千秋真一×野田恵
![]() 明日から演奏会で1週間オランダへ行く。 だから今夜は二人でゆっくり過ごそう。 そう約束したのに、夕方マルレの事務所に所用で寄った時に, よくあるテオが引き起こしたトラブルに巻き込まれ 部屋に戻ったのが夜の1 1時。 部屋のドアを開けて、おそるおそるリビングへはいると 案の定、のだめは待ちくたびれた様にソファーに座ったまま すーすーと寝息を立てていた。 見たことのない新しい黒のひらひらのワンピース。 前髪もきれいに分けて、かわいい花の細工の付いたピンで留めてある。 いつも演奏会で出掛ける前は俺が外食に誘っていたので、今日もそうだろうと 思って用意をしていたんだろう。 ソファーの前のテーブルにはクラッカーの箱と食べ屑、グラスと、半分開けた赤ワイン……。 「信じらんねー……俺のとっておきのワイン。よりによってこのワイン……」 酒弱いくせに……。きっとこれは俺への嫌がらせなんだろう。 「のだめ」 赤く染まった頬を軽く指で叩いて呼びかける。 「う〜ん……なん……」 嫌そうに頬をこすったのだめは、膝を丸めて抱え込むようにして顔を隠し、 体育座りの様な格好でまた寝息を立て出す。 「おい……」 パンツが丸見え……。しかもあまり見ることのない黒の、 綺麗なレースの……。 のだめが寝ているのをいいことに、目がそこに釘付けになる。 痴漢じゃあるまいし、最低だ、と思いつつも よからぬ感情が沸き上がってくる。 もう時間もない。明日は早朝の電車移動。旅の準備もしなければいけない。 こいつを起こして酔いを覚ましたり、言い訳したりする時間なんて…… と、さらに冷静によからぬ方向へ心が動きだす。 ……………… そこに感じる違和感を、何度も手で払いのけようとしたのに、 刺激はさらに強くなって、頑張って重い瞼を開けると やっぱりそこには先輩がいて……。 「いや あ……」 開かれた自分の足の間に、先輩の手が挟まれていて その指はすでにわたしの中に入って蠢いている。 意識が朦朧としていて、身体の感覚が鈍いけれど それはとても気持ちよくて……。 先輩がわたしの服の胸の前ボタンを片手で器用に外していくのを 黙って見ている。 ブラの布を下にずらし、露わになった乳房を片手で揉みしだいて、 少し乱暴にぎゅっと掴んで突き出させた乳首を ちろちろと舐めたり、転がしたり……吸ったりしている。 「は…あ……」 わたしが甘い吐息を漏らして、先輩を上から薄目で見ているのを 確認した先輩は少し笑って、胸から下の方へ頭をずらし 足の間へ入っていく。 先輩はすでにそこに入り込んでいる指を、さらに奥に押し込みながら クリトリスにねっとりと舌を絡ませてくる。 「ああ……は あ……はああ」 わたしはその快感に、足を大きく開いてよがっている自分の姿を とても恥ずかしいと思いながら、酔っているのをいいことに さらに大胆に……腰を浮かせて……。先輩の舌と指を受け入れてる。 「のだめ……すご……」 ぐちゃぐちゃに濡れそぼったそこから先輩が指を抜いて、 ズボンを手早く下ろすと、いつの間にか用意されていたゴムを 大きく猛立ったペニスに付けた。 そして開いたままのわたしの足の間に、立て膝の体勢で入り込み、 先端をそこにあてがって、くちゅくちゅと擦りつけたあと…… 一気に奥へ挿入してきた。 「はああん……!ああっ……。はああん……!」 のだめの声はいつもと違って、淫ら……というか 発情期の雌猫みたいに本能的に聞こえる。 酔っているときのこいつって、そういえば初めてかも。 酔っていると俺もそうだけど……そこも鈍くなっているようで いつもみたいにすぐにはイカないし、締め付けもそれほどきつくない。 それでも快感は得られているようで、新しいワンピースの裾は溢れた体液でシミを作り、 足もこんなに開いて……、ゆっくりだけど、腰振ってるし……。 「のだめ、見える?」 俺はソファーに後ろのめりに座っているのだめの背中に手を回し、 のだめを前かがみにさせ、自分たちの結合部が見える体勢にする。 俺のものがゆっくりと、出たり入ったりするのを のだめは朦朧とした表情で見つめている。 奥まで入れて、腰を回すように中をかき混ぜると ぐちゃぐちゃと卑猥な水音が静かな部屋に響きわたる。 腰の動きはそのままで、ブラからはみ出した両乳首を摘んで 上下、左右に引っ張り弄ぶと、豊かな膨らみが波を打つように揺れる。 「はああん……や……真一く…ん。のだめ、もう……」 頬を真っ赤に染めてあえぐのだめに口づけ、激しく舌を絡ませる。 「ああー……!!だめ……いっ……!!!」 のだめは鈍く身体を震わせ、ビクビクと太腿を痙攣させると ぐったりと後ろの背もたれに倒れ込んだ。 すっかり果ててしまい、動かないのだめに身体を重ねたまま、 のだめの奥の、当たる部分に自身を擦りつけているうちに、俺も 何かがはじけそうな快感に全身が包まれていくのを感じる。 あ、俺も、もう……。 のだめの膝裏手を掛けて、尻を高い位置に持ち上げると、 上から覆い被さるようにして俺は激しく中を突いた。 「のだめっ……はあ…のだめ……、ああっ……!!」 ……………… 朝……? 少し開いたカーテンの隙間から入る日の光が顔に当たり、 のだめが目を開けると……そこはベッドの中で。 「……あ!」 慌てて後ろを振り返ると、ベッドの横にはいつもいるはずの彼の姿はなく、 部屋を見渡すと、彼らしくもなく脱いだ服がベッドの端に散らかっていて 慌てて出て行った様な形跡だけが残っていた。 ふと自分を見ると、裸で……先輩の大きなシャツだけが無骨に 着せられている。 「昨日の……夢じゃなかったんだ」 思い返して赤面する。 酔っていたとはいえ、あんなに淫らな格好で、よがって。 先輩も……非道い。寝ている私にあんなこと……。 でも……すごく気持ちよくて。 ますます赤面してきた。 ベッドから降りて、水を飲もうとキッチンへいくと、 テーブルの上にメモ書きが置いてあった。 「昨日は遅くなって悪かった。 それからごちそうさま。 一週間後にまた。 真一」 ごちそうさまって、昨日は何も食べてないのに……って…… むきゃ〜!! のだめは赤面しつつ、昨夜、何も食べさせたもらえなかった 恨みをまた思い出した。 ……まあ、いいですけど。のだめもお腹一杯になりマシたし。 また会えるまで一週間。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |