DVDに誘われリレー
千秋真一×野田恵


あの激しい二夜から2週間くらいが経った日のこと――


「のだめ、見せたいもんあるからちょっと来い」

のだめは千秋の部屋に呼ばれて、その言葉に胸を躍らせていた。

(今日のご飯はいつもより豪華なんでショーか・・・それともいよいよプロポーズデスか!?ムキャー!)

妄想が膨らみ、顔を赤くするのだめ。期待でいっぱいの中、ゆっくりとドアを開ける。

・・・しかしドアの前に、指輪を持っているはずの千秋はいない。
テーブルの上にはワインもオマール海老もない。
のだめの頭の中で進んでいた結婚式は新郎不在で幕を閉じた。

「・・・先輩、プロポーズは・・・・・・・・・」

千秋はその言葉をわざとか聞こえていないのか、無視してテレビの前で作業を続ける。

「あの、千秋先輩、のだめに見せたいものって・・・」

「こないだ録画したDVD。お前、見たいって言ってたし」

のだめは何もサプライズがないことを改めて認識すると、
がっくりとしてそのまま千秋の横へ座った。
千秋は大量のラベルのないディスクを広げて一枚一枚プレイヤーに入れては出しを繰り返していた。

「整頓しなくちゃだめデスよ、しんいちくん」

「お前があの時散らかしたからだ!!!」

画面を見たまま、もう手元もいちいち見ないで、手に取ったDVDをトレイに載せる。
プレイヤーに「LOADING」の文字が点滅し、それが消えて「PLAY l>」に変わった瞬間、
2人の目にとんでもないものが飛び込んできた。


『あぁんっ!あん、いやっ、んあぁっ!!』

男に弄ばれて激しく喘ぐ女・・・・・・・・・・・・・・


「・・・・・・・先輩・・・のだめに見せたかったものって、これデスか?」

「ちがう!これは峰がふざけて送ってきたもので・・・。」

千秋はあわてて停止ボタンを探す。

「先輩待って!のだめ、これが観たいデス。そのままにしてくだサイ。」
「え・・・。」

のだめは千秋からリモコンを奪い、握り締めた。

そのDVDのタイトルは、あの、『裏物大全集!マンネリ解消スペシャル』 だった。
その内容は、マンネリ解消というだけあって、とても過激な内容で、
たまに有料エロサイトを覗くのだめにも目新しい物だった。

実はそのころ一番焦りまわってたのが日本の峰だったのだ。

千秋宛に送ったのは本当はアブナイDVDのつもりではなかった。いきさつはこう。

その2週間前、ライジング・スター・オーケストラの何回かのステージとその録画が出来
峰は一生懸命DVDの制作とダビングに励んでいた。
6枚入り4セットを4つの箱にいれて。うん、これを清良ちゃんと、黒木君と、千秋クン、菊地君に送ろう。
すでに「残暑見舞い!!後から今までのオケのステージのDVDが出来たから、それを送るぜ!!」と手紙を書いて送ったのが8月。

実はもひとつ1セット、6枚入りDVDがあったのだが、これはオケのDVDでなくて
別・・・つまり裏過激系ビデオ6枚(通称裏DVD)セット、これも箱にいれた。
これは菊池のリクエストがあったから。
菊地にはライジングスターオケの1セットと裏ビデオ1セットの2セットを箱入りにして荷造り
清良や黒木や千秋はライジングスターオケの1セットだけにして、とマメに作っていた。
そして航空便で送ったのが9月。

数日後、峰パパから

「をい、ボストンの菊地君から国際電話だぞ」

菊池「峰、サンキュ。だけどライジングスターオケのセットが2つ入ってた、また裏ビデオ送れよ」
峰「へ?」

確か菊地にはライジングスターオケの1セット(1箱)と裏DVD集1セット(1箱)を送ったはず・・・・
ということは「黒木、千秋、清良のだれかにあの裏過激系の6枚入りの箱が・・・?」

ま、ま、まさか清良のところ??!!

その日のうちに

「パリの黒木です。ありがとう、峰君。オケのDVD堪能させてもらったよ。みんな上手くなってたね。
松田さんの指揮も決まってるし。」
「をい、くろきん、お前に送ったDVDはオケのステージ風景だけか?」
「そうだよ」

ということは消去法で、くろきんに1つ、菊地に2つ、ライジングスターオケのセットが
いって・・・
4セット作ってる、すでに3セットは菊地と黒木。となると・・

千秋か清良にどちらかはライジングスターオケ。どっちかに裏DVDがいってる可能性高い。ってことは・・
千秋からは何も連絡なし。
もし清良に送ってたセットが裏系DVDだったとしたら・・・

正直に間違えたことを告白すべし。峰パパに言われ、峰はベルリンの清良に電話した。

「をい、キヨラ。お前もうDVD見たか?」
「え?あれってライジングスターオケのDVDでなかったの?龍が前送ってくれるって手紙くれたから
信用しきっちゃったわよ」
「じゃ、見て確認したのだろ」
「ううん?だって学校で開けたら、ちゃんと箱詰めDVDだったから。嬉しくてレッスン中にあけてみたの。
これってライジングスターオケのコンサートのDVDだとカイ・ドゥーン師匠に話すと、それはいい。すばらしいからと貸してくれと
いわれたから貸したのよ!!」
「何だって。お前、中身確かめたか?」
「ううん、龍を信頼してたから全然」
「をい、師匠から取り戻せ!!」
「あら、だって師匠は演奏会の合間にみなで鑑賞するからと演奏旅行に持っていってしまったわよ!!」
「何だって!!じゃあ、お前何も中身をみなかったのか!!」
「うん、だってあれってライジングスターオケのコンサート風景でしょ。師匠からさっき電話で
キヨラ。弦楽四重奏団のみんなと夜、堪能してるよ。とてもいいものだね。またやろう。って」
・・・またやろうって?堪能って?裏系DVDだったら?
「ねえ。龍。あれってオケのステージだけでしょ」
「師匠。ほかにいわなかったか?オーケストラ以外のことは」
「ううん、なーんにも。中身が濃いとかは言ってたけど」

(当然先生たちはオーケストラの実力と中身と、いいものという賛辞なんですが裏系と勘違いしてる峰にとっては・・・)


かくなる上は千秋に連絡すべきか。しかし千秋からは一向に連絡がとれない。
というかなぜか千秋には「怖くて」国際電話できない龍。
千秋にも「今度ライジングスターオケのステージのDVD送るよ」と前もって手紙を入れていたが。

キヨラのところにいったのが裏過激系だったとしたら?ドゥーン先生一向がそれを見て楽しんでるとしたら。
・・・・キヨラ、怒るなよ・・・

でもところでなんだあ?「またやろうって?」

そんな峰の心配など知る由もなく、千秋とのだめは菊池に送られるはずのDVDを鑑賞していた。


『はぁぁん!はぁっ、もっとぉ!ソコぐりぐりしてぇ!』


「ほわぉ〜…ぐりぐり…」

画面の女優から次々と飛び出すひわいな言葉に圧倒されるのだめ。裏モノなだけに、モザイクなど全く施されていないその部分。
自分と同じような形をしているのに、全く別なものが映っているような感覚。
だからこそ画面の中の女優は、すごく気持ちよさそうで――…



「…なに考えてやがる」

隣で呆れながら見ていた千秋が見透かしたかのように言い放った。

「べっ、別にのだめはっ…こ、こんなことしてみたいなんて言ってマセン!」


(したいのかよ…)


はぁ…とひとつ溜め息をついた千秋は、視線を再度画面に戻した。
が、そこではまさにアナルがアップで映し出され、男の人指し指が第一関節まで飲み込まれている場面だった。

ゆっ…くりと指が飲み込まれ、同時に『はぁ…ん』と声が漏れる。
指先が入ったところで、今度はその指をちゅぽちゅぽと出し入れしている。


『はぁっ…そんなとこ…ぁ…いじめちゃいや…』


女優の声が流れた瞬間、千秋は下半身に堪えがたい痛みを感じた。
見ると、自分自身がはち切れんばかりに膨張しているのがわかる。

前夜ののだめとの営みが思い出された。
不覚にものだめより自分がのせられてしまっていることに気付く。


(くそ…今更仕方ねぇ…)

「なぁ、のだめ」

食い入るようにして画面を見つめるのだめに話しかけた。

するとのだめは画面に視線を留めたまま言った。

「・・・のだめ、今日はいつもより変・・・デス。いつもより・・・」

「したい?」

確かにのだめはいつもと違っていた。
普段ならしたいかなんて聞くと目をそらして恥ずかしがるのに・・・
今日は――


のだめが画面から視線を千秋に向ける。
その表情は恍惚としていて、でも躊躇いのない目で答えた。

「ハイ」


その返事を合図とばかりに千秋はのだめの腰を引き寄せて口づけた。
舌が絡み合い、くちゅくちゅと音が部屋に響く。
獣のように2人はお互いを求め、熱くなった片手を重ねて強く握り締める。

千秋は自分のひざに跨って、向かい合うように座るのだめのワンピースの裾から
手を入れて、背中に指を這わせて、ホックを器用に外した。

肩からおもむろに下げられたワンピースから、のだめの豊かな胸が溢れた。
千秋は迷わずその先端を口に含み、舌で丁寧に転がす。

「はぅん・・・」

のだめから甘い吐息が漏れる。


『ぁっ…あぁんっ…はずかしっ…舐めちゃいや…!』


画面から聞こえるいやらしい声に、千秋は思わず視線がとられてしまう。
そこでは、男が舌で女優のアナルを攻めたてている最中だった。

(あー・・・ヤバイかも俺)

刺激的な映像にいやらしい声。
負けじと反り立つ自身を触発するような、目の前ののだめの乱れっぷり。

千秋はのだめの身に纏っているものを全て剥ぎとると、膝の上に座らせたままゆっくりとお尻の肉を割った。

「あ・・・あっ・・・ちょっと・・・待って、待って先輩。」

千秋の指が後ろの口を擦る様に触れてきた事に、のだめは我にかえった。
とはいえ、いつもより感じている自分自身には自覚があり、また奇妙な期待感が身体の中に同居する事に、戸惑いを覚えていた。
DVDの内容に触発されて、いつもよりいきなりなセックス開始だった。
テレビの画面を見ていたら、気が付くと股間がじんじんと熱くなり、胸の頂点にも血が集まって、千秋に振り返った時には乳首の先がこすれたような感覚さえあった。

「したい?」と聞かれ、つい「はい。」とうなずいたとたん、千秋が覆いかぶさってきて、一瞬驚いた。

心と身体がばらばらになって、頭の中がとろとろに溶けてしまうような快感に支配された。
千秋の舌が熱く、執拗に、乳首をせめたてる。
秘所は痒いような熱をもっていたが、千秋の手がそこを覆う事でなぐさめられるはずだった。
ところが今日はほんの少しそこをさわって、愛液を指になじませただけで、いつもより後ろのそこを擦ってきたのだ。

「だめっ!怖いです!や!」
「だめ?」
「さすがに・・・汚いですよ・・・はずかしいし・・・。」

千秋の膝の上でのだめは膝立ちになって指から逃れた。
両肩に手を置いて、千秋の顔を胸の間にはさんで、なだめようと試みる。
が、そのあいだにもDVDのテレビ画面はさらに過激に進行していて、のだめは千秋の頭を抱きしめながら、陶然と画像に見入っていた。

「それなら・・・俺のこれをどうにかしてくれよ・・・。」
「あ・・・先輩・・・どうしマショウ。」

見入っていた画面から目を移して、胸元の千秋を見ると、怒ったような、だが本当は照れ隠しをしている、いつもの表情をしている。
その顔の下方には、まさにそそりたった千秋自身が所在なさげに先を揺らしている。

「ご、ごめんなサイ。昨日みたいので、いデスカ?」

のだめは身体を屈ませると、千秋のモノを、大切そうに両手で包む。

「後でこっちに入らせろよ。」
「はう。」

身体を屈ませているのだめの尻を引き寄せた。
太股の間に、赤く充血した花びらが、粘液に濡れてむき出しになっていた。
すぐにも責めたててやりたい欲求をしばし抑える。
のだめは愛しい人の、その愛しい分身に、やさしく唇を這わす。
ちゅぴ、ちゅぴ、と音をさせながら、下から上へ唇で吸っていき、最後にその先端の突起を口をすべて使いほおばる。
口の中で、舌をくるくると使い、喉の一番奥まで一旦飲み込んだ。
舌で押さえつける様にして、吸う圧力を加えながらゆっくりと戻す。
昨日は、不慣れながらも一生懸命な感じのフェラチオだったが、今日は何やら繊細な技巧が加わっている。
DVD効果?

「…上手いぞ…お前。」
「ふぉんと?」
「やりながらしゃべんな。」

千秋は目の前に揺らめくのだめの丸い尻をなでると、谷間に咲くのだめの花をいじりだした。

「んあっ…。」

千秋からは表情が見えないが、のだめの口の動きが一瞬止まり、握るその手はぎゅっと力が加わった。
指を二本そろえると、尾てい骨を包むように手を進ませ、にゅるりと中に進入する。

「あむん…っ!。」
「噛むなよ?」

のだめの内部はすでにじゅぶじゅぶとなっている。内壁の無数の襞を擦りながら奥へ指をつきたてる様にして、早いピッチで出し入れを繰り返した。

「あっ、あっ、あん、ああん…。」
「おくちが留守になってるぞ。」
「だって…あうん、噛んじゃいマスうん、アン…。」

のだめはそれでも代わりに手で千秋をしごき始めた。喘ぎながらも一定のリズムで上下させる。
千秋の先走りが、ぬめりをいっそう良くさせる。

「先輩も…濡れて…マス。」
「うるせ。」

千秋は指の出し入れを繰り返しながら、空いている片腕でのだめをだきよせると身体を仰向けにひっくり返した。
のだめの内部で指が回転して、責める角度が変わる。

「はああン!」

表に返されたのだめの顔は紅潮し、驚いたような顔をして千秋を見た。
それでも片手は千秋から離さず、しごく事を続けている。
千秋は今度は内部から揉むように指をスイングさせた。

「ああん!そ、そこ!変です!あっ、あっ、あっ…。」

るつぼの中で、愛液がどんどん分泌され、出し入れの度に量が増えている。

(これはひょっとして…。)

千秋は指の出し入れのスピードを速くした。
じゅぶじゅぶじゅぶじゅぶと淫猥な水音が、テレビに負けず室内に響き渡る。

「あ…あ…あ…っ…せんぱいッ…すご…んや…あああああ!」

のだめは千秋の太股にしがみついた。
すでに千秋自身からは手を離してしまっているが、もはや額を千秋の腿に擦り付けるようにして、身体をこわばらせている。
のだめの足の指がシーツを掴み、浮き上がる。

「あああああああ!」
「出た!」

はげしく出し入れする指が、ぎゅっと内部につかまれたと思うと、ぷっと音を立てて飛沫が飛んだ。
指を抜く。

「はう、ああああ、あああん!」

少し浮き気味になったのだめの下腹がびくん、びくんと痙攣した。その度にぷっ、ぷぷっと水鉄砲の様に愛液が飛んだ。

「すげえ……。」

千秋は体を起こして、感動に震えてしまった。
興奮で頬が紅潮してしまう。

「はあ、はあ、はあ、何が?出て。スゴイんですか?」

気をイカせたばかりののだめが、夢うつつな顔を持ち上げる。

「おまえ。ココまで飛んだ。」
「はあ?」

千秋が自分の足の間から、50pは離れた所のシーツに指を立てている。

「またあ…先輩ったらひどい意地悪デス!」
「いや、マジで。」

「最高新記録達成だな。」
「知りまセンッ。」

のだめはぷうっと頬を膨らますとそっぽを向いた。そんな仕草がかわいらしくて、
俺はついつい、こいつをいじめたくなってしまう。

「のだめ、こっち向けよ。」
「や、デス。」
「こっち向けって。」
「や。」

俺は両手で強引にのだめの顔を自分に向けさせ、尖らせている唇をふさいだ。

「―――っ!・・・んんっ・・・。」

舌を絡ませ、荒々しく口内をむさぼる。互いの唾液が混ざり合い、のだめの頬を伝う。

「――っはぁっ・・・。」

のだめはうまく呼吸が出来ていないのか、だんだん顔が赤くなり、
苦しそうな表情になってきたのに気付いた俺は、慌てて唇を離した。

「先輩・・今日はなんだかカズオデスね。DVD効果?」
「・・・だったら?」

のだめはしまった、っという表情をして、体をこわばらせた。・・・もう遅い。
誘ったのはおまえなんだから観念しろよ。
俺はのだめをひっくり返し、首筋から順に背中を舐め上げた。

「あ・・・ん・・・。」

のだめからかすかな声が漏れる。真っ白な背中。朝早くに大学に行って、日が暮れた頃に
帰ってくるのだめの肌は、この暑い夏でも日焼けする事を知らない。
華奢な肩、はっきりと浮かび上がる肩甲骨がやけに色っぽい。
腰のあたりに到達すると、のだめはびくりと体を跳ね上げた。

「感じる?」
「や・・・」

のだめは首を横に振る。くびれのあたりを何度も攻めると体は何度でも反応する。

「感じてるんだろ?」
「や・・・もう・・・やだやだ。」

・・・素直じゃない子にはお仕置きだな。

「のだめ、膝ついて。」
「な、何する気デスか?」

そう言いながらものだめ素直には両膝を付いた。突き上がったお尻をひと撫でして、
舌を這わすと、のだめは無意識に腰を振った。

「やぁ・・・んっ。」

そしてだんだん舌をお尻の割れ目に這わせ、中心を探ると、のだめの声は一層高くなる。

「ひゃあっ!や、先輩またぁ・・・っ!」

さっき一度絶頂を迎えているせいか、そんなに嫌がっているようではない。
いや、むしろ・・・。俺はのだめの後ろの蕾にキスをした。

「・・・っ」

のだめは何も言わない。次の行為を期待しているようだった。
その敏感な部分を優しく舐める。

「あ・・・先輩・・・そんなとこ・・・汚いデスっ。」
「のだめのだから汚くない。」
「で、でも・・・ふあぁっ・・・のだめ、変になっちゃいマス・・・。」
「変って、どんな感じ?」
「そこ・・・触られてるのに、いつものとこが・・・じんじんして・・・。」
「ここか?」

蕾を舐めながら、のだめの愛液が滴り落ちる泉に指を伸ばした。
そこはどうしようもなく濡れていて、溢れた蜜が太ももからシーツに垂れていた。

「あんっ・・・。」

かわいらしい声。もっと聴きたい。もっと・・・。俺の手で乱れて欲しい・・・。
指にたっぷりと愛液を絡ませると、それを蕾になすり付け、
もう一度泉に指を入れては、蕾に擦り付ける。それを何度か繰り返し、
蕾がしっかり濡れた事を確認してから、その禁断の場所に、指を差し込んだ。

「ひゃあっ!先輩!いやっ、やだやだっ!抜いて、抜いてぇっ!!」

「のだめのここ、すごいひくひくしてる・・・。」
「やぁっ!言わないでぇ・・・。」

蕾は初めての刺激に収縮して、爪の根元までしか挿入していなかった俺の指先を
自ら呑み込んでいき、あっという間に第一関節あたりまで入ってしまった。
指先をくにくにと動かしてみると、のだめはとうとう泣き出してしまった。

「ああっ!も・・・無理・・・やめてクダサイ・・・。もう・・・やだぁ・・・。」

のだめは恥ずかしさと初めての感覚に、耳まで真っ赤にして震えていた。

・・・ちょっとやりすぎたかな・・・。

「のだめ、ごめん。もうしないから・・・。」

俺はなだめる様にやさしく囁き、熱くなった耳たぶにキスをした。

「ううっほ、ほんとですか?」
「うん、……今日は。大丈夫、だんだん慣らしてやるから」

俺は指を抜き、そっと蕾をなでてやった。

「やんっ!カズオーーーー!!」

「ごめんごめん、また今度にしような。」
「はうぅ・・・。」

のだめは涙目になりながら俺をにらみつけている。まるで小動物のようだ。
思わず吹き出しそうになるのをこらえながら、
赤子をあやす様にのだめを抱き寄せ、自分の膝に乗せ、
栗色のやわらかい髪を撫でてやった。
のだめは気持ちよさそうに目をトロンとさせ、俺の胸に頬を寄せる。
ゆっくりと、穏やかな時間が流れる。

そのとき、のだめは俺の背中に回した腕に、これでもかというくらい力を込めた。

「ぐえ・・・苦しい・・・のだめ・・・何すんだー!」
「むきゃ。さっきのお返しデス!」

コノヤロー・・・!
力ずくでのだめの腕を振り払うと、のだめの両肩を押さえ、押し倒した。

「おれ、まだぜんぜんイってないんだけど?ちゃんとさせてくれよ…」

おまえは何度もイったくせにさ。ずるいよなー。
前回うっかり勢いに任せて中出ししたのを反省し、(できてなくてよかった)今
度はちゃんとつける。
さすがにさっきまで責めていたほうに押し込むような危険なまねはしない。
だが、お返しされたら、倍返しだ。

こっちだって散々焦らされたんだ、フェラチオは途中で口がお留守になっちゃう
し、中途半端な状態なんだぞ?

「足、開いて。」

恥ずかしいところを晒させる。腰を抑えて動けなくしてからさ
らに大きく開かせて、さらに中まで押し開く。抵抗するかと思ったが意外に素直
にしている。…まあいまさらか。

さっきからのでもう十分、溢れている。もうこれ以上何も必要ない。期待感に満
ち、固くなったものを一気に挿入した。

「はぁ…あ…っ」

奥まで届く。先ほどまでの高揚感のまま深く貫き、激しく責めたてる。さっきか
ら何度もイっている体は火のつきも早い。大きな乳房が揺れる。

お互いの身体がぶつかり合う。十分に塗れたそこは卑猥な水音を立てて擦れ合う。
何度こんな夜を過ごしただろうか。
何度も抱き合っているのに、この柔らかな身体に飽きる、という感情は生まれて来ない。
むしろ今日はいつもより・・・。
DVD効果?―そうかもしれない。そうじゃないかもしれない。
日に日に、のだめへの愛しいという感情が溢れてくる。
抱くたびに、のだめの新しい部分を知り、嬉しく思う。
もっと知りたい。もっと、もっと繋がっていたい。

のだめの音楽も、心も身体も全て―・・・。

      ***

「おはよーゴザイマス、しんいちくん。」

目を開けると上目使いののだめの顔。カーテンから眩しいくらいの光が差し込んでいる。

「・・・暑・・・。あんまり引っ付くな、暑苦しい。」
「むきゃ・・・しんいちくん、冷たいデス!昨日はあんなに激しく愛しあって・・・。」
「言うな・・・。昨日のことは忘れてくれ・・・。」
「そ、そんな・・・・ひど・・・。」

のだめがしょぼんとした顔でうつむいた。
俺は昨日の事を思い出し、思わず赤面してしまいそうになるのをごまかし、
のだめのあたまをくしゃくしゃとなでた。

「嘘だって。それより今日は学校早いんだろ?早く用意しないと遅れるぞ。朝食はすぐ作るから。」
「はーい。えと、今日はー、課題曲とーアナリゼと・・・。」

のだめはぶつぶついいながら用意を始める。

―今日も暑くなりそうだ。






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