言葉攻めリレー
千秋真一×野田恵


「なんかお返しよこせ」

とセンパイに言われてしまいました。ならばちゃんとお返しをいたしましょう。
ターニャにお願いして豹柄のスカートを借りました。膝上10cm以上でしょう
か。うんときわどいもの。上はチューブトップ。

下着はコンクールのときに購入したレースの上下にしようかと思いましたが、残
念、紐が見えてしまうのでブラは使えません。上は...うふ、ノーブラで行き
まショウ。
化粧もばっちり。ターニャの趣味が入ってるので若干濃い目ですが、峰君にして
もらったときよりもだいぶマシ、十分ムラムラすると思います〜。
合鍵を使います。センパイは書斎。ちょうどお勉強が終わったようです。のだめ
に背中を向けて、書棚に分厚い総譜を戻しているところです。

「せ・ん・ぱ・い・♪」

しなを作りつつ声を背後から。棚に向かっていた先輩は
振り向いて、しかし声がない様子。

「お返しをお持ちしましたヨ?」

****************

…唇の濃い目のピンクのグロスがなんとも言えず色っぽい。こいつこんなに色気
あったか?しかもすこし屈んだ胸の谷間、こいつわかってて強調してるだろう?!

目の前まで寄られて、上目遣いに見上げられて。いつものすこし尖った口先。ぱっ
ちりと開いた目元。ほんのりと赤みを帯びた頬。かしげた首。

突然心拍数が上がる。背後の今さしたばかりの楽譜にブックエンドがなくて倒れ
ないかと一瞬気になったものの、目の前の胸に釘付けになる。薄い生地の向こう
に突起がわかる。もう目が離せない。

「お返し、お持ちしましたよ?」

…っておい、それは誘っているのか??相変わらず上がったままの心拍数を数え
ながら落ち着こうと努力していたが、その努力を無にするかのようにのだめが顔
を寄せてキスをねだる。いや手を回して首を下げさせつつ、自分からキスを迫ってきた。

最初は触れるだけのキスだったが、顔を離さず何度か重ねるうちにだんだん熱い
ものへと変わってゆく。…やばい、体の芯が熱くなる。
何とか体を引き離そうと考えるものの、重ねる唇が余りにも気持ちよくて。いつ
しか触れるキスが深いキスへと変わり、気がつくとむさぼるように唇を捕らえて
離さないのは俺のほうだった…。

体を深く抱え込み、右手は背中から手を回し、腰に触れる。体は胸を合わせて密
着している。残る左手をどこに置くかと考えて膝下に回す。意外に軽いなと思い
ながら、抱き上げる。唇は首元に這わせたまま、外さない。
ソファとベッドどっちが近いかと一瞬迷ったが、ソファには例のものが隠してな
いことを思い出し、のだめをベッドへと運ぶ。

考えてみればこんなに色っぽいのにワンピースでないのだめをみるのは初めてだ。
臍の縦線が見えていて、下手をすると何かする前に、服がまくれあがってしまう。
普段はスカートの下から手を入れて服を上に剥ぎ取るが、今回は抱き寄せたまま
腰から手を回す。脇の柔らかさを堪能しつつ、ベッドへうつぶせにし、背後から
覆い被さる。

「お返しって、おまえ?」

耳元でそう囁いてはいるが、もう「はい」以外の答え
を言わせるつもりはない。チューブトップの下から手を入れ、すでにつんと立ち
上がっている突起を撫でつつ、短いスカートを背後から捲り上げる。リボンを引
けばすぐ下着が落ちるのはわかっている。だが、まだ脱がさない。

「お返しって、おまえ?」再度確認する。

「…そうですヨ、のだめ全部です。」

…じゃあもらった。

囁いたのとのだめが軽く震えたのはどちらが先だったか。
後ろから首筋を捉える。下がりながら肩口を強く吸いあげ、印をつける。一度と
いわず、二度、三度。右手は捕らえたまま離していない突起を転がす。左手で下
着を落とすのは簡単なのだが、まだ脱がさない。抱え込んだ腰をすこし持ち上げ
ながら、どうしようか考える。普段ならば仰向けにしているところなのだが、あ
えて返さずそのまま太ももを広げさせる。片膝をその間に差し入れつつ、見える
腰の柔らかそうな部分に再度吸い付く。

「俺のものなんだろ?」

さすがに衣類がじゃまになってきた。スカートは脱がせ、、トップと下着のみに
する。自分もシャツを脱ぐ。ワンピースはこういうとき楽だよなと思いつつ、脱
がしていない上がまくれあがって胸の上にたまっているのも煽情的でそそる。乳
はすでに零れてしまっている。…やっぱりこいつ、かなりデカい。

腰が膝に乗っているのをいいことにのだめを反らせぎみに背後から抱え上げる。
やわやわと揉みしだく乳の先の固さに、もうすでに感じ始めているのがわかる。
視界に入るうなじが伸ばされる。やっぱ誘ってる、コイツ。

「ずいぶん今日は積極的じゃない? いつもと反応が違う…」

誘われるままにうなじに唇を走らせる。
痕は忘れずつけて、届く耳たぶも甘噛みする。ついでに
背後から唇も奪う。
こういうときの身長差20cmはありがたい。のだめも拒まない。むしろ積極的
に舌を絡めてきた。

体を半身回して手を首にかけてきたところでその腕をとってしまう。まだもう少
しこの体勢を楽しみたい。バスト、ウエストからヒップにかけて、撫でまわしな
がら、徐々に手を下ろしていく。薄衣のうえから、感じるあたりを探る。ノック
をするようにひたひたと軽く触れただけなのにのだめはぴくぴくと反応する。

――やっぱり今日は反応いいね、その気で来るとこうなの?
直接触れるまでもなく濡れはじめているのがわかる。耳元で囁きながら、でも意
識は手に集中する。のだめの腕はすでに力なく下がってしまっている。俺の腕を
掴んできたが、押しのけるほどの力は無い、体を横に崩し、ベッドに倒れ込もう
とするが、それも許さず、結局支える形になったほうの手が胸元に戻ることにな
る。せめてもと、のだめは足を閉じようとしているようだが、俺の膝が割り込ん
でいるので、挟み込むだけで閉じきれない。もう一度、強く体を引きよせる。

下着の上から探りながら、一方で乳房を、特にとがって固くなったところを丹念
に揉み込んでゆくと、だんだん吐息が荒くなってきた。まだまだそんな、深いと
ころは探ってないのに。

「感じてるの、どっち? 上?下? イクようなこと、まだなにもしてないのに
――。」

のだめは耳のそばに唇が寄るだけで首をすくめ、目をつぶってふるふる
と首を振る。そのしぐさが妙にかわいらしく、すくめた耳の反対に唇を回してま
た甘噛みする。さすがにここまですると手が伸びてきて顎を押し返された。

「反応いいって、先輩がいつもと違うことするからじゃないですか、それで、の
だめ――」

顎にかかったのだめの手を外す。
ふーん、俺のせいか。でも、俺がいつもと違うのも、おまえのせいだぞ?

「――それで、いつもよりも感じてるわけ?」

のだめのセリフを奪い取る。
とたんにのだめが赤くなる。感じてるのは否定しないわけだ。

「感じてるならいいじゃん、続行…」

実のところ、俺もかなり出来上がっている。
いまさら止められない。
泳ぐ腕を掴んで脇に戻し、その流れのまま、そこにあるリボンを探る。今度こそ、
蝶結びを引く。ほどけた紐を払うと張り付いていた物がはらりと外れる。もう片
方も引くと、あっさりと取れてしまった。

「あっ やん…」

やんって、おまえ、今さっきまで感じてたじゃない、今更止められるの?こんな、
中途半端なところで――。すでにはっきりと濡れたその部分に直接手を触れなが
ら、囁く。未だ中までは探っていない。

――それに、今日は俺のもの、だろ?

そう囁いてから、答えを聞かずに指で中を探り出す。のだめも焦らされたのに反
発しただけで行為自体が嫌なわけはなく、探りながら的確に追いたててゆくその
指使いにはっきりと、感じたときの声を上げ始めた。
コイツの感じるところは知ってる。もう幾度となく探ったその部分を、強めに撫
でると、指を締め付けられる。ここだけじゃない、もっと奥にも――。

高い声を上げて身を反らせるのだめ。それとともにつっぱった体全体がびくびく
と痙攣しだした。もう少し探ってみたかったけれども、もう限界のようだ。これ
以上は無い、というくらい強くこわばっていた体が緩みだすと一気に力が抜けて、
体全体を俺に預けてきた。

もうイッちゃった?まだもうすこししてたかったのに――
それに、俺、まだズボンすら脱いでいない。

のだめの残った服も全部脱がせ、お互い裸になると改めて向かい合わせになる。
抱え上げて俺の上に乗せる。
のだめは先ほどの余韻か、どことなく動きが鈍い。唇を、舌をむさぼるのは積極
的に、俺。肌を合わせているので、下で触れるところも俺のほうが積極的。ゴム
が被っているといっても、実際のだめのその部分が触れると、感じずにはいられ
ない。

ゆっくりとのだめが張りつめた俺を飲み込んでゆく。体は預けてくるものの、自
分で降りてくる感じで無理矢理感はなく、もう痛がる風は無い。何度となく肌を
合わせる中で、すっかり慣れたようだ。しかも、この体勢だと深く入るのでのだ
めも感じやすい。

深々と俺を銜え込んだのだめを、ゆっくりと揺らしてやる。なかでぴくりぴくり
と俺を締め付けるのがわかる。このまま中で果ててもいい、気持ちいい。

「気持ちいい…おまえの中、熱い。」

やっぱり今日はほんと感じやすいのな…さっきからぜんぜん離してくれない…こ
こだって、触れてるだけなのに――。

目の前に揺れる胸先を軽くさわるだけで中の締め付けがもっと強くなる。気持ち
よくて、唇でも触れる。そして、触れることができるところ全てを唇でたどる。
先ほどから何度も触れている、唇や耳、うなじはもとより、鼻先も、瞼も、頬も。
その度に昂ぶるのか、奥のほう、俺の先のほうを締め付ける力が強くなってきた
――。

のだめが荒い吐息を吐きだす。俺も頂点の近さを感じて、積極的に動き出す。の
だめの腰を持ち上げて、落とす。互いの額に汗が浮かぶ。のだめが高い声を上げ、
再び痙攣しだす。ひときわ強く締め付けてきた瞬間、俺も体の奥底から湧き出し
てくる快感に身をゆだね、果てた――。

*******

のだめー、昨日貸した服、返してよ――? もういいでしょ――??
ターニャが俺の部屋のドアをノックしつつ、叫ぶのが聞こえた。

すでに起きて着替えており、乱れたベッドで共寝のさなか、どうしよう、といっ
た緊急事態にはならなかったが、昨日あれだけ皺にした服をそのまま返す、とい
うわけには行かない。目配せをすると、意味を理解したらしいのだめがドアを開
ける。

「あ、ターニャ、昨日の服なんですが――」 

あっ、ばかのだめ、皺になったので洗ってから返しますねなんて馬鹿正直に言ってやがる。
学校帰ってから借りた
服が皺になったなんて、何やったのか勘のいいターニャなら一発だろう!

案の定、ターニャはこっちを見て含んだ笑いを浮かべる。

「…メイク、上手かったでしょ?」

――…だいぶ濃かったけどな。



…ちきしょう、わかってて様子見か――。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ