これは・・ちょっとキツイな。」
「うう、こっちはラー油風あんこの匂い・・。」
「どんな匂いだよ・・・。」

2人でいろいろな香水をかぐのも楽しい。結局のだめは、小さな瓶の香水を千秋に買ってもらい
店を出ると、空には黒い雲が立ち込めていた。
雨を気にして空を見上げる千秋の横で、のだめはさっそく香水をそこかしこにつけている

「帰るぞ」
「あ、ハイ。」

普通に手をつなぎ、急ぎ足で歩き出した2人に、雨は急に襲いかかった。

部屋の前にたどり着いた頃には、2人はすでにびしょ濡れだった。

「もーお前があそこで転ぶから!」
「センパイが歩くの早すぎなんデス!歩くか走るかどっちかにしてもらわないと」

やいやい言い合いながら、2人は千秋の部屋に入った。

「とにかく、これで体を拭け!今、風呂沸かすから」

千秋は自分も肩にタオルをかけて、のだめの髪をガシガシと拭いてやる。

「や!い、いいです!自分で拭けますから!」

めずらしくのだめは焦ったように抵抗した。

「いいから!おとなしくしてろ!」千秋はのだめの腕を掴んだ。
「はうっ!」

腕をとられビクッとなったのだめは、おとなしく少しうつむいて、髪を拭いてもらっていた。

外の雨は依然としてやむ気配がない。雨音だけが静かな部屋に響いていた。

濡れたのだめの体からは、雨のにおいの混じった香水の香りが立ちのぼり
千秋の脳をビリビリと刺激する。やっとの事で腕をはなした。

「・・・風呂が沸くまで、これでも着てろ。」

そう言って、のだめに自分のシャツを渡し、千秋は着替える為ベッドルームに入った。

やばい、な・・・夜までもつかな・・・。

のだめの、あの香りが頭から離れない。
体の奥が熱を持ちはじめ、本能が目覚めようとしているのを感じて
千秋はあきらめたように首をふった。

だめだ・・・もたねー・・・。

ベッドルームのドアが完全に閉まるのを見届けてから、のだめは浴室の脱衣所に入った。

やばいデス・・・。

のだめはさっきから、体の欲求と戦っていた。
音大時代のようにのんびりしている暇が、今ののだめにはない。
こなさなければならない課題が多く、一刻も早くピアノに向かわなければならなかった。
だが
生理前の自分の体が、恐ろしいほど敏感になっていた。
久しぶりに逢えた千秋が、軽く自分に触れただけで、甘いうずきに囚われる

練習、しなきゃ・・・

頭で念じるものの、体は千秋を欲しがり啼いている。
そっと秘所に指をやると、そこはすでに粘ついた涙で濡れていた。
はぁ、とのだめはため息をつき、天井を見上げた。

・・・・だめ、かも。

千秋のシャツ一枚になったのだめがリビングに戻ると、部屋は暗かったが、すでに暖められてあった。
ソファに座っている千秋の視線が、のだめの足を見ている。
自分のシャツの裾から伸びる、のだめの白い太ももが、恥ずかしそうにもじもじするのを見て
千秋の背中が一気に逆立った。

「こっち、こいよ・・・。」

かすれた声で手招きをすると、のだめは素直に近づいてきた。
隣に座ろうとするのだめの手を取り、自分に股がせるようにソファの上で膝立ちにさせる。
千秋の目の前に、胸の豊かなふくらみが来て、先程の濡れた甘い香りが千秋を包んだ。
胸には直接行かずに、のだめの太ももをゆっくりと撫で上げると、千秋の肩に掴まっていた
のだめのくちびるから、甘い吐息が零れた。

「センパイ、のだめ・・・だめです。」
「うん、俺も・・・だめだ。」

通じていようがいまいが、どうでもよかった。

千秋の手は、そのままシャツの中に入り、体のラインにそって上がってゆく。
そのせいで、のだめのくびれたウエストとパンツがあらわになる。

「ぁ・・ん・・・・。」

自分の手が動くたびに、のだめが零すせつなげな声に聞き惚れ
しっとりと吸いついてくる肌を愉しみながら、千秋の手はのだめの脇の下まで上がった。
ブラがすでにないのを確認すると、あえて我慢していた胸のふくらみに、やっと手を伸ばす。
途端にのだめがピクッと反応した。

「あっ・・センパイ、もっと・・・やさしく・・」
「・・・お前、胸デカくなった?」

確かに、今日のそれはいつものやわらかい感触とは違い、重たげに張っている。
見れば白いシャツ越しに、赤い乳首がツンと立っているのがわかる。
千秋はシャツの中でのだめの胸をしぼり、突き出た乳首をシャツごと口に含んだ。

「やぁ!ぁん・・!」

シャツのこすれと千秋の舌先が、甘いしびれとなって、のだめを貫く。

いつもと違う張りのある胸は、千秋の手におさまろうとせず、突き返してくる。
シャツの上から乳首を舌でころがすと、千秋の唾液でそこだけ湿ってゆく。

「今日のここ・・・ビーチボールみてぇ。」
「な・・・そんな・・・こと・・・ひうう。」

自らの唾液でシャツを湿らしつつ、千秋の両手は胸を離れ、背中を撫でながら尻へと下がってゆく。
ちらりとのだめを見ると、目を閉じて顔を横に背け、頬を赤くそめ、せつなげに甘い吐息をついていた。

たまんねー・・・その顔・・・。

千秋の手が尻から回りこみ、のだめの秘所に指が届くと
のだめがビクッとなった。
そこはすでにぐしょぐしょに濡れ、パンツに大きなシミができていた。

「お前、もうこんなに濡らしてんのか。」
「ぃや・・・」
「すげーヌルヌルだ。着がえの時から濡らしてただろ。」
「そんなこと・・・。」

はっとしたように目を開けて、まっ赤な顔で千秋を見下ろすのだめの顔には
<なんで解ったの?>と書いてあるようだった。
千秋はニヤリとすると、尻を抱えこむようにグッと引き寄せ
指先をクロッチのワキからつぷっと入れた。

「ひあっ!・・・ああ・・!」

のだめは快感のあまり天井へと顔をそらす。
湿った暖かい部屋にそれまで響いていた雨音から、ヌチャヌチャとやらしい水音へと変わっていった。

乳首をシャツ越しに舐められるのと、動きながら入ってきた指に、のだめはもうすでにイキそうになりながらも

センパイも・・・ホントは、あせってる・・・?

とぼんやり考えてみたりしていた。

「ずっと、こうしてほしかったんだろ?」

あえて意地悪な事を言うと、のだめは苦しくあえぎながらもイヤイヤと首を振る。
だが、千秋に遊ばれているのだめ乳首は、同意するように口の中でピンッと尖った。
それに応えるように、千秋は片手でシャツのボタンをはずしにかかった。

ボタンを全てはずすと、シャツの間から甘い香りと共に胸が零れて、千秋は息を呑んだ。
青すじが見えるほど大きく張りつめた胸の上で、千秋の舌でさらに敏感になった赤い乳首が
舐めてほしいと小さくふるえている。
のだめから立ちのぼる甘い香りに促されるように、もどかし気に自分の服を脱ぎ
のだめを押し倒した千秋は、夢中になって胸を揉み、乳首を口に含んだ。
千秋の急な激しい愛撫に、体が敏感になってるのだめは、痛みにきゅっと眉を寄せる。

「いたぃ・・まって、センパイ・・・あ・・ベッドに・・・」
「・・・だめだ、待てねーよ。」

中指を秘所でうごめかされ、親指でその上の芽をいじくられると、いつもより感じやすいのだめは
快感にひくつき、いつもより多くの愛液をどろりと出し、千秋の手を濡らす。

「あ・・・も・・イっちゃう・・うぅ。」
「・・・もう、イっちゃうのか?」

泣きそうな顔であえぐのだめを見ている千秋は、熱くなる本能を抑えるように冷たく言い放つ。
淫らに指を動かしながら、千秋はのだめの耳を嬲るようにささやいた。

「欲しいんだろ?俺が。」
「っ!・・・あ・・・。」
「言えよ・・・ほら」

千秋は乳首から舌を離し、秘所の中で動かしていた指を抜いてしまった。
かわりに濡れた手を乳首に持っていき、乳首を愛液でヌルヌルとこする。のだめは秘所が刺激を求めきゅっとしまり
愛液がしぼり出されたのを感じて、乳首へのいたずらをやめない千秋を見上げた。

センパイ・・・顔に<挿れたい>って書いてある・・・

のだめは目を閉じ、千秋の汗の匂いを深く吸いこみ、千秋の少しはやい呼吸を聞く。
それは、のだめの大好きな匂いと音。千秋が自分に感じてくれている証。

のだめは目をあけ、濡れて揺れる瞳を千秋に向け、粟立つほど色っぽい声で言った

「ちょうだい・・・しんいちくん。」

同時にのだめの手が千秋のパンツに伸び、パンパンに堅くなっている千秋をきゅっと握った
千秋の理性は、かけらも残さずふっ飛んでいった。

ゴムを着けた千秋が、のだめの下着を荒々しく剥ぎ取り、間もおかずに入ってゆくと
のだめの秘所からはゴボゴボと愛液が溢れ出し、着ているシャツの裾をびっしょりにした。

「んあっ!ああっ!」

全身を貫かれるような感覚に、のだめの体は大きくのけぞる。
千秋はのだめの腰を持ち、その体をグッと引き寄せた。

すげ・・・熱くて・・・ちぎれそうだ・・。

突き上げを始めると、のだめのひたいの汗が増えてゆく。

「ひ、あ、あ、あん、んっ」

演奏旅行の間、密かに待ち望んでいたこの瞬間を
千秋はきつく目を閉じて味わっていた。

汗でしっとりと湿ったのだめの胸を揉みしだきながら、千秋は突き上げを徐々に速めてゆく。
そのたびに、のだめの体から匂い立つ甘い香りが強くなって、千秋の脳をじりじりと熱してゆく。

まぎれもなく自分を狂わすその匂いを、目を閉じまま千秋は深く吸い込んだ。

「すげー、いい、匂い、おかしく、なりそうだ。」
「あ、そんな、こと、あ、あん、ああ。」

ゆっくり目を開けてみれば、突き上げる自分の下にいるのだめが見えた。
頬を赤く染め、何かに耐えるように顔を背け、ギュッと目を閉じている。

お前にもっと、もっと、俺の匂いをつけてやる・・・

千秋はのだめを抱き起こし、両手で抱えこんだ。
起こされた事で、突き上げる千秋自身が奥まで届き、肌とこすれる秘所の芽がのだめをさらに狂わせた。

「ひあっ!ああ、も、イく、イっちゃう、うう、うん。」

千秋の汗と自分の汗に濡れたのだめの体からは、むせかえるように甘く湿った官能の香りが立ちのぼり
その匂いに狂ったように、千秋はのだめを激しく突き上げる。

「しん、いち、くん、も、だめ、い、イっちゃう」
「俺も、イきそうだ、めぐみ・・・」

やがて、のだめの強烈な締めつけを受け、大量の愛液が自身にかかった感触で
千秋の背すじがぞくりと震えた。もう一度、その香りを深く吸い込んむ。

「あ、あう、ああ!」
「くっ・・・ぅああ!」

千秋は濡れてヌルヌルするのだめをかき抱き、力をこめて精を解き放った。

雨はまだふりやまない。
薄暗くなった部屋は、暖かい湿気でしっとりとよどんでいる。
2人はハアハアと息をきらし、抱き合いながら横たわっていた。

部屋に響く雨音が、2人をけだるく包んでいる。意識を先に取り戻したのは千秋だった。
今さらのように雨の音に気づいて、ぼんやりと窓に目を向けると、水滴が窓を濡らし、筋を作って落ちてゆくのが見えた。

視線を元に戻すと、のだめが自分の腕の中でまだ少し肩を揺らしながら、ゆっくりとこちらを見上げた。
眠たそうに、でもしっかりと自分をみつめ微笑む、澄んだ大きな瞳。
千秋は改めてのだめの体のラインを指でなぞった。

やせたよな・・・しばらく見ないうちに・・。

くすぐったそうに身をわずかによじるのだめを見て、千秋は胸がつまった。
だが胸の乳首が千秋に触れた時、千秋はもう別の事を考えていた。立ち上がって、ゆっくりとした足どりでバスルームに入ってゆく。
のだめはそれを見送ると、体を仰向けにして、シャツで前を覆った。

はうー・・・気持ちよかった・・・

千秋がシャワーを浴びてるのかと思うと、自分も浴びたかったが、余韻が強くてまだ起きられない。
思い出したようにシャツの裾がべっとり濡れているのを感じて、のだめは赤くなりながら顔をちょっとしかめた。
と千秋が戻ってきた。

「・・・風呂、入るぞ」
「・・・一緒に?」
「いっしょに。」

それは弟2ラウンドを意味する事をのだめは知っている。
求められる喜びを隠して、のだめはほっぺをプウッとふくらまし、口を尖らせた。

「えー?のだめおなかいっぱいで起きれませーん」
「・・・じゃ、起こしてやる。」
「ぎゃ!ちょ!センパイ!」

千秋にかかえ上げられたのだめが、動くたびに、シャツの隙間から濡れた乳首がちらちらと覗く

「言ったろ、まだまだこれからだって」そう言って千秋はニンマリした。

・・・言ってないデス・・・

のだめは思ったが口には出さず、このかっこカワイイ千秋の首に腕を絡め、キスをした。

静かになったリビングに響いていた雨音も、だんだん小さくなってゆく。






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