My lovely jimmy
千秋真一×野田恵


それは、ある夜のセックスの最中のことだった。

「せん、ぱい……あの……あっ」
「何……?」
「お願いが……のだめ、先輩の……あの……」
「なんだよ……」
「先輩の、いってるところ……見て、見たい…ん、です…あぅん……」
「……見てるだろ……?……いつも……」

オレはのだめがちゃんといったのを確認したいから、いくタイミングは少しのだめより遅い。
快感にぼんやりとしたのだめに見つめられながら……。
ということが多いから、その時の顔はもう何度も見られているはずで。

「そ、じゃ、なくてぇ」
「はあ……?」
「……るとこ、見たい……」
「え?……聞こえない」
「…るところ……先輩の、お……お……」
「……何?……はっきり……」
「せ、先輩の……お、おちんちんから、出るとこ、って……や、やあぁあん」
「……自分で言って照れるなよ……バカ……」
「やあん……ゴメンナサイ……」

のだめは顔を真っ赤にして、目をオレから逸らして顔を手で覆ってしまった。
こちらも少し驚いて、思わず腰の動きが止まった。

行為の一環として、口でオレを愛撫すること……フェラチオを覚えたのだめだけれど。
そのままのだめの口の中で果てるのも、また別の所、顔とか胸にかけるのもオレとしては少々抵抗があってしていない。
やっぱり、いく時はのだめの中が一番、いいし……。
だから、必ずゴムを付ける自分としては、いつものだめの中で絶頂を迎えている。
なるほど、確かにオレのそういう所をのだめは目にしたことがない。

オレはのだめの腰を掴み、勢いづけて抽送を繰り返した。

「や……! あっ、先輩、激し……っ」
「そーいう、いやらしいこと言うやつにはお仕置き……」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」

出し入れがされる度、可愛らしい唇から小刻みに嬌声が漏れる。
快楽に身悶えして彷徨った手がシーツをつかみあげ、よじった体のふくよかな乳房がふるふると大きく揺れる。

「やっ……!! っあ!! いっちゃう……!!」
「……いっちゃえよ……ここ、いいんだろ……? ほら……!!」

親指を伸ばして尖ったクリトリスを撫でると、のだめは体をびくりと跳ねさせた。
その行為にさらに感じたのか、愛液が溢れるように滴るのがわかる。
より大きくなっていく水音。ぐちゃぐちゃと、部屋に響き渡る。

「聞こえる? すげー音してる」
「いやっ、いやぁ……言わないで……」
「こんないっぱい、濡らして……いやらしいな、のだめ」

そのまま指の腹で押し込むように刺激すると、オレをくわえ込んだのだめのあそこは、絡みつくように絞り上げてくる。

「ほんとに……あ、ああ!!……いっちゃ──────────!!!!」

最奥に向けて強く強く打ち付けると、のだめは全身を痙攣させてのけぞり、高みへと登りつめた。
オレはいきそうになるのを我慢しながら、のだめの快感をより強くさせるため、膣壁を抉るように擦りあげた。


********************

「はあ……はぅん……はぁ…………」

絶頂の余韻に体をくねらせて、のだめは甘い吐息を吐き続けている。
荒い息に、ピンク色に染まった体が上下して、胸の谷間には玉のような汗が噴き出していた。

「のだめ……」
「……は……い…………?」
「見たい?」
「……え…………?」
「……オレがいくところ……見たい?」
「……はい。見たい、デス……」
「じゃ、見せてやる」

張りつめたままの自分自身を、未だ震えるのだめのそこから抜くと、ゴムを取り去った。
のだめは肘をついて体を起こし、天を仰いで臍に付きそうなまでのオレのペニスを注視している。

「あ、やん……」

のだめの秘部に触れ、溢れた雫を指先ですくい取ると、自分自身にそれを塗り込めた。
そして、そのぬるみを利用して自分で擦りあげていく。

「……のだめも、触っていいですか?」
「ん……触って……」

のだめは遠慮がちに、括れや先の方に指先を這わせてきた。

「ぴくぴく……してます……」
「うん……腹の上に出すけど、いい?」
「……はい。……いっぱい、出して……」
「あ、いきそ……」

オレは亀頭に這わされていたのだめの指先をつかむと、自分の指に添えて幹を擦りたてさせた。
既にのだめの中で十分に高まっていたオレは、もう我慢も限界で…………。

「のだめに、いっぱい……かけてください……」

そんなことを囁かれて、オレは─────

「うっ、あ!! ……っっあ!!」

こんな、すぐに、欲望をいっぱいに爆発させた。

「わ!! ……ふわぉ……」

勢い良く吹き出した精液はのだめの白い腹に飛び散り、その末端はのだめの乳房にまでかかった。

「……っ、……っ、……はああぁ……っ」
「しゅごい……わぁ……また、出た」

二度、三度と吹き出したオレの恥ずかしい滴りは、のだめの臍に小さな泉を作って。
こんなに……全く、恥ずかしい……。

「……ふー…………」
「いっぱいです……真一くんのエッチな液……たくさん……」
「……恥ずかしいこと言うな」
「こんなに飛ぶんですね、びっくりデス……」

乳房にかかったそれを拭おうとするのだめを制止して、オレはサイドテーブルからティッシュを取った。

「ごめん、汚して」

そう言うと、のだめは首を横に振った。

「おもしろかったデス」

おもしろかったって……。
オレはのだめの体にかかった自分の精液を拭い去り、その後で新しいティッシュでのだめのそこを拭いてやった。
その間も、のだめの視線はオレのあそこに集中している。

「あんま、見んな……」
「あ、待って。……のだめが拭き拭きします」

自分自身の後始末をしようとティッシュで隠したオレに、のだめは嬉々として手を伸ばした。

「やめろって……」
「いいんデス。見せてくれた、お返しデス」

のだめは楽しそうにオレのペニスに手を添えて、ティッシュを動かしていく。

「おもしろいですね、男の人って……あんなに大きかったのに、もうこんな小さく縮んでるし……」
「……おまえって、よく、そーいう恥ずかしいこと臆面もなく言えるよな」
「えー? だって、なんか……おっきくなったり、小さくなったり、ぴくぴくしたり、どくどくしたり……」
「…………」
「可愛いですネ、おちんちんって♪」
「はあ……可愛い……」

可愛い……のか、オレの、これ……。
その響き、ちょっと複雑だぞ…………。

「はい、俄然興味が沸いてきました!! ……むきゃっ♪」

やっぱり、見せなきゃよかった……オレは激しく後悔した。


─────その後、散々いじくられて、恥ずかしくも反応して、2回目に突入した。

********************

また見たい、とのだめは言ったけど、もう絶対見せないことにした。
けちけち、とうるさいから、どーしても見たかったらフェラチオだけでオレをいかせてみろ、と言うと……。
イヤな方向に火を付けてしまったらしく、翌日からネットに張り付いてなにやら学んでいる様子。

─────こんないやらしい変態女。
あきれると同時に、ちょっと楽しみだったりして……オレもオレだ、と苦笑するほかにない。

まあ、今のところは、オレはまだのだめに負けていない。






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