うぇるかむ・へんたいのもり
千秋真一×野田恵


何だ?
なんだかとても…いい気持ち……。
ああ…ここは中学校のプールで、夢、見てるんだ…オレ…。

遠く校舎の方からピアノの音が聞える。

……ラフマニノフ……。

夕日が水面をオレンジに染め、ゆれゆらと揺れる。
千秋は大の字になって浮かんだ。
きもちイイ…。
こんなにゆったりした気持ちは何週間ぶりだろう。
目を閉じても、瞼に落日の気配を感じる。
暫く、このまま…。

「せんぱ〜い!!」

聞き覚えのある声に反射的に目を開けて立ち上がると
肩までの茶色っぽい髪を揺らしたセーラー服の少女が走ってきた。

「……のだめ…」

なんで、セーラー服…。
ああ、昼間、のだめの昔の写真を見せてもらったからだな。
オレって案外単純……。

オレはロリコンじゃねぇ…ロリコンじゃねぇけど…ちくしょー!カワイイじゃねえか!のだめのクセに!!!
のだめは飛び込み台の上にぴょこんと元気に跳び乗って千秋に無邪気に手を振る。
その時、短めのスカートが風にふんわり吹かれ、水色の下着が見えた。
千秋は少し顔を赤くして俯いた。
なんで、なんで、なんで、ひもパンなんだ…。
オレの妄想って一体…。

クロウサギがバックで飛び跳ねる。
後ろの横断幕にはピンクで「うぇるかむ・へんたいのもり・しんいちくん!」の文字が。

……ヤメテクレーー!!

気がつくとプールの周りはいつの間にか校舎ではなく森になっている。
オレ、もしかして変態の森にいるのか?いいのか?オレ?

「先輩一人だけでプール入ってズルいですよー!のだめも入っていいデスかーー?」
「って、お前水着着てないだ……」

ザブーーーンーーーーー!!

言い終わらないうちにのだめは千秋目がけて
勢い良く服のまま飛び込んだ。

「ナイス☆キャッチ…デス、しんいち君…」

そう言いながら両腕を千秋の首にかけて耳のすぐ下あたりに頬を寄せた。

「バカヤロー!びっくりするじゃねーか!!」

密着した上半身からじんわり熱が伝わって来る。

「のだめ、おまえ胸小さくなった?」
「発展途上中デス…高校一年ですからー。でも、これ、夢だから大きくできマスよ?
大きくしますか?」
「ん……そのままでいい………」

言いながらセーラーの赤いスカーフの結び目を解く。
もう片方の手は太もものあたりをゆっくり上下している。

「今日のしんいち君、とてもエッチデス…」
「おまえの今のカッコの方が…どう考えてもやらしいだろ?」
「しんいち君の願望ですよ?」

のだめは楽しそうにくすくす笑った。

「…………」

腕の中で笑う少女は確かにのだめだが、やはりどこか幼さの残る面差しをしている。
ふっくらした頬がかわいらしい。
そのくせ、濡れた制服が体に貼り付いてひどく扇情的だ。
茶色っぽい髪から雫がぽたぽた落ちて千秋の胸を伝う。

「せんぱい…」
「ナニ……?」
「あ、あたってマス…先輩の、その…あの…」

夕日に染まるのだめの頬が更に赤くなる。

「ああ、そう…」
「カズオ…」
「嫌か……?」
「嫌…じゃ…ない、デス……少し…」
「少し…何?」
「こわい…デス」
「大丈夫…おまえの事…好きなだけだから…」

のだめは千秋の胸に顔を埋めた。

「…先輩……もう一回言ってもらっていいですか?」
「…絶対言わねぇ」
「ケチ…カズオ……じゃあ、キスして下さい!」

ついっと唇を突き出す。

「そのクチやめろ!!」
「え〜!」

人差し指でのだめの唇をすっと軽く横に撫でるとじっと目線を絡ませる。
合図の様に同時に二人は目を閉じた。

あたたかく柔らかな感触。何度も重ね合わせては離れる。
千秋は滑り込ませるようにのだめの唇を舌で割った。
舌と舌が絡み、息をするのも惜しむようなキスに二人は夢中で互いを貪った。
唇を離すと一本の糸が互いの間を結んだ。
目を開けるとのだめは千秋の顔をじっと見ていた。

「おま……それ、反則…」

「せんぱい…のだめちゃんと聞こえましたよ。のだめもせんぱいの事……」

潤んだ目でじっと見つめると千秋の手を取って自分の左胸のふくらみの上に置いた。

「ドキドキしてマス」
「オレも…」

千秋ものだめの手を取って自分の左胸に導く。
のだめの指が千秋の乳首を軽くはじく。

「ふふ…しんいち君の乳首…ピンク色デス…」
「バカ…のだめ…変態……」
「先輩、顔赤いですよ?」
「るせー…」
「息も乱れてマス」

解かれたスカーフがぷかぷか向こうの方に流れていった。

「…おまえのも、見せろよ」

そっと制服の上衣の裾をめくると抱きしめるようにしてブラのホックを外す。
C70……。
もどかしい手つきでブラをずらすと堪らず左の乳首に舌を這わせる。
初めは舌で押し付けるようにしたり舌先で撫でるように愛撫していった。

「はうん…せんぱい……くすぐったい…」

同時に反対の乳首を右手で攻める。

「んっ……あっ…やっ…」

思いがけない反応に千秋の下半身はますます昂る。
舌で弄んでいた乳首を唇で軽く挟むとさっきより強い反応があった。

「あっ、あっ…あんっ…」

少し苦しげに息をするのだめの頬は紅潮して口元が誘うように開いている。

……やべぇ…かわいい。

こいつにこんな感情を抱いてしまうとは…。
出会った当初は微塵も思ってもいなかった筈だ。
予感は、あったのかもしれない…。
こいつのピアノに初めて惹かれた時から。
最初は敬愛するヴィエラ先生に雰囲気が似てたから気になっただけだった。
その後もなんとなく放っとけなくて…。
今はーーー…。

『彼女に会ってから良いこと尽くしだよ』

ジャンのそんなセリフを思い出す。

千秋はのだめをプールサイドに浅く座らせるとプリーツのスカートの前を捲くりあげた。
レースの下着は水に濡れて透けて張り付いている。
腰周りで頼りなく揺れるひもを解くと、自分の肩に膝を置くようにして強張った足を開かせる。

「せ、せんぱい…そこは…あんまり見ないで下さ…」
「おまえのココ、ピンク色…」

小さな突起を鼻先で突付く。
既に硬くなったそこは熱を持ったように熱い。

「きゃっ……!」

刺激の強すぎる快感にのだめは思わず小さく声を上げる。

「のだめ、感じやすいんだ…」
「ん…っきの…復讐デ…スね…」
「おまえが悪い」
「陰湿……んんっ…好き…デス…」

どういう理屈だよ、と思いながらも好きと言われれば悪い気はしない。

執拗な舌先の動きは次第に激しく強くなっていく。
舌を離して、愛液で溢れかえったそこに指をまずは一本埋めていく。
クチュ…水の音とも違う音が指を出し入れする度に辺りに響く。

「…なぁ…聞える?」
「……ハァ…のだめの…エッチ汁の音デス…」
「おまえ…そんな恥ずかしいセリフ平気な顔で言うな…」
「のだめ…なんか…頭が……ぼうっとして…ん…」
「ん…のだめ…どうした?」
「ブラ…もう少し…ハァ…上に…ずらしてもらって…いいですか…?
乳首が擦れて…のだめ…先輩が手でシてくれるの…とブラが擦れるのとで感じすぎて…変になっちゃいそ……」

言葉を遮る様に千秋の舌がのだめの小さくほんのり色づく胸の突起に触れた。

同時に蜜でいっぱいの膣内の小さな突起を指先でソフトに撫で上げると、
のだめの体がピクンと跳ね上がった。
熱を持ったように熱いのだめの膣内から溢れた愛液が小さな水たまりを作る。

胸の上までめくり上げられたセーラー服と乱雑にずらされたブラから覗く
真っ白で柔らかな胸を上下させ、目を潤ませてハァハァと息を弾ませるのだめを見ているだけで
千秋は先走りが滲むのを感じた。

「ふぁ……し…いちく……の…だめ……溶けちゃう…あつい……」
「おまえのエッチ汁、溢れすぎて尻の方まで伝ってる…」
「しんいち君のせいデ…あっっ!あんっ!や…やぁっ…!」

のだめの膣内が千秋の指をきゅうきゅうと締め上げる。
千秋は膣内の突起を擦り続けたまま尖りきったクリトリスを親指で撫でた。
のだめの足がつった様にピンと伸びて千秋を締め上げる力が一層強くなる。

「……はぁっ…く…っ…アッ…!」

のだめの肢体はビクンビクンと小さく痙攣しており、腕に触れると過敏になった肌が素早く反応する。
目のふちにはうっすら涙が浮かんでいた。

「はぁ…はぁ……しんいち君……」

甘い余韻に体を任せながらのだめは快楽に潤んだ目で千秋を見つめた。
ひと筋の汗が胸の谷間を伝った。
そっと唇を寄せその汗を吸うと、のだめの味がした。

「今度はオレの方が気持ち良くなってもいいか?」
「しんいち君?」

千秋はそのままのだめの足を抱えたままプールサイドへ上がった。
手早く水着を脱ぐ時、摩擦で危うくイキそうになったが堪えた。
もう限界が近い。

「ふぉぉ…先輩すごく元気です」
「…いい?」

のだめは無言で頷いた。
ゆっくりと自身をのだめの膣内に埋める。
狭いのだめの中はしっとりと千秋を包み込んであたたかい。

「のだめ…のだめ…のだめ……」

堰を切った様に腰を打ち付ける千秋の切ない声が響く。
愛液と精液が混ざって互いの熱と一緒に溶け合っていく。
二人の体液が紺色のプリーツスカートを汚していく。
ぐちゅぐちゅと淫猥な音とのだめの時折漏らす声が千秋を本能の駆り立てるままに動かしていった。

「ぁあっ…あっ……んっ…しんいちく…」

のだめはやさしく千秋の髪を撫でると足を腰に絡ませた。
千秋の動きは一層激しくなった。

あ……オレ……もう……!!

目の前が真っ白になっていく………。

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「先輩♪おはよーございマス」

至近距離にいきなり元気いっぱいののだめ顔があった。
咄嗟に状況が掴めなくて千秋はつい辺りをキョロキョロと見回してみた。

あー、オレ…昨日ソファで寝てしまったのか…。
見ればタオルケットがかけてある。

「もー、先輩ちゃんとベッドで寝ないと体痛くなりますよ〜。夏だからってこんなクーラーがんがんかけてるのに
何にも掛けないで寝ちゃうなんてー。風邪ひきますよ。気をつけてくだサイ。妻からのお願いデス」

「あー、ありがと」

なんか後ろめたくて、のだめの顔が見れない。
あんな夢……。

しかも…もしかして……オレ…朝立ちしてる?
そんな千秋の事情にはお構いなしにのだめは千秋の隣にちょこんと座って顔を覗きこんで来る。

「先輩、具合でも悪いんですか?顔色悪いデスよ?」
「別に…」
「嘘デス!先輩何かのだめに隠してます!」
「うるせーーー!とにかく巣に帰れ!!」
「嫌デスーーー!まだミミズをもらってません!」
「後でカフェにでも連れてってやるから、いっぺん帰れ!」

「…分かりました……じゃあ…取り敢えずキスして下さい!」
「何が取り敢えず、だ!それに、そのクチやめろ!!」
「え〜?」

ってこの会話どっかで…。

千秋は小さく溜息を吐くと観念したように目を閉じた。






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