千秋真一×野田恵
![]() 「センパイ…」 シーツにくるまり、ふたり裸でまどろんでいると、 のだめが千秋の胸に抱かれながら呟いた。 「どうしてセンパイは、のだめをこんなに気持ち良くしてくれることができるんですか?」 「えっ…(赤面)」 「どうしてのだめの、いちばん気持ちいいところがわかるんですか?」 「い、いや…それは…オレも気持ちいいし…(さらに赤面)」 「のだめ、知りたくて一度自分で試してみたんですけど、 センパイがしてくれるようには気持ち良くならないんです」 「は…じ、自分で…?」 思わず千秋は、自分の胸元からのだめを離し、その顔を凝視してしまった。 「ハイ。センパイじゃなきゃ、気持ち良くなれないんです」 「そ、それは…」 突然ののだめの暴言に一瞬唖然とした千秋だが、ふとある考えが思いつく。 「じゃ、見せてみろよ。お前が自分でしてるところ」 「はぁ?!み、見せる?!」 今度はのだめが赤面する。 ここまできてようやく、自分がとんでもない暴言を吐いていたことに気づいた。 「教えてやるよ…気持ち良くなる方法」 慌てて背を向けてしまったのだめを、背後から抱き寄せ、 耳元で囁きながら、のだめの手を取る。 「まずは…胸か?お前、乳首いじられるの好きだろ?」 のだめの手をその大きな乳房へ運び、千秋も手を重ねてゆっくりと揉ませる。 「ほら。すぐに乳首固くなった…」 その固くなった乳首に指を導き、つまませる。 さらに、指ではじき、またつまみ…いつしか千秋が導かなくとも、 のだめの手は自らの胸をひたすらに弄んでいた。 口元からは熱い吐息が洩れはじめている。 更に千秋は、首筋に唇を這わしながら、のだめの右手を取り、 胸から腹をなめらかに滑らせ、そっと茂みに近づけていく。 「こっちは?こっちも自分でいじるんだろ?」 乳房を嬲ることに一心不乱になっていたのだめの手が止まる。 怯えたように上目遣いに千秋を見上げるのだめに、ニヤリと笑ってさらに続ける。 「ほら。自分で気持ち良くなりたいんだろ?」 怯む手をかまわずに繁みに這わせ、中指を重ね、そっと縦に動かす。 「まだまだこんなもんじゃないよな。ほら…もっと奥はどうなってる?」 ためらうのだめの手をそのまま奥へと進めると、 その手越しにもすっかり潤みきっているのがわかった。 「もうこんなに濡れて。やらしいな。まだ胸だけなのに、感じてる?」 力なく手を這わすのだめを後ろから抱え座らせると、脚を開かせ、 その中心部にふたたび手を導く。 「ほら。わかるだろ?濡れてるの。もっと奥まで指を入れてごらん」 躊躇いながらも頷くのだめの手を離すと、 のだめは自らその長い中指を、ゆっくりと奥へと進めた。 潤んだ襞はするりと指を受け入れる。 脚が閉じてしまわないように膝を押さえながら、千秋は肩越しにのぞき込む。 「そう、ゆっくりと。最初は縦に動かしてみて。固い粒があるの、わかる?」 怖々と手を動かし、のだめはこくりと頷く。 「それがクリトリス。ここにキスすると、すぐにイっちゃうよな、お前」 いやいやをするように首を振りながらも、のだめの手は止まらない。 「そう、そこを中心に…ゆっくりとかきまわすようにしてごらん」 のだめが千秋に言われるがままに手を動かし続けると、 水音が次第に大きく聞こえてきて、シーツには徐々に染みが広がっていく。 「だいぶ濡れてきたね。ちょっとチェックしてみようか」 千秋は溢れ出た蜜をさっと指ですくい取り、その指をのだめの口に含ませる。 「これが、お前の味」 「んっ…」 のだめも思いがけぬ千秋の行動に一瞬怯むが、口内を蹂躙する指に舌を絡ませる。 「次は、ゆっくり指を入れてみようか。そう、そのまま…」 言われるがままに襞の奥へと指を進める。 「ゆっくり出し入れしてごらん」 淫らな水音をたてながら、指が出入りする。 千秋の指を含んだままののだめの口から、吐息が漏れる。 千秋にもたれ、左手は相変わらず乳房を嬲り続ける。 脚は、もう押さえていなくとも力なく開かれて、自らの手を受け入れている。 「もう1本…指、入れてみようか。人さし指も」 耳元で囁かれる指示は、まるで催眠術のように、のだめを動かす。 「めぐみ…いやらしいな…オレがいないときは、いつもこんなことしてるの?」 「してません…い、一度だけ…です…」 「嘘。こんなに濡れて…気持ち良くなってるじゃん」 口に含んだままだった手を出し、もう一度溢れ出た蜜をすくって今度は千秋が口に含む。 「ち、違うんデス…センパイが…してくれるみたいには…ぁ…」 必死に千秋に応戦しながらも、指の動きは止まらない。 「し、しんいちくん…もうダメです…お願いしマス…」 やっとの思いで言葉にすると、あとはただ首を振り続ける。 「なにがダメ?何をお願い?ちゃんと言わなきゃわからない」 止まらぬ自分の手にひたすら悶え続けるのだめに、さらに追い討ちをかける。 「お願いします…入れてください!しんいちくんの入れてください! のだめのこと、気持ち良くしてください!」 「もう充分気持ちよさそうだけど?それでもオレがほしいの?」 「しんいちくんじゃなきゃダメなんです!」 「そ。じゃ、どうぞ」 千秋は仰向けに寝ると、のだめを腹の上に乗せた。 「入れていいよ。入れて、好きに動いてごらん」 「好きに…」 戸惑いつつも、のだめは目の前の快感を求め、千秋自身をゆっくりと自分の中に埋めていく。 根元まで完全に入ると、子宮の入り口が刺激されるかのような、鋭い快感がのだめを襲った。 繋いだ両手に力が入る。 腰が、いちばん感じる部分を求めて勝手に動き出す。 始めはゆっくりさぐるように。 やがて激しさを増し。 「そう動くと気持ちいい?」 自身もその締めつけにと刺激に耐えながら、冷静さを装って 無我夢中で腰を動かし続けるのだめに問うが、 のだめはひたすらに首を振り、声にならない声が返ってくるだけだ。 「そのまま…クリトリスを触って。もっと気持ち良くなれるから…」 のだめは言われたままに手を繋がった部分に這わせ、 もっとも敏感な部分を指が捉えると、千秋への締めつけも一層強まった。 「ん…やぁぁ…」 のだめの身体から力が抜け、折れて千秋に重なってくる。 「イった?じゃ、オレも気持ち良くならないとな…」 力ないのだめの身体を抱え、今度は千秋が上から重なる。 のだめの膝を折り、深く突き上げると、のだめの身体がびくりと反応した。 眼下に見えるのだめの白いふくらみをつかみ、激しくもみしだく。 突然の刺激に戸惑いながら喘ぐのだめに構わず突き上げを繰り返し、絶頂へと向かう。 水っぽい摩擦音と、肌と肌が叩きあう音が勢いを増し、さらなる興奮が起る。 「し、しんいちくん…のだめもう…また…」 「うん…」 のだめの叫ぶ声を合図にするかのように、千秋も果てた。 「やっぱりしんいちくんじゃなきゃダメです…」 つながりを解かず、千秋の下になったままののだめが、耳元でささやいた。 「オレも。めぐみがいなきゃダメ」 「やっぱりひとりより、ふたりですね」 そう言って見つめあうと、どちらからともなく唇を重ねた。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |